「未だに、手掛かりは見つからないか」
ガウマは、古代のオーズに関する情報を集め続けてきた。
これまでの事を考えて、一番の可能性がある鴻上会長を始めとした鴻上ファンデーションにて、始まりのコアメダルに関する事を探ってきた。
しかし、それでも情報はまるで集まる気配はなかった。
それは、正面から聞く形においても同じだった。
『残念ながら、君の言う古代のオーズのメダルは、私はまだ持っていないからね』
『だったら、もしも手に入れた時には、教えて下さい』
『あぁ、考えておくよ』
そう、鴻上会長は答えを濁した。
だからこそ、ガウマは歴史が変えられない可能性も考慮していた。
その最中の事件だった。
「鳥のヤミーか」
これまで、決して現れる事のなかったヤミー。
『アンクの奴がヤミーを造り出すとはね』
「それで、メズール、お前は今回の一件、アンクが絡んでいると思うか?」
『さぁね、もしかしたらカザリの可能性もあるわ』
「確かにな」
現在、カザリは他のグリードのメダルを積極的に取り込んでいる。
その事もあり、前回はメズールの特性を取り込んだヤミーを造り出す事ができた。
だが、それはあくまでも合成されたようなヤミーであり、英司達から聞いた話では、そのヤミーは鳥の属性単体だった。
未来からの知識もあるが、それが確実かどうか怪しい現在。
ガウマはその答えを出す訳にはいかなかった。
そして、今回の一件。
一番に興味深く感じたのは、意外な、いやある意味必然的な人物だった。
「まさか、お前が積極的に動くとはな、ポセイドン」
そう、今回の探索において、ポセイドンが進んで、協力してきた。
ヤミー相手では、骨がないという事で、あまり出る事はなかった。
『今回のヤミーの親が気になったからな』
「ヤミーの親って、攫われた岡村さんの事か」
それに対して、首を傾げる。
『俺が戦いを望んで、この時代に来たのは、お前も知っているはずだ』
「あぁ、そうだな」
『そう、戦いこそが全て。
そういう意味では、岡村という男も同じだったはず。
どんな事をしても、戦いたいと』
「あぁ、そうだな」
調べた中でも、多くの怪我を乗り越えてきた。
『だからこそ、分からない。
奴は、なぜ自らの欲望に忠実ではない?
オーズ達から聞いた話では、まるで自分の欲望に従わない様子だ』
そう、ポセイドンは呟く。
その言葉に対して、ガウマは
「戦いを、自分の事しか見えないお前には分からないよ。
お前は、お前だけの為に戦っているからな」
『何?』
その答えを、あえて答えないガウマは、そのまま探索を続ける事にした。