ブルーアーカイブ ~先生は「ブラックライダー」~   作:クラウディ

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なんかやたら筆が乗りました、どうもクラウディです!
いやー、アイドルイベがあったからなのか滅茶苦茶モチベが上がりましてね、今回は割と早めに仕上げられました!

今回は「にゃにゃ2222Zn」さん、「探究の大図書館第9柱」さん、「大入不斬」さんから☆9評価を、「カンジロウ」さんと「伝説の超三毛猫」さんから感想をもらっています!
皆様本当にありがとうございます!

それでは本編どうぞ!





登場!天雨アコ!

「そんなアホみたいな服装!! 何を思ってそんな服装をしようと思ったんだよ!?」

『はぁあああああああああああああああ!!?? これは機能性を重視したんですよ!!?? 動くたびにガチャガチャと音の鳴る、全身黒づくめのあなたに言われたくはありませんね!!!』

「機能性重視したらなんで、む、胸の側面の布がなくなるんだよ!!?? そこはもうちょいできそうなところあったでしょ!!??」

『む、胸って言いましたね!? セクハラ!! この淫行教師!!!』

「他にどんな表現すればよかったんだよっ!!??」

 

「チナツ、これどうする……? 委員長に連絡入れとく……?」

「そうですね……このままでは収拾がつきませんからね……」

 

「えぇ……それ貴女が言いますかアコ行政官……」

「ヨコチチはみでてる上に謎の手錠とカウベル付けてるあなたが他の人を変態呼ばわり……妙だな……」

「いやでもこの状況どうするのさ……指示が全然来ないし……先生の言うことが正しければ私たち来た意味ないし……」

 

「ナニコレ…………?」

 

 アビドスメンバーが現場に到着した先で目にしたのは、見知った人物とホログラムによって姿を投影された見知らぬ生徒が言い合っている光景だった。

 さらに言うなら、見知った人物――『カケル』と言い合っている生徒の近くには、これまた見知らぬ生徒が2人いて、その奥には統一された制服の少女達が大勢いた。

 しかし、言い合ってるカケルと服装が"アレ"な生徒、眼鏡をかけた生徒に銀髪の生徒以外は、この状況についていけてないようで、暇をつぶすために雑談をしている。

 

 そんな混沌とした空気感の漂う場に、アビドスメンバーは来てしまったのだ。

 

『あ、あの制服……もしかして……?』

『あぁ、ゲヘナの風紀委員会だろうね』

「うへぇ、そんな人たちがなーんでこんなところに来てるんだろうねぇ」

「ゲ、ゲヘナ学園!? なんでそんなところの自治組織がアビドスに!?」

 

 しかし、アビドスメンバーの司令塔を任されているアヤネや、年長者としての経験からすぐさま気を取り直したナノカとホシノはすぐさま情報を整理する。

 

――『ゲヘナ学園』

 

 キヴォトスで一二を争うほどの規模を誇るマンモス校であり、『自由と混沌』という校風の影響なのかこの自治区は世紀末のような有様で、ただでさえ治安の悪いキヴォトスでも特に厳しい場所として知られているほど。

 そのため、アラーム代わりにできるほど頻繁に爆発が起き、事件が起きてない日を見つけるのがまず不可能なほどといわれている。

 そんな学園の治安を維持する組織――『風紀委員会』のメンバーがなぜこんなところにいるのか、セリカがそう思ってしまうのも無理はない。

 

「ん、でも今は何が起こってるか分からない。話を聞かないと」

「そうですね、まずはお話を聞かないとですね」

 

 だが、現状では何が起こっているのかがまず分からない。

 なのでシロコ達は、言い合いをしているカケル達を放っておいて、その近くで状況を見ている風紀委員に聞いてみることにしたのである。

 

「もしもーし、そこの人、ちょっとお話を聞いてもいいかなー?」

「ん? お、あんたらがあの先生の言ってたアビドスの人達か? 私は『銀鏡イオリ』。事情は聞いたよ。苦労してるんだな」

「はじめまして、私は『火宮チナツ』と申します。つい先程でしたが事情はお聞きしています」

「ありゃ、先生からそこは聞いてるんだね? それなら話は早いね」

「あー……『アコ』ちゃん……うちの行政官様が迷惑をかけてすまない……さっきからあの調子で……」

「……お恥ずかしい限りです……」

「そ、それはこちらもすみません……」

 

 そう言ってゲヘナ風紀委員の二人――『イオリ』と『チナツ』は、視線の先でいまだに子供のような言い争いをしているカケルと、『アコ』と呼ばれた少女を見て深々と頭を下げた。

 

 それにつられて、セリカも頭を下げる。

 大の大人と風紀委員会の行政官があのような姿なのだ。

 互いに頭を下げたくなるものである。

 

「ん、それで、あなた達はどうしてここに?」

「あー、まぁ、私達が聞かされてた目的は、あんたらのところにいる『便利屋68』の拘束……だったんだが……」

 

 そう言いながら、イオリはこうなることになった原因について話し始めたのだ。

 遡ること数分前……

 

 

 


 

 

 

『はじめまして、私はゲヘナの風紀委員会の行政官、『天雨(あまう)アコ』です。今回、我々がここに来た目的はそこにいる便利屋68の面々を拘束しに来た、といえばお分かりですかね?』

 

 カケルが現場に到着し、チナツに説教されながらも事情を説明した直後、ホログラムを通して姿を現した少女――『天雨アコ』は、開口一番そう言ったのだ。

 目的だけを淡々と述べ、事務的に対応する彼女の姿は、一見すれば冷徹な指揮官といった様子がうかがえる。

 浮かべている微笑みがわずかにそう言った雰囲気を和らげているが、様子を探れば探るほど彼女の氷のような態度が直に感じられた。

 

『……なぜゲヘナの風紀委員会、それも幹部クラスの貴様らがここまで出張るのはどういう了見だ?』

「! この声は……?」

『俺だ火宮チナツ。この阿呆のお目付け役を押し付けられたブラックだ』

「!? え、えっと……ブラックさん、喋れたのですね……」

『文句を言うならこの阿呆に言え。忘れていたようだからな。……ハァ……何度もこれを伝えなければいけないのはなかなかに面倒だな……』

「ア、アーマーが喋った……!?」

 

 先程からフリーズして動かないカケルの代わりに、現在は『ブラックライダー』に変形している『ブラック』が声をかけ、そのことに驚くチナツとイオリの姿があったが割愛する。

 

『……これはこれは、まさか喋ることもできるとは……チナツさんの報告書には載っていませんでしたね……』

『そこまで意外か? 俺程度の鉄屑なら見飽きたとでも思っていたが……それとも、貴様の情報収集能力ははその程度か?』

『……ふふっ、あなたほどの性能を誇るモノは、キヴォトスといえどそうそうありませんよ』

『褒め言葉として受け取っておこう』

 

 そんなブラックだが、先程からこちらの様子を伺っているアコに向かって牽制ついでに煽りを入れて様子を見始めた。

 煽りに乗ることはなかったアコだが、先程よりは気配に「圧」が乗り始める。

 その様子を確認しつつ、ブラックは更に舌戦を仕掛けた。

 

『話を戻そう。貴様は先程、便利屋の面々を拘束しに来たと言ったな。こんな辺境までご苦労なことだ』

『……彼女達はそれ相応の悪事をしてきたのです。私達が出てくるのも当然のことでしょう?』

『その割りにはいささか過剰ともいえる戦力だな? たった4人程度にこれだけの労力を割かなければいけないほどだったのか?』

『ええ。彼女達は我々の追撃を幾度となく躱してきました。ならば万全の備えで以て追い詰めなければいけない。そうでしょう?』

『同意する。まぁ、奴らの実力は認めているからな』

『ほう……? あなたが認めるほどですか?』

『事実を述べているだけだ。暇を持て余している貴様に比べればな』

『…………』

 

「ほ、褒められちゃったわ……! あのブラックさんに褒められた……!」

「社長、今はじっとしてて……」

 

 腹の探り合いをしているブラックとアコの会話の中で、自分達が褒められたことに喜ぶアル。

 思わず隣にいたカヨコに声をかけていると、呆れたようなため息を吐く彼女に頭を下げさせられた。

 

 その様子をセンサーで感じ取っていたブラックは、ため息を吐くような排気音を鳴らしながらも話を再開する。

 

『……こういう時こそ油断するなと言っていたつもりなんだがな……まぁいい、話を戻そう。先程貴様が語ったやつらの拘束についてだが、おかしいと感じるのはいくつかあってだな』

『おや? どこがおかしいと感じられたのですかね?』

『まず1つ、貴様らは『ゲヘナ』の風紀委員会だ。ゲヘナの治安を維持する組織であって、ゲヘナで悪事を起こした犯罪者をわざわざ別の自治区にまで出張って拘束する必要はない。例外はあるだろうがな』

『……続きをどうぞ』

 

 アコは動揺しないようにしていたが、ブラックはある種の核心を持って答えを並べていた。

 「この女は明らかに何かを隠している」と。

 それを察しながらも確定的な情報が出るまで少しずつ詰めていく。

 

『2つ、行方を眩ませていた便利屋を的確に見つけ出したことについて。こいつらは確かにいくつもの被害を起こしてきた。だがそれでもゲヘナの基準を鑑みるにこいつらの起こしてきたことはあくまで『ゲヘナ』としては平均的な範囲だろう。それなら別の自治区に行く程度止めやしない。力を付けて戻ってくるのならまた別の話だがな』

『……3つ目は?』

『3つ、貴様らの警戒の仕方からして明らかにこいつらとは別の何かを目的としている。便利屋の情報が漏れたのも、おそらくそれを経由した副産物だろう』

『…………』

『4つ、これが結論だな』

 

 そうして、ブラックは自身の中に合った結論を突きつけた。

 

 

 

『貴様の目的は『シャーレの先生(俺達)』の身柄。違うか?』

 

 

 

『……すごいですね、それなりに隠していたとはいえ、もう見破られてしまうとは……』

 

 そう言うと、アコは頭を抱えながらため息を吐いた後、ニコリと微笑んで話し始める。

 

『そうです。私達の目的は不確定要素であるあなた達の拘束です。最近、シャーレ(あなた方)が『ティーパーティー』……トリニティの生徒会と契約しているとの情報を得まして、あの『ティーパーティー』が知っている情報となれば私達も知る必要があります。そこで今回はこういった行動を起こさせてもらいました』

『なるほどな……早めに起こした行動が問題ごとを運んできたか……ままならんな……』

『「身から出た錆」というものですよ♪』

『……皮肉として受け取っておこう』

 

 その言葉と共に、ブラックは先程まで最低限にしていた戦闘機構を稼働させる。

 装甲にエネルギーがほとばしり、いつ戦闘が起こっても迎撃できるようになった。

 

『それでどうするつもりだ?』

『具体的にはトリニティとの条約が終わるまで、我々の庇護の下、しばらく大人しくしてもらえないかと……』

『断る』

『そういうと思ってました。それでは全部隊――』

 

 ブラックの明らかな拒絶の言葉に、アコは風紀委員会全員に指示を出そうとして……

 

 

「は、破廉恥少女がいる!!??」

『………………………へ?』

 

 

 ようやく再起動したカケルが変なことを言い出したのである。

 

 

 


 

 

 

「……と、いうことがあったんだよ」

「な、なるほど……そ、そんなことが……」

「先生……なにやってるのよ……」

「人のことをいきなり破廉恥っていうのは常識がないって思うけどさぁ……」

「でも、うーん、そうですね……」

『そう言われてみると、確かに……』

『あれはアタシでも擁護できないね……』

 

『諦めが悪いですね!? だからこそ馬鹿って呼ばれるんじゃないんですか!?』

「今度は馬鹿って言ったな!? ブラックぐらいにしか言われたことないのにぃ!!!」

『この馬鹿阿呆間抜け……』

 

 イオリの話を聞き終えた全員の視線がある人物に集中する。

 その視線の先にいたのは、カケルと未だに言い争いをしている少女……『天雨アコ』だった。

 

 確かに彼女の服装は少々"アレ"で、隠さず言うなら……

 

「ん、あれが『痴女』なんだ」

「シロコちゃーん? たとえ本当でも言っていいことと悪いことがあるんだよー?」

「……ん、ごめんなさい」

 

 ……シロコの言う通り、『痴女』という言葉が合うだろう。

 未成年の少女に言ってしまうのもあれだが……悲しいかな、他の人が見ればそう思ってしまうほどだった。

 

 その間にもカケルとアコの口論は白熱していく。

 

『いくらなんでも頑固ですね!? こうなったら――!』

 

 どれだけ言っても食い下がらないカケルに、ついに業を煮やしたアコが言葉を続けようとする。

 

 

――その時であった。

 

 

 

「『こうなったら』どうするつもりなの、アコ?」

 

 

 

 場の空気を支配するような存在感を放つ人物が現れたのである。







Tip!
カケルはアコの姿を見た瞬間、ずっと頭の中で「ヨコチチ……? カウベル……? 手錠……?」という言葉が回っていたぞ!


また次回も頑張っていきますので、皆様の応援お待ちしております!
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それでは皆様また次回~!


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