「サッカーが好きで何が悪い!!」   作:つきくん

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作者は、やる気に溢れています!なぜならサッカーが好きだから。


期待の星、落ちる時

〜全国中学生サッカー大会準決勝〜

 

 

「おい!パス!!俺によこせェー!!」

 

 

「おうよ!任せたぜ!!点取り屋。」

 

 

ボスゥッ!!

 

 

シュルルルルルル…!!

 

 

 

 

「やっぱりいいパス、出しやがるぜ…」

 

 

 

トッ

 

 

 

「ゴール、……見えた!!貰った〜〜ッ!」

 

 

 

 

 

 

延長戦後半アディショナルタイム、アイツからの絶妙かつ正確なパスを貰った俺は、裏に抜け出してキーパーと1体1…

 

 

誰もがやられた、やったと思った。勿論俺もだ…

 

 

 

「なっ」

 

 

 

 

「やはりここだったな。」

 

 

 

「ッ!!」

 

 

 

 

 

優柄間(ゆうがらま)中、キャプテン 真野 八香(しんの はっか)

俺の飛び出しを予測し、完全にシュートコースを消されてしまった

 

唖然として呆気に取られていた。

 

 

 

 

俺の武器はスペースへの飛び出しだけなのに…ドリブルなんて無理だ

 

 

 

「くっ…………ハァァァ!!」

 

 

 

テレビで見たキングカズのシザースを見様見真似で突破を測った。

あの頃の俺は自分はもはやプロの器だと過信していた。勿論この時もなんとかなると思っていた。

 

 

 

真野「ッ!!」

 

 

なっ

 

 

 

俺のシザースをいとも簡単に、針に糸を通すかのように繊細なスライディングでボールを奪取した。

 

 

真野「行くぞ!山ちゃん!!」

 

 

 

 

倒れ込んだ俺の上を綺麗な軌道のロングパスが、前線のエースストライカー、山本 権他(やまもと ごんた)に渡った。

 

 

山本「待ってたぜぇ。この時、この瞬間をぉ!!」

 

 

 

今度は相手が1体1の絶好のチャンス。俺は外れろと願うしかなかった。だが神様は、無情にも力の差を見せつけたかったらしい。

 

 

「ヤバい!止めるぞ!!」

 

 

 

DFが二人がかりで止めにかかる。

 

 

 

 

が、

 

 

 

 

山本「甘々やぁ!!ここがワイの《無敵領域》や!!」

 

 

 

 

ドリブルで突破するのでもなく、パスで崩すでもなく、ワンタッチで、ペナルティエリア外からのロングシュート、28mからの1点を狙ったのだ。

 

 

シュルルルルルル…!!

 

 

 

キーパー「大丈夫だ。枠には飛んで来ない!宇宙開発や、、」

 

 

 

 

 

ボールの回転が急に早くなり、ゴール手前でバウンドした!

 

 

 

 

キーパー「なっなにィィ!」

 

 

 

 

《縦回転蹴》(ドライブ シュート)

 

 

 

 

 

キーパーは態勢をくずし、ボールはキーパーの頭を掠めてネットの中心に突き刺さった。

 

 

 

あ、あぁ………。

 

 

 

 

 

1-2

 

 

 

 

 

その時、初めて俺は敗北を知り、初めて仲間から冷たい目で見られた。

 

 

 

 

ピッピッ、ピッィィィィィ!!

 

 

 

 

 

試合終了のホイッスルがなる。観客の歓声と相手チームの雄叫び、それを聞いて初めて「負け」た事に気づいた。

 

 

 

 

ザッザッザ…

 

 

 

「おい。なんであの時撃たなかったんだよ。せっかくパスしてやったのに、お前が『俺なら絶対決めれる。』って言ってたから、」

 

 

 

俺に睨みつけながら怒鳴り散らすチームメイトの顔が、段々と歪んでいき、涙を流し始めた。

 

 

 

 

「お前のせい……」

 

 

 

 

真野「良い試合だったよ。もしかしたら僕たちがやられてたかもしれない試合だった。」

 

 

 

張り詰めた空気の中、颯爽と駆け寄ってきた真野。正直顔も見たくなかったし声も聞きたくなかった。顔を逸らすと、「あらまぁ」と言わんばかりな顔をしながらも話を続けた

 

 

 

真野「所でキミ、なんであの時シュートを撃たなかったんだい?君がいたあの距離ならもしかしたら決められたかもしれなかったのに……。」

 

 

 

 

確かに。俺はペナルティエリア内に侵入し、真野が詰めてくるまで

1.7秒位余裕があった。しかし……

 

 

 

「うるせぇ、関係ねぇ。」

 

 

 

 

俺には《1体1》の武器じゃなく、《蹴翔翻弄》(シュートフェイント)の武器で点を取るつもりだった。決めた事は変えることなんてしない性格な上、対応力も無かった。すぐシュートすれば入ったかもしれなかったのは事実だ。

 

 

 

 

 

 

真野「少しは強いやつかとおもったのだがな。」

 

 

 

 

 

 

「それでは、決勝進出した優柄間中学校のキャプテン、真野 八香君に意気込みを聞こうと思います!」

 

 

 

 

「真野君、決勝に向けて、意気込みを…」

 

 

 

 

真野「次の対戦相手、円羽原中学校のプレイスタイルは、既に研究済みです。問題なのは、中学一のスピードを持つとされるスピードスター、準選手ですね。流石に1回戦ってみないと、どうなるかまだ分からないとおもいます。」

 

 

 

「は、はい!ありがとうございます。それでは、最後に今回の対戦相手、〇〇中学校で、一番目立っていた選手を一人あげて頂いてもいいでしょうか?」

 

 

 

 

真野「…はい。間違いなく、【俺】選手です。」

 

 

 

 

 

「ッ!!」

 

 

 

 

真野「前半の一点は、彼の得意とされているプレイ、《渡偽翻弄》(パスフェイント)で隙を造ってからのファーにシュート。文句なしです。」

 

 

 

「そうですか。真野選手。ありがとうござい……」

 

 

真野「ですが延長戦後半アディショナルタイム、最後のあのプレイ。アレだけは気に入りません。自分に合わないプレイスタイルを、ぶっつけ本番で試すのは僕たちを馬鹿にしているとも捉えることも出来ます。」

 

 

 

ーーーーーーー!!

 

 

 

真野「彼のためにもハッキリ言わせてもらいます。あの様なプレイはサッカーでは無く、ただの〝玉遊び〟だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだよ、それ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、ありがとうございます!(汗)それでは!以上、真野選手にインタビューでした。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

校長「えぇー、これで晴れて、君たちもえぇー、大人に1歩、えぇー、ちかずくに当たり、えぇー、…………」

 

 

 

 

 

 

あの後、4日後に決勝戦が始まり、2-0で優柄間中学校が優勝を飾った。俺は高校進学のため、勉強漬けの毎日を送っていた。しばらくサッカーボールに触れていない。…触れたくない。

 

 

 

 

〜校門前〜

 

 

 

 

「よーし。おい、【俺】!もっと薆果ちゃんに寄った寄った!」

 

 

 

薆果「もう、相変わらず無愛想ね!私だけだよ。優しくしてあげれるの。…」

 

 

 

「撮るよー、ハイ!オフサイド。」

 

 

 

 

いつもお決まりの掛け声。俺が小学校2年の時、6年相手に3対1で圧勝。それを偶然見ていた薆果のお父さんがサッカーチームに スカウトしてくれて、そこからサッカーに興味をもちはじめた。今の今まで負け無しのスーパールーキー。将来の日本代表候補の一人!……なんてもてはやす人もいた。それからいつも薆果と写真撮る時だけこの掛け声になった。よく分からなくて少し面白かった。

 

 

 

 

 

けど…

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パシャッ!!

 

 

 

 

「どうした?【俺】。元気ないな。」

 

 

 

薆果「お父さん、【俺】君はこの前の試合…」

 

 

 

 

 

俺「ッ!!」

 

 

 

 

 

「そうあんま気にするな!1回負けたくらいで挫けるヤワな奴じゃないって事ぐらい分かってる。あんま根に持つなよ?」

 

 

 

 

薆果「【俺】君。進学先、羽柴咲高校(はしばさき)だったよね。」

 

 

 

 

 

な、なんでそのことを?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

薆果「…みたいな顔してるね。先生と話してるの、聴いたの。…それでね、実は、……んん…」

 

 

 

 

薆果父「薆果もお前の高校に行くんだとよ。元々薆果が行く予定だった高校よりも、偏差値は低かったから心配は無かったがな。まぁいんじゃないか?将来結婚す……」

 

 

ギロッ!!

 

 

 

 

 

薆果「お父さん!!」

 

 

 

 

「わ、悪かったて。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高校行っても、俺はサッカーを続けていくのだろうか?それとも…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プルルルルルルッ…プルルルルルル…

 

 

 

 

 

ん……誰?

 

 

『誰?…じゃないよ!もう朝!!入学式だよ。もう! 』

 

 

 

 

「その声は、母さん?母さんなの…」

 

 

 

薆果『ッ……! 、【俺】君。違うよ、あ・い・か。薆果です! 』

 

 

 

 

 

「薆果か、それで?何か用?もしかしてまだ返してない漫画あったっけ??」

 

 

 

 

『もう!!違う!遅刻よ遅刻!!入〜〜学式 !! 』

 

 

 

 

「………。」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あァァァァァァァァ!!!やっちまった〜!!」

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜体育館〜

 

 

 

 

校長「くれぐれも、浮かれることのないように…」

 

 

 

 

 

ガララララッ!!

 

 

 

 

 

「すみません!遅れました!!【俺】です!!」

 

 

 

 

 

「えぇー何アレ、初日から遅刻?もしかして不良かも?」

「なぁ、アイツって…」

 

 

ガヤ ガヤガヤ ガヤ…

 

 

 

薆果「はぁ、 小・中と同じ…」

 

 

 

 

「君は、あそこ、あそこの椅子座って。、早くね。」

 

 

 

「は、はい。サーセン…」

 

 

 

 

 

 

ガヤガヤ ガヤガヤ ガヤガヤ…

 

 

 

 

 

タッタッタッタ…

 

 

 

 

 

???「お前、将来の日本代表候補の【俺】さんかい?」

 

 

 

 

「?」

 

 

 

 

 

こ、コイツは?!

 

 

 

 

 

 

 

???「久しぶりだね、全国中学校サッカー大会。」

 

 

 

 

 

あの時の…!!

 

 

 

 

 

???「準決勝で戦った時以来だ。」

 

 

 

 

 

「し、真野。…真野 八香ッ?!」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、サッカー部、入部テスト。

 

 

 

 




もし最後まで読んでくれたそこの貴方。なんでもない。更新したらまた見てくれ。

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