日が沈んでいくのが惜しい一日に、なれればいい
天に昇りきったお天道様がだんだんと沈んでいく。夏の長いお昼はゆるやかに流れていく。河城にとりはそんな空を見上げながら、薄いパーカーを羽織った。これ以上肌を見せるのは他のやつでいい。
「それじゃあ、二回戦を始めるとしようかな」
しかし、元々この勝負はにとりの商戦の一部に過ぎない。あまり長い時間、観客を拘束すると帰ってしまう可能性もあるのだ。それでは食べ物も飲み物も「グッズ」も売れない。ブロマイド関係はさっそく自分の分を回収したから問題はない。
――ちっ
回収される時に陰で舌打ちをした河童達。
それでもすでに市場に流れてしまったものは取り返せないだろう。にとりはそちらはそちらとして、今はどれだけ儲けるかを考えている。
商売に置いて「利益」を高める方法はふたつある。一つはコストカットである、わかりやすく言えば従業員の給料を極限まで減らせばよい。その時重要になるのが転職する暇を与えないことである。
もう一つは現代的資本主義の王道である。投資を行って全体の生産性を上げることだ。
にとりはすでに前者を実行している。時給数十円程度で寺の者たちを雇用しているから、これ以上は奴隷制と変わらない。それに他に削れるものはない。
だからこそにとりは後者をとった。
一試合ずつやるから観客が帰ってしまうかもしれないという不安がでる。ならば「同時に行えばいい」のだ。ビーチバレーのコートは今朝河童達が一つだけ整備したが、もう一つ作ればいい。
ポールなどは簡単である。ネズミやその他の敗北者に両側を持たせて試合時間中立たせておけばいいのだ。あとはライン程度だが、これも正確である必要などない。ルール自体もあいまいなまま進めてきたのだ。
これを今忙しすぎてひいひい言っている河童にやらせればいい。忙しいから無理はうそつきの言葉と有名な経営者も語る。やらせればできる。為せば成るのだ、なにごとも。
このような美辞麗句でコーティングした思考をにとりはくりっとした瞳を動かしながら、かわいい顔で思っていた。
「そうだな。あとは何をしようかな」
にとりは腕を組んで考えている。
彼女がお金を欲しがっているのにはとある理由がある。それについても少し楽しみではあるが、にとりは次の手を考えるのに忙しい。
見ればお燐に呼びに行かせた一輪、水蜜、寅丸、霊夢がのろのろと戻ってきている。にとりはきらりと瞳を輝かせて、にやりとする。
★
「え? 本当に水着を着替えてもいいですか?」
雲居一輪はそれを聞いて、ぱあと花が咲いたような笑顔を見せた。だが、直ぐにいぶかし気にいう。
「もしかして、また変なものを着せる気じゃないの?」
喜んだり疑ったり忙しいやつだなとにとりは思いつつ、両手を上げて言う。
「違うよ。二回戦も始まることだしさ、あんたにももっと動きやすい恰好をしてもらおうと思ってね。……別にそのままでもいいんだよ」
いぶかし気で、胡散臭いものを見る目を一輪がしている。
にとりはやれやれと首を振って、近くにいたお燐に持たせた小ぶりのボストンバッグを手に取った。その中からごそごそと一枚の水着を出す。
背中の空いたワンピース型の水着である。前に水蜜が着ていた物と同型であった。にとりはそれをぽいと一輪に渡す。
「わ、っ」
一輪は受け取ると少しほっとした顔をした。これでかなり恥ずかしさも軽減されるだろう。じーんと今まで味わってきた恥辱が脳裏を駆け巡った。
突然紫の派手な水着を着せられて、妙な謝罪ムービーを撮られ、知らないところでポスターかされたものを町中に張り出され、海の家でこき使われた上にビーチバレーなるもので衆目を浴びた。
今、手に持っている水着を着直すならば、かなり心は楽にある。少なくとも谷間は見えなくなる。
そう思いつつ、一輪の手は新しく渡された水着をまさぐっている。
「なにやってんの?」
にとりが聞く。
「え、いや、穴があけられるんじゃないかなと思って……」
かなり用心深くなっている。にとりを全く信用していないらしい。
「そんなわけないじゃん。そんなことをしても私にはなんの得もないし。……まあさ、その今着ている水着も洗って干すから。着替える気があるんなら早くしてくれよ」
にとりが親指を立てて、自らの後ろを指す。さしたのは海の家に隣接したアイドルに切り刻まれた更衣室である。痛々しいつぎはぎがされている。応急処置出直したのだろう。ドアを付ける金具などはないから、入り口には厚いカーテンが張ってある。
「わ、わかりました」
一輪も頷いてそこに向かおうとしたのでにとりは、ボストンバッグを押し付けた。
「ほら、これ。持って行ってくれよ。中にこんなやつがはいっているから」
にとりが手にしたのは髪留めである。それはヒマワリをもした小さなものである。
「なんですかこれ」
「見ての通り何の変哲もない髪留めだよ、これを付けてきてくれよ。……あー疑い深いから言っておくけど、単なる小道具だから」
「別にいいですけど……」
疑うということを仏教徒がしていいのか。にとりはそこまで言わない。
一輪はボストンバッグを肩にかけて、更衣室に消えていく。シャッとカーテンが締まる音がした。にとりはその前に立つ。
カーテンは分厚いのでシルエットも見えないが、足首が見える。片足でとんとんしたり、中をちょっと歩き回ったりしてから、どすんと置かれたボストンバッグの底のあたりが見える。
「ああ、水着は返してくれよ。脱いだらそのバッグに小さな袋があるだろ? 入れて投げてくれよ」
『…………はいはい』
てきとうな返事が返ってきた。
(着替えている途中で更衣室を解体してやろうかな……)
まるコントのようなことになるであろうが、一輪からは乾いた笑いしか出ないことになるだろう。
中で布こすれる音がする。下から見えている足首に紫の水着が降りてくる。それを片足ずつ脱いでから、一輪の手につままれてにとりの視界から消える。
ごそごそという音はボストンバックの中から袋を探しているのだろう。
「上から投げていいよ」
『……はいっ』
勢いをつける音がしてから更衣室からポーンと仮面ライダーの袋が飛び出してくる。それをにとりはキャッチした。中に脱いだものが入っているのだろうが、外からはライダーキックしているキャラしか見えない。
『なんでそんな袋を……?』
「意味なんてないない。単にその辺にあったからさ」
疑問には適当に答えて、にとりはいう。一輪はそれには答えずにごそごそと動く。足首にさっきにとりからもらったワンピース型の水着を通して、上にあげていく。それからしばらく無言になった。
『あの。ちょっといいですか?』
「なんだよ」
『……これ。サイズが小さいんだけど、きついというよりは着れない……上にあがらない』
「だろうね」
『!!!??』
ことも何気にいうにとり。一輪の指がカーテンにかかる、それを勢いよく開けて抗議しようとした。だが、少し開けて、直ぐしまった。はめられたと気が付いてももう遅い。
『き、貴様……』
更衣室から怨念が漏れる。さっき危うく恥ずかしいというよりは、警察沙汰になる格好で外に出るところだった。それはできない。つまりは今牢獄にいるのと変わらない。
「おっと。勘違いしてもらったらこまるよ。私だって鬼でも天狗でもないんだ。ちゃんとそのバッグには着替えて入れているだろう? よく探してみてくれよ」
『……中には髪留めが幾つかしか入ってないけど』
「側面のポケットを見てみたらいいよ」
しばらく何かを探す音が響く。一輪の方からは何も言ってこない。怒りと悔しさなどがないまぜになっているのだろう。にとりは全く気にすることなく聞いた。
「あった?」
『……あのこれ。さっきのあんまり変わらない、なんで胸元がリングで留めてあるの?』
「ほら、あんたも幻想郷ではリングで戦ってたじゃん。へいきへいき」
『な、な。なんの関係があるのよ!』
中は見えない。にとりは追い打ちをかけた。
「べつにいいんだよ。無理強いはしないさ。カーテンを開けて出てきてもいいよ」
『で、でてこれるわけない……』
他に着替えなどない。
「そうなんだ。更衣室は簡単に壊れるから、早くしないと意図的に壊すよ」
『!?』
「それじゃ、私は忙しいからいくけど、あんまり出て来なかったらわかってるな」
『ちょ、ちょっとまっで』
なんか声が滲んでいるような気がしたが、にとりは気にしない。
★
にとりは近くの浜辺をなんとなく歩いている。直接海の家に帰れば、手伝わされる可能性もある。サンダルで砂が指に挟まるたびに波で流す。
「また、何か考えていますね」
声が呼んでくる。
にとりはその声のした方をちらりと見る。
そこに立っているのはスポーティな水着を着ている閻魔である。泳いでいたのか髪が濡れている。四季映姫は濡れた前髪をそっと、手で払う。その静かな仕草にはどことなく品がある。
「あんたか。なに? 閻魔でも遊びたいときくらいあるの?」
「…………貴女は少し言葉が多すぎる、それでは」
「あーあー。いーいー。お説教はお金貰わないと聞きたくないよ」
映姫はじとっとにとりを見てから、ふうと息を吐いた。眼を閉じると整ったまつげが長いことが分かる。にとりは頭を掻く。
「考えてるって言ったって遊びだよ、悪いことしてるわけじゃない」
一輪はノーカウントである。
「それにさ。そろそろ私も疲れてきたし、ここらで一気にぱああと勝負して、盛大に在庫処分しようってだけだよ。それとも閻魔様は金儲けはだめなのか」
「いいえ、お金についてあまり執着するのは感心しませんが、無頓着であるのもいけません。それよりも、一つ警告をしに来ただけです」
「警告だって?」
にとりの眼が光る。彼女も目の前の閻魔がこの異変について感づいていることがあることくらいは分かっている。だから、おちゃらけた口調を質して鋭い目つきで問う。
「なんの警告なのさ」
「……貴女は少し勘違いをしている。私は貴女がやっている根本的なことに何か言いに来たのではありません」
映姫は右手で左ひじを持って立つ。小首を傾げて、苦笑している。
「貴女は敵を作りすぎているようです。気を付けなさい」
「敵? そんなのがどこにいるのさ」
映姫は憐みの眼でにとりを見た。まだ何も知らぬ河童にため息をついて教えてやる。
「さっき路空(うつほ・お空のこと) があなたに縛られていた魂魄妖夢を遊び半分で開放していました」
にとりは空を見上げた。
ああ、来るのか。そう思った。
刀をとりあげてて本当によかったとも思った。おそらく今頃は血眼になってにとりを探しているだろう。この炎天下の中で審判席に縛り付けて、幽霊としての尊厳なんて与えてなかった。
「やばいね」
端的に言った。現状を表すことでそれ以上はない。にとりは急いで海の家に戻ろうとする。ただ、彼女はパーカーの中からハイビスカスの花を象った髪飾りを取り出して、映姫に投げる。
映姫は胸の前で両手でキャッチする。
「それ、頭につけといてくれよ」
「私が、ですか?」
「他に誰がいるんだよ。お空にも後で渡すからさ」
そういってにとりは走り出す。
後ろではちょっと迷いながら、映姫が髪飾りを頭に付けている。自分で自分の髪を撫でている姿は、ただの少女である。
★
西部劇のように水蜜が回転しながら海の家からたたき出された。
日焼けした少女がごろりと砂浜に倒されるのは、人目を引くだろう。彼女はすぐに起き上がった。指で肩ひもを直して、ぱんぱんとお尻を叩く。
「なんだか、今日は転がされてばかりな気がするんですけど……」
水蜜をたたき出したのはいきなり「河童」と言いながら乱入してきたアイドルである。近くにいたウエイトレスをしていた河童を捕まえようとしたので水蜜と霊夢で取り押さえようとしたら、水蜜が柔術で転がされた。
ついさっき妖夢は真っ赤な顔をしながら、駆け込んできたのだ。少々、気が立っているのか焦っているのか、息が荒い。彼女の目的は二つである。自らの大切な二振りの刀とにとりである。
店の中では妖夢と霊夢が対峙している。妖夢は手に刀ではなく、何故かイルカ型の浮き輪を持っている。小形のそれは尻尾のあたりを持てばシルエットくらいは刀っぽく見えなくもない。
一方の霊夢は大きな手に大型の水鉄砲を持っている。二人はじりじりと間合いを測りながら円の動きをしている。二人の表情は真剣そのものである。
「霊夢さん。私の刀はどこに行ったんですか! あと河童は!」
「知らないわよ。試合に合わせて誰かに預けた気がするけど」
妖夢の体が沈む、
霊夢が瞬きをする間、妖夢が懐に入った。
イルカの斬撃が空から降ってくる。
「ちっ!」
霊夢が水鉄砲を横にしてガードする。
二人の少女はそのまま力比べをするかのように押し合い、それから離れる。すかさず妖夢は横にイルカを振る。鋭いそれに霊夢は一歩引いた。だが、三の太刀、いや三のイルカがさらに霊夢の頬をかすめる。切り返しが恐ろしく速い。
霊夢は斬撃をグレイズしつつ、引き金を引く。一直線に水が発射された。しかし、妖夢はイルカでそれを弾き、横に移動する。ぴしゃっと弾かれた水が地面に落ちる。
妖夢がイルカを虚空で振る。それで円の形に水滴が飛んだ。
緊迫した空気に支配される海の家。何をやっているのか全く分からないがやっている本人達にも河童にも妖怪にも人間にもわからない。それでもその動きは少女のそれではない。
「がんばれーれいむさーん」
水蜜が明るく声援を送る。それがきっかけだった。
ぬっと現れたのは比那名居天子である。青い髪をなびかせて両手組む。彼女は水蜜の横に立ちつつ、いう。
「霊夢が勝つわ」
断言しながら鼻を鳴らして、ふんと水蜜をちらりと見た天子。水蜜は水蜜で何故か対抗心が湧いてきた。
「ふふ、霊夢さんは私が育てましたから」
妙な冗談を口走る。天子が軽く睨む。水蜜もふふんと鼻を鳴らす。
どたどたと厨房からきらきらし目で出てきたのは、そばかす河童である。彼女は「どっちが勝つか」などと喚き、張った張ったと賭けを始めた。幻想郷でもやっていたくらいである。
それにつられて、海の家に来ていた客もこれはなにかのイベントと認識したらしい。そもそも妖夢は芸能人である。どこかにカメラか何かがあるのだろう。それでわいわいし始める。
厨房からは一匹のねずみがひょっこり顔を出して、直ぐに戻した。両手に卵を持っている。ナズーリンである。彼女は猫の絵柄のエプロンをしている。
その近くでメモを取っている毘沙門天。闘いの神として霊夢と妖夢の戦いが見逃せないらしい、眼を見開いて微笑しながら仁王立ちをしている。
「なにをしているのかしら……」
三角頭巾をしてウエイトレスを手伝いに来ていたさとりがぼやく。彼女がテーブルに近づくだけで「さとりさま」「さとり様だ」と人間達が騒めくので妙なことになる。しかも満員なのにさとりの歩く道はモーゼが歩くように人が避けていく。ウエイトレスにはうってつけだった。
外から顔を出したのは赤い水着を着ている教師こと無職、いや上白沢慧音だった。手にはボールを持っている。昨日と同じように備品の管理をしていたのだろう。彼女に膨らまされたボールは空気がよく入っている。
「わ」
その背中に無意識に乗りかかるこいし。にこにこしながら「おんぶしてー」と来る。何故か腰には二振りの刀を佩いてる。
それで慧音がおんぶする。苦笑しながら慧音はこいしが落ちないようにする。股を持って引き上げる。そこで気が付いた。こいしが腰にしているものを妖夢が探しているのではないだろうか。
「あ、やじろべーだ」
慧音の疑問をよそに刀をいつも持っているからのあだ名を妖夢に付けるこいし。慧音がさらに聞こうとすると妖夢と霊夢がさらに切り結んでいる。霊夢が近くにあった机を蹴り飛ばすと妖夢はそれをするりと抜けて、距離を詰める。
「霊夢さん、覚悟!」
「甘いわよっ」
イルカを水鉄砲で払う霊夢。周りからは歓声が上がる。動きが良いのである。それで慧音は聞くタイミングを失った。さらにどこからともなく少年たちと共に黒い水着の地獄烏、お空がやってきた。海の家の窓に寄りかかって見物し始める。
少年たち、お空、聖。彼らは並んで見物している。一人は聖人として名をはせたはずだが、柔らかく微笑んでいる姿は保護者のようである。しかし、見方を変えれば少年たちと並んでいる姿は純粋な少女のようでもある。
「何やってんだこいつら」
にとりは正直に口に出した。帰ってきてみれば店の中でチャンバラが始まっている。全く予想の外のことだった。
「まあ、いいや」
楽し気にやっているようである。全員が集まって何かをやっている。一輪がいないが、今頃苦悩でもしているのだろう。仏教の修行を手伝ってやったのだから、お礼が欲しいくらいだ。
「そうさ、楽しければいいよ」
にとりは歩く。水蜜と天子の間を「ちょいとごめんよ」と手でどけて、海の家に入っていく。中では妖夢と霊夢がつばぜり合いをしている。それを囲んでみんなでワイワイしている。妖夢がいるから、なんかの企画と思われている。
本当は刀をとり返しにきたら、こじれてこうなった。幻想郷であれば弾幕ごっこでも起こっただろう。それでもいいのだろうとにとりは本能的にわかっている。
「ほらほら、何をしているんだよ」
にとりは手をぱんぱんと叩いてわざとらしく妖夢を挑発する。妖夢は一歩下がってから、ぎらりとにとりを睨んで、一足飛び。滑らかに上段に構えてイルカを落とす。
それをにとりは片手で止めた。ぱあぁんとゴムのイルカの弾く音がする。にとりはふっと笑う。
「そんななまくらじゃ私はきれないよ」
そりゃあ、そうだろうな。
誰もが思ったが誰も言わない。ただ一人妖夢だけが焦った顔で叫ぶ。涙を浮かべて訴えるかのようだ。
「私の剣はぁ?」
刀が無くては不安なのだろう。にとりは妖夢に「あとで返すよ、いつ返すかはわからないけど」と言って宥める。ついでに「暴れると売るよ」と脅すと、妖夢はしゅんとなった。そもそも刀を物の人質に取られたからこそ、縛られたのだ。
悔し気に肩落とす妖夢ににとりは「どんまい」という。
それから、周りを見回す。それぞれが何かを期待していたり、困惑していたり、呆れていたり、つまみ食いしている毘沙門天がいたりと多種多様である。にとりはいろんな表情があるなと思いつつ言った。
海の家の内も外もいっぱいである。
「それじゃあみなさん、余興も終わったことだし。残りのビーチバレーの試合を」
これは余興だったのだと、とりあえず一区切りして、にとりは拳を突き上げながら言った。
「選手に休みなしでやるぞー!」
ノリのいい店の観衆がわああと答えてくれる。