ガウマ達は無事に見つけ出す事ができた。
オウムヤミーの親である岡村一樹がデビュー戦する前まで、練習していた場所。
そこに辿り着くと、既に戦いは始まっていた。
岡村と武田の2人が、リングの上で戦っていた。
「ヤミーの奴は、外かっ」
「ガウマ、お前はあの2人の試合をすぐに止めろ!」
「岡村さんは、とてもじゃないが、戦える身体じゃないんだ」
「えぇ、分かっています!」
それと共に外にいる英司を助ける為に伊達と後藤は走って行った。
同時にガウマも、すぐに戦いを止めようと、向かおうとした。
だが
『止めるな』
「っ」
それを、止める人物がいた。
それは、他でもないポセイドンだった。
「お前、何のつもりだ」
『貴様が言っていた戦い。
それを見る為だ』
それと共にガウマの視線は、確かに2人の戦いに。
「見られているな」
「えぇ、リングで戦うのは俺達二人ですけど」
「あぁ、観客もいないとな!」
それと共に、ガウマの視線と共に、笑みを浮かべながら、再び殴り合う。
その時、ガウマはすぐにでも助けようとした。
しかし、それは果たして行って良いだろうか。
確かに、パンチドランカーである岡村がこれ以上戦えば、死ぬ可能性はある。
しかし、それは同時に岡村自身の願いを潰す事にも繋がる。
そして、何よりも、おそらくはこの戦いは、岡村と武田の二人だけではない。
おそらく、いや、間違いなく多くのボクサー達の夢と言える戦いだろう。
『・・・互いを称え、そして全力で激突する。
なるほど、これが、本当の意味で満たされる戦い』
同時にポセイドンの中でも、その戦いを魅了されていた。
やがて、戦いは終わった。
二人が体力を尽きたように、リングの上で寝転がる。
そして、見れば、岡村の左腕の羽が消える。
それは
「どうやら、魔法はここまでらしい」
それに対して、武田の顔は、とても悲しそうだった。
「でも、もう1度立つよ、リハビリして、本当の俺の拳で」
そう、岡村は、拳を天に向けた。
「死ぬならば、リングの上だぁ!」
その決意の言葉は、武田だけではない。
ポセイドンにもまた、響いた。
「それまでタイトル守っておきます」
そう、武田は岡村に手を伸ばした。
「・・・」
結局、最後まで止める事はできなかった。
『これが戦いか』
「はぁ、本当に、無茶をして」
「悪かったな、本当は止めるべきだったのに、見守ってくれて」
それに対して、岡村は頭を下げる。
「もう過ぎてしまったから。
ですが」
「あぁ、分かっている」
同時に、その目と共にポセイドンは。
『・・・なるほど、俺が求めるべきは敵ではない。ライバルという訳か』
その熱い激闘が、確かに、ポセイドンの中の何かを変えた。