「ここにいるのか、そいつは」
「えぇ、この気配、間違いないわ」
そう言いながら、ガウマは、頭に乗っているメズールに問いかけながら、聞く。
ガウマが彼女と共に探している存在。
それは、グリードの仲間であるガメルである。
メズールは純真なガメルにとっては義姉か義母のような存在。
だからこそ、今後、ニューズであるガウマと動く際には、ガメルが近くにいれば、何かと行動を行いやすい。
その目的で、ガメルの元へと向かった。
気配だけだが、確かに感じるそこへと向かった。
だが、それは既に遅かった。
「ガメル」
目の前の光景。
それは、全体的に巨大な陸亀とクラゲを組み合わせたような存在。
甲羅のような胴体にはシャチの背びれやタコの触手を複数生やし、サイとゾウを組み合わせたかのような頭部からは、先端にウナギのような顔が付いた巨大な鼻が伸びている。
後部にはゾウの尾が生えているという水棲系生物と重量系の生物が融合したかのようなキメラを思わせる姿をしている。
「メダルが暴走しているのか」
「カザリの奴っ」
それに対して、メズールは怒りで、見上げる。
そして、見ると、既にオーズが戦っている所が見える。
「やるしかないよな、変身!」『バトタ』『タカウィング!』
ガウマは、すぐにニューズへと変身すると共に、暴走しているガメルに向かって、跳び上がる。
タカウィングによって、飛躍しながら、捕まっているオーズを助けるように蹴り上げる。
「あっニューズ!」
「大丈夫ですか!!」
「うんっなんとか!!」
そう言いながらも、2人はすぐに地上へと降り立つ。
それと同時に見上げた先には、未だの暴走しているガメルがこちらに向かって、攻撃を仕掛けてくる。
ニューズはすぐにコンボを使う為に、メダルを取りだそうとするが。
「えっちょっ!!」
暴走したガメルの一撃。
それによって、ガウマが手にしていたメダルが吹き飛ばされる。
「あっ、ニューズ!」
すぐに助けに向かおうとしたオーズだが、その行動は、暴走するガメルによって、遮られる。
絶体絶命であるその瞬間だった。
「まったく、仕方ないね」「・・・えぇ、そうですね」
聞こえた声。
同時に、暴走しているガメルに向かって、2つの人影が近づく。
その影の片方には見覚えがあった。
「あれは、バース」
それは、ニューズが造られる際に、元となった仮面ライダーの1人、バース。
しかし、もう1人の人影に、ガウマは見覚えはなかった。
鋭い眼光のある、その女性の腰にはベルトがあった。
そして、女性の手にあるのは、ゴリラカンドロイドだった。
ゴリラカンドロイドを、そのままベルトにセットすると共に。
「変身」
『ゴリラカンドロイド!』
鳴り響く音声と共に変化する。
一瞬、銀色の装甲に覆われる。
それは、ニューズがオーズを進化させた姿であるのに対して、そのライダーの姿はバースを進化させたような姿。
同時に、その両肩には、まるでゴリラカンドロイドを思わせる巨大な腕パーツが装着される。
「あれは一体」
そんな疑問を余所に、2人のライダーは既に動いていた。
『セルバースト』『ゴリラバースト』
鳴り響く音声と共に、バースは装着したブレストキャノンで。
謎のライダーは、両肩にある巨大な腕から放たれるメダル型のエネルギー弾を次々と暴走するガメルに向かって放つ。
その一撃を喰らい、暴走するガメルはそのまま吹き飛ばされる。
同時に、飛び出たのは、2枚のメダル。
それは、ガウマの元に落ちた。
「これは、クワガタとカマキリっ、だったら」
「えっと、ニューズ、これ、借りるね」
同時に2人は瞬時にドライバーにコアメダルを入れる。
『バキリガタ』『ムカデ!ハチ!アリ!ムカチリー!チリッチリッ!ムカチリー!チリッチリッ!』
鳴り響く音声と共に、ニューズはバキリガタへと。
そして、ニューズが落とした3枚のコアメダルを使って、オーズは未来のコンボの1つであるムカチリコンボへと変身する。
「うわぁ、なんだこれ?
本当に見た事のない姿だなぁ」
「オーズ、ここで決めるぞ!」
「あぁ!!」
『バッタキャタピラ!カマキリクレーン!クワガタウィング!』
鳴り響く音声と共に、その姿は巨大なクワガタを思わせるコンボアニマルへと変わったニューズ。
同時に、オーズもまた、その背中に乗る。
クワガタウィングから放たれるジェット噴射によって、一気に飛ぶ。
暴走するガメルは、すぐに二人を追撃する為に攻撃を行う。
しかし、そのあまりの速さの影響なのか。
ニューズ達の姿はまるで分身していた。
それは、あまりの熱量によって、生み出された質量を持った残像であり、攻撃を行うガメルの攻撃を全て、無駄に終わらせる。
『COMBOBURST』『SCANNINGCHARGE』
鳴り響く音声と共に、オーズが周囲に毒霧で、姿を隠す。
そして、ニューズと共に、巨大なセンターセンチピードを体に巻きつける。
毒霧の中で、視界を遮られながら、次々と襲い掛かる攻撃に対して、暴走したガメルは対抗する事ができずに、そのまま無残に倒されてしまう。
「おっと」
同時に、ガウマの手にはサイのコアメダルが手に入った。
それと共に、そのままオーズを降ろして、その場を去った。
「ありがとう、このメダル!
今度、返すねぇ!!」
オーズの言葉を聞きながらも、ガウマはすぐにその場から離れていった。
同時に、疲れ切った身体と共に、そのまま地面へと落ちる。
「はぁはぁ」
疲れた身体を背に任せる。
「お疲れ様です。
ガウマさん」
「えっと、一つ聞きたい事がありますが」
「なんでしょうか」
そのまま、謎の仮面ライダーに変身していた人物に対して、問いかける。
「なんで、あなたが変身しているんですか、里中さん」
そう、謎のライダーの変身者である里中に話しかける。
そして、返ってきた答えは。
「仕事ですから」
そう、普段と変わりない答えと共に、そのマニュアルを見せる。
『仮面ライダーカンド』と書かれた文字を。
仮面ライダーカンド
バースドライバーと並行した、新たに開発されたシステム。
プロトバースから派生したライダーであるが、本来の歴史では、データ不足という事で、バースの開発を優先させた。
しかし、ニューズのデータを得た事によって、バースの開発が想像以上に進み、開発に着手する。
その最大の特徴は、ベルトにセットしたカンドロイドによって、武装が変わる事。
カンドロイドを模した武装を次々と入れ替える事ができ、ベルトから外れたカンドロイドはそのまま戦いのサポートを行う他に、カンドの音声に従い、瞬時に別の武装に切り替える事ができる。
ゴリラアーム
ゴリラカンドロイドの特徴的なアームを再現した装備。
両肩に装備する事によって、戦闘時にセルメダル型のエネルギー弾を投げる他にも近接戦でも殴る事ができる万能武器。
様々な状況に対応する事ができる。