「ぐっはぁはぁ」
無事に救助する事ができたガウマ。
だが、彼は、現在、紫のコアメダルによって、苦しんでいた。
体内で暴れるコアメダルは、今すぐにでもオーズである火野英司の元へと向かおうとしている。
それを押さえる事しか、今のガウマにはできない。
「このままじゃ、ガウマ、死んじゃうのかなぁ」
そう、ガウマの様子を見ていたガメルは心配そうに眺める。
この生活の中で、ガメルはガウマの事を気に入っていた。
もしも、ガメルが母や姉のように慕うのがメズールならば、自分の事を対等に接し、共に過ごしてくれるガウマの事を、兄のように慕っている。
だからこそ、ガメルは、ガウマに対して、心配していた。
「・・・そうだね、もしも死んでしまったら」
そんなガメルを慰めるように、メズールは撫でながら、言う。
欲望であり、愛情の事など知らなかった。
人の一側面しか見てこなかったメズール。
だからこそ、ガウマを通じて、人間の様々な愛情を知る事ができた。
「可笑しい話ね、欲望の塊であるグリードが、まさか他人の心配なんて」
「お前達、グリードがまるで人間のような真似をするとはな」
その言葉と共にポセイドンは、そんな2体のグリードを見つめる。
「そういうお前はまるで心配していないようね」
「当たり前だ、こいつが死んだ所で、俺の目的は変わらない」
「お前ぇ」
ポセイドンの態度が気に入らなかったのか、ガメルは睨み付ける。
「だが、奴に死なれたら、古代のオーズの手掛かりが無くなる。
こいつを助ける目的としては、それで十分だ」
「ふぅん」
ポセイドンの言葉を聞いて、メズールは思わず、笑みを浮かべる。
機械であるはずなのに。
「何だ」
「別に、あなたも随分と変わったと思っただけよ」
そうメズールは言う。
「それで、結局はどうするの?
紫のコアメダルが暴走している限り、ガウマは助ける事はできないわ」
「あぁ、三枚同時なんて、無茶かもしれないな。
本来だったら」
「何か、心当たりがあるようね」
ポセイドンの言葉に対して、メズールは問いかける。
「本当に癪だが、俺達グリードだけでは押さえられない。人間の手を借りなければならない。本当に嫌だが、俺1人では無理だからな」
「素直に助けてって、言えば良いのに」
「そう言うのが、苦手なのよ、この子は」
「黙れ!」
ポセイドンの言葉に対してガメルとメズールは各々の返答を聞いて、思わず叫んでしまう。
「それにしても、まさかこの俺が、人間を助ける為に動くとは、皮肉な話だ」