ONE PIECE FILM YELLOW   作:砂糖ウト

1 / 4
よろしければこちらもご覧ください。
合作「黄猿光誕祭2022」Full:https://nico.ms/sm41413445


The Episode of Borsalino in Straw Hat Pirates

──22年前

 

── 西の海(ウエストブルー) オハラ ──

 

 

全知の樹(ぜんちのき)

 

──それは、世界中の資料が集められた図書館を内蔵する、島の中央に鎮座する巨大な樹を称する言葉だ。

一面緑に覆われているオハラでは、島の象徴とも言える存在である。

 

世界の考古学者達にとって正に理想的な環境であった島、オハラは──完全なる灼熱の地獄と化していた。

 

 

『熱い………熱いよぉ……』

 

『急げ急げ!!避難船まで走るんだ!!』

 

『うえぇぇぇん………パパぁ…ママぁ……どこにいっちゃったの?』

 

 

周り一帯は炎と瓦礫に包まれ、凄まじい熱気が人々の体を蝕む。汗を流しながら必死に船へと逃げる彼らには、火傷をおった孤独の子供を助ける余裕もない。

今まで平和に過ごしていた緑溢れる街は、今ではその原型すら無くなりかけている。

 

時間を置くことなく、常に辺り一帯から巨大な爆発音が響きわたる。そう、島全土に行き渡っているこの火災は単なる自然発生で起こったものでは無い。

 

 

『───次弾装填!!撃てぇ!!!!』

 

 

バスターコール

 

 

海軍本部中将5人と軍艦10隻という大戦力による無差別攻撃を意味する命令である。一度命令が発動されれば徹底した任務最優先の行動が行われ、攻撃対象に無関係の市民がいようが問答無用で攻撃が行われる。

 

本来の計画ではオハラの学者達を抹殺し知識の伝播を防ぐことだったが、無差別攻撃においてはその全てを考慮することなど不可能だった。

 

『おい見ろ!!『全知の樹(ぜんちのき)』が!!』

 

『あぁ……なんということだ……』

 

──そしてその攻撃は、歴史や人はもちろん、その場所が元々存在しなかったかのように全てを更地に変えるまで続く。

島の象徴が消え始めた今、彼らの心には希望の灯などありはしなかった。

 

 


 

 

 

──西の海(ウエストブルー) オハラ近海──

 

 

島の様相とは対照に、10隻の艦隊の内その軍艦の空気は一際静まり返っていた。

 

 

『報告します!!攻撃目標にて『全知の樹(ぜんちのき)』の一部崩壊を確認!!予定通り、後数十分で全焼する模様です!!』

 

「おぉ~そうかィ。報告ご苦労」

 

 

今でも砲撃を行っている艦隊の1隻で、その男は船員の頂点の立場を示すかの如く、堂々と甲板の中央に君臨していた。

 

その背丈は3mをも超え、白色のストライプスーツを着用し黒の山高帽をかぶり煙草を口にくわえ、背中に『正義』の二文字が刻まれたコート羽織るをこの男こそ

 

 

「…この攻撃もそろそろ潮時かねェ~~」

 

 

『海軍本部中将 ボルサリーノ』

 

 

──後の海軍本部大将"黄猿"である。

 

 

また1つ、巨大な爆発音が島から響く。ボルサリーノの見聞色の覇気はその音が響く度に人々の悲鳴が、気配が消えていく様を捉えていた。それでも彼の表情には一切の変化がない。

 

勿論彼も1人の人間である。人が死んでいく、ましてや職務上、本来自身が守るべき対象である無垢な民衆を、少数ではあるが間接的に殺しているこの状況に何も感じない訳ではない。

 

しかしこれは命令であり、『歴史』の秘密や世界の平和と秩序を守る上では必要な行動である。例えば『本当に世界を滅ぼすために学者達は歴史を研究していたのか』といった疑念に対する考察は、この場において重要ではない。命令が下されたのだからその任務を忠実に遂行する。それこそ、海軍に所属する一海兵としての道理だ。

彼が持つ信条においても、この攻撃に関しては内心でしっかりと割り切っていた。

 

──その時だった。

 

 

島から少し離れた海域から、一際大きな爆発音が響く。

 

 

『うわァア!!!!なんだ今の爆発は!!どこからだ!!』

『…あそこの船だ!!……あれは、避難船だァ!!!!避難船が吹き飛んだぞ!!!!』

『なんだってェエ!?!?一体どういうことだ!!海賊の砲撃かァ!?』

 

突発的な意識外からの出来事によって船中に動揺とざわめきが広まる。作戦に支障をきたさないよう、混乱を鎮めるために一度艦内全体に指示を出した。

次いで、指令艦隊からの情報を受けた連絡兵が急ぎ足で向かってきた。

 

 

『──報告します!!先の避難船への砲撃は、サカズキ中将の軍艦からのもの!!』

 

「…ほォ~~あいつからか。ちなみに攻撃理由は何だィ?」

 

『中将によれば、犠牲を無駄にしないために万が一学者が一人でも潜む可能性を防ぐためとのことだと…』

 

「そうかィ。…報告、ご苦労だったねェ~~」

 

ボルサリーノがそう言うと連絡員は一度礼をしたのち、そそくさと業務に戻っていった。

 

爆発当初のような喧噪は収まったものの、甲板では未だにどよめきが続いている。流石の本部の将校達にも先程の避難船への攻撃には衝撃を隠せない。

 

『絶対的正義』こそ海軍のモットーである。当然、一部の者には先の避難船への攻撃に多少の疑念を抱くかもしれない。

しかし、正義とは立場によって形が変わるものだ。これが世界の平和を保つためならば、オハラが生んだ島の悪魔達を滅ぼすためならばそのための犠牲は仕方のないことなのだと。海兵達はそう信じ自らを肯定するのである。そうやって、薄々と浮かび上がる疑念なんてものは消え去っていくのだ。

 

 

『犠牲を伴わない正義』などありえない。……辛いねェ)

 

 

一軍艦を率いる立場であるボルサリーノも、当然犠牲の事など承知の上。彼の表情は報告を受ける前も後も大きな変化を見せなかった。

自身が持つ強い正義への信念は決してブレることなどありえない。それはこの先も続いていく。

 

 

 

そのはずだった。

 

 

 


 

 

──22年後

 

──偉大なる航路(グランドライン) シャボンディ諸島──

 

その島では、時たまに異様な光景が見られる。

 

『おい奴隷ェ!!こいつ男のくせに遅いえ!!さっさと速く進むえ!!』

 

『うぐッ!?……うゥ……』

 

とある街道の真ん中で、上半身裸の男がうめき声を上げながら四つん這いになって進んでいる。そしてその男の背中には巨大な椅子が乗っかっており、シャボン玉のようなマスクと宇宙服のような特殊な防護服を着用した人間がそこに胡坐をかいて座り、男をひたすら足蹴に扱っていた。

 

背中に乗っているその人物の正体は『天竜人』

 

800年前に世界政府を創り上げた20人の王達の末裔であり、最も誇り高く気高き血族として世界の頂点に君臨する絶対的な権力を持つ存在である。

 

彼らの事を語る上で、まず最初に挙げられることは世界中の誰もが知っている『不文律』だ。

 

『天竜人には絶対に関わるな』

 

彼らが持つ特権には世界政府上層部や海軍が関連している。もし手を出せば、海軍大将率いる軍艦の艦隊が派遣されることや世界最強の諜報機関が動き出すため当事者は勿論、最悪国までもが滅びかねない。

 

そのため、彼らがどれだけ凄惨な行動をし勝手な横暴を続けようとも誰も逆らうことは出来ないのだ。

 

それを示すかのように天竜人が進む道の両端では頭を下げた住民が列を成して並んでおり、立ったままでいるような愚かな者は誰一人としていなかった。

 

『揺れも大きいし、全く腹が立つえ。人間の分際で…』

 

その中で、唯一後ろに付き従うように立っているのはサングラスを掛けた黒服のスーツ姿の男二人と、ティアドロップ型のサングラスを掛け『正義』の二文字が刻まれた白いコートを羽織る長身の男が一人、

 

「そんなに速く進みますと危ないでしょうチャルロス聖…。お怪我には気を付けてくださいよォ~~」

 

 

『海軍本部大将 "黄猿" ボルサリーノ』

 

 

『うるさいえ黄猿!!そんなことわかってるえ!!お前はただ、わちしを守っていればいいんだえ~!!』

 

ボルサリーノはそんなチャルロスの癇癪(かんしゃく)にただただ肯定の意を示す。

 

海軍本部大将という階級は天竜人の直属の部下の立場でもある。天竜人による命令をしっかりとこなさなければ海軍としての面子が丸つぶれになってしまう。

そのため、本来であれば大将という海軍の中でも最上級の位の兵がするはずのない単独での護衛任務。しかしそうであったとしても、天竜人から命令が下ったのならば、忠実に任務をこなさなければならない。

 

──例えどのようなことが起きようとも。

 

 

『きゃははは、ねぇ待ってよお兄ちゃん!!』

 

『ほーら!!早くこっちこいよ!!……あうッ!?』

 

『ん……?なんだお前』

 

突如物陰から飛び出してきた少年が、そのままチャルロスが乗る男の体に衝突した。衝突してしまった。

一瞬、両端で頭を下げていた全ての大人たちの体が、まるで針に刺されたかのように反応した。

 

『いってて…一体なんだよ…ッ!?』

 

『おい、なんで人間が動いてるえ!?おまけにわちしの進む邪魔をしたえ!?!?』

 

『あっ……あぁっ…』

 

驚愕の表情を浮かべながらチャルロスは椅子から降り、ゆっくりと少年に向かって歩いていく。

既に周りの人間は、体を震わせ拳を握りながらそこから先に起こりうる最悪の事態を想像していた。だが、その予想はすぐに更新されることとなる。

 

『──お、お兄ちゃんをいじめないで!!』

 

『んあ?』

 

仰向けに倒れていた少年に、妹だろうか、幼い少女が兄を庇うかのように両腕を広げチャルロスの前に立ちふさがった。

大の大人に対して涙をにじませながら下唇を噛みしめ、体中を震わせながらも堂々と声を放った彼女の勇気ある行動は、逆に人々を恐怖のどん底に陥れた。

 

『うううっ……』

 

『なっ、なっ、、、お前もわちしの邪魔をするえ!?!?お前ら下々民のくせにムカつくえ!!!!頭にきたえ!!!!』

 

あまりの怒りに歪み切った表情を浮かべながら、チャルロスは少女に近づきながら腕を懐に忍び込ませた。

 

そこから起こる最悪の現実を直視したくないと、周りの人間がすすり泣きをしながらも顔を背けだす。本来であれば絶対に止めなければならないことを誰にも防ぐことができない。そこから生じる罪悪感の重荷を少しでも減らしたいが故の行動だった。

そうして、金色の銃が見え始めたその瞬間。

 

 

『──あっ?』

 

 

突如、チャルロスの体が何かにつまずいたかのように前のめりになって倒れる。

一体何が起こったのか、時間の流れが止まったかのように一瞬静寂が周囲を支配した。

 

『チャ、チャルロス聖──!!』

『ご無事ですか!?お怪我は──?』

 

静寂の後、反射的に黒服の男二人がチャルロスに駆け寄る。

 

『ぐぐぐ…今度はなんだえ…』

 

「申し訳ありませんねェチャルロス聖…流石のわっしでも、道端の石に"偶然"躓かれることは予測困難なもんでして…」

 

そう言いながら黄猿はチャルロスのそばに近づきゆっくりと膝をついて、チャルロスのすぐ後ろにあった石を指さす。

 

『んあぁ…?なんだただの石かぇ…』

 

「加えて、もうじきこの場を離れないとロズワード聖とシャルリア宮とのお約束時間を過ぎてしまいますよォ……また以前のように遅れますと、御父上様から奴隷を頂けなくなるとお約束なさっていたと記憶しておりますが…」

 

『……あァ!?!?しまった!!そうだ、そうだったえ!!さっさと行くえ!!』

 

約束を思い出したチャルロスは冷や汗を流しとっさに立ち上がり、急いで椅子に戻る。

 

「こちらの不届き者共はァわっしが責任もって始末しますンで、ここは先をお急ぎください…」

 

『あぁわかったわかったえ!!おい奴隷!!さっさと進むえ!!』

 

チャルロスはこちらを向かずにそう言い放って下の男を進ませていき、黒服たちも後を追うように急いで行った。

 


 

チャルロス達が先を行ったのを確認したボルサリーノは、少しの間を置き緊張が解けたかのように一息をつく。

 

「さて…」

 

そして少年と少女の肩に触れ、光を放ちながら少し遠くの道外れへ瞬間移動した。

すぐ後に二人が驚く様相を見せると目線を合わせるように身を屈めた。

 

「お~~、お二人さんとも危なかったねェ~~。親御さんから天竜人のことで何か言われていなかったのかい~~?」

 

ボルサリーノがそう言うと途端に二人ははっとした表情を見せる。少年は先走った後悔の念を浮かべて目を見開き、少女はその時の恐怖を思い出したかのように体を震わせて彼の腕にしがみつく。

 

「そうかィ。次から大通りに出る時は気を付けなさいよォ~~。わっし等も全てを守りきれるわけじゃないからねェ~~」

 

二人の仕草を見て全てを察したボルサリーノは、スッと立ち上がり後ろを向いて元の職場へと戻ろうとした。

 

『あ、あの!』

 

すると、背中越しに少年が少し待ってほしいと彼に呼びかける。

 

『助けてくださって、ありがとうございます!』

『あ、ありがとうございます!!』

 

幼い兄妹からの最大限の感謝の言葉に数秒間か立ち止まっていた彼は、その後ただただ静かに右手を挙げながら光を放ち瞬間移動していった。

 

 


 

 

──海軍本部──

 

護衛の任務を終えたボルサリーノは報告のために元帥の居る最上階にいた。

本来であればその報告は数分で終わるもののはずだったが、今回だけは特別な思いがあった。

 

天竜人の行動よりも目の前の命を優先した。これは、これまでのボルサリーノの行動において今までになかった行為だった。

 

これまで彼は自らの信じる正義の下に行動してきた。常に自身を一歩俯瞰した立場で、命令には忠実に従い成果を残してきた。世界の平和と秩序を守るためならば、情を持つことはせず、犠牲も仕方のないことだと確信していた。しかし何時からだろうか、その犠牲や自身の正義に対して、また自らが所属する海軍に対して疑問を抱くようになっていた。

 

『世界の平和を守る上で犠牲は仕方のないこと』これは最も現実的な考えであり、今まで経験してきた事例においてもそれは証明されていた。しかし、それは目の前にあった消えゆく命を見捨てる正しい理由になるのだろうか。

 

海軍の、それも大将という座を任されている立場としてこのような疑念を浮かべることはあってはならないと理解している。しかし、常に自分の信条を大切にしてきたからこそ余計に目が向いてしまう。本当に自分はこれでいいのか、これが自身の納得しうる『正義』なのか。

 

 

──『どっちつかずの正義』は今、大きなヒビが入りつつあった。

 

『…それで、話というのは一体なんだ?黄猿』

 

「実はですねぇ、しばらくの間休暇を取らさせていただきたいんですよォ~~」

 

『ほう長期休暇だと?珍しいな、お前程の男が…理由はなんだ?』

 

「…わっしの信じる本物の『正義』を探すためですよォ、センゴクさん」

 

『…何?…本物の『正義』だと?どういうことだ」

 

これまで感情を表に出すことが少なかったボルサリーノの今までにない言動に、最初は軽い気持ちで聞いていたセンゴクだったが、話の内容に真剣味が帯びるにつれて眉間のしわを寄せていった。

 

「そう詰めないでくださいよォ〜〜。あくまでも唯の言葉のあや、わっしの掲げる正義を変えたいと思いたっただけですってェ」

 

『……まぁいい。お前には長く海軍に貢献してもらっているからな。むしろ長期休暇を取らなければおかしいと言ってもいい程の優秀な海兵だ。いいだろう。休暇を許可する』

 

「助かりますよォ〜〜、センゴクさん。では、わっしはこれで失礼しますよォ」

 

いつものようなひょうひょうとした言い草をしながらボルサリーノは部屋を出ていった。

 

センゴクはゆっくりと腕を組む。

海兵相手に休暇を出すことは、大将であってもそこまで珍しいことではない。しかし、ボルサリーノが休暇を申し出ることなど、サカズキとほぼ同様に今までほとんど無かったのである。それも長期的なものだ。

さらに奇妙なのは、ボルサリーノの言った『本物の正義』という言葉だ。この言葉にはどうも引っかかるものがある。何かははっきりと分からないが、自身の長年の勘が見逃してはならないと警鐘を鳴らしていたのだ。

しかしその違和感は突然の来訪者によってかき消されることになる。

 

『おいセンゴク〜〜!!おかき持ってきたぞぉ〜!!一緒に食わんか〜〜!?』

 

ガープ!!!!…貴様今までどこをほっつき歩いていた!!』

 

『ぶわっはっはっは!!別にワシが何処へ行こうと勝手じゃろうが。ほぉれ、それよりおかきじゃおかき!!』

 

『勝手なわけがあるかぁ!!そんなことより、貴様には代理の大将の徴兵命令を…』

 

『グアァ〜〜、ゴォォ〜〜zzz』

 

『寝るなぁあ〜〜!!!!』

 


 

──数日後

 

 

──東の海(イーストブルー) とある島 シェルズタウン──

 

 

ボルサリーノは自身が確信を持てる新しい正義を見つけるためには、自らが未だ訪れたことの無い場所に行くべきだと考えた。これまでよく訪れていた所を巡るよりも、未知の土地の方が自身にとって新たな発見に繋がりやすいからである。

 

その上で、世界で最も平和な海である東の海(イーストブルー)の、それもかなり辺境の街、シェルズタウンに1人来ていた。

 

「う〜〜ん、これは"効く"ねェ〜〜」

 

……とある個人経営の小さな店で好物の味噌ラーメンを啜りながら。

 

偉大なる航路(グランドライン)じゃぁしょっちゅうこいつを食っていたが…考えてみりゃぁ他の海のモンを味わったのは久しぶりだ。特に、、、この少しだけピリっと来る辛さの麺は、今まで見たことが無いねェ~~)

 

『あ、あのぉ…』

 

(そしてこのお湯……普通のお湯じゃぁない。麺をすすった後、追いうちで襲いかかるこの甘辛い味はぁ恐らく生姜湯…汁で生じた体の熱気を適度な温度に抑え、かつ喉を潤しながら全身を温めさせる…う~~~ん、こいつもただの生姜じゃないねェ~~生姜の中でも更に希少…南の海(サウスブルー)産の…)

 

『あ、あの!!』

 

「…ん~~?」

 

『お客さん、も、もしかして海軍の将校様の方ですか?』

 

「あぁ~、まぁそうですが…」

 

突然女性の店員から話しかけられる。休暇中の身とは言え、服装は黄色のストライプスーツに『正義』の二文字が刻まれた白いコートの仕事着のまま。それだけでもこの小さな店の中では目立つというのに、ただでさえ3mを超える身長なだけにもはや誰から見ても只者ではないことは明らかだった。気が付けば店の窓から見物人の市民達が大勢こちらを覗いていた。

 

『お願いです、どうか私たちを助けていただけませんか!?』

 

『私からもお願いします!!』

『俺もです!!』『わしからも!!』

 

「うぉっとっとォ、まぁとりあえず落ち着きなすって……一体何の話なんですゥ?」

 

尋ねられた直後に多くの人から頭を下げられたことで流石のボルサリーノも少し驚愕した。一旦彼女らを落ち着かせてから少し周りの気配を伺うと、皆ただ事ではなさそうな不安感をかもし出している。島に着いた時から街中で薄々とそういった負の感情を察知していたが、これほどのものだとは想像してはいなかった。

 

(こいつぁ、休暇早々大事になりそうだねェ…)

 

元々休むことだけが目的ではなかったにせよ、島に入って時間もそう経たないうちにこの騒動に直面した彼は、少しだけ自身の気合いを入れ直した。

 

……

 

「暴君ですってェ…?」

 

『はい。この町に入られた際に海軍の基地が見えたでしょう?あそこを統治しているのがモーガン大佐です』

 

『あの人は自分に逆らった人間が例え民間人でも容赦なく処刑するんです…。加えて長い間、貢物として私たち市民から沢山のお金を徴収していて、何に使うかと思えば自分を模した銅像を作るためだと聞いて…もう…』

 

『うっ…うぅ…ぐすん』

 

『この前も私の店にその大佐の息子ヘルメッポが来て、親の権力を振りかざして店を荒らし回ったんです。止めようにも逆らったら死刑だと脅されてどうすることも…』

 

『その時は偶然そこにいた剣士のお兄さんが庇ってくれたんです。でもその剣士さんは今基地で磔にされていて……一体どうすればいいか』

 

ボルサリーノは自分の抱いていた疑念がより強まったことを感じた。『絶対的正義』を肝とする海軍として、その支部の末端ではあるものの、民間人を私物化し独裁的な支配を行うなど本来であれば断じてあってはならない。

 

立場によって『正義』の姿は変わりうるものではあるが、海軍が守ろうとしている"それ"は民衆にとって正しいものなのか?現実では全てを救うことなどありえないから、犠牲となる人々は見逃していいのか?

 

 

──海軍が、世界政府が守ろうとしているものは、本当にこの世界の平和と秩序なのか?

 

 

ボルサリーノは決意をみなぎらせた。

 

 

「…なるほどねェ~~、事情はわかりました。それならわっしが出ましょう」

 

『ほ、本当にいいんですか!?ありがとうございます!!』

 

「えぇすぐ戻ります。ご安心なすって…」

 

 

本物の『正義』を探すために始めたこの旅において、最初の街に訪れた時、まさかここまで自身の道筋を決めることになるとは思いもよらなかった。

 

東の海(イーストブルー)を最初の行き先にした訳はそれ程深い理由があったわけではない。ただ、偉大なる航路(グランドライン)とは対照的に最も治安が良い海であり、そういった平和に最も近い環境ならば自身の『正義』を見つける旅の最初の海として相応しいだろうと思っただけにすぎない。

 

しかし、東の海(イーストブルー)は始まりと終わりの町である、ローグタウンがある海である。考えすぎかもしれないが、海賊王ゴールド・ロジャーが生まれたこの海はそういった何かの伝説が始まるきっかけを起こす力を秘めているのかもしれない。

 

そう思いながら立ち上がり、店を出ようとした時

 

『お、おじちゃん!!麦わら帽子のお兄ちゃんのことも助けてほしいの!!』

 

「ん~~?麦わら…?」

 

『先ほどヘルメッポがこの店に来た時に、店を守って追い返してくれた方なんです。私からもお願いします!!』

『俺からも!!』『わしからも!!』

 

「おっとっとォ…皆さんからそう言われずとも…わかりましたよォ」

 

(麦わら…麦わら帽子ねェ……)

 

店員の娘から頼まれた『麦わら帽子を被った男』。そのままの文字で捉えれば何の変哲もない男だ。ただ麦わら帽子を被った人間などこの世にごまんといるだろう。本来ならただの一情報として聞くのつもりだったが、どうにもその言葉が頭から離れなかった。

今まで何かそういった人間と関わっただろうか、いや特にこれといった記憶はない。そのはずだ。一体なぜここまで頭に残るのか……

 

(まァ、考えるのはとりあえずその『麦わら』と会ってからだねェ~~)

 


 

──海軍第153支部基地

 

 

そのそばにある広場では当事者達が勢揃いしていた。

磔にされていた剣士の青年は麦わら帽子の青年によって解き放たれ、ついに両手と口に刀を持つ本来の姿へと変貌している。

そこから始まった問答はまるで広場に二人しか存在しないかのように、その空間を支配していた。

 

『海軍と一戦やるからには俺も晴れて悪党ってわけだ。だがな、1つだけ言っておく。俺は自分の野望だけは貫くぞ』

 

『野望?』

 

『世界一の剣豪になることだ!!』

 

『世界一の剣豪!!いいねぇ、海賊王の仲間ならそれくらいなってもらわないと困る』

 

『けっ、言うねぇ。こうなったら悪行だろうが何だろうが、俺の名を世界中にとどろかせてやる!!』

 

傍から見ればただの会話。されどこの2人の会話が、決意が、今後の世界を大きく揺るがす第一歩になるとは夢にも思うまい。

それを証明するかのように、怒鳴り声が広場に響く。

 

『何ボサっとしてやがる!!とっととそいつらを始末しろ!!』

 

 

ところが、何かの意思が働いたかのように世界は更に大きな変革を齎すことになる。

 

 

──突如、どこからか光線が基地の屋上へ向かい、巨大な爆発が起きた。

 

眩い光と衝撃波によって雲が割け、周りの海兵ごとモーガンも倒される。あまりの非現実的な出来事に一瞬誰もが声を出すことが出来ないほどだった。

 

 

『『『ええええええええぇ~~っ!?!?!?』』』

 

 

『なっ………何なんだ一体!?』

 

『おおぉぉっ!!すっげぇぇぇ~~!!!!ビームだビーム!!!!』

 

『あっ……ああっ……』

 

 

『おいルフィ!!今のはなんだ!?まさかとは思うが、お前の仲間の仕業か!?』

 

『ルルルフィさん!!いい今のはなんなんですかぁ!?』

 

『ビーム!!ビームだ!!あははっ!!あは!!あはははっ!!』

 

『テメェ質問に答えろや馬鹿野郎!!』

 

 

ルフィと呼ばれた麦わら帽子を被った青年──モンキー・D・ルフィは目を星のように輝かせ、我ここにあらずと言わんばかりに笑い声を絶やさなかった。

 

その彼の頭を必死に揺らす剣士の青年──ロロノア・ゾロは酷く焦った表情を浮かべながら思考を回転させていた。

 

(新手の攻撃か…?それにしちゃ狙う位置が違い過ぎる。…まずビームだと?そんなもんがこの世に存在するのか……?いや、そんなことを考える意味はない)

 

(問題なのは、あれ程デカい爆発を起こせる存在が近くにいるってことだ……!!マズイな…そんな相手に真っ向から交戦をしかけるべきじゃねェ…そもそも敵かどうかすらまだわからねぇ……どうする……?)

 

その一方でゆっくりとモーガンは体を起こす。あまりの衝撃で一瞬何が起きたかわからず頭が混乱していたようだった。

 

『うぐっ……報告しろ…!!何だあの爆発は……!!』

 

『モ、モーガン大佐~~!!!基地に大きな影響は無かったものの、先ほどの爆発によって大佐の銅像が全壊した模様!!跡形もなく消滅しましたァ!!!!』

 

『なにぃ~~!?!?俺の銅像が壊されただとぉ~!?!?!?』

 

混乱していた意識があまりの怒りによって立て直され、ゆっくりと立ち上がる。極限にまで顔にしわを寄せ、今にも爆発しそうなほど表情を赤く燃やし鬼の表情を浮かべていた。

 

『誰の仕業か知らねぇが、俺はこの基地で最高位の大佐だ!!この世界は階級が全てだ…つまり俺は偉い…!!そんな俺にたてつく奴は全員死刑だ!!…俺の銅像を壊した奴は絶対に許さねぇ。今すぐ犯人を探し出してそいつを殺してこい!!!』

 

 

「──その理論でいっちまうと…アンタが死刑になるんじゃないのかィ?」

 

 

『な…誰だ貴様は!?今すぐ出てこい!!』

 

どこからともなく声が響いた後、モーガンの目の前に光が眩き、1人の男が現れる。

この広場にいるどの人物よりも一際背が高く、圧倒的な存在感を持って顕現した。普段の仕事着である黄色のストライプと『正義』の2文字が描かれた白いコートを背負う男。

 

「お〜〜、アンタがモーガン大佐かィ。今まで随分と悪趣味なことをしてくれたようだねェ~~」

 

『あ、貴方はまさか…!!』

 

『海軍本部…それも"大将"の…!!き、黄猿さんだぁぁぁ!!!!』

 

『『『ええええぇぇぇぇ~~~~!?!?!?!?』』』』

 

この東の海の、それも辺境の地に居るはずのない海軍本部最高戦力の登場に、広場中の海兵が再度驚きの声を上げる。

 

『大将黄猿……?』

 

『なんだぁ?そんなすげー奴なのかあいつ?』

 

『おおお2人とも…!!凄いってレベルじゃありませんよ!!世界のバランスを保つ三大勢力の1つ…その海軍の中で最強の戦力と言われる『大将』の階級にいる3人の海兵……そのうちの1人が、あの黄猿さんなんです!!!!』

 

海兵達と同様に驚愕の表情を浮かべていたコビーが早口で捲したてる。その反応とは裏腹に2人は無表情で黄猿の様子を観察していた。

 

『貴様が大将だと……?フン、冗談キツいな。大体海軍本部の大将がこんな所に来るわけねぇだろ!!』

 

「まぁわっしは今休暇中の身なんでねェ……確かに大将の肩書きでココにいるわけじゃァない。ただの通りすがりだよォ……だがねェ、目の前の困っている人達に助けを求められて、何もしない訳にはイカンでしょォが……」

 

『……!!』

 

その言葉に一瞬ルフィが反応する。

 

『なるほど。貴様がこの際大将なのかどうかはどうでもいい…だが、この俺に楯突いたということは事実ッ!!俺の大切な銅像を壊した貴様も、その貴様に助けを求めたとかいう連中も!!反逆者として……この斧手のモーガンが全員まとめて死刑にしてやる!!!!』

 

「モーガン大佐…アンタァ、つくづく悪党だねェ〜〜」

 

ボルサリーノがそう言い返すと、モーガンは上着を脱ぎ捨て斧が埋め込まれた右腕を構えて突撃してくる。

 

『うおおおおぉぉぉ〜〜!!!!』

 

『おいおっさん、危ねぇ!!ゴムゴムのぉ〜…!!』

『くっ…!!三刀流……!!』

 

モーガンの突撃にボルサリーノが動こうとしないことに危険を感じた2人が援護すべく必殺技を出そうとする。

 

 

「……速度は、重さ。…光の速さで蹴られたことはあるかい……?」

 

『何っ!?……うグワァァァァ〜〜〜!!!!!!』

 

あと少しで斧が当たりそうになったその瞬間、気がつけばモーガンは遥か彼方の木まで吹き飛んでいた。一体何をしたのかとふとボルサリーノの方に目線をやると、まるでボールを蹴った時の感触を確認するかのように、右足を高々と上げた状態で止まっていた。

 

『おいルフィ…今の攻撃、見えたか?』

『いんや、全然追いつけなかった。すげーなーあのおっさん』

『だから、凄いってレベルじゃないんですって!!…これが海軍本部大将の力……!!カッコイイなぁ…!!』

 

目にも留まらぬ速さの攻撃に"世界最高峰"のレベルを目撃した三人。そこから生じた感情は尊敬や驚嘆の念だけではない。ここから先に出くわすであろう敵の強さや、その高みに触れたことで、薄々ながら自身のレベルの低さや高みまでの距離を認識していた。

 

「さ〜て、本丸がやられたわけだけどォ…まだやり足りねェ奴はいるかィ〜?」

 

『『『………や、やったああああ〜〜〜〜!!!!』』』

 

『暴君が倒されたぞぉぉ!!!!これで俺達は自由だぁぁぁぁ〜〜!!!!』

 

ボルサリーノの言葉に残る海兵全員が大歓声をあげる。この街を恐怖で支配していたのはモーガンただ1人によるものであり、部下である海兵達はその暴君に脅され、一部は上手く隠しながらも止む無く従わされていたのだった。

 

ボルサリーノは海兵達の反応を見て、事態は解決したと判断し一つ息を吐いた。そして、目線をルフィ達の方へ向ける。

 

「お〜〜、君らがあの店を庇ったって人だねェ?」

 

『あぁ。おれはモンキー・D・ルフィ、海賊王になる男だ』

 

「ほォ〜〜、モンキー……『D』…。それに『海賊王』……っつ~こたぁ、君らは海賊なのかィ?」

 

『あぁ、そうだ』

 

『ちょちょちょちょっとルフィさん!!!!大丈夫なんですか言っちゃっても!?!?大将ですよぉ大将!!』

 

『にっししし!!だってよ、このおっさん、絶対に良い奴だから!!』

 

海軍本部大将相手にあまりに堂々とした態度でカミングアウトをするルフィに、海賊ではないコビーですら注意をする。しかし、彼はその警告に自信を持って満面の笑顔で肯定の意を示す。一体どこからくる自信なのかコビー自身全く理解出来ず、ただただ呆気を取られていた。

 

『ところでよぉ、黄猿のおっさん』

 

ルフィがそう言うと、足を一歩踏み出す。

 

 

『──おれの仲間になってくれ!!』

 

 

『『『……な、なにいぃぃぃぃ〜〜!?!?!?』』』

 

 

「───……しょうがないねェ〜〜」

 

 

『『『『えぇぇぇぇぇぇ~~~~!?!?!?!?』』』』

 

 

ルフィの唐突な一言に再び広場中が大騒ぎになる。誰もが驚愕したであろう。海賊であるルフィが海軍の、それも最高戦力であるボルサリーノ相手に絶対に言うはずの無い勧誘の言葉を放ったのだから当然である。

しかしそれを凌駕する程に衝撃的だったことは、その誘いをボルサリーノ自身が承認したことである。絶対に実現しないはずの事態が、ここ東の海(イーストブルー)で起こった事実。

 

これは一体何の因果か……遥か後に、世界はそれを知ることになる。

 

 

『な…ルルルルフィさんッ!!どどどういうことですかぁ~~!?!?』

 

『へへっ…流石は、うちのキャプテンだな…』

 

『ゾロさんも!!感心してる場合じゃないですよ~~!!!!』

 

『っはははは!!!』

 


 

元々ボルサリーノにとってこの休暇は、まだ自らが知らない地での海軍がどのような『正義』を行っているかを確かめることも目的の一つだった。長年海軍本部に所属していたことで浮かび上がっていた海軍への疑惑はあったものの、その頃はまだ完全に海軍と決別する気はなかった。しかし、最初に訪れた場所が悪かった。

 

基地の頂点にいる人間があろうことかその地位を私的に扱い、守るべき存在である民衆を搾取し恐怖に陥れていた。そのような支部での腐敗を知ったことで、ただでさえ本部の状況が世界政府の支配下にある状況で、今の海軍の体制のままでは人々の平和や秩序を保つことは非常に難しいと感づいたのである。

 

この世界は世界政府の管理下に置かれている。今、海軍本部が謳っている『絶対的正義』とは世界政府にとって都合のいい『正義』に他ならない。しかし、それを変革するためには幾ら自身が力を持っているとしてもたった一人では難しいということも事実だ。

 

かといって、海賊と協力することは避けたかった。海賊という悪は民衆の平和を脅かす罪深い存在である。今まで自身が戦ってきた海賊たちと同等の存在になることは自身の信条に反していた。

 

しかし、麦わら帽子を被った男…モンキー・D・ルフィ。あの青年を見た時にその前提が大きく崩れることとなった。最初に思い出したことは店で聞いた話。他人の尊厳や決意を踏みにじる行為に怒りを覚え、自分と全く関わりの無い人間を助けようとする海賊などこれまでの人生でほとんど遭遇したことがなかった。

 

それだけではない。海兵である自分をモーガンの攻撃から守ろうとしたこともまた、自身が抱いていた前提を覆すきっかけになった。海賊が海兵を守ろうとすることなどあり得るだろうか。本来であれば、敵である海兵が攻撃されることは海賊にとって得なのだ。むしろその敵である海兵を自ら守ることは海賊にとって不利益でしかない。つまり、彼は自身の立場や損得利益などの縛りを超えた強い信念を持っている人間である。

 

自分が今まで戦ってきた海賊たちとは明らかに違う存在だと理解するのに、疑う余地はなかった。そして彼の仲間であるゾロもまた、自分の身を顧みずに他人である店の店員達を庇った行為や、カタギの人間には手を出すどころか敬意を払う強い信念から信頼に値する人間だと判断した。

 

そして、海賊が全て悪であるという前提そのものが必ずしもそうではないということに気づく。ルフィにとって『海賊』とは支配を拒み、自由を追い求める者を意味するのだ。そして自身の目的は、世界政府によって支配されている現状の海軍の立場を自由なものに変え、民衆の平和と秩序に寄り添った形へ変化させること。

 

ルフィは自由を追い求める海賊だ。そんな彼が目指す『海賊王』の一部に、ボルサリーノの行動目的は合致していた。

だからこそ、彼らにとっての『海賊』の一員になることを決断したのだった。

 


 

島の港を出港したとある小船には、奇妙な3人組が乗船していた。

一人はこの船の船長であり、麦わら帽子を被り、赤いベストとデニム生地の水色半ズボンに草履を身に着けた、3人の中で常に大きな笑顔を見せる青年。もう一人は3本の刀を腰に差し、緑の腹巻を白のラクダシャツに巻き、黒のパンツとブーツを身に着けた剣士の青年。

 

そして極め付きは、3人の中で飛びぬけて身長が高く、ティアドロップ型のサングラスを掛け黄色のストライプスーツを着用し、『正義』の2文字が刻まれた白いコートを羽織る中年の男。

 

『元海軍本部大将 現麦わらの一味 戦闘員 "黄猿" ボルサリーノ』

 

『にっししし!!!よろしくな!!!黄猿!!!』

 

「せいぜい頼りなすって…ルーキーの諸君…!!!」

 

 

────その日、暴君から街を救ったとある若い海賊団は、眩い光に照らされた冒険の夜明けを迎えるのだった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。