「えっと、今回のメダルは、これまたコンボか」
そう言いながら、ガウマは既に慣れたように、新たなメダルを3枚を手に入れる。
それを見ながら、最後の1枚をそのまま投入しようとする。
「それにしても、シャチか。
あの時に偶然だけど、拾ったのか?」
そう、疑問に思いながらも、そのままメダルをガチャへと投入しようとした時だった。
メダルはまるで、意思を持つように、ガウマの手から離れた。
「なっ、まさか!」
そのまま転がるメダルを見て、目を見開いていくと。
「いやぁ、カンドロイドって、見ていると色々と面白いねぇって、うわっと!」
カンドロイドを持って来たアカネが、そのままメダルを踏んで、転んでしまう。
同時に、手に持っていたカンドロイドは宙に舞いながら、そのまま地面にあったシャチメダルにぶつかる。
それと共にカンドロイドは起動する。
「なっ、何よ、この身体は」
「うわぁ、カンドロイドが喋った!
ガウマ、これって、喋れたの!」
突然、喋り始めたシャチカンドロイドに対して、アカネは驚いたように見つめる。
それはガウマも同じだった。
だが、ガウマの場合は、その声に聞き覚えがあった。
「お前、メズール!!」
「メズール?」
それは、グリードの幹部の1人だった。
まさか、あの時。
カザリからメダルを奪った直前、自らコアメダルだけの状態になって、俺の懐に入ったのか?
「あの状況で、カザリから逃げるにはそれしかなかったわ。
隙を見て、セルメダルを奪うつもりだったけど、まさか、こんな身体になるなんて」
「いやぁ、なんか喋るマスコットみたいで、可愛いねぇ」
「言っている場合か、さて、どうするか」
そう言いながら、ガウマは頭を悩ませる。
グリードの一体を完全に封じる事ができたのは、幸先が良かった。
これならば、すぐにでも倒せば、多くの問題は解決できるかもしれない。
問題は、今のガウマの手元には、メズールを完全に倒す方法はない事である。
以前、恐竜のコアメダルが贈られた時に実感した事だが、制御は難しい。
だからこそ、メダルの破壊はオーズに任せ、自分はなるべく負担を減らしながら、古代のオーズを探す。
その為に、再び別のメダルと入れ替えたのだが、まさか早々にグリードを倒すチャンスが来るとは予想しなかった。
「それで、ガウマ。
どうするの?
さすがにこのままにしておくのは危険じゃない?」
「そうだなぁ」
現在、カンドロイドとはいえ、ある程度、制御できる。
それと共に、ガウマはため息を吐く。
「おい、メズール」
「何かしら」
「取引だ」
「取引?」
その言葉にメズールは首を傾げる。
「俺の目的に協力しろ。
協力すれば、お前の安全は保証する」
「保証ねぇ」
「お前、今の所、カザリが敵対しているから、ウヴァとガメルと合流すれば、安全だと考えているけど、甘いぞ。
たぶん、今頃、ウヴァもお前を狙っているぞ」
「なぜ、そう言い切れるのかしら」
「さぁな、だけど、嘘だと断言できるか?」
それと共にメズールはしばらく沈黙する。
それは、心当たりがあるように思え、同時にため息を吐く。
「良いわ、あなたの取引に乗るわ。
けど、寝首をかかれないように、注意しなさい」
「あぁ、勿論だ」
そうしながら、ガウマは新たな協力者を手にする事になった。