ブルーアーカイブ ~先生は「ブラックライダー」~ 作:クラウディ
本日一発目の投稿。
文字数少ないけど許してクレメンス。
今回も「伝説の超三毛猫」さんから感想をもらっています。
いつもありがとうございます。
皆様の応援のおかげでこの作品を続けられていますので、これからも応援よろしくお願いします。
あ、祝20話です。
それでは本編どうぞ。
「はぁ……やっと終わった。目まぐるしい一日だったわ」
「皆で来るなんて……騒がしいったらありゃしない」
「人が働いているってのに、先生先生って、チヤホヤしちゃって。ホント迷惑、何なのアレ」
「ホシノ先輩、昨日のことがあったからってわざと先生を連れてきたに違いないわ!」
「……ふざけないで。私がそう簡単に折れると思ったら大間違いなんだから」
『…………』
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――ピンポーン
「セリカちゃん? セリカちゃん、いる?」
――ピンポンピンポーン
「セリカちゃーん? どうしたんだろう、電話にも出ないし……。スペアキー、どこだっけ……」
――ガチャ
「セリカちゃん……? まだ帰ってないのかな? ……こんなこと、今まで一度もなかったのに……。! ま、まさか……!!」
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セリカちゃんのバイト先である柴関ラーメンから帰って来た俺達は、この間のようなヘルメット団の襲撃がない中で思い思いの時間を過ごしていた。
俺はセリカちゃんの警戒心をどうしたら無くしてもらえるのかを考えていたが、まぁ地道な積み重ねしかないと結論付けていたのである。
そんなこんなで夜中になったのだが……肝心のセリカちゃんが帰ってこない。
「アヤネちゃん、セリカちゃんに電話はしてみた?」
「……はい。でも数時間前から、電源が入ってないみたいで……」
それにいち早く気づいたのはセリカちゃんの家に行ったアヤネちゃんであった。
彼女曰く、「今までこのようなことは一度もなかった」とのこと。
「バイト先では定時に店を出たみたい。その後、部屋に戻ってないってことかな」
「こんな遅くまで帰らないなんてこと、これまでなかったですよね……?」
皆不安そうにセリカちゃんの身を案じる。
あの真面目なセリカちゃんがこうまでして戻って来ないとなると……。
「誘拐された可能性が高いな。それも俺らに危害を加えてくるってなると……まぁヘルメット団だろう」
「ん、その可能性が高そうだね」
「ま、まさかここまでしつこいとは……!」
思わずアヤネちゃんが歯噛みする。
確かに、ここまであきらめが悪いとはある意味では尊敬できる精神だ。
やられるこっちとしては堪ったもんじゃないけどな。
「とりあえず、ブラックがセリカちゃんに取り付けた発信機のシグナルをたどる。あと、ホシノちゃんも来てくれ。地図と照らし合わせたい」
「んー了解ー」
「みんなはいつでも出発できるように準備を整えてくれ」
「はい!」
「分かりました!」
「ん!」
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「皆、お待たせー」
「大体の場所は分かったよ。発信機が壊れてないのが幸いだった」
「ホシノ先輩! 先生!」
「どうだったの?」
なんとか情報をすり合わせて、セリカちゃんがいる場所を把握できた俺達は、部室へと戻った。
アヤネちゃんは酷く焦ったような表情で待っていて、シロコちゃんは冷静に情報を待っている。
そんな皆が見えるように真ん中に設置されていたテーブルへと地図を置いた俺は、そこに記された赤いインクで記された道筋を指で辿っていく。
「まず、セリカちゃんは定時に出たってのは間違いなさそうだ。ブラックが時間と位置情報を記録してくれていた。それでわかったのは、セリカちゃんがここら辺からそれなりに速い速度……それこそ車にでも乗っているかのような速度で、この位置へと向かっていったってこと。誘拐なのはほぼ確定でよさそうだ」
「この位置って……砂漠化が進んでいる市街地の端の方ですね?」
俺の開示した情報にノノミちゃんが付け加える。
そう、判明した場所はこの自治区から相当離れた市街地の端の方。
そこに向かって車に乗っているかのような速度で移動していったようなのだ。誘拐とみて間違いなさそうだろう。
「住民もいないし、廃墟になったエリア……治安が維持できなくて、チンピラばかりが集まってる場所だね」
「このエリア、以前危険要素の分析をした際にカタカタヘルメット団の主力が集まっていると確認できた場所です! ということは……!」
「なるほど……これで新たな第三勢力ってわけではなく、ヘルメット団の仕業ってのが判明したな」
「ふーん……帰宅途中のセリカちゃんを拉致して、自分達のアジトに連れて行ったってことかー」
シロコちゃんとアヤネちゃんの情報も付け加えてみれば、セリカちゃんを誘拐したのはこの間のヘルメット団で間違いなさそうだ。
――クッソ、油断してた……!
そう心の中で悪態をついても状況は変わらない。
今からできるのはこの事態をどうにかするってことだけだ。
まず、"アサルト"を呼ぶのは……駄目だ時間がかかるし、セリカちゃんを巻き込みかねない……。
"スペース"は……今回だけでも呼んでおくか。アヤネちゃんと一緒に状況把握をさせよう。
「まぁ、相手方の目的はセリカちゃんを人質にして脅迫しようってところかなー」
「考えていても仕方ありません! 今すぐセリカちゃんを助けに行きましょう!」
「うん、もちろん」
「よし! 皆! 準備はいいか!?」
「「「「おー!」」」」
そうして、俺の掛け声とともにセリカちゃん奪還作戦が始動した。
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――ガタン、ガタン
「う、うーん……へ?」
大きな揺れとともに体が左右に揺れ動く感覚で、少女――"セリカ"は目を覚ます。
まず目に飛び込んできたのは薄暗く見通しづらい空間。
肌で感じたのは今まで自分が横たわっていた金属の床。
そんな明らかに普通じゃない状況に直面したセリカは混乱した。
「え、こ、ここはどこなの!? 私何して……あっ」
そこでセリカは思い出した。
気を失う前、あのカタカタヘルメット団の集団に襲われたということを。
「私……誘拐されたんだ……」
思わず体から力が抜けてしまう。
ここを脱出しようにも武器は取り上げられて、さらに相手は多数。
どう足掻こうにも絶望的な状況に直面してしまい、力が抜けてしまったのだ。
――ガタン、ガタン
「ッ! まだよ、まだあきらめる時じゃない!」
だがそこは反骨精神のあるセリカだ。少しでも突破口を見つけるために行動を起こした。
「ここは……トラックの荷台よね……? あそこ、光がある……ってことは、外が見える!」
部屋に差し込む光の大本をたどり、そこから外を覗いて様子を確認する。
そうして確認できたのは……。
「……砂漠……線路!? 線路がある場所って……ま、まさかここ、アビドス郊外の砂漠!?」
さらに絶望的な状況ということだけだった。
以前のアビドスは砂漠と市街地をつなぐものとして列車が走っていたが、現在のアビドスは大部分が砂漠に埋もれてしまい、そんな列車も数本だけ残してほぼ全てが使われなくなっている。
そんな場所にいるということは……皆のいるアビドス高等学校から遠く離れた場所にいることになった。
「どうしよう……こんな場所じゃ連絡も取れない……もし脱出できたとしても、対策委員会の皆にどう知らせれば……」
希望が段々と削がれていく気配に、セリカは不安感に押しつぶされそうになる。
無理もない……カケルのような様々なことを経験した"大人"ではない彼女は、まだ守られるべき"子供"なのだ。
そんな彼女がここまでの障害に阻まれるなど、普通なら経験しなかったはず。
だが、現にこうなってしまったのだ。
「……このまま、どこかに埋められちゃうのかな……誰にも気づかれないように……」
思わずセリカの口から悲観的な言葉が漏れてしまう。
「連絡も途絶えて……他の子達みたいに、街を去ったって思われるんだろうな……」
今や5人しかいないアビドス在校生。
あの時にきつい態度をとったから、誰も探しに来ないかもしれない……そんな気持ちで心が一杯になってしまう。
「裏切ったって思われるのかな……」
今まで裏切られてきた自分が今度は裏切る……そんなことを思ってしまうほどに追い詰められていた。
だが……
「誤解されたまま、皆に会えないまま死ぬなんて……そんなのやだよぉ……」
涙をこぼしながらそれでもその心は抗うことを決めた。
「誰か……助けて……」
果たしてその願いは……
――OK! Full charge!!!
――オラァアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!
――ドッゴォオオオオオオオオオオオオンッ!!!
――盛大な掛け声と衝撃とともに叶えられた。
「え、ちょ、わぷっ!?」
乗せられていた車が横転し、その勢いのままセリカは盛大に顔面を床にぶつけた。
何しろとてつもない衝撃だったのだ。
砲弾が直撃したという感じではないのに、その何かの"余波"だけで横転したのだからその威力は推して知るべし。
いきなりのことにセリカが混乱していると、また誰かの声が聞こえた。
――どこだぁああああああああああああ!!! セリカちゃぁあああああああああああああああああああああんっ!!!
「え、この声……まさか……!」
その声の持ち主に心当たりがあるセリカ。
なんで、どうして、あんなに嫌ってたのに……そんな言葉が脳裏に浮かぶ。
だが、その声の持ち主……いや、"彼"はこんな人種なのだ。
――ん!? ここかぁ!!!
――メキッ、メキメキメキッ!!
光が差し込んでいたところが強引にこじ開けられる。
その先にいたのは――
「助けに来たぜ!! セリカちゃん!!」
まさしく、"救世主"であった。
Tip!
前回出た"相棒"は、「ブルアカ4th PV」をよーく見てみるとわかるかもしれないぞ!
今回は少し駆け足気味でしたが、まぁ、終盤じゃないと結構大きい戦いとかできなさそうなので、割と駆け足も駆使していきます。
また次回も頑張っていきますので、皆様の応援お待ちしております。
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それでは皆様また次回~