「ぐっ、こいつはっ!」
ウヴァは、周りにある物を踏み台にしながら、後ろから迫ってくるガウマ達から逃れるように跳ぶ。
周りには障害物があり、普通のバイクならば、それによって、遮られて、時間稼ぎになる。
そう、普通のバイクならば。
「待てぇ!!」
サイライドベンダーとなったガメルが、その障害物を破壊しながら、迫っていた。
それはまさしく暴走状態としか言えないものだった。
ウヴァの背後を取ったガメルはそのまま、背中に向かって、突っ込もうとする。
「だが、突進馬鹿は相変わらずのようだなぁ!!」
ウヴァは、振り返りざまに蹴りを繰り出す。
その一撃によって、ガメルを踏み台に、そのままウヴァは高く跳ぶ。
だが。
「逃がすかよ!」『ゾウクレーン!』
鳴り響く音声と共に、右腕に装着したクレーンを、真っ直ぐとウヴァに向かって放つ。
放たれたクレーンは、空中にいるウヴァに直撃し、地面へと叩きつける。
しかし、それでも、ウヴァは立ち上がる。
全身傷だらけになりながらも、彼は立ち上がっていた。
「待てぇ!!」
それに対して、ガメルが追いかける。
そして、そのままウヴァに飛びかかった。
「ぐっ、このままやられてたまるかよ!!」
同時に、ウヴァは自身の身体から溢れたセルメダルを砕く。
セルメダルは、半分に割れた事によって、屑ヤミーが出来上がり、そのままガウマ達の周囲を覆う。
「こいつらっ、邪魔!!」
すぐにガウマ達は、振り払おうとしたが、屑ヤミーの数は多すぎた。
「貴様らとは、いずれ決着をつける!!」
「あっ、あの野郎!」
ウヴァは、その捨て台詞を最後に、そのまま飛び去った。
すぐに追いかけたかったが、まるでゾンビのように迫る屑ヤミーを何とかしなければならない。
「仕方ない、こうなったら、ガメル!
一気に決めるぞ!!」
「分かった!」
その言葉と共に、ガウマはすぐにベルトを操作する。
『サイキャノン!』『ゴリラシャベル!』
同時にガウマは次々と新たな武装が現れる。
だが、ガウマはそのまま降り立つと、同時にそれらの武装は全てがサイライドベンダーに装着する事によって、巨大なバズーカへと姿を変える。
「全部、吹っ飛びやがれぇ!!」
それと同時に引き金を引く。
それと共に放たれたレーザーは、周囲の屑ヤミーを一掃する。だが、それで終わりではなかった。
レーザーは地面に着弾すると、そこから炎が広がる。
その熱量は凄まじいもので、跡形もなく消えていた。
「なんとか、あれ?」
そうしていると、ふと見ると、コアメダルが二つ落ちていた。
「もしかして、あの時」
ウヴァが逃走の際に、セルメダルを割ったが、その際にコアメダルも二つ落とした。
それ程の危機的状況だったのか、それともただ単に運がなかっただけなのか。
どちらにせよ、それを拾い、ガウマはそのままガメルを撫でる。
「助かったぜ、ガメル、ありがとうな」
「んっ、俺、良い事をしたのか?」
「あぁ、本当に助かったぜ、これからも頼むぜ」
「俺、頼られているのか」
「んっ、どうかしたのか?」
その事に、ガウマは首を傾げる。
「ニューズ、俺にもっと頼って良いぞ!」
「そうか? なんか、変な奴だな」
そう言いながらも、ガメルは、自分の中にある変化に気づかなかった。
それが、どのような変化を生み出すかは、彼自身もまだ、知らない。