もしも東方世界がドラゴンボール世界にくっついたら   作:きんとん

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紅魔館大騒動④+α 

「効かないっての」

レミリアの攻撃を全て真正面から受けながら霊夢はそう言った

 

「修行の成果ってヤツね 久々に実感した」

そういいながら霊夢はレミリアを殴り飛ばした

「うがっ…」

レミリアは妙なうめき声と共に後方に吹っ飛ばされた

 

「さてと これで正気に戻ったはずね…久しぶりね レミリ…」

 

「ぐがぁあああ!」

レミリアの叫び声と共に槍が飛んできた

 

また先ほどとは違う 知性を失ったような動き

今度は狂暴になっている 一体全体どういう仕組みなのか

 

「殴れば治るんじゃなかったの!?」

 

急いでもう一度ひっぱたこうと霊夢が右腕を上げたときだった

 

霊夢の腕に変な気弾が飛んできて付着した

 

「ちょっ」

 

腕はまるでその場に固定されたように固まった

 

「うっじゃああああ!」

とうとうレミリアの槍が霊夢にクリーンヒットした

 

「あっぶなぁ…!」

 

左手で受けたのはいいものの手のひらに大穴が開いた

 

「かすり傷どころか…カッコつけたのに…」

左手はしばらく使い物になりそうもない

 

霊夢は一度レミリアと距離を離すべく飛び上がった 

それを追いかけてレミリアも飛んだ

 

 

「界王拳…」

霊夢はその時悟空の言っていた遅延性なんとかをぼんやりと思い出した

 

「…はやめとくか」

 

まだ使うほどではないと霊夢は思い直した

 

別に界王拳のみを使うならば別にそこまでの問題は無いのだが話を軽く流していた霊夢はそれを知らない

 

 

「どうしたもんか…」

 

そもそもあの気弾はレミリアのモノなのだろうか

 

(黒い気もそいつの仕業か…)

 

レミリアたちがあっさりと黒い気の手に落ちているあたり 一筋縄ではいかない第三者…

 

(だとするとやっぱり界王拳で一気に倒し切るのがベスト…いや待てよ?)

 

霊夢は今度は真下に向かって飛んだ

 

 

下降は霊夢の方が早く 霊夢は一足先に地面に降り立った

 

追いかけて来るレミリアの動きは単純で 一直線に霊夢を目指してくる

 

(ぶん殴っても治らないなら…)

 

『封魔陣!』

 

一直線に飛んでくるレミリアを光の竜巻が飲み込んだ

「うがぁ!?」

 

「こうやって封印しちゃえばいい」

 

あがくレミリアを無視するかのように竜巻はどんどん小さくなっていき 収まった時には一つの玉が残された

 

「…最初からこうすればよかったかもね」

霊夢は玉を拾い上げると気を探った

 

(今残ってる気は…ヒットと…ん?)

気が感じ取れないレベルの何かとヒットは戦っていた

 

「…とりあえず向かってみるか」

 

霊夢は玉をポケットに入れると崩壊した紅魔館に飛んで行った

 

 

時間は少し前に戻る

 

 

 

 

(まずいな…)

ヒットは焦っていた

個人的にも咲夜を殺したくはない 仕事も友好関係を結ぶことだ

そのため仕事でも個人の情でも咲夜を殺したくはない

 

だが完全に意識を失ってもなお咲夜は向かってくる

 

まるで操り人形のようだった

 

が いきなり咲夜が前のめりで倒れた

 

「…なんだ?」

警戒をしつつ咲夜に近づいた

 

「‥‥‥」

ピクリとも動かない 殺してはいないはずだが…

 

その時強い気をヒットは探知した

上空でレミリアが『吸血幻想』を発動させてのである

 

時間を止め続けながら戦っていたので思っていたよりヒット達の決着は早かったのである

 

「援護へ向かうか…」

 

その時だった 再び咲夜が立ち上がるとヒットにつかみかかってきた

 

「…やはり操られているな」

そういいつつヒットは咲夜に拳を打ち付けた

(…上と下の決着がつくまで俺はここで足止めを食らう形になったわけだ)

咲夜の放置はまずい

かと言って殺すのもまずい これは厳しくなるぞと思った時だった

 

下で大きい気がはじけその2分後に上でも大きい気が消えた

 

「…思ったいたより優秀だな」

 

友好関係を結ぶ仕事など普段はやらない

ただ悟空とつるむ奴らが気になったから今回の仕事を受けた

 

どうやら受けて正解だったらしいな とヒットは思った

 

 

 

 

 

 

 

 

「…レミリアはこの中」

「フランは…やべ 妹紅と一緒に置いてきた」

 

魔理沙はフランを回収に行った

 

二人からの報告を受け ヒットは抑え込んでいる咲夜を霊夢に向けた

「こいつも封印してやってくれ」

「了解」

 

咲夜 レミリアがそれぞれ封じ込められたいる玉をヒットは受け取った

 

「友好関係を結ぶどころではなくなってしまったな」

ヒットはそう呟いた

 

崩れた館から1人が這い出して来た

「全く…想像よりもずいぶん派手にやってくれたわね」

パチュリーはそう言いつつ服についたガレキをはたいた

 

「あっパチュリー 久しぶり」 

霊夢の挨拶をスルーしつつパチュリーはヒットに近づいて行った

「あらら 咲夜…レミィ…とりあえずこれは私たちが預かっておくけど…いつ治る事やら…」

 

そういいつつ玉に手を伸ばしたパチュリーの手をヒットは手刀で切り落とした

 

 

 

 

 

「ちょっ!」

驚きで顎が外れかけている霊夢を尻目にヒットはパチュリーに向き合った

 

「やはり黒幕は貴様か」

 

「なんの事やら…腕が…」

 

「あまり無駄に足掻くな そもそもお前は本物か?」

 

「‥‥‥」

 

「おかしいとは思っていた まず俺が吹き飛ばされた時 お前は俺の名を呼んだ 何故お前は俺の名前を知っていた?」

 

「…それだけ?」

 

「それだけならお前から腕は取らん」

ヒットはそう言うとパチュリー?の腕を霊夢に投げ渡した(うげっという声が聞こえた)

 

「お前は戦いが得意ではないと言ったな?」

 

「‥‥ええ」

 

「その割に妖精メイドを倒している」

 

「それは…彼女たちが弱かっただけよ」

 

「黒い気で強化された咲夜は倒しても倒せなかった 殺すまでは動き続ける だがお前は妖精メイドをぶちのめしたら治った と言っている」

 

「フランは普通に倒れたでしょう…個体差がある」

 

「…確かにそれもそうだな だが何故フランが倒れた事をお前が知っているんだ?」

 

パチュリーの動きとしては

図書館から霊夢達の居た渡り廊下 そして最後はガレキの下からはい出てきた

 

フランとの戦いを見るすべは無い

 

「私は魔法使いだからね…戦況を確認できる魔法くらいあるさ…」

パチュリーは指先から妙な物体を出した こいつらが戦況を確認するのか

 

 

「だとすると更に矛盾が生じる」 

ヒットは光の玉を指さした

 

「全く中身が見えないこの玉の中身をレミリアと咲夜だと何故断言した?」

 

「…言ったでしょ?こいつらで見れるって」

 

「俺は そいつらを見ていない」

 

「…小さいからね 見逃したんでしょう」

 

「何度も言わせるな…俺が 見ていないんだ」

 

自信に満ち溢れたヒットの言葉に パチュリー…いやパチュリーもどきは口元に笑みを浮かべた

 

 

「正解よ ヒット やるじゃない…どの世界でもあんたは似たような事を言う」

そいつの右手に杖が現れた

 

「勘違いしないで…あなたを言い負かす事なんて簡単よ ただ…時間が来たのよ」

 

そいつの杖の周りからドス黒い気が立ち上った

 

「その玉を寄こしないさい ヒット」

 

「断る」

 

ヒットが拳を構えた

 

「全く…実験台ごときが…!」

そいつが力を解放する直前だった

 

光が突然紅魔館の庭に発生した

 

「やっばーーーーい!!」

 

大騒ぎでシャンパが光の中から飛び出して来た

 

「やばいやばいやばい…!ああ!よかった!」

 

シャンパはヒットに抱きつきそうな勢いでヒットに駆け寄った

 

「本当に良かったぜ…お前と連絡を取るのには3日はかかるからな…タイムリミットを超えちまう」

 

「…シャンパ様じゃん」

霊夢はそう呟いた

 

 

一方パチュリーもどきは焦っていた

 

「破壊神…まずいわ ここは…撤退!」

そう言い残してパチュリーもどきは消えた

 

「あっ 逃げられた!」

霊夢がそう叫ぶのと同時に魔理沙がふよふよ飛んできた

 

「…どういう状況だ?」

「知らん」

 

 

 

 

 

 

 

 

黒幕…は逃げたのでもう大丈夫だろうと霊夢達は光の玉を割った

 

 

「う…あら霊夢久々ね」

 

「…今度は槍投げないでね」

 

すると今度はシャンパがレミリアに近づいてきた

 

「…何あんた」

 

「アンタとはなんだ!アンタとは!おいヴァドス!こいつ生意気だぞ」

 

「落ち着いてくださいシャンパ様…必要な人材でしょう」

 

「必要な人材…?さっきからほんとに何を話してるの?」

 

「あー…お前たちはもう第七宇宙に帰れ」

 

そういうとまた庭の一角が光りだした

 

「いやまだ全然話とかできてないし…本物のパチュリーも探さないと…」

 

「…ヴァドス!」

「はいはい」

 

ヴァドスが杖を突くと 猿ぐつわをかまされ寝巻姿でぐるぐる巻きにされたパチュリーが現れた

 

「これでいいだろ!」

 

「いやちょっ…」

 

「ビルスに言っておけ!俺なりの優し…情けだとな!」

 

そうシャンパが言うと霊夢達は半ば強引に光に入れられた

 

「いや…ちょっ…ああ もう!」

 

ほぼ話せていないしわけも分からない とんだ話である

 

ヒットとも手合わせしたかったのになと霊夢は思った

 

 

 

「もう帰ってきちゃった」

 

ぶつくさ言いながら霊夢達は光の中から出てきた

 

「…ありゃ?」

ピッコロたちがいない いやかなり時間は立っているのだがピッコロはいると思っていたのだが…

なんか神社もいつもよりさびれて見えた

 

「腹減ったな」

妹紅がそう呟いた

「私も」

魔理沙は少し強めに呟いた

「…夕飯食べていく?」

霊夢が神社を指さした時だった

 

またしても光がいきなり現れ ビルスが大慌てで出てきた

 

「やっばーーーーい!」

 

 

 

 

 

 

 

霊夢達に抱きつきそうな勢いのビルスを避けながら霊夢達はまた光の中に入れられた

 

「あのう…お腹すいたんだけど…」

恐る恐る魔理沙が訪ねたがビルスは無視を決め込んだ

 

「…私も腹が減ったんだが」

妹紅のつぶやきも黙殺された

 

 

 

 

 

 

 

 

カプセルコーポレーションの一室に霊夢達は出現した

 

「オッス! ずいぶんと久しぶりだなぁ!」

そこには悟空とベジータと界王神 そしてお腹が大きくなったブルマとピッコロがいた

 

「オッス…ってブルマさんおめでた?」

「ええ 女の子よ」

霊夢とブルマを見つつ

魔理沙は過去最高に頭をフル回転させ考える

 

(え?いつだ…未来から…え…?)

時系列的に合わない 別に耳をすませていたわけではないので悪しからず

 

未来であんなに元気に活動してたブルマがたった数日で…

 

「…」

 

言いにくそうな顔でピッコロが霊夢に話しかけた

 

「…1年と16日だ」

 

「え?」

 

「お前たちが第6宇宙にいた時間だ」

 

「………」

霊夢は頭を押さえて倒れた

 

魔理沙も倒れた

 

妹紅は倒れなかったが妙な顔をした

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず食事をしながら情報を擦り合わせることにした 

 

「つまり私たちのいた星って精神と時の部屋の逆バージョン?」

 

「まぁそうだ」

 

「…嘘ぉ」

霊夢は肉をかじった

 

「ほんとだ」

 

「嘘だァ…」

霊夢はパンを口にねじ込みながらそう言った

 

「…ちゃんと噛めよ」

 

「魔理沙」

 

ベジータが少し不機嫌そうに言った

 

「あ ハイ」

 

「一年も留守にするなら先に言え」

 

「いや私も知らなかったし…」

 

「分かったか」

 

少し寂しそうな声だった

 

「…はーい」

 

妹紅は何とも言えない顔をしていた

 

「どうしたのよ」

 

霊夢の問いに妹紅はため息をつきつつ答えた

 

「…こういう時ってさ 私の年齢的に1年なんて短い!とか言うべきなのかなぁって」

 

「あっそ」

 

 

「んで…」

今度は悟空が話し始めた

 

「全宇宙からつ強い奴らを集めて戦うことになったんだ」

 

「…いや経緯が分かんないって!」

霊夢の叫びに魔理沙と妹紅はうんうんとうなずいた

 

「話すと長くなっちまうんだけど…」

 

悟空は経緯を話し出した

 

 

 

第六宇宙と第七宇宙でやった親善試合 あれを全王はとても気に入ったらしい

 

そしてまたいつかそれを開催することを悟空と約束していたのだが…

 

「なんか全然やらないから 忘れちまったんじゃないかと思って…」

 

全王様のいる宮殿に悟空は向かったらしい

 

 

しかし思ったよりも全王は大きい大会を開くつもりだったらしく

 

第1宇宙から第12宇宙の破壊神 界王神全員が徴収されたのである

 

そこで破壊神どうしの戦いが行われたのだが…

 

「つまんない」

 

らしいのである 破壊神同士の戦いは規模が大きすぎて一周回って見ごたえが無いらしい

 

 

「というわけでオラが第11宇宙のトッポってヤツと戦ったんだけど…負けちまって」

 

霊夢はこれまでで一番の衝撃を受けたらしい

 

思わす加えていた骨を口から落としてしまった

 

「そこからバランスとか考えて 今度こそ大会が開かれることになったのはよかったんだけんど…」

 

負けた宇宙は 全王に消されるらしいのである

 

「…はぁ」

「反応が薄くなってきてるぜ霊夢」

「お前も薄いぞ魔理沙…私はもう…どうしたもんかって感じだ」

 

ザマスの騒動や 宇宙が増えすぎたのもあってか 一度レベルの低い宇宙を消すことになったらしい

 

もともとはレベルの低い宇宙は全て消す予定だったのだが せっかくなので大会で優勝した宇宙は残す事になったらしい

 

悟空の大会への欲が生存へのチャンスを生み出したのである

 

 

 

 

「…私たちの数時間は1年で ブルマさんは妊娠して 宇宙すべてを巻き込んだデスゲームが開催されるらしくて 悟空が負けた と」

 

「…別にオラは無敗でもねぇからなぁ」

 

「でも…なんか負けてほしくないのよ…」

 

「んな無茶な…」

 

気を取り直して霊夢は悟空に尋ねた

 

「それで…どんな大会なの?」

 

「各宇宙10人と…幻想郷出身の人物2名をチームとして それでバトルロワイヤルだ」

何故かピッコロが答えた

 

 

「って事は久々に会ったとたん殺し合いに発展するのね…」

 

「殺しと武器の使用は禁止らしい」

 

魔理沙はミニ八卦炉を握りしめた

 

 

「‥‥はぁ もう 何が来ても驚かない自信があるわ…大会はいつ?」

 

今度はウイスが答えた

「5チック後です」

 

「…地球時間では?」

 

「約40時間です」

 

「ぜんっぜん時間ないじゃん!!!!」

 

霊夢は驚きのあまり吐きそうになった

 

 

果たして 40時間以内に残りのメンバーをかき集めることは出来るのだろうか…

 

 

 

 

続く







と言うわけでようやく新章突入でございます

文字数が増えてきてる…

1日遅れます…
もう日曜日投稿かも…
更にもう一日遅れます 
重ね重ねすいません

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