ブルーアーカイブ ~先生は「ブラックライダー」~ 作:クラウディ
ちょっと期間空いたけど投稿、ヨシ!(現場猫)
今回の話はカケルと関わったことで便利屋がどう変わったのかについてのお話しです!
最近色々やってるから中々時間とれなかったっすわ()
今回も「伝説の超三毛猫」さん、「カンジロウ」さんから感想を、「探究の大図書館第9柱」さんから☆9評価と感想をもらっています!
ありがとうございます!
皆さんの応援のおかげで毎度のことながら楽しんで執筆できています!
それでは、本編どうぞ!
「大将、柴関ラーメン4人前」
「あいよ! 4人前ね!」
ここはアビドス自治区の一角に存在するラーメン屋――『柴関ラーメン』。
そこでは今日も変わらず、細々とながらも賑わっていた。
「ふー! 今日も1日働いたねー♪」
「うん、良い感じの運動になった。たまにの運動も良いものだね」
「う、うぅ……皆さん優しくてまだ慣れません……!」
「ふふふっ、まだまだ始まったばかりよハルカ。これから慣れていけばいいのよ」
そんな店内に、ここ最近から常連となった少女達――『便利屋68』の面々が入ってきて、慣れたように4人前の紫関ラーメンを頼んでいく。
少し前なら便利屋の面々がアビドス自治区に入り浸ることも、4人前のラーメンを頼むことも想像できない事だったが、事態を動かしたシャーレの先生――『遠山カケル』の影響により状況はかなり好転している。
そんな彼女達だったが、少し前まで何やら作業をしていたようで……
「まさかアルちゃんが地味な仕事をしていくなんてね~」
「そ、それは言わない約束よムツキ……私だって、前ならもっと大きい仕事をしたがってたわ」
「おや~? そりゃまたなんでかなアルちゃん?」
「ふっふっふ……それはね……」
いつもなら「し、仕方ないじゃない! 仕事が来ないんだもの!」と言っていたアルのいつもと違う様子に、ムツキがニヤニヤとからかうような笑みで彼女に問いかける。
それに対し、アルは怪しい笑み(?)を浮かべながら懐に手を伸ばし、あるものを取り出した。
「これよ! 『ハーフボイルド探偵』!」
「ハ、ハーフ……?」
「ボイルド? 半熟って意味?」
「あぁ、それブラックさんが渡してた本。社長のためにってブラックさんが過去に記録した媒体から写したもの。なんでもハードボイルドを目指す探偵が、頼れる相棒や仲間達と共に町の事件を解決していくってやつ」
「えぇそうよカヨコ! これは私にとっての
疑問符を浮かべるハルカとムツキに対して、補足を入れたカヨコ。
そんな皆にアルは、目を輝かせながら胸を張って手に持っている本――『ハーフボイルド探偵*1』について力説し始めた。
「自分ではハードボイルドだと思ってる傍目から見れば自信過剰な「
「また始まった……社長がこうなったら止まらないよ……」
「アルちゃんが見てたのってそれだったんだ。面白そうだし、今度先生にもらっちゃおうかな~♪」
「そ、そんな物語があるんですね……! アル様が喜んでいるのを見ると私も嬉しいです!」
アルが力説する「ハーフボイルド探偵」は、もちろんキヴォトスの"外"で連載されていた漫画である。
カケル自身もそうだが、カケルとブラックの仲間であった"アイツ"が主に好んでいたため、ブラックのメモリに保存されていたのだ。
それを今回は紙に写すことでアルに渡したのである。
ハードボイルドに憧れているアルにとって、この「ハーフボイルド探偵」はかなり好みに刺さったようで、ときたまカヨコが話に付き合わされているのは、ここ最近の便利屋でよく見る光景だ。
そんなアルの様子を眺めていたムツキはふと、隣の席に座るカヨコに声をかける。
「それにしてもさ、カヨコちゃん」
「ん? どうしたの?」
「私達変わったよね~と思って」
「……まぁ、そうだね。結構変わった」
そう言ってカヨコとムツキが思い浮かべるのは、自分達が今までとはなにもかも違うことをしていることについてだ。
ここ最近の彼女達は、シャーレとの専属契約を(表向きには)秘密裏に結んだことでシャーレの裏方として活動している。
契約を結ぶ当初、孤高のハーフボイルドを目指しているアルはその事に難色を示していたが、そこは今彼女が掲げている「ハーフボイルド探偵」によって買しゅ……失礼、快く快諾したというのは余談としておく。
そんなことがあり、今までの資金不足や知名度の低さによる経営難を脱することができた彼女達。
しかし、資金があるからとなにも働かず、柴関に入り浸るなんてことは彼女達自身も考えられなかったことなので、何かしら仕事はないかとカケル達に提案したのだ。
「そしたら、「アビドス復興の手伝いをしてくれ~」って先生が言ってきたもんね~」
「アビドスがまだ権利を持っている土地の整備はナノカ達が担当、外部から流れてきたホームレスの受け入れは私達が。ゲヘナに学籍を置いていたけど、今は指名手配をもらっててどこにも所属していない判定の私達だからここまでできる……って、ブラックさんは言ってた」
「特にカヨコちゃんは先生達と一緒に教育担当でしょ? あーあ、私も一緒にやりたかったな~」
2人の言う通り、便利屋にはブラックから「依頼」という体で協力を頼まれたのである。
いくら人員が多く集められたとしても、彼女達を安定した生活をさせるためには多くの「資金」と、問題を解決できる「戦闘力」、そしてこれから生きていくための「教養」が必要になった。
資金面に関しては、カケルが尽力したことで連邦生徒会からの協力を取り付けられたことから半ば解決はしているが……教育の面では人手不足が否めない。
教師役として、現在進行形で先生であるカケルは言わずもがな、ホームレスをまとめ上げていたナノカ、あとは数名の教養があるメンバーを選出して他のメンバーの教育を行っていたのが、少し前から変わっていたアビドスの状況。
しかしそれだけでは足りないということで選ばれたのが、便利屋68の頭脳役――カヨコである。
「毎日忙しいんでしょ? あっちこっちで色んな子の面倒見たり」
「うん……でも、やりがいはある。皆もあまり怖がらないで接してくれるし、先生も……優しいし……」
「……ふ~ん? ねぇカヨコちゃん、今すっごい"オンナ"の顔してたよ~?」
「!? ち、違っ、先生とは、そんなんじゃなくて……」
「先生とは言ってないんだけどな~。あーあ、カヨコちゃんも堕とされちゃったのか~。これはムツキちゃんも堕とされちゃう日が近いかもね~」
図星をつかれたのかうっすらと頬を染めて否定しようとするカヨコをからかうムツキ。
その態度から、カヨコはカケルとの関係を指摘されても満更ではなさそうなのが伺える。
――実際、カヨコとカケルの気質的な相性は非常に良かった。
『へー! これ、良い曲だなカヨコちゃん!』
『……うん、そう言ってもらえて良かった』
一見すれば物静かなカヨコと、熱血漢なカケルは相性が悪そうに見える。
しかし、カケルという男は「適応力」が凄まじく高いという性質を持っており、様々な人物との関係構築に成功しているのだ。
――なにも"外"の世界でカケルは一人で戦ってきたわけではない。
それはいつも共にある"ブラック"や、技術的な支援をしていた"アイツ"はもちろん、カケルに人との関わり方や世渡りの仕方を教えた神憑りギャンブラー「博打の又三郎」や、捏造されたスキャンダルによって一度は表舞台から消えてしまったものの、カケルと接することによって自信を取り戻し、汚名を払拭したナンバーワンプロレスラー「キングゴング」。
カケル達の帰る場所を用意してくれてたアパートの「大家さん」に、傷を負ったカケル達を案じ、治療してくれた「医者の先生」、一度は諦めた夢を再び追いかけ、栄光を手にしたミュージシャン「ロックスター」……その他様々な人との出会いによって培われた「力」があったからこそ、今のカケルがあるのだ。
元々あった、カケル自身のコミュニケーション能力を彼らが磨き上げたため、カヨコのような生徒とも良好な関係を築けているのだろう。
……いつか刺されないかが心配になる「人たらし」具合だが……。
『フゥー! 風が気持ちいいね先生♪』
『あんま立ち上がんなよムツキちゃん!』
『あ、あの! 本当に、あ、ありがとうございます、先生……!』
『いいよいいよ。こういうのも楽しいもんだからさ』
ちなみにだが、ムツキはよくツーリングに連れていってもらうようになり、ハルカは一緒に雑草の世話をやっている。
「先生にとっても主人公達は憧れの人! 私もいつかは……!」
「え、えへへ……先生……またお話ししてくれるでしょうか……?」
「ほんと、先生って罪な男だよね~」
「……否定はできないね」
いまだに「ハーフボイルド探偵」について熱弁するアルや、カケルと作った雑草を入れたプランターの写真を見つめるハルカの様子を眺めながら、ムツキとカヨコはそう呟くのであった。
同時刻、アビドス郊外にて……。
「……こんなところに便利屋の連中がいるのか?」
「えぇ。手早く終わらせましょう」
正体不明の武装戦力が接近していた。
Tip!
カケルの友人関係をひもとくと、軽く10人以上は有名人がいるぞ!
次回からはようやく物語が急変を迎えそうなので、これからも全力で頑張っていきます!
また次回も頑張っていきますので、皆様の応援お待ちしております!
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