ブルーアーカイブ ~先生は「ブラックライダー」~ 作:クラウディ
一日の休みをいれて体力復活!
今回からも投稿していきます!
いやー、もうそろそろ「ブラックライダーでやりたいことその○○」ができそうで嬉しい限りです!
今回も「勘次郎」さん、「伝説の超三毛猫」さんから感想をもらっています!
本当にありがとうございます!
それでは本編どうぞ!
「待て!!」
「う、うわああ! まずっ、まずいですー!! つ、ついてこないでくださいー!!」
「そうはいくか!」
ブラックマーケットの裏通りを、一人の気弱そうな少女が駆け抜け、その後を数人のチンピラが追いかけるようにして駆け抜けていく。
気弱そうな少女はベージュ色の髪をツインテールに結い、ここらでは見かけない学校の制服を身に纏っている。
他にも奇妙な鳥のようなナニカを模した鞄を肩に下げ、腕には所属を示すであろう学校の校章を付けていた。
そんな彼女の様子を遠目に見るカケル達。
『あれ……あの制服は……』
「ん? あの腕に付いてる校章……もしかして……」
「わわわっ、そこどいてくださいー!!」
「おっと、っと」
アヤネとカケルは何かに気付いたようで、追いかけられている少女の所属を何となく察する。
だが、少女はカケル達のように冷静ではなく、逃げた先にいたカケルにぶつかってしまった。
「い、いたた……ご、ごめんなさい!」
「いや、問題ないよ。それより、あれは友達……な訳ないか。俺達の後ろに下がっときな」
「あ、ありがとうございます……」
ぶつかってしまったことを謝罪する少女に、問題ないと言いながら何となく状況を察したカケルは少女を自身の後ろに下げさせる。
やがて、追い付いた不良達は 自身達の目的の邪魔をしているであろうカケル達に文句を言い始めた。
「なんだお前らは? どけ! アタシ達はそこの"トリニティ"の生徒に用がある!」
「あ、あうう……わ、私の方は特に用はないのですけど……」
『……! 思い出しました、その制服……キヴォトスいちのマンモス校の一つ、トリニティ総合学園です!』
「あ、やっぱり"トリニティ"の子だったんだ」
「そう! そしてキヴォトスで一番金を持っている学校でもある! だから拉致って身代金をたんまり頂こうってわけさ!」
「拉致って交渉! なかなかの財テクだろう? くくくくっ」
――『トリニティ総合学園』
先日、カケルとナノカの会話の中で出てきた学園の名前だ。
学園都市『キヴォトス』において、ゲヘナ学園と一二を争う程の規模をもつ学園であり、その規模と比例するように資金も多く保有するような場所である。
表向きの評判を一言で表すなら『お嬢様学校』という言葉が分かりやすい。
そんな学園に所属する少女がどうして……そう思ったカケルだったが、目の前の不良をどうするべきか考える。
「どうだ、お前らも興味があるなら計画に乗るか? 身代金の分け前は……ん?」
「えいっ☆」
「ん!」
「うぎゃあっ!」
もう既に成功した気になっている不良達だったが、背後に忍び寄っていたノノミとシロコに当て身をされて気絶させられる。
その手腕は鮮やかで、先程のカケルのような速さであったため、不良達はろくに抵抗もできなかった。
「悪人は懲らしめないとです☆」
「ん、同じく」
「あ……えっ? えっ?」
「あー、とりあえず、話を聞かせてもらえるか?」
事態の急展開に考えが追い付かない少女。
こうして、カケル達は不思議な少女と出会ったのである。
「あ、ありがとうございました。皆さんがいなかったら、学園に迷惑をかけちゃうところでした……そ、それに、こっそり抜け出してきたので、なにか問題を起こしたら……あうう……想像しただけでも……」
「いやいや問題ないって『ヒフミ』ちゃん」
カケル達が出会った少女は、案の定"トリニティ総合学園"に所属する生徒だった。
彼女の名前は『阿慈谷ヒフミ』。
自称平凡な普通の生徒だそうな。
そう言う割には、このブラックマーケットに来ているのは何故だろうか……。
「それにしても、トリニティのお嬢様が何でこんな危ない場所に来たの?」
「あ、あはは……それはですね……実は、探し物がありまして……」
「探し物? ブラックマーケットに?」
カケルの疑問も尤もだ。
何故、ヒフミのような少女がこのような無法地帯にいるのだろうか……。
「はい……もう販売されていないので買うことも出来ない物なのですが、ブラックマーケットでは密かに取引されているらしくて……」
『貴様のような小娘が求めるような物がここにあるだと? まさか貴様、正体を隠しているな?』
「そ、そんなことないですよ!?」
『安心しろ冗談だ』
「し、心臓がキュッてなるような冗談はやめてくださいよぉ……」
緊張をほぐすためなのか、それとも単に気まぐれか、ブラックが珍しく冗談を言い、ヒフミがツッコミを入れる。
しかし、このままでは話が進まないと一呼吸入れたヒフミは、目的の物について話し始めた。
「私が探していたのは"ペロロ様"の限定グッズなんです……」
「ペロロ?」
「限定グッズ?」
「ペロロ様? ブラック、分かるか?」
『いや、俺も初耳だ。……少し、検索をかけてみるか……』
ヒフミの口から飛び出した"ペロロ様"なる単語。
その後に限定グッズという言葉が出ているため、おそらく何らかのキャラクターなのだろうと推測するカケル。
ブラックに話を振ってみるが、ブラックですら聞いたことがないというペロロ様なる存在とは……。
頭を捻っているカケルの様子を見て、そのペロロ様なる存在の限定グッズを取り出したヒフミは笑みを浮かべて話し出した。
「はい! これがその限定グッズです!」
「?? なんじゃこれ?」
「アイスで……口を塞がれてる……?」
しかし、彼女が取り出したのは、おおよそ一般的には良く分からない感性で作られた鳥らしきマスコットの口にアイスクリームが捩じ込まれている斬新すぎるデザインのぬいぐるみだった。
「新手の拷問?」
「違いますよ!? これはペロロ様とアイス屋さんがコラボした時の限定のぬいぐるみ! 限定生産で100体しか作られていないグッズなんですよ! ね! かわいいでしょう!?」
「……ん……」
良く分からない感性だと思いながらも、否定することは彼女を傷つけてしまうと判断したシロコは、苦笑いを浮かべながら同意する。
確かに、これを可愛いと言えるのは相当マニアックな趣向を持っている者達だけだろう。
少なくとも、シロコには少し理解できなかった。
だが、この中には理解できるものがいた。
「わあ☆ モモフレンズですね! 私も大好きです! ペロロちゃん可愛いですよねえ! 私はミスター・ニコライが好きなんです!」
「分かります! ニコライさんも哲学的なところがカッコ良くて、最近出たニコライさんの本――『善悪の彼方』も買いましたよ! それも初版で!」
『通じている、だと……!?』
「うへー……おじさん達にはさっぱりだねー……」
まさかのノノミがペロロ様を含むモモフレンズ好きだということが今判明する。しかも相当なファンだということも。
あまりにも会話の次元が高すぎて蚊帳の外に置かれるホシノ達。
そんなこんなでモモフレンズ語りが数分続いた頃、ようやく話が変わり始めた。
「――というわけで、グッズを買いに来たのですが、先程の人達に絡まれて……皆さんがいなかったら今頃どうなっていたことやら……ところで、アビドスの皆さんは、何故こちらへ?」
「私達も似たようなもんだよ。探し物があるんだー」
「ちょっとこっちの方で気になることがあって、それに関わっているのがここら辺ってのは掴めたんだけど……」
「そうなんですか? 似たような感じなんですね」
そうして、先程と比べて緊張の取れたヒフミと情報交換をしていこうとしたのだが……
『おい気を付けろ。約100メートル先からこちらに向かって武装集団が接近中だ。数はおおよそ20』
「えっ!? 何で!?」
『こちらでも確認しました! おそらく、先程撃退したチンピラの仲間達です! 完全に敵対モードです!』
ここでもトラブルは待ってくれないようだ。
全員が戦闘態勢を構えるなか、「えっ? えっ!? またですか!?」とうろたえ始めるヒフミ。
そんな彼女を背に隠し、カケルはブラックへと声をかけた。
「ブラック! いつも通りに変身で――!」
『駄目だ』
「行くぞ、ってあれぇ!? なんでやらないんだよ!?」
『お前がここ最近暴れすぎたせいで"ブラックライダー"そのものが裏では『危険人物』扱いされているんだ。下手に変身すると奴等の警戒網が強化されるんでな。今回はそのまま戦え』
「えっ!? それマジかよ!? ぐぬぬぬぬっ! しゃあねぇ! やってやるか!」
なんとこの状況でありながら変身できないというブラックの言葉に驚愕しながらも、覚悟を決めて戦闘態勢を整えた。
『それでは戦闘開始です!』
「なんでここ最近こんなことばかりなのよー!!」
「ん、肩慣らしにはちょうど良い」
「うへー、お昼寝したかったのになー」
「頑張っちゃいますよ~♣️」
「え、えっ、えーーーー!?!?!?」
オペレーターとして支援の準備を整えたアヤネの号令と共に、戦闘が始まったのである。
Tip!
ちなみに、ブラックはモモフレンズのことを調べた結果、少し「可愛い」とは何かについて考えてたぞ!
また次回も頑張っていきますので、皆様の応援お待ちしております。
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