新たな鳥のヤミーを見つける事ができなかった。
それ所か、事態は、より悪い展開になっていく。
オウムヤミーとの戦いの際、アンクはオーズに対して、自身のメダルを渡した。
如何にコンボとは言え、同じ炎と鳥の特性を持つ同士では、戦いにくく、苦戦を強いられる。
そして、戦いの末、オーズは大怪我を負った。
さらには、オーズを援護する為に行動したバースの邪魔をアンクが行った。
普段のアンクからは考えられない行動だった。
だけど、それは同時にこれからの先の事を知っているガウマは、すぐには答えなかった。
「お前はどう思う?」
「俺は、どうも変だとは思います」
「変だと?」
そう、ガウマに相談しに来た後藤は、首を傾げる。
オウムヤミーとの戦いの後、ガウマは、英司が居候しているクスクシエに訪れた。
怪我をした英司を中心に、これからの行動について、相談する為に。
「別にアンクを庇っている訳じゃないです。
だけど、その行動を行うには、あまりにも損だと考えています」
「損?」
「えぇ、確かにヤミーは十分に育てば、セルメダルを手に入れる事ができます。だけど、裏切った後、アンクにとっては他のヤミーと戦う為の英司さんがいなくなります。例えヤミーを作れたとしても、今のあいつは片手しか行動できません」
「それは確かに」
「グリードであり、信用できない事は承知です。だけど、反対に言えば、あいつらが欲望に対して損する行動は考えられません」
「なるほど、確かに、その考えは一理あるね。
むしろ、たった1人で孤立している状態で、グリードは勿論、俺達から狙われる訳だからね」
その話を聞いて、伊達も納得するように頷く。
「・・・そうだな、どうも、先走った考えをしてしまった」
「いや、今回の場合は、むしろ仕方ないですよ。
なんだって、本来だったら、アンクしか作れないはずのヤミーに、アンクの妨害がありましたからね」
「だとしたら、あいつは一体」
「そんなの、一つしかないですよ」
それと共に、ガウマは、その状況で一番の確率がある答えを、いや既に知っている答えを言う。
「メダル。アンク自身のコアメダル」
「だとしても、ヤミーを見逃す言い訳にはならない!」
その言葉に対して、ガウマは言い返せない。
「あぁ、そうですね。
だけど、どうやって岡村さんを見つければ」
「お前だったら、どう考える、ポセイドン」
その言葉と共に、ガウマは、ポセイドンを取り出す。
『どうとは?』
「もしも、お前が岡村さんだったら、どう思う。
戦えるようになったら」
『ふんっ、俺は強い奴とならば、誰でも良い。
だが、今はあえて言うならば、オーズだ、それ以外など、今はどうでも良い」
「えぇ、俺ぇ」
そう、英司は思わず答える。
「・・・戦う相手、そうだ、岡村さんはっ」
「タイトルマッチの相手を狙うはずっ」
「ならば、それに相応しい戦いの場所に向かう可能性がある」
それと同時に、動き出す。
「俺はもしかしたら、岡村さんがいる可能性がある所を探します」
「おぅ、俺達は」
「えぇ、分かっています」
その言葉と共に、走り出した。