「あなたが、メダルを渡してくれた人物ですね」
クリオネ・ヤミーとの戦いからの帰り道。
アカネの家の前には、高級車だった。
その高級車から、ガウマ達を見つめるのは、スーツ姿の美人だった。
「おっ、もう来てくれたんですね、里中さん!」
「私の事を知っているという事は」
「えぇ、鴻上さんの事も」
「ほぅ、既にこちらの事を察していたか」
同時に、里中が懐から取り出したタブレットを、ガウマ達に見せる。
「この人って、確か何をやっているのか分からない会社ナンバー1の鴻上ファンデーションの会長!!」
同時にアカネは驚いた表情で、画面に映し出された鴻上会長はそのまま大声で叫びながら言う。
「それで、君は一体何者なのかね?
我が財団のライドベンダーをハッキングするとはねぇ」
「いやぁ、別にハッキングしていないですよ。
元々、このドライバーには、セルメダルが事前に入っていたので。
それをしっかりと入れただけですから」
「ほぅ、セルメダルを。
ますます、君の正体が気になる所だけど、一体何者かね」
「それを含めて、協力して欲しい事があるんです。
俺のやりたい事の為に」
「やりたい事?
ふむ、事と次第によってだな」
「未来を変える。
その為に、俺は未来からこの時代にやってきました」
「えぇ、あっさりと言う、それ!!」
ガウマの一言に、アカネは思わず絶叫する。
「ほぅ、未来を変えるとは。
なるほど、つまりそれは我が財団が未来で開発したシステムという事になるんだね」
「えぇ、その通り。
オーズと、そしてこれから誕生する仮面ライダーのデータを元に開発された。
新たなオーズ。
その名もニューズです」
「ニューズか、なるほど、面白い話だ。
それで、我々に協力して欲しい事とは一体」
「本来だったら、未来で持ってくるはずだった俺のメダル。
それを、この時代で回収するのを手伝って欲しい」
「未来からのコアメダルかね」
「えぇ、俺がこの時代に来た際に、たぶんバラバラになって散らばったと思うんです。
幸い、俺は変身する為のコアメダルを3枚持っていましたが、それ以外は全部、どこにあるのかも分からない状態です」
「ふむ、それは確かに困ったね。
だけど、それを協力するとして、我々には何を差し出すんだい?」
「俺が回収したコアメダル。
それと交換でどうでしょう」
そう、ガウマは真っ直ぐと見つめる。
しばらくの沈黙の後、鴻上会長が出した答えは。
「良いだろう!
君とは契約しよう。
しかし、君は思わないのかい?
未来を変えるのは、とても罪深い事だと」
「あんな結末で満足するよりも、俺が望む結末の為に戦う。
それが、俺の欲望ですよ」
「素晴らしい!
まさに、未来をも変える欲望という訳か!!
ならば、君の支援もしっかりと行うとしようか」
「あぁ、でしたら、その、俺。
基本はセルメダルはバイクに使う分だけで良いので、回収したセルメダルを給料にするとかは」
「ふふっ、君の頑張り次第で、考えようじゃないか」
その言葉と共に鴻上会長との会話は終わりを迎えた。
「それでは、私はこれで」
その言葉と共に、里中はそのまま立ち去っていった。
「にしても、あの人達、10年経っても、全然変わらないなぁ」
そんな、ガウマの言葉にアカネは首を傾げる。