ブルーアーカイブ ~先生は「ブラックライダー」~ 作:クラウディ
毎日投稿4連打ァ!
はい、前回に引き続き更新できてうれしい私です。
やっぱいい感じに書けるのが楽しいですねぇ~やりたいことに着実に近づいているのが感じられ、なおかつどんな風に皆さんが驚いてくれるのかが毎日楽しみになっています!
そんなこんなで、「yukkuri」さんから☆9評価をもらっています!
本当にありがとうございます!
それでは本編どうぞ!
「……お待たせしました。変動金利などを諸々適用し、利息は788万3250円ですね。全て現金でお支払いいただきました、以上となります」
アビドスの校舎の前に止まる輸送車から降りて来たスーツ姿のロボット……カイザーローンの銀行員がそう坦々と報告をしていく。
「カイザーローンとお取引いただき、毎度ありがとうございます。来月もよろしくお願いいたします」
やがて、不備が無いと判断した銀行員は人当たりの良さそうに見える笑みを浮かべて去っていった。
その後ろ姿を見つめていたカケルは、銀行員の乗る車両が見えなくなった途端、心底嫌そうな表情を浮かべる。
「うへぇ……『来月もこの調子で無駄なあがきでもしてろ』って思ってそうだなアイツゥ……。黒幕のやつは絶対思ってるなコンチクショウ……」
「まぁまぁ、落ち着きなって先生。確かに『今』は難しくても『これから』なら乗り越えられるでしょ?」
「それはそうだけどさ……」
今までホシノ達が受けて来た仕打ちと、これからも続いてしまうであろう『黒幕』の悪行の数々、それを察しておきながらいまだに大きな動きができない自分に苛立つカケルを、アビドスのメンバーの中で年長者のホシノが宥める。
カケルの怒りも尤もだが、今の状況は確実に好転していっているのも確かだ。
「そうですよ先生~。ナノカさん達のおかげで色々なことができるようになりましたし~♪」
「ん、これで銀行強盗をするための計画も練れる」
「いやいや!? なに言ってるのシロコ先輩!? それ駄目だって言ったでしょ!?」
ブラックの計画が始動したことで、アビドスの生徒数は爆発的に増え、元不良達の中でも人望の厚いナノカを筆頭に集まった生徒数は500を超える。
『ありがとう……! 本当にありがとう……!』
『せ、先生! こ、こんな私達だけど、い、生きててもいいのかな……?』
『この御恩は、結果でもって返します……!』
集まった生徒の多くが他校から逃げて来た1年生や2年生であり、逃げてきた理由もその学校で起きた『いじめ』などが原因で馴染めなかった生徒が大半を占めていた。
そんな彼女達を、一人一人受け入れていったのがここ数日間の出来事である。
もちろん、彼女達を受け入れたからといって、そのまま彼女達がアビドスの生徒として認められることは難しい。
それができたらホシノ達だって早々に取り組み始めていたはずだからだ。
そこで、カケル達――『シャーレ』の出番である。
ブラックの処理能力を活かすことで、受け入れた生徒一人一人の戸籍をアビドスの生徒として再度発行し、彼女達の身分を保証。
あとはカケルのポケットマネーとシャーレの権限をフル活用することで、彼女達に最低限の衣食住を提供したのである。
『……突然助けてくれと言うのでどうしたのかと思いましたら……いえ、そういったものを解決するための『シャーレ』ですからね。私からも微力ながら協力させてもらいます』
『七神リン、君の協力に感謝する』
『……やはり違和感がありますね……機械である貴方がそのように喋れるとは……』
『気にするな。俺の他にもまだ2体、やかましいやつがいるのでな』
もちろんこれにはリンの協力も得ているため、ほぼ公的な事業となっていた。
受け入れた生徒達の教育用BDなどを用意し、ナノカの担当する建築部門や、柴大将の協力の下でラーメン店のアルバイトをするといった、それぞれの得意分野に合わせた業務を割り当て、その働きに見合った賃金を用意するといった制度も作成。
『先生、そこ間違えているわよ』
『はれぇ……? 空が回ってきたぞぉ……?』
『……大丈夫かしら……』
ちなみに、カケルのポケットマネーで補いきれなかった費用は経費として落としたため、山のように積まれた書類を捌く際にリンの同僚――『
『ははっ、アンタはいつも驚くことをしでかすねぇ先生?』
『マジで仕事増えてごめんナノカちゃん……!』
『大丈夫さ。このくらいがちょうどいい』
ナノカはあの後、仮ではあるが『アビドス開発部』と呼ばれる部活を設立し、受け入れた生徒達の住居を整備していた。
以前までの状況からしてみれば見違えるほど変わったアビドスだったが、借金に関しての問題はいまだに進んでいなかった。
そのことに関しての会議をするため教室へと戻ったカケル達だったが、やはり遅々として話は進まない。
「ほんとに、これで大丈夫なのかブラック……?」
『問題はない。少なくとも『今は』な。さて、次の課題に移ろう。奥空アヤネ、例の"モノ"の分析は進んだか?』
「はい! ブラックさんの協力のおかげで、襲撃の際に使用されていた戦略兵器の出所がある程度候補は絞られました!」
行き詰っていた会議に一石を投じるように、スピーカーに接続して声を発していたブラックがアヤネへ問いかけた。
そのことに自信満々に答えたアヤネは、タブレットにまとめた情報を映しだす。
そこには戦略兵器の詳細な情報と共に、大きく赤文字で『違法品』と書かれていた書類が映し出される。
「以前、あれら兵器類は既に生産が中止され、違法に取引されている型番だということは話しましたね? あの後、個人的に調べてみたのですが、おおまかにどこで取引されているのかを絞ることができました。それが……」
そう言いながらアヤネはタブレットに指を滑らせ、アビドス周辺の地図を画面に映す。
そこからさらに指を滑らせてアビドスから段々と離れていき、最終的に映し出された先は……
「ここ、『ブラックマーケット』です」
「ブラックマーケット……とっても危ない場所じゃないですか……」
「はい。あそこでは様々な理由で学校をやめた生徒達が集団を形成しており、連邦生徒会の許可を得ていない非認可な部活もたくさん活動していると聞きました」
「名前通りにやっぱり真っ黒だったか……」
――『ブラックマーケット』。
アヤネの言う通り、違法なモノであふれかえる場所。
無法者たちが集団を成し、彼ら独自のルールによって運営されている犯罪者の楽園。
そんなところから物資を提供しているとは……ますますきな臭くなってきたと考える一同。
しかも、あれだけの物資をそこらのチンピラへ、はした金のように提供できるのだ。
相手の戦力は強大とみていいだろう。
普通なら、あまりの規模に物怖じしてしまうのが普通だが……
「相手が真っ黒ってことはこっちもそろそろ遠慮なくいけそうだ!」
「ん、私のドローンが火を噴く、ぜ?」
「なんでそこ疑問形なのよ……ま、今まで私達にあれだけのことをしてきたからそろそろ痛い目見てもらわないとね……!」
「ふふふっ、皆で遠足♪ 楽しみですね~♪」
「うへぇ……これはおじさんも行く流れ~?」
この場にいるのはあいにくと普通ではない度胸の持ち主ばかりだ。
『ならば、決定だな』
「はい! それではブラックマーケットの調査に出かけましょう!」
「「「「「おー!!!」」」」」
こうして、ブラックマーケットに向けての遠征が計画されたのである。
「おいおい? そんな安物が5万なわけないだろ?」
「そこのあんちゃん! うちの特製屋台飯でも食っていくかい!?」
「このガキ! 人様のものを盗んでんじゃねぇ!」
右に目を向ければ法外な品物の値切り交渉が起き、左を向けば気のよさそうに見える屋台の店主が食事を提供していて、前を向けば泥棒を追いかけるマーケットガードの怒声が響く。
そのような混沌とした喧噪がそこかしこで聞けるこの場所は、無法者たちの
そんな場所を、数人の少女と一人の青年、一台のバイクが進んでいた。
「ここがブラックマーケット……」
「わあ☆ すっごい賑わってますね?」
「本当に。小さな市場を想像していたけど、街一つぐらいの規模だなんて」
「一見すれば普通の街……これ全部違法品って言われても初見じゃ信じらんねぇな……」
各々が思い思いの感想を述べながらも、彼ら――カケルとホシノ達は人混みを縫って進んでいく。
アビドスから遠く離れたこのブラックマーケットに彼らが来ている理由は、もちろん『黒幕』について繋がりがあるであろうと考えたからだ。
『学校はアタシらに任せておきな先輩方。きっちり守っとくからさ』
『私もここに残って支援します!』
『『『『『行ってらっしゃ~い!!』』』』』
学校に関しては、アヤネやナノカ達が守ってくれているため万全の準備をして彼らは向かったのだ。
ある程度街並みを観察し終わった後、このブラックマーケットへと調査に来た彼らは道行く人に聞き込みなどを行っていくが……
「駄目だ……全然知ってる奴らがいねぇ……しかもめっちゃ金巻き上げようとするじゃん……」
「ん……二言目にはお金を要求してくるの、ある意味では尊敬できる……」
「それ、しちゃダメな尊敬でしょシロコ先輩……」
「う~ん……収穫なしでしたねぇ……」
ブラックマーケットでの常識なのか、嘘の情報で金を巻き上げようとする者が多すぎるため、調査は初手から頓挫してしまっていた。
あまりにもしつこいブラックマーケットの住人から逃げるため、人気のない路地裏へと逃げ込んだカケル達は大きくため息を吐く。
「…………(痙攣している)」
「…………(泡を吹いている)」
「止まるんじゃ、ねぇぞ…………(左腕を掲げるように伸ばし倒れている)」
ちなみに路地裏に浮浪者が数人いて、通りにいる者達と同じく金銭をよこせと脅迫してきたのだが、全員がカケルの高速当て身によって眠らせられている。
死んではいないはずだ……多分……。
「うへ~、まぁ皆こういうところは初めてだもんね~」
「ん? ホシノ先輩、ここに来たことあるの?」
「いんやー、私も初めてだねー。でも他の学区には、へんちくりんなものがたくさんあるんだってさー」
このような状況の中でも落ち着いて行動しているホシノの様子を見て、不思議に思ったシロコが話しかけた。
シロコの問いに、ホシノはあっけらかんとした様子で答える。
「他の所にはねー、ちょーデカい水族館もあるんだって~。アクアリウムっていうの! うへへ……お魚食べ放題ぃ……」
「よくわかんないけど、アクアリウムってそういうのじゃないような……」
「それどっちかというと料亭じゃね……?」
アクアリウムへの認識がズレているホシノに向かって苦笑いを浮かべるセリカとカケル。
そんな彼らの下にアヤネからの通信が届いた。
『皆さん、油断しないでください。そこは違法な武器や兵器が取引される場所です。何が起こるか分からないんですよ』
『そういうことだ。特にカケル、お前は平和ボケでもしたのか?』
「してねぇよっ! というかなんで今の今まで喋らなかったんだよブラック!」
『俺のような存在はここに蔓延る盗人どもにとっては金塊のような物だ。お前と違って考えているんだよこの阿呆』
「またアホって言ったなてめぇ!?」
アヤネの忠告をよそにカケルとブラックは取っ組み合いをし始める。
そんな二人の様子を見ながら、現場組は微笑ましく見守っているが、アヤネはため息を吐くしかなかった。
『……はぁ……良いですか? もし何かあったら私が――』
――タタタタタタタタ!
『――きゃあっ!?』
しかし、アヤネの言葉を遮るようにして、どこからか銃声が鳴り始める。
「銃声だ」
「! 皆行くぞ!」
そうしてカケル達は銃声の鳴る方向へと駆けていくのであった。
Tip!
多くの生徒を迎え入れられたものの、今はまだ準備段階であるためまだ収入と言えるものは出来ていないぞ!
だが、確実に良い方向へと変わっているはずだ!
また次回も頑張っていきますので、皆様の応援お待ちしております。
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それでは皆様また次回~!