超次元ゲイムネプテューヌG<ガイム>   作:波紋疾走(pixiv)

41 / 60
第41話「オーバーロードへの覚醒」

【これまでのあらすじ】

 

 

ノワールを救うため、凌馬に最後の戦いを挑む戒斗

 

しかし圧倒的パワーの前に伏してしまう

 

もう駄目か…… その時、ノワールが精神世界で手を差しのべる

 

そして戒斗は立ち上がり、ノワールと共に、凌馬を撃破するのだった!

 

 

 

【地下通路】

 

 

 

戒斗が凌馬との激しい戦闘を制したその頃、ついに紘汰たちは地下通路を抜けて教会へとたどり着いていた

 

「やっとたどり着いた……」

 

「早く行きましょ!でないと、コンパや人々が……」

 

急ぐアイエフ。そんな彼女をアノネデスは「待ちなさい」と呼び止める

 

「こっちは急いでるの! 止めないで!」

 

「あらそう。じゃあアナタ、場所は知ってるの?」

 

「そ、それは……」

 

当然ながら知らない。ましてやこの教会の構造すら知らないのに、コンパたちが監禁されている場所など分かるはずもないのだ

それを指摘されたアイエフには、反論の言葉が浮かばなかった

 

「アノネデスの言う通り、とにかく今は冷静になって、考えるべきだ」

 

「でも、どうやって場所を割り出すの? この教会タワーだから、隅々まで探すとなると、かなりの時間を用することになるけど……」

 

ネプテューヌの言う通りエディンの教会はタワーのため、普通の教会とは違って階数が多いのだ。さらにタワーのくせにいろいろな施設が完備されているため、部屋を割り出すには相当な時間がかかるのだ

 

しかしアノネデスはこれを見越していたかのように、ある機材を取り出す。それは心音センサーだ

 

「心音センサー?」

 

「あらかじめ地図をインプットさせておいたこれなら、簡単に場所を割り出せるわ」

 

そう言って心音センサーを起動する。モニターには教会の内部構造が映され、センサーが生命反応をキャッチした

 

「見つけた。ここから四階ほど登った部屋に人質が監禁されているわ」

 

「そう遠くないな……」

 

「みんな位置は把握した? じゃあアタシはこの辺で。みんな頑張ってね~」

 

紘汰達にあとは任せたと言わんばかりに手を振ってアノネデスはデータが保管されている部屋をへと向かっていった

 

「本当にムカつくわね、あいつ」

 

アノネデスの態度が気に食わないアイエフは怒りを露にしていた

紘汰は「まあまあ」と言って彼女を落ち着かせると、人質が監禁されている部屋へと向かうのだった

階段を登りついに人質が監禁されている部屋へと突入する三人。そこで目にしたのは奇妙な機械に繋がれた人々だった

 

「なに……? これ……?!」

 

「それは人間の生命エネルギーを奪うものだ」

 

声が聞こえると暗い影からレデュエが現れる

 

「ここにいる人間全てがこの機械の部品でねえ。勝手にいじられると困るんだよ」

 

「ふざけないで! 今すぐこれを外す方法を教えなさい!」

 

レデュエを睨み付けて威嚇するアイエフ。しかし物怖じする様子はない

 

「フハハハ! 私を脅してまで、救いたいようだねえ。いいよ、教えてあげる。でも、タダでは教えないよ」

 

そう言うと武器であるダウを構える。明らかに戦うつもりだと察した紘汰とネプテューヌはアイエフにここを任せ、カチドキロックシードと極ロックシードを取り出す

 

「変身!」

 

『カチドキ! フルーツバスケット!ロックオープン! 極アームズ! 大・大・大・大・大将軍!!』

 

一気に鎧武・極アームズへと変身する。ネプテューヌもパープルハートへと変身すると二人は同時に大橙丸と剣を降り下ろす

 

しかしレデュエはダウでそれを防ぐと自らの能力を使い、回転しながら宙に浮き、二人を連れたまま天井を突き破り地上に場所を移す

 

地上に降り立つと二人の剣を弾き返すと、そのままダウで二人の体を切りつける

 

「シンムグルンを倒したから、かなり強くなったと考えていたが、検討違いだったか」

 

「なめんな! この力があれば俺は!」

『ブドウ龍砲!』

 

ブドウ龍砲を召喚し、銃弾を放つ。しかし体を霧状に変化させ、するりと避けられる

 

「なっ!?」

 

「人々を守り、世界を救える……か。大方蛇に騙されて手に入れた力なのにか?」

 

そう言うと霧は実体化。レデュエの姿を形作り、鎧武をダウで攻撃。火花を散らして転がって、倒れた

 

「紘汰!」

 

鎧武のピンチを察したパープルハートは駆け寄ろうとする。それに気づいたレデュエはヘルヘイムの植物を操り攻撃。そして両手両足の自由を奪い、そのまま壁に縛り付け邪魔されないように身動きを取れなくした

 

「くっ!……」

 

「ネプテューヌ!!」

 

「フフフ。余計な邪魔が消えたところで、面白いものを見せてやろう。その力がもたらすお前の未来を!」

 

「なんだとっ!?うっ……! あっ……!」

 

レデュエが手をかざすと鎧武に催眠術をかける。それを受けた鎧武は立ったまま動かなくなり、催眠状態に陥るのだった……

 

 

 

紘汰たちと別れたアノネデスは、無事に目的地にたどり着いていた。到着するとすぐに凌馬の使用していたパソコンを起動し、不正ログインを成功させ自分が欲しいデータが削除されていないか確認する

 

「え~っと、あのデータはと…… おっ、あったあった」

 

どうやらデータは削除されていなかったようだ。それが分かると持参したUSBメモリを差し込みデータをコピーする

コピーに時間がかかるため、その間にアクダイジーンに通信を繋ぐ

 

「もしもし? そっちはどう? アタシの方はもうすぐ終わるけど……」

 

<こっちも無事に教会を抜け出せたわい。もちろんあの子を連れてな>

 

「了解。じゃあ例の場所で落ち合いましょ」

 

そう言って通信を切ったと同時にコピーが完了した。USBメモリを抜き取り、アノネデスは部屋を後にした

レデュエの催眠術にかかった紘汰は意識を取り戻し目を覚ます。その目に映ったのは、荒廃した世界だった。地は荒れ果て、建物は崩壊し、空は曇天だった

 

「どうしてこんな……!?」

 

荒廃した世界を目の当たりにして、困惑する紘汰。その時、思いもよらない人物が彼の前に現れる

 

「見つけたぞ……!」

 

「その声、まさか……!」

 

聞き覚えのある声だった。とても懐かしい声だった。紘汰は振り返る。そこにいたのは……

 

「祐也!!」

 

紘汰の親友、角井祐也だった。死んだはずの親友が目の前に現れ、さらに困惑する紘汰。しかし祐也はそんな彼を睨み付ける

 

「どうしてお前が……!!」

 

「黙れ悪魔。お前のせいでこの世界は!」

 

「はあ? 何を言って……」

 

困惑する紘汰。その時、自分の体に異変が起きていることに気づく

なんと彼の右手が、かつてリンダがインベス化した時のそれと全く同じだったのだ

その瞬間、紘汰の目が赤く発光し、全身がヘルヘイムの植物に覆われると、ビャッコインベスへと変貌する

 

「お、俺がインベスに!? そ、そんな……!! ゆ、祐也、俺を助けてくれ!!」

 

「誰がお前なんかを助けるか! 世界を破滅に導く悪魔を! ここで…… お前を倒してやる!!」

 

そう言うとフェイスプレートに赤い目の鎧武が描かれた戦極ドライバーを腰に装着する。そして真っ赤に染まった禍々しいオレンジロックシードを構える

 

「ゆ、祐也…… それは……!」

 

「変身!」

『ブラッドオレンジ! Lock on! 』

 

カッティッングブレードを下ろし、ロックシードを開く

 

『ブラッドオレンジアームズ! 邪ノ道・オンステージ!!』

 

赤い禍々しいブラッドオレンジアームズを装着し、祐也は武神鎧武へと変身した

 

「 フルーツジュースにしてやるぜぇ!!」

 

刀身が赤い大橙丸を構えて紘汰を攻撃する

しかしビャッコインベスと化した紘汰は「やめてくれ!」と言うばかりでまったく反撃をしない。が、聞く耳を持たない武神鎧武は次から次へと攻撃を仕掛け、紘汰にダメージを与える

たまらず防御姿勢を取る紘汰。その時、右手の鋭利な爪が当たってしまい、武神鎧武は火花を散らして倒れる

 

「ち、違うんだ! う、うわああああ!!!」

 

「待て……!」

 

武神鎧武を攻撃してしまったことに詫びながら紘汰はその隙に逃げ出した

 

 

 

紘汰たちの後を追ってきたアイリスハートと湊耀子は、アイエフからの通信を頼りに人々が監禁されている場所へとたどり着く

 

「これは……!」

 

「拐われた人たちを使ってなにをしてるのかしらぁ?」

 

「生命エネルギーを吸収してなにかをするつもりらしいですが……」

 

「ふぅ~ん。で、助ける手段は?」

 

「この装置を止めないとダメらしいんですが……」

 

「へえ~ じゃあ、こうするまでね!」

 

中央に置かれた巨大な機械を蹴るアイリスハート。すると機械は壊れ、人質に取り付けられていた機械も外れるのだった

ちなみに少々強引なやり方に若干アイエフは引いていた

「はあ…… はあ……」

 

命からがら武神鎧武から逃げ出した紘汰。彼は水の出ていない噴水広場へとたどり着く。しかし逃げ回ることに疲れたのか、足を滑らせ階段を転げ落ちて倒れる

 

と、そこへ武神鎧武が現れ再び攻撃を仕掛ける

大橙丸を降り下ろし、ビャッコインベスと化した紘汰に次々にダメージを与えていく。誤解を解くために無抵抗でも、「やめろ! やめてくれ!」と紘汰が必死に叫んでも、返ってくるのは「黙れ悪魔!お前に情けなどかけはしない!」という無情な言葉だけだった

 

さらには追い詰められ、胴を二、三回切られると、地に伏してしまう。そんな状態だろうが、武神鎧武はお構い無しに腹に蹴りを入れたり、マウントを取って顔面を殴ったりした

そして終いには首を持って紘汰を立ち上がらせると、そのまま掬い上げるように大橙丸で攻撃し吹き飛ばした。そのダメージが大きかったのか、ビャッコインベスの姿から一時的に人間の姿へと戻った

 

しかし吹き飛ばされた場所には自分の身を隠せるほどのブルーシートが置いてあった。咄嗟に紘汰はそこに隠れ、声を殺して身を潜めた

 

外から武神鎧武の自分を探す声が聞こえる。「どこにいった?!」「必ず見つけてやる!」といった言葉が聞こえるたびにビクビクしながらも無事にやり過ごした

この状況に紘汰はこう嘆いた

 

「こんな悪夢…… 早く醒めてくれ……!!」

 

(醒めるわけないよ。だってこれは、悪夢ではなく、現実に起こることなのだから)

 

現実世界でレデュエはそう言い聞かせ紘汰の精神に追い打ちをかけていく。その様子を見ていたパープルハートは助けに向かいたかった。しかし壁に縛り付けられて、自由に動くことができず、悔しさだけが募っていた

 

と、その時。紘汰たちを追って光実とブランが現れる

 

「ミッチ! ブラン!」

 

「ほお…… また邪魔者が来たか」

 

「パーフェクト様!? これは……」

 

「私のことよりも紘汰を! 奴に何かされる前に!」

 

「分かったわネプテューヌ。いくわよ光実」

 

「はい! 」

 

キウイロックシードを構える

 

「変身!」

『キウイ! Lock on! ハイィー! キウイアームズ! 撃・輪・セイッ・ヤッ・ハッ!』

 

光実は龍玄・キウイアームズへ、ブランはホワイトハートへと変身する。キウイ撃輪と斧を構え、レデュエに向かって攻撃を仕掛ける

 

が、二人の攻撃をいとも簡単にレデュエは避けていく。振り下ろされるキウイ撃輪と斧をダウで防ぎながら、クスクスと笑っていた

 

「なにがおかしい!!」

 

「フフフ。そんなにも弱いのに私に向かってくるなんて、哀れだねえ」

 

「なめやがってぇ!!」

 

挑発されて怒ったホワイトハートが斧を強く振り下ろそうとする。その時、突然左腕に痛みが走る

 

「くっ! なんでこんな時に!」

 

左腕を押さえるホワイトハート。その隙を狙いレデュエはダウを振り下ろしホワイトハートを攻撃する。ホワイトハートは火花を散らしてダメージを受けてしまった

 

「ブラン様! 貴様よくもブラン様を!!」

 

ホワイトハートを傷つけられて怒り心頭の龍玄は、怒りに任せ無我夢中にキウイ撃輪を振り回していく。が、怒りに任せた攻撃がレデュエに効くはずもなく、結局は華麗に避けられていくばかりだった

 

「なんでそんなに怒っているのかなあ? まさか、あの娘を傷つけたからか?」

 

「当然だろ! ブラン様は僕にとって大切な存在だ!」

 

「ふ~ん」

 

全く興味のない反応を見せるレデュエ。そして無我夢中に振り下ろされてくるキウイ撃輪をダウで防ぐと形勢逆転。今度はレデュエがダウで攻撃していき、ついには切り飛ばしてしまう

さらにその反動で変身が解除され、光実の姿へと戻ってしまう

 

「フン。さて、余計な邪魔がまた消えたところで、お前に未来を見せてやろう。お前が世界を支配する未来をな……」

 

 

 

無事に目的を達成したアノネデスは、約束の場所である高架下にたどり着く。すでにそこでは眠ったピーシェを抱き抱えたアクダイジーンとアブネスが待っていた

 

「遅いわよアノネデス!」

 

「ごめんごめん。ちょっと寄り道してたの」

 

「そうか。ならとっとと……」

 

アジトへと戻ろうとする三人。その前にキセイジョウ・レイが立ちはだかる

 

「レイ!?」

 

「あらレイちゃんじゃない。どうしたの?」

 

「あなたたちこそどうしたの? ピーシェなんか連れて」

 

「それはちょっと事情があってね。さ、どいてくれないかしら?」

 

「悪いわね。私にも事情があってここを通すわけにはいかないの。どうしても通るって言うのなら…… 殺すしかないわね」

 

そっと懐からゲネシスドライバーを取り出し腰に装着、チェリーエナジーロックシードを構える。これを見た三人は驚いた表情を見せる。普通ならレイはこれを持っていないはずなのだ

 

「変身」

『チェリーエナジー! ~~♪♪ Lock on ソーダァ…… チェリーエナジーアームズ! ~~♪♪ ~~~♪♪♪』

 

レイはシグルドへと変身する

 

「どこで手に入れたのかしら? そのベルト」

 

「落ちてたのを拾っただけよ。さ、おしゃべりはここまでにして、あなたたちには消えてもらうわ!」

 

そう言うとソニックアローを引いてエネルギー矢を放つ。咄嗟にアノネデスは二人を庇ってエネルギー矢を受けてしまう

 

「アノネデス……! あんた……!」

 

「くっ…… パワードスーツを装着しててもキツイわね……」

 

脇腹を抱え片膝をつくアノネデス。しかしシグルドは三人を殺すため、ゆっくりと歩み寄っていく。絶体絶命! その時、貴虎とベールが現れた

 

「何故あなたたちはここにいるのですか? 紘汰たちと行動を共にしていたはずなのに」

 

「そ、それは……」

 

「理由を聞くのはあとだ。まずはこいつを……」

 

「気を……つけて。そいつは……シドじゃない…… キセイジョウ……レイよ」

 

重症を負ったアノネデスは痛みと戦いながら二人に忠告する。その時、正体をばらされたシグルドはエネルギー矢を放つ! 咄嗟に貴虎は斬月・真へと変身。間一髪ソニックアローで叩き切った

 

「ベールは三人を安全な場所へ避難させろ! キセイジョウ・レイは私が相手をする!」

 

「わかりましたわ!」

 

斬月・真の指示通りアノネデスたちを安全な場所へと避難させる

目的の遂行を邪魔されたシグルドは、一気に詰めより切りかかってくる。それを避ける斬月・真。そしてつばぜり合いの状況になる

 

「なぜかつての仲間を手にかける?!」

 

「私の野望を奴らは邪魔する! だから殺すのよ!」

 

シグルドは力で押し返すと、斬月・真を切り刻む。火花を散らし、斬月・真はダメージを受ける

 

「あなたも殺してやるわ。邪魔だからねえ!!」

 

『Lock on』

 

チェリーエナジーロックシードをソニックアローにセットし、ソニックボレーを放とうとする。しかし斬月・真もこのままやすやすとやられる訳にはいかない。グリップに手をかけ、一度押し込んだ!

 

『メロンエナジースカーッシュ!!』

 

『チェリーエナジー!!』

 

二つの電子音が鳴り響く。ソニックボレーとエネルギー刃が放たれ激突。爆発が起きる

何が起きたかわからないシグルドはその場に立ち尽くす。その時、爆炎が消えてソニックアローをこちらに構える斬月・真の姿が目に映った

瞬間、彼はエネルギー矢を放った。突然の出来事に対処が遅れ、それを受けたシグルドは変身を解除、レイの姿へと戻った

 

レイの姿へと戻ると、アノネデス抹殺を諦めそそくさと逃げていくのだった

 

戦いを制した斬月・真は、変身を解除し、貴虎の姿へと戻る。そして避難していたアノネデスの元へと詰め寄った

 

「答えろ。なぜ貴様らがここにいて、ピーシェを連れている?」

 

「そ、それは言えないわね……」

 

「答えろ。場合によっては強引な策も行使するぞ」

 

半ば脅しに近い感じで問い詰める貴虎。これに耐えきれなくなったアブネスが涙ながらにこう言った

 

「お願い見逃して! 勝手に抜け出したことや、ピーシェを連れてきたことは悪いと思っているわ! でも……これでしかあなたたちの力になれないの!! 絶対にあなたたちに敵対する行為はしない! だから信じて! お願いだから……見逃して……!」

 

アブネスの言葉を受けた貴虎とベールは彼らを信じ、見逃すことにした。しかし、去り際に「もしも裏切ったらその時は覚悟しろ」と忠告した。アノネデスは「死刑でも何でもしなさい」と返すのだった

 

 

 

武神鎧武をやり過ごし、辛くも逃げ出した紘汰。しかし心身共に疲れ果て、足元はおぼつかなくなっていた。そこへ再びレデュエが語りかける

 

(苦しいだろ? その力を使い続けるということは、我々と同じになるということ。そしてそれは既に始まっている。お前はもう人間の食べ物が喉を通らなくなってきているはずだ。それが証拠さ)

 

「俺は……! 人々を守るために! オーバロードになるしかないって……!」

 

(だがお前はそれによってこの世界における法則を逸脱した。いわばお前は、違反者であり侵略者なのだよ)

 

「でも俺は! 誰も傷つけようとしているわけじゃない!」

 

(関係ないよ。法則を逸脱したお前は人々にとっては恐怖の対象でしかない)

 

「人間を守るために戦おうとしてもか!?」

 

(そう訴えたところで、誰もお前の言葉に耳を貸す者などいない。そうなってしまえば、もはやお前は理解されない。そして最後は憎むしかなくなる)

 

「憎む……だと!?」

 

(そうだ。理解するより憎む方が遥かに容易いからねぇ……)

 

レデュエの言葉が脳裏に響く。その時、どこからともなくナックルとマリカが現れ紘汰に攻撃を仕掛ける

必死に避け、「やめてくれ!」と訴える紘汰。しかしナックルに羽交い締めにさせられ、マリカが蹴りを入れようとする

 

その時、デュデュオンシュとセイリュウインベスが現れ、間一髪危機を脱する

 

「チッ! 仲間を呼びやがったか!」

 

「ここは私たちが食い止める! 我が友よ、みんな待つ場所へと向かうのだ!」

 

「みんなって一体……?!」

 

「さあ!」

 

デュデュオンシュに言われるがまま逃げ出す紘汰。逃げながらデュデュオンシュが言う友達や、みんなが何か必死に考えた。その時、その友達が姿を現した

 

「お前が……!?」

 

「そう。私たちのことだ」

 

レデュエ、シンムグルンが紘汰の前に現れる

 

「この世界において、怪物や悪魔と呼ばれ忌み嫌われる者たち…… 全てを覆し、支配しようとする我々こそが、お前の仲間だ。葛葉紘汰」

 

「そんな……」

 

レデュエたちが仲間…… その事を教えられた紘汰は言葉を失う。そんな紘汰を迎い入れるかのように、デュデュオンシュ、シンムグルン、セイリュウインベスが取り囲む

 

「さあ、我々と共にこの世界を手に入れよう。お前のための新しい世界ために……」

 

「俺の世界……」

 

そっと肩を組むレデュエ。そしてそのまま引き連れて歩み始める

 

「そうだ。禁断の果実の祝福を受けたお前がいれば、百人力だ」

 

「俺は……」

 

レデュエの言葉を受けた紘汰は、ついに……

 

「うおおおおお!!!!」

 

彼らと結託を決意したかのように、自らの意思でビャッコインベスに変身するのだった

 

その時、紘汰を追って武神鎧武が現れる。決意を固めた紘汰(ビャッコインベス)は自ら攻撃を仕掛け、先手を打つ。武神鎧武も応戦するが、先程の戦いとは違い紘汰は躊躇は一切せず、ガンガン攻撃していった

 

相手が本気で自分を倒そうとしていると分かった武神鎧武も、本気で戦うことにした

鋭利な爪の攻撃を大橙丸で防ぐと、弾いてそのまま相手を切り刻んだ。だが、ビャッコインベスも負けじと反撃し、手に持っていた大橙丸をはたき落とし、無防備になった武神鎧武を殴っていき、木に追い詰める

 

追い詰めたビャッコインベスはそのまま殴り続ける。しかしこのままやられるばかりの武神鎧武ではない。無双セイバーを抜いて、腹に銃撃を放つ

たまらず後退するビャッコインベス。その際、苦し紛れに鋭利な爪で攻撃した

 

その一撃が効いたのか、武神鎧武は変身を解除してしまった

倒れた祐也は拳を握りながら立ち上がる

 

「やれるものならやってみろ! 俺達人間は、貴様らに絶対に屈しない! たとえ俺が倒れたとしても、必ず俺の仲間がお前を倒す!!」

 

「祐也……!」

 

「見苦しい。トドメを刺せ」

 

レデュエにそそのかされ、祐也を始末するため爪を立て、始末しようとする。祐也も覚悟し、無駄な抵抗はしなかった。しかし……

 

「すまん祐也。誰が仲間か、誰のための世界か…… そんなことはどうでもいい!」

 

そう言うと後ろを振り返る

 

「ここには、死なないで欲しかった奴がいた! そしてまだ、生き延びて欲しい人が残っている!! うおおお!!!」

 

ビャッコインベスは祐也ではなく、レデュエたちに攻撃を仕掛け始めた。これには祐也、レデュエも驚きを隠せない

 

「俺の味方かどうかなんて関係ない! 守りたいものは変わらない!」

 

強く、レデュエたちに告げると、セイリュウインベスとデュデュオンシュを殴り飛ばす

レデュエはダウで攻撃を仕掛ける。それを掴んで防ぐ

 

「たとえ俺自身が変わり果てたとしても!」

 

「人間は必ずお前を拒む! そんな奴らのために、犠牲になるのか?!」

 

「犠牲なんかじゃない!!」

 

掴んでいたダウを離して、腹に蹴りを入れる。そして走り出すとビャッコインベスの姿から鎧武・極アームズへと変身する!

 

「俺は俺のために戦う!!」

 

大剣モードのDJ銃を振り下ろし、デュデュオンシュ、セイリュウインベスを切り刻む!

 

「俺の信じた希望のために!!」

 

シンムグルンも切り刻む! その光景を見ていた祐也は、そっと微笑んだ

 

「俺の望む未来を掴むために!!!」

 

最後にレデュエを攻撃した! その一撃が幻影を破り、鎧武は目を覚ました

 

「そんなバカな……」

 

あの幻影を見せられ正気に戻ったことに驚くレデュエ。これ以上は無意味だと察し、その場から退散するのだった

 

レデュエが退散したことで壁に縛り付けられていたパープルハートは解放されると、すぐに鎧武の元に駆け寄った

鎧武は幻影を破ると疲労からか膝をつき、変身を解除していた

 

「紘汰、大丈夫!?」

 

「ああ。大丈夫だ……」

 

そう言った時、ヘルヘイムの植物が地面に張り巡らされる。これを見たパープルハートや光実、ホワイトハートは驚きを隠せなかった

 

「ネプテューヌ、俺はもう迷わない。後悔しないために……!!」

 

小石を握りしめ、パープルハートにそう告げるのだった

 

 

 

 

 

「ハア…… ハア…… まだ終わっていないぞ……」

 

戒斗に敗北し、傷だらけの凌馬は教会に戻りある部屋に入る。そこは凌馬しか知らない秘密の部屋であり、中には理解不能な碑文が綴られた石碑が置かれていた

 

「ハハハ…… こんな時のために碑文を解析しておいてよかったよ……」

 

そう言って机の引き出しを開けるとそこには戦極ドライバーと黒いリンゴを模したロックシードが置かれていた。この二つを凌馬は手に取る

 

「この力があれば私は知恵の実を手に入れることができる!フフフ…… ハハハ!!」

 

凌馬の狂気じみた笑い声が鳴り響くのだった

 

 

to be coutinued……

 

 

 

次回、超次元ゲイムネプテューヌG<ガイム>!

 

 

人質を解放し、一段落ついてホッとする紘汰たち。ノワールも復帰し、一旦は安息の時間が流れた

 

そんな時、戦極凌馬が再び立ちはだかる!

 

そしてゴールドハート覚醒は着実に進んでいた……

 

第42話「進む目覚め。新たなる災難」

 

「もうすぐ、彼女が目覚める……」

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。