幻想入りした理由は、『警察から逃げるため。』
こんな理由で幻想入りするのは初めてでしょうね(ゲス顔)
指名手配から数日、僕は考えていた。
どうやったら指名手配から逃れられるのだろう。
僕だけ指名手配されて、他の人はされてない。
理不尽じゃないか?
「なぁ、アージャー君、」
「何でしょう?」
「外に警察車輌がいる気がするんだけど…幻覚かな?」
「幻覚じゃ無いですよ。現実です。」
今僕達は立て籠っている。外からは偶に投降する旨の声が聞こえて来る。
「どうすれば良いんだこれ〜?」
「どうしましょうか?」
「私達“騎士団”なら国一つは潰せますよ!」
「そんな怖い事を笑顔で言うで無いよ。リブアル殿。」
「あっ」
すると、貫さんが何か思いついた様だ。
「そうだ、幻想郷へ行かないか?」
「貫さん?幻想郷って何処だい?」
「うーん、確か妖怪の山らへんだったような…」
「何処なんだ。全く分からぬなぁ」
「もしかして私しか知らないのか。」
「どうやって行くんだい?そんな所。」
「館ごと持ってく行くんだよ。この館と、下の妖脈もな。」
「誰が持って行くのかい?」
「そりゃあ…誰かだよ。」
「あ、儂出来るぞい。」
「出来るんですか!?魔法とかで転移魔法は聞いた事はありますけど…」
「似たようなもんじゃな。妖力を使って術を作って、発動する。やってみると意外に簡単じゃぞ。」
「僕も出来るかな?」
「五能殿でも出来ると思うが、中々に厳しいと思うぞい?」
「何でなんだい?」
「それは、持っている妖力とそれを出す力の出る所の大きさが違うからじゃよ。
五能殿は出る所の大きさが小さ過ぎるのじゃ。暫く練習しないといけないの。」
「そうなのか…」
「そんな訳で、転移なら儂に任せろい!」
「じゃあ、『幻想郷』っていう所に行くので良いですね?」
「ああ、良いと思うぞ。私の知人も多分居るだろうしな。」
「じゃあ何時行くのじゃ?」
「するならなるべく早くしないと、警察がいつ突入して来るか分かりませんよ?」
「そうじゃな…それなら今からもう術を展開しようかの。」
そう紫姫さんが言い、術を展開し始めた。
これが何気に初めて見るファンタジー要素かも知れない。
三人の存在がもうファンタジーだけど。
「ちなみに、場所は何処なんじゃ?」
「うーん…場所は、ちょっと地図貸してくれないか?」
地図をアージャーさんが渡す。
「確か…ここらへんじゃないか?」
「そこら辺じゃな。分かったぞい。」
「じゃあ必要な物まとめますか?」
「そうしましょうか。」
「どれぐらい時間掛かりますか?」
「ほら、儂すごいから。ほんの4時間で終わらせちゃうぞい。」
「意外と時間掛かりますね…」
「普通なら一週間ぐらい掛かるんじゃぞ!儂はとんでも速いんじゃ!」
「そうですか。じゃあ準備が終わるまでに計画を立てますか。」
「そうだね。貫さんは何か幻想郷について知ってる?」
「そうだな…なんせ最後に話を聞いたのが何百年前だったか?確か、八雲なんとかっていう妖怪が作ろうとしている、
人間と妖怪が共存出来る幻想郷?だった筈だ。」
「儂の国にも人間は居たんじゃがな。」
「キング、幻想郷って何があるか分からないですし、、何かもっと強力な武器持っていきますか?」
「いや、駄目だね。攻撃力ならここの全員で十分賄えるじゃないか。」
「そうですね。じゃあ私はキングの羽でもさわさわして時間を潰しますかねぇ…」
そう言って手をわきわきさせるリブアルさん。
当然拒否された。
そんな事をしている内に、準備が終わった。
「準備、終わったぞい。」
「誰かに見られたらまずいですし、カーテン閉めますか。」
「確かに、閉めてくるよ」
カーテンを閉め終わり、皆が構える。
「じゃあ、飛ぶぞい!」
その時、体がふわりと浮くような感覚になった。
数秒間それが続いた後、その感覚はストンと無くなった。
「着いたようじゃぞ。」
「カーテン開けますか。」
「あ、そうだ。記念に皆で何か言いません?」
「それいいですね。一体感があって。」
「じゃあ…せーのっ」
「「「「「どんな所?げんそうきょー!」」」」」
カーテンを勢い良く開けると、そこには青い空、
では無く、赤い霧に覆われた空に、紅い館が。
「ちょっと待ってくれ、紅い館って…」
「確かに
そう言って苦笑いする貫さん。
「リブアルさんは何か知らないのかい?」
「私が見張っている内はずっと活動していませんでしたよ。
スカーレット一派はもう壊滅されたとして処理されていましたし…まさか残党が居たとは思いませんでした…」
「…やっぱ帰るか。」
「えっ何でだい?」
「なんか怖くないか?遠い昔に壊滅した筈なのに幻想郷に佇んでる。恐怖じゃないか。」
「もしかして、貫さん幽霊とか苦手なのかい?妖怪なのに。」
「それとこれとは別だろ!」
どうやら貫さんは心霊系が苦手らしい。更に子供に見えて来た。
「大丈夫?アージャーさん。」
「ええ、私は別に変なトラウマとかはありませんから。
それにしても、この紅い空、紅魔館と何か関係がありそうです。」
「…ちょっと訪ねてみます?私ちょっと気になります。」
「えっ。辞めようよ。」
「そうですね。本当に紅魔館なら、やらなければいけない事もありますし…」
「レグエルも行くのか…」
「僕はやめよっかな…危険そうだし…人間だから強くないし。」
「五能さんは行かなくていいと思います。」
「じゃあ、儂とレグエルとリブアルで紅魔館に行って、其方ら二人はここで館を防衛するっていうのはどうじゃ?」
「おっ。それが良いな。」
「じゃあ決まりじゃな。」
「儂らは早速動こうかの。」
「そうですね。」
◇◆◇◆
私はこの館には初めて来ますね。
今までは後方支援が主だったので、中々こういう機会がなかったのです。
「ワクワクしますね!ねぇ紫姫さん!」
「あ、ああ。そうじゃな。」
門番は適当に蹴散らしておきました。
キングは別行動するらしいです。
私としては同行したかったのですが、駄目と言われたのでしょうがないですね!
それにしても、この廊下ループしてませんか?
「紫姫さん、ずっとここ通っている気がするんですけど?」
「いや、違うと思うぞい?多分同じ様な装飾の廊下が続いておるんじゃろう。」
元の玄関に戻ってしまいました。
「これでもループしてないんですか?」
「うぬ…」
その時、階段の上から声がしました。
いたのは、メイドさんです。
敵ですか!?
「初めまして、侵入者様。残念ながら、ここは通sh「初めまして!敵ですか!?敵なんですね!?」
「話は最後まで聞きなさいって習わなかった?」
「すまんな、此奴初めての幻想郷でちと興奮してるんじゃ。」
「そうですか…じゃなくて、とにかく、通しません。」
「じゃあ敵ですね!私はリブアル・ホワイト。ホワイトは平和の白です!」
「はあ…私の名前は十六夜咲夜。紅魔館でメイド長をしているわ。」
「じゃあ…始めましょうか!」
そういえば、キングの“やらなければいけない事”って何だったけ?
◇◆◇◆
私は今、館の中を探索している。
所々変わっているが、面影はあの紅魔館のままだ。
今はもう禍々しい雰囲気はほぼ無くなっているが、未だ、それが残っている場所があった。
同じ様な部屋が沢山ある中の、一つの部屋。
そこからは、その雰囲気が感じられた。
扉を開けると、そこには、数百段はあろう階段が。
下には何があるのか。
予想は出来ている。
あの子を救う。
あの時、救えなかった宝石の羽の吸血鬼。
暫く降りると、一つの扉が。
そこを開けると、二百年前と変わらないあの子が。
「貴方は?あれ?」
「久しぶりだね。」
「また遊びにきテくれたノ!?」
「いいや。違う。君の狂気を取り除きに来た。」
「取り除ク…?まア良いワ!ワタシと遊びまショ!」
「かかって来なさい。私が相手してあげよう。
次回は対フランドール戦です。
決めゼリフどうでしたか!?
では、また次回。