タクヤ短編集   作:ロト7一等当選

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前に投稿していたものの別バージョンです


もしもタクヤがのび太の親戚だったら

 

ある日のび太とドラえもんが家で他愛のない会話を楽しんでいると、突然部屋にママが入ってきた。

ママが言うには、今日おじさんが来てるから挨拶しなさい、とのことだった。

二人は誰だろうと思って、中に入ってみると、一人の屈強な男性がそこに居た。初対面のはずだが、何処かで見覚えのある、そして懐かしい感じのする男性だった。

 

「君がのび太くんとドラえもんくんだね?はじめまして俺は悶絶少年専属調教師のタクヤと申します。」

 

男にそう挨拶された時、二人ははっとなる。

「えーーーー!?」

 

 

 

目の前に久保帯人がいる、その異様な光景に放心状態だったが、なんとか話しかける。

「もしかして、淫夢ファミリーのKBTIT先生ですか?」

「違うだろのび太君、いや違わないけど!あの…ロックギタリストでもあり、ブリーチの作者でもあるKBTIT先生ですよね?」

「あの、僕ブリーチも好きなんですけど、淫夢動画も好きで、その中でもKBTITさんのファンなんです。」

「お!すっげぇジャン!ありがとナス!」

 

のび太とドラえもんはだんだんヒートアップしていくので、一緒にいるパパが制止をする。

「まあまあ落ち着きなさい、二人とも」

 

 

 

 

やがて落ち着くと、両親とKBTITを交えて話をする。

「しかし驚いたなー、まさかKBTITさんがいるなんて」

「そうですよ、しかもこんなボロ屋に」

「ボロ屋で悪かったね」

のび太のセリフに苦虫を潰したような顔をしながらパパが答える。

 

「いやー、実はね、俺は君たちの親戚に当たるんだ」

「えーっ、てことは…僕のおじさんになるってこと!?」

のび太のおじさんと言う言葉にカタンときたのか、タクヤは、

「おじさんだと!?ふざけんじゃねーよオラ!お兄さんダロ!!」

「わゎ!?ご、ごめんなさい」

急にタクヤがキレ出したため、すかさず謝るのび太。

もちろんのび太も悪気があるわけではない。

 

 

 

「オホン、まぁ話を続けるがね…実はタクヤがこの家に居候することになったんだよ」

「えぇ!?ウッソだろお前!これマジ!?」

のび太の問いにウンウンと首を縦に振るタクヤ。

 

タクヤが親戚であることにも驚く二人だったが、なんとその彼と一緒に住むことになろうとは……二人は開いた方が塞がらなかった。

 

「まぁ、よろしく頼むよ」

 

こうして久保帯人との奇妙な同居生活が始まる。

 

 

 

さっそくのび太とドラえもんは裏庭にみんなを集めて、自慢する。

内容はもちろん久保帯人についてだ。

普段はスネ夫やらに自慢される立場ののび太だったが、この時ばかりはのび太が自慢する立場であり、真逆であった。

 

「久保帯人がのび太の親戚だなんて、すげーや……のび太のくせに生意気だぞ!」

「すっげーぞ!のび太ァ!」

「のび太さん、凄いわー」

 

「いやー照れますなー」

もちろんのび太が凄いわけではない。久保帯人が凄いわけなのだが、それを自分の手柄のごとく話している。

 

「それじゃあよ、せっかくだから久保帯人に会わせてくれよ!」

ジャイアンが言うと、のび太は頷く。

「うんいいよ!早速だけど行こう」

 

こうしてのび太の家に行こうとする5人、するとその前にリーゼント風の男が声をかけてきた。

「オイゴラァ!免許持ってんのか!!」

「ファ!?」

 

突然の出来事で困惑する面々。

「ねぇあの人誰?」

しすがが尋ねると、スネ夫が答える。

「あれは確か谷岡っていう暴力団員だよ」

「暴力団員!?」

衝撃の事実を知り、全員が声を上げる。

 

「あ、あの僕たちに何か御用でしょうか?」

スネ夫が谷岡に胡麻を擦りながら声をかける。

相手が暴力団員とあってかビビっている。

 

谷岡はため息をつきながら、そして怒号を発してこう答えた。

「お前らが今いる空き地だよ!なに勝手に使ってんだよ」

 

「あ、空き地ですか?でもここは普通に使ってもいいんじゃ?」

「あ?とぼけんじゃねーよ。ここは今日から俺の土地になったんだよ!」

「ええーー!?」

あまりの急な出来事に驚く。

 

「土地を勝手に使ったわけだからな。」

そういうと谷岡は明らかにチラシである紙に、ボールペンでここは私の土地であるという証明書を取り出した。

 

もちろん嘘だとわかるのだが、それを突っ込むことができない。

「ま、一人当たり114514円払ってもらおうか」

そして谷岡はなんとあまりにも高すぎィな金額を提示してきた。

 

「そんな!いくらなんでも横暴だ!」

「お!?なんだこの青タヌキ!文句あんのかよ」

「僕はタヌキじゃなーい!」

 

「うわーん、ママ!!」

とうとうスネ夫が大声で泣き始める。

「ねぇドラえもん、なんとかしてよ」

「なんとかっていわれても、この土地が谷岡のものなら、もうどうしようも出来ないよ」

「うぅ……」

ドラえもんでもどうにもできないのか、のび太は悔しく思った。

子供達の前に、法律という大きな壁が立ち塞がった。

 

「…どうしてもできないなら、犬のマネしろよ」

「うぅ……」

みんなが諦めて犬のマネをしようとした時、突然声があがる。

「あ、オイ待てい」

声の主はなんと久保帯人だった。

 

 

 

 

「お前らそんなことをする必要は無いぜぇ?」

久保帯人はにこやかに答える。

「あ?なんだテメェは?」

「俺は久保帯人。この土地は今から俺のものになった」

「はぁ!?」

「お前んのとこの組長に直接会ってこの土地を買ったんだよ!」

「な、なに!?」

「つぅーことで、ここは俺の土地になったってわけだ!」

「ぐぐぐぐ……」

唸り声をあげる谷岡は、これでは部が悪いと判断したためか、そそくさとその場をさってしまった!

 

谷岡をやっつけたスター久保帯人にみんな一斉にかけより、歓声をあげる。

「さすが久保帯人!」

「ありがとうおじさん」

「あっスネ夫、それは……」

「え?」

スネ夫がおじさんと言ったため、久保帯人の顔は笑顔から般若へと変わった。

「おじさんだと!?ふざけんじゃねーよオラ!お兄さんダロ!」

鞭を取り出し、スネ夫は殴られる。

「わゎ!ごめんなさい!」

すかさず謝るスネ夫。

それを見たジャイアンは

「ははっビデオのまんまじゃねーかよ」

と笑い出した。

それに釣られて、他のみんなも笑い出した。

「あはは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、そのあと知ったんだけど、実は久保帯人は空き地を買っていないみたい。それを知ったヤクザの谷岡がうちに乗り込んでくるんだけど、それはまた別のお話。

チャンチャンッ




最後まで読んでありがとナス

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