出オチ魔王に徒手がインストールされたら   作:レンガチェッカー

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第6話

闘技場での試合から翌日、モラクスは【黒】の魔王バラムの拠点にて、ナイトの意見から配下を増やすこと、魔王としての方針に付いて本格的に考えることになった。

 

近くには【黒】の魔王バラムもいる。

 

「魔物を作るのかな?ちょっと見せてもらうよ。」と後方でニコニコしていた。

 

手持ちのメダルは半年間で親代わりのバラムから貰った【贋作】メダルと【黒】のメダル、合わせて6枚。

自分の【邪】のメダルと自作の【贋作】メダルが合わせて17枚。

 

魔物召喚には【邪】と【黒】の組み合わせはなるべく用いない方がいいと思う。

 

魔物は召喚主の魔王と立場が逆転させられる事態が過去にあったらしく先の組み合わせは出てくる魔物が従順とは遠い存在になりやすい可能性がある。

 

ナイトのように【邪】と【黒】から偶然堕天使をモチーフにした魔物を引けたのが良かっただけだ。

 

今の手持ちのメダルは

 

【邪】5枚 Bランク

【黒】3枚(バラム)Aランク

【鳥】1枚(バラム)Bランク

【氷】1枚(バラム)Aランク

 

【贋作】メダル

【邪】6枚

【黒】6枚

【幻】1枚(バラム)Bランク相当

 

現在最大11体の魔物を召喚できる。

しかし自分のメダルを一番使いたくないとはこれはどうかとも思うが。

 

「やってみないとわからないな。あぁナイト、念のため護衛を頼む。」

 

『かしこまりました。』

 

ナイトの手には槍が握られている。

 

「考えても結果はランダムだから今は気楽に決めたらいいよ。」

 

「わかった。」

 

 

最初は大盤振る舞いといこう。

 

「【黒】と【氷】でやってみる。」

 

2枚のメダルを取り出しメダルが宙に向かい形が溶け合う。

それは半年前のように周囲へエネルギーが漏れ出し風が吹く。

願わくは感性がまともな魔物。

強さに関しては強いに越したことはないがあまり欲を出すものでない。

とりあえず話の通じる者カモン。

 

突如、見覚えのない現象が発生。

 

「光?」

 

「やったね。これはAランク相当の魔物が来るよ」

 

空気が、風が光るようなとでも表現したらいいのか、青白く光り_

 

それが降り立つと周囲が氷り?だし周囲に氷、霜が光を輝く。

全く寒さを感じない結晶は氷ではない?

 

 

「ふふふ…ボクを呼ぶ声、確かに聞き取った!」

 

人型の魔物。

大きさは小柄で見た目はほぼ人間。

その声は朗らかでどこか舞台の演者のようだ。

 

「初めまして魔王様。生物を支える根幹であり可能性は星の数。燃えて灰になるなら全てボクの掌の上。カーボンウィザードここに参上!」

 

「【邪】の魔王モラクスだ。よろしく頼む。隣にいる彼は君より先に召喚したフォールン・エンジェルナイトだ。」

 

『よろしくお願いします。』

 

「うんよろしくね!フォールン・エンジェルナイトちゃん…種族名が名前長いからナイトちゃんでいいかな?ボクは…ウィザードかな?うん今はそう呼んでほしいな。」

 

「わかった。」

『…モラクス様が宜しいのなら構いませんが。』

 

「オーケー!魔王様、ナイトちゃん!」

 

「僕はモラクスの親代わりをやってる【黒】の魔王バラム。短い付き合いになっちゃうけどよろしくね。」

 

「よろしく〜!」

 

流石に魔物召喚は一度に何回も行うのは必要な管理ができなくなるため間隔を開ける。

呼ばれたばかり魔物だって隣で高ランクの魔物が召喚されるのは少し酷だと思う。

 

 

そんなときだった。

 

「モラクス。そろそろ魔王が集まる夜会という集会があるんだ。君も当然行くことになる。」

 

「夜会?それはどうして?」

 

「今回は新人魔王の顔出しだね。君の他にも9人いると聞いたよ。」

 

彼らの顔は覚えておきたい。

何ならそれ以外の魔王のことも覚えておく必要がある。

 

「警戒はした方が良かったりは?」

 

「当然したほうがいい。その場でどうこうは恐らくないとは思うけど他の魔王にどう利用できるかなんて考えてる魔王は少なくないからね。」

 

「…」

(そんな輩を人類を導く者としているなんて…反面教師でもないのに。)

 

複雑な心境だ。

魔王が他者を食い物にするなら人はそれを見習えというのかと。

 

「あとは…見栄えかな?僕が親だから衣装は用意するよ。というかできているしもうすぐこっちに届く。召喚した魔物には特に必要ないけど…うん、彼女は素性を隠してると面白そうだから用意しておこうかな?」

 

「ランクを低く見せて警戒度を下げる、なるほど。」

 

「フォールン・エンジェルナイトは翼さえ隠せば種族なんてわからない。人間型の魔物は非常に多様な性質を持つ。

他の種族は種族を確認できれば対抗策は浮かぶが多様さによって耐性が大きく違うのが功を奏し対抗しにくい。人間型魔物の特徴だよ。そう考えると君の魔物は偽装しやすいね。」

 

確かに人にはそういった側面がある。

防具が充実しているからだ。

 

「カーボンウィザード、僕の知ってる知識ではこの魔物は火を操る魔物やミスリル以上の硬度をもつ魔物とかに対して非常に相性が悪い。だからこそ情報を隠す必要がありそうなんだ。」

 

「なるほど。」

 

魔王同士による戦いでは情報戦は無視できない。

相手の手持ちを少しでも把握できた方が断然有利になる。

 

「せっかく偽装するなら有利不利を逆転させたい。とは言っても…」

 

「それ以外にはある程度有利だから適当でいいよ。」

 

「2つは難しいと思われる。汎用性の高い火に対して意識する。…水に関わる魔術師に見せればいいかもしれない。氷のような結晶も出すことができるようだったから。」

 

「悪くないんじゃないかな?」

 

現状両方に対して有利になるような存在はドラゴン系の魔物しかわからない。

 

 

バラムと来たる夜会に備え考える。

 

考えをまとめた結果は

○現時点までに召喚した翼を隠したナイトと得意分野を偽装したウィザードのみを夜会に出し周りの反応を見ること。

○新人魔王とは友好的に接することを前提とする。

○決闘は今回あったとしても見るだけ。

○新人以外の魔王とは極力接しない。

 

これを念頭に置いて行動することにした。

 

 

________

 

バラムの拠点、客間の一室にて

 

モラクスはナイト、ウィザードへ夜会について伝えるため二人の元へ行った。

 

「ふんぬぬぬ…」

『…もう止めた方がいいと思いますよ?』

「ボクの本気はここから…んぬ〜!」

 

ドアを開けたその先で何故か二人で腕相撲している光景が目に映った。

 

『ウィザードさん。モラクス様がお越しになってます。』

「魔王様だ〜えっと、夜会の話はどうなったの?」

 

召喚して早々雰囲気は悪くないようでひとまず安心といったところだろうか?

 

「あぁ。まず二人とも夜会に連れて行くことになった。その際にウィザード、君に少し正体を偽ってもらいたい。ナイトはその格好のままでいい。」

 

『はい。かしこまりました。』

 

「つまり変装…ふふふ…ボクを見たらみんなが強いってわかるし警戒するもんね。りょうかーい!」

 

相性不利な相手をぶつけられたら溜まったものじゃないとは伝えず。

 

「どんな魔法が使えるかを推察されると対策もされやすいくなる。推測されるなら見当違いの推測をさせたい。」

 

「ふーん。」

 

「水属性を得意とする魔法使いのような格好をすれば効果的だとかんがえている。」

 

そうすれば火には有利に、ゴーレムにはそこまで強みが活かせない程度に誤解させることができるかもしれない。

 

「水か〜わかったよ魔王様!」

 

「こちらからも頼む。」

 

 

 

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