(仮)転生槍王が子供達の夢を叶えようと頑張った結果、ぶっ壊れて幼児退行するお話   作:相川翔太

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お疲れ様です。

アーサー王伝説は色々な資料があって取捨選択が難しいですね・・・。




ソラウの見た『彼女とギネヴィア』の記憶

『選定の剣』こと『勝利すべき黄金の剣(カリバーン)』を引き抜き、『王』となった彼女だが前途は多難だった。

 

この時のブリテンは諸侯が乱立しており『王』となった彼女も、あくまでその()()()()()()()でしかなく、ごく限られた狭い地域の王でしかなかったのだ。

 

彼女の年齢と見た目も問題だった。

 

彼女が王になったのは15歳、さらに元の性別が『女』となれば男装をしていたとしても見た目がどう頑張っても華奢になってしまい諸侯からはおろか自領の領民にすら()()()()のは必然だったと言える。

 

しかし、彼女自身は“そんなことは想定の範囲内”と言わんばかりに行動を開始していく。

 

彼女はまず自領の魔獣や幻想種を()()で討伐しだした。彼女の『実力』を()()()()()()領民達に証明するにはこれは最適解だったと言えるだろう。

 

そうしている内に彼女の噂を聞きつけた他の諸侯からも討伐を依頼されるようになった。

 

彼女はこれを快諾(もちろん報酬はちゃんと請求した)し、やはり()()でこれを討伐した。

 

これにより諸侯からも「アーサー王侮りがたし」の評価を得ることが出来た。

 

ただ、彼女自身も気付いていた様だが・・・・・・、

 

 

 

 

 

――領民も諸侯も彼女を評価すると同時に、彼女を別の()()()を見るようになっていた・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

さて、自身の実力を証明した彼女は稼いだ報酬を元手に自領の内政に力を入れていく。

 

エクターの領地経営を手伝っていた際に土地を少し借りて実験し、効果を立証していた現代で言う輪栽式農法の実行や農地拡大に土壌改良。

 

飢饉が起きた際に備えて救荒食や植物の領民への周知や、討伐した魔物や幻想種を利用した保存食や携行食の調理法の確立。

 

経済状況から人数はそう多くないが常備軍の設立及び戦力底上げのための一般兵用の武具の開発。

 

戦傷や年齢により引退することになった学を持つ騎士階級の人間を教師として雇用し、領民へ自由参加型の学校もどきの設立など多岐に渡った。

 

彼女の行った政策はそれぞれ()()の成果を収め、彼女の領は他の諸侯より比べて豊かになった。

 

それを知った諸侯の対応は二つだった。

 

一つは力によって彼女を下し、自身の配下にしようとする者。

 

そしてもう一つは彼女と交友を結び共に発展していこうとする者。

 

そうした諸侯にそれぞれ対応していく中で彼女は一人の重要人物に出会う。

 

 

――その人物の名はレオデグランス王。

 

 

後にアーサー王の『王妃』となるギネヴィアの父親だった・・・・・・。

 

 

レオデグランス王は高潔で清廉な人物で、確かな先見性を持った王だった。

 

彼は諸侯の中でいち早く彼女の将来性を認め、新鋭機英のアーサー王と各諸侯の仲を取り持ってくれた。

 

彼女はそんな彼に大いに恩を感じ、レオデグランス王がウェールズのリエンス王からの激しい攻撃にさらされた際は救援要請を受ける前に増援として駆けつけた。

 

この時の彼女の働きは正に獅子奮迅と言うべきもので、あっという間にリエンス王の軍勢を退けた。

 

そして戦いが終わった後、彼女の前にレオデグランス王が一人の少女を連れて現れ、彼女に少女を紹介した。

 

 

――それが少女、ギネヴィアとアーサー王の出会いだった・・・・・・。

 

 

 

レオデグランス王の領内に滞在中にギネヴィアと接した彼女だったが、本人も感じていたようだったが私から見ても()()()()だった。

 

しかし、これは仕方がないかもしれない。アーサー王の生い立ちから考えると年頃の少女と共通で盛り上がれる話題など皆無に等しく、ギネヴィアと会話はもっぱら仕事の話になってしまい、彼女の話にギネヴィアが分からないところもあったようだが頑張って理解しようとし、さらには素直に“すごい”と褒めたものだから彼女も気分が良くなり、ついつい饒舌になり現在構想中の政策や技術開発などの話を捲し立ててしまい、ハッと気付いた彼女は慌ててギネヴィアに謝罪した。

 

そんな彼女にギネヴィアは「大丈夫ですよ」と優しく微笑んだのだった・・・。

 

 

滞在最終日に彼女は「大事な話がある」とレオデグランス王に呼ばれ、とある提案をされた。

 

 

――それはギネヴィアと()()をしないか?と言うものだった

 

 

この提案は彼女にはとても()()()だったが彼女は即答出来なかった。

 

レオデグランス王に彼女は恩がある。そして彼が娘のギネヴィアを大切にしているのをギネヴィアの様子から察していた。

 

 

――だから彼女はレオデグランス王に自分の()()()()()()、この提案を断ろうとした。

 

 

しかし、彼女の秘密を知ったレオデグランス王はむしろ“その姿勢が気に入った”とばかりにギネヴィアと彼女を婚約させようとしてきた。

 

なので彼女は婚約を結ぶにあたって、()()()()()をした。

 

・・・もし、ギネヴィアがもっと我が儘で、俗な少女だったらこんな提案を彼女はせず、その方が特だからと秘密を明かすこともなく、あっさり婚姻を結んだだろう。

だが、ギネヴィアはそんな少女ではなかった。だからこそ、彼女はこんな提案をしたのだろう・・・・・・。

 

その彼女の提案を聞いたレオデグランス王は少し()()()()()()表情になりながらも、その提案を了承したのだった・・・。

 

 

そうしてしばらく時が経ち、彼女はギネヴィアと再会した。

 

再会したギネヴィアは()()()()となった彼女とは違い、まだ発展途上とは言え少女から女性の姿になりつつあった。

 

彼女はレオデグランス王の計らいでギネヴィアと二人きりで遠乗りに出かけ、湖畔の木の下で用意された昼食を二人で食べながらお互いの近況について話をした。

 

ギネヴィアは最初に出会った時のように素直に彼女を()()()

 

「アーサー王が統治している土地は善政が敷れ豊かになり民は()()()だ。こんなに素晴らしい『王』を将来、『王妃』として支える事が出来る自分も()()()だ」、と・・・・・・。

 

そんな言葉を聞いた彼女はギネヴィアに自身の秘密を明かし、以前、レオデグランス王とギネヴィアと婚約を結ぶ際に交わした提案の話をした。

 

その提案とは、ギネヴィアに『アーサー王は女である』と言う秘密を話し、ギネヴィアが嫌がったらアーサー王()()()()、ギネヴィアとの婚約を破談にするというものだった。

 

さて、彼女の秘密を知ったギネヴィアだったが彼女が予想していた反応とは違い、微笑んだままだった。

 

もしかして冗談だと思っているのか?と思った彼女は証拠を見せようと服を脱ごうとし始め、流石にそれはギネヴィアが慌てて止めた。

 

そしてギネヴィアは口を開く。

 

曰く、

 

出会った時からアーサー王が女性だと気付いていたこと

 

女性でありながら圧倒的な強さを持ち、同時にどこか壊れてしまいそうな儚さがあり、そんな貴女を支え、寄り添いたいと思ったこと

 

性別については伏せ、そのこと父親に話したところ、アーサー王との婚約の話になったこと

 

ギネヴィアの話を聞いた彼女は慌てて捲し立てる。

 

――私は全然すごくなんてないんだ。()()()()()()()をしてるだけに過ぎないんだ。

 

――領地は豊かだって皆は言うけど、他の友好的な諸侯にも技術指導や支援を行っているからいずれ皆、追いついてくるんだ。

 

――私のことをすごい()()()()だと思っているかもしれないけど、そのお金はもっと領地を豊かにするのに使っているから私が自由に使えるお金なんて全然ないんだ。

 

――食べ物だって献立が全部決まっていて“あれが食べたいなぁ・・・”と思っても自由に食べられないし、内容だって貧相だ。貴女にとって()()()()のこの昼食も私にとっては滅多に食べられない()()()なんだ。

 

――だから貴女が王妃になっても高価な贈り物なんて出来ないんだ。身なりはしっかりしてしてもらう必要は勿論あるけど、例えば流行のドレスを何十着も買ってあげることだって出来ないんだよ?

 

――第一、私も貴女も女で世継ぎは望めないんだ。いや、マーリンならもしかした何とか出来て、私が貴女を抱くか、貴女が私を抱くかは分からないけど、それで貴女が世継ぎを懐妊したとしても、私は不老不死だから貴女にとっても、生まれてくる子供にとっても()()()()()()が必ず起きるよ?

 

――貴女は今は私を『王妃』として()()()()と言うけれど、人の考えはちょっとした切っ掛けで()()()()()。実際に()()()()()()()()()。貴女を否定するわけではないけれど、それは間違いないよ。

 

――だから、貴女は私となんかじゃなくて、もっと貴女に相応しい『男性』と婚約して『幸せ』に()()()()なんだ。

 

 

懇願なのか自虐なのか分からない彼女の言葉を静かに聞いていたギネヴィアは口を開いた。

 

 

――やっぱり貴方は私が支えないといけませんね?

 

 

そう言うギネヴィアの顔と目を見て説得は()()()と悟った彼女は()()の確認をする。

 

 

 

 

 

――貴女は()()()()になるし、きっと、間違いなく()()()()ことになるよ?それでも・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――ええ、()()()()お側にいますとも・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数年後、アーサー王はブリテンを統一し、その年にギネヴィアと結婚式を厳かに挙げた。

 

そしてギネヴィアの嫁入りの際にレオデグランス王から贈られた『円卓』がキャメロットの広間に置かれ、そこに列席する騎士たちは『円卓の騎士』と呼ばれることになる。

 

 

 

 

 

・・・もしもはないが、もし、()()()()()が起こらず、本当にギネヴィアが()()()()彼女の側にいる事が出来れば、結末は少しは違ったのだろうか?




ギネヴィアとの出会い前にカリバーン損失イベントとかも起きていますがとりあえずこんな感じになります。
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