もしも東方世界がドラゴンボール世界にくっついたら   作:きんとん

72 / 84
17号という男

南に向かって飛んでいく神殿が急停止した

「早いわね もう着いたの?」

 

「いや 悟空さんに見せたいものがあるんです」

宮殿の下には小さな村があった

 

「この小さな村にとんでもない武術の才能を持った少年がいるのを知っていますか?」

 

「少年…いや知らねぇけどな」

 

「天才ですよ 本人も気づかないほど まふぁ小さな子供ですけどね…」

 

「もう少し大きくなったら 悟空さんが力の使い方を教えてあげてください」

 

「なんで?オラ向いてねぇんだよ そういうの」

 

「生まれ変わりなんですよ 魔人ブウの」

 

魔人ブウ 霊夢達が来る前に悟空たちが戦った恐ろしい魔人である

最終的に悪い心と優しい心に分かれ

悪い心を持ったブウは悟空たちによって倒された…

「その魔人ブウの魂が浄化されて人間として生まれ変わったんです」

 

「マ…マジか…」

 

「名前はウーブと言います 覚えておいてください」

 

下に見える小さな村の小さな家から一人の男の子が出てきた

黒い肌にモヒカンで 籠と赤ちゃんを背負っている 家の手伝いであろうか

 

「…そうだな 覚えておくよ」

 

「そのためには全王様に消されないようにがんばっていただかないと」

 

「お…おう そうだな」

 

悟空たちの会話を遠くから聞いていた霊夢は村をもう一度覗き込んだ

少年は不思議そうな顔でこちらを見上げていたが 気のせいだと思ったのか どこかへ走って行ってしまった

 

またしばらくして宮殿の動きが止まった

 

「到着しました あの島です」

 

大きい山が二つあり自然豊かな島が海の上にぽつんと浮かんでいた

 

「あそこか…サンキューデンデ!」

悟空と霊夢は宮殿から飛び降りた

 

 

 

「なんだここ?モンスターがいっぱいいんぞ…」

 

「いやモンスターって何よ」

 

島の中には変な生き物が大量にいた

首が兎の亀 ウーパールーパーのような顔のネズミ そして恐竜

 

「まぁいいか 今はそれどころじゃないし」

別に変な生き物なら幻想郷にもいた 今回はそこまでの新鮮味は無いなと霊夢は思った

 

「さてと…探すとするか…ああ!しまった‼オラ17号の顔知らねぇ‼」

 

「えっ!?いや知り合いなんじゃ…」

 

「いや…よく考えたら17号が来てからセルにやられるまでオラずっと寝込んでたんだ…」

 

「いや行く前に気づきなさいよ!いやもう…気を探れば行けない?」

 

「いや…人造人間には気がねぇんだ…ベジータが来りゃよかったんじゃねーかよ!」

 

「もう手当たり次第探すか…いや私が島に残るからその間に17号の顔を知っている人を…」

 

その時爆発の音と共に森の中から何台もの車が飛び出して来た

 

「さぁ進め!ミノタウロスはこの森の奥にいるぞ!」

車に乗っている者たちは全員覆面をかぶっており 銃を持っているものまでいた

「狩って狩って狩りまくれ!明日からは大金持ちだ!」

 

「…あいつが17号か?」

「いや違うでしょ 多分」

 

悟空は一台の車に飛び乗った

 

「オッス!17号」

 

悟空が男の覆面を剥ぐと 太っている上に禿げた男の顔が出てきた

 

「だ…誰だキサマ!」

「…オラ孫悟空だ なんだこのマスク?」

 

「キサマ…さてはあの保護管の仲間か!」

 

「やっぱ17号じゃねぇんか…」

 

「ん?そいつ今保護管って言った?」

 

「うわっキサマ!いつの間に乗っていたんだ!」

 

「18号さんが17号は保護管やってるって言ってなかった?」

 

「ちゅうことは…」

 

先に森に向かっていた車が飛んできた

飛んできた方向には小さい人影があった

 

「たっ隊長!あいつが現れましたァ!」

 

「ひるむな!打て―!」

禿げた男の掛け声と共に不審者たちは一斉に人影に向かって発砲した

 

「森を破壊するな クソども」

 

人影はそう言うと玉を全てはたき落とした

 

「ぐ…ぐぬぬぬぬ…」

 

土埃がやむと1人の青年が姿を現した

 

切れ長のツリ目とストレートヘアー 顔立ちは整っている

そこからは早かった

 

青年は男たちをひっつかみ片っ端から放り投げ 車を踏みつぶした

 

「…あれが17号?」

霊夢が悟空のいる方を振り返ると悟空の姿は無かった

 

「え?」

 

見てみると覆面を被っていた男と17号は激しい近接戦闘を繰り広げていた

 

「いや あいつがそんなに強いわけ…っておい」

覆面を被っていたのは悟空だった

男から取った覆面を付けているせいで敵だと思われているらしい

 

17号のパンチを悟空は首だけを動かして避けていた

「…おめぇ強いな」

17号の表情が憎しみを込めた表情に変わった

拳のキレが変わり 一発一発が早くなった

「うぐぐ…はっ!」

悟空の髪色が黒から金色へと変わった 超サイヤ人だ

 

上に避けた悟空を17号は頭突きで霊夢のいる方へ突き飛ばした

 

 

「あいつが17号か…確かにとんでもねぇ力だ」

 

「いや覆面取りなさいよ まず誤解を解かなきゃ」

 

悟空は覆面を外すと更に力を入れた

「はあっ!」

 

超サイヤ人3 髪が伸び眉毛が消え 人相が悪くなった

 

「なんでよりによってソレ!?」

 

 

悟空は更に上空に飛び立った

それを17号が追撃し気弾を連射した

「効かねぇぞ」

避けるまでもなく気弾は悟空に当たって弾けた

「…チッ」

更にもう一段17号の攻撃速度が速くなった

(…どうやら気が無いってのは本当らしいわね…パワーが上がってる気配がしない)

 

17号は悟空に蹴りをくらわすとそのまま地面に悟空はすっ飛ばされた

 

「し…しまった!森が…!」

17号が地面に急降下する最中に悟空の姿は消えた

 

「うわっビックリした」

 

「わりぃわりぃ 強い力のそばの方が飛びやすいもんでな」

 

「強い?ふーん」

 

悟空は地面に今度はゆっくり降り立った

「17号!おめぇに話が…」

 

「はっ!」

17号が両手を前に突き出すと悟空は吹き飛ばされた

「うおっととと」

 

17号が片手をあげると大きな気弾が形成された 気が読めないためどれほどの威力か分からないが 恐らくまともに当たればヤバイ

 

「い”っ!?ちょ…ちょっと待ってくれ!オラだよ!孫悟空だ!」

 

「ん?」

17号は気弾を消した

「なんだ 聞き覚えのある声だな」

 

「ふぅ…なんだ オラの声は知ってんのか」

流石に本気でやりあう暇はないのである

「オラおめぇと会ったことねぇから最初わかんなかったぞ」

 

「俺は始めてじゃない セルの中でお前のことは見ていたし 話も聞いている」

 

(セルって何だっけ)

(今はそれどころじゃねぇから後で話してやるよ)

 

お前が言うなと霊夢は思ったが口には出さなかった

 

「それよりなんだ お前は密猟者の仲間にでもなったのか…それとそこのお前は何だ」

 

「密猟者?ああさっきの奴ら密猟者だったのか 違うよ オラおめぇに会いに来たんだ」

「私?博麗霊夢よ 以後よろしく」

 

「用事なら後にしてくれ 仕事の邪魔をするな」

「ちょっちょっと待ってくれよ!」

 

「まだ仲間がいるはずだ…暇だったら手伝え ただし森は傷つけるな」

 

「…二手に分かれよ」

「おう」

 

 

 

 

夕日が沈み始めたころ 島の港に文字通り人の山が出来た

 

17号はそれを片っ端から船に乗せ 蹴っ飛ばした

「2度と来るんじゃねーぞ」

 

「…あいつら何しに来たんだ?」

「だいたいはミノタウロスの角目当てだ…高く売れるからな」

「ミノタウロス?」

「絶滅危惧種なんだ」

「私は動物保護管やってるって聞いてたんだけど」

「モンスターだって動物だ」

「ふぅん 確かに」

 

 

 

 

焚火の周りに3人は座っていた もうすっかり夜である

「…でオレにその大会に出ろと」

 

「あぁ!頼むよ」

「断る」

「え!なんでだよ!勝てば1000万ゼニ―…」

「金ならある この仕事は結構な高給なんだ」

「そう言わずにさぁ…頼むよ…」

「この島を離れるわけにはいかない」

「だったら代わりに悟天とトランクスに変わってもらうからさ!オラの息子だ」

「…妹紅も行けるでしょ 多分」

 

「…他を当たってくれ」

「頼むよ…みんなの運命も決まって…」

悟空は霊夢につま先を思いっきり踏まれた

 

「運命?」

「あ…いや…その…」

「やっぱり何かを隠してるな?」

「あ…」

「言え わざわざ俺を誘いに来た理由を」

 

 

 

 

「…って事なんだけどさ」

「‥‥‥」

「消えちゃうのヤだろ?頼む チームに入ってくれ」

 

「負けて消えるのはどうでもいい」

「え?」

「みんな揃って消えちまうならしょうがない」

「おいおい…18号やクリリンも出るんだぜ? 久しぶりに会いてぇだろ?」

 

「クリリンか…アイツには借りがあるからな」

 

「なんだって?」

「なんでもない…もう一つ聞かせろ」

「なんだ?」

 

「その最優秀選手の賞品の超ドラゴンボールってのは本当になんでも叶うのか?」

 

「えっ何それ初耳」

 

「ああ そうだ」

「えっ」

 

「じゃあ そいつでボートでも狙うかな」

「別にいいけど…ボートくらい買えるだろ さっき結構稼いでるって…」

 

「俺が欲しいのは50億くらいのクルーザーだ」

 

「ごっ…なるほど そういえば家族ってのはどこにいるんだ?」

 

「近くの島に住んでいる 危険だからな 俺の単身赴任だ」

 

「そうか…でもそうだったら地球のドラゴンボールでも願いは叶えれるだろ?」

 

「だからボールを集めている暇がないんだ」

 

「そっか 全世界を手にいれたいとかじゃなくてよかったよ」

 

「俺をなんだと思ってる」

 

「よしOK!そんじゃ最優秀選手になって超ドラゴンボールを手に入れちまえよ!オラは叶えてぇ願いないし」

 

「ずいぶんと自信があるんだな…しょうがない じゃあ行ってやろう」

 

「サンキュー!」

 

17号が仲間に加わった

 

 

 

「超ドラゴンボール使えば幻想郷に帰れるんじゃ…」

最優秀選手を狙うのも悪くないかも知れないが…

 

「いやまだやっておきたいことあるし…まだ帰んなくていっか」

 

とりあえずは今の事だ 霊夢は気合を入れ直した

 

 

続く

 












日曜日投稿にしたというのに1日遅れます…
というか今回は1日で終わるかどうか…
更に追加で1日遅れます 重ね重ねすいません
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。