超次元ゲイムネプテューヌG<ガイム> 作:波紋疾走(pixiv)
別次元に迷い込んだ紘汰、ネプテューヌ、ネプギアの三人は孤独に戦う少女、天王星うずめと出会う
そして現れたダークメガミと対峙するため、一旦撤退した三人は、うずめに連れられ廃ビルに設けた仮拠点に案内される
「ここが俺の仮拠点だ。っても、廃ビルの一室なんだがな。まあ、野ざらしよりはマシだろ」
部屋の雰囲気は映画やアニメに登場するレジスタンスのアジトさながらだ。ネプテューヌとネプギアはこの部屋の雰囲気に目をキラキラと輝せていた
「おおーっ! 廃ビルを使ってるあたり、如何にも秘密基地っぽくてカッコイイかも!」
「うん! 何気ない廃ビルの一室に見えて、必要最低限度の住居設備に、回復アイテムに食料。そして、申し訳程度の通信端末……」
「まるで、アニメとかで見るレジスタンスのアジトみたいでカッコイイな! うん!」
「なに!? お前ら、この拠点のカッコよさがわかるのか? そうかそうか。ここのカッコよさがわかるのか! なら、悪いやつじゃなさそうだな」
誉められたことがないのか、嬉しそうな表情を見せる。しかし今はそれどころではない。ダークメガミがすぐそこまで接近しているのだ。談笑している暇はない。猶予はあまりないのだ
気を取り直し、うずめはダークメガミについて話始める
「さっきも言ったが、あのデカブツが街や世界をぶっ壊してる元凶だ。アイツの厄介なところは、デカさだけじゃねえ。建物や生き物を壊すだけじゃない。存在そのものを消滅させる力を持つんだ」
「そうか…… だからいくら探しても人や生き物が見つからなかったのか」
と、紘汰の言葉を聞いたネプギアはあることに気づく。それをネプテューヌに伝えようと、彼女の肩を叩いて耳打ちで話始める
「ねえお姉ちゃん。どうして変身できなかったかわかったよ」
「なになに?」
「それはね、人がいないからシェアが生まれなくて変身できなかったんだ」
「えっー?!」
「声が大きいよお姉ちゃん!」
「ん? 何話してんだ?」
「いやっ、なにもないよ! 続けて!」
二人が女神であることはうずめには隠した方がいいのではと考えたネプテューヌは上手く誤魔化して悟られないようにする。不審に思ううずめだったが、今は言及する暇はないので無視した
「でももしかしたら、この国以外には生存者がいるかもしれねえのは確かなんだ」
「えっ! ホント?!」
「ああ。つい最近見つかったんだ。にしても、一人だけなんだけどな」
頭を掻きながらそう言ううずめ。その言葉に紘汰は一抹の希望を抱いた
「(もしかすると、その生存者って……)」
彼が自らの手で葬ってしまった亡き友、角井裕也がこの世界にいるかもしれない。紘汰は心の中でそうあってほしいと願った
「と、そんな話は置いといて、今回の作戦目的は避難が完了するまでの時間稼ぎだ」
「避難が完了するまでの時間稼ぎ? 誰を避難させるの? この世界には人はもちろん動物もいないってさっき言ってたけど……」
「ああ。この国には言葉の通じる善良なモンスターたちが多く暮らしているんだ」
「なるほどな…… っと、一ついいか? 俺たちやうずめの他に仲間はいるのか?」
「残念ながら戦えるのは俺たちだけだ」
「うわぁ…… それでよく今まで戦ってこれたね」
「……正直、俺もよく今まで持ってると思うよ。住めそうな場所を見つけてはデカブツから逃げる日々。気が付けば街も大地も破壊された。もうこれ以上行き場がないんだ」
「なんとかしてアイツを倒すことは出来ないのか?」
「そうだよ! あのデカブツを倒せば万事解決じゃん!」
紘汰とネプテューヌの言葉にうずめは頭を抱える
「おいおいそれが出来ていたらここまで被害は甚大じゃねえよ。少なくとも、俺一人では倒すことが出来ないぐらいあのデカブツは強い。悔しいけどな」
「でも、今はわたしたちがいますし、一矢報いることが出来るかもしれないですよ?」
「うんうん! この主人公オブ主人公、ネプテューヌがいればあんなデカブツちょちょいの……」
と、その時ネプテューヌの台詞を遮るかのようにうずめの端末に通信が入る。聞こえてきたのはかなりのイケメンボイスだった
「俺だ。そっちはどうだ?」
『うずめか。避難は七割ほど完了した』
「わかった。残りは頼んだぜ」
そう言って通信を切る
「今の誰?」
「ああ。俺の大切な仲間。海男だ。ちょっと口はうるさいがいい奴さ」
と、笑みをこぼすうずめ。が、三人には海男というぶっ飛んだ名前に違和感を感じずにはいられなかった
「と、それよりもだ。みんな、忘れ物はないか?」
「ああ!」
「「大丈夫(です)!」」
「そうか。じゃあいくぜ!!」
四人はダークメガミ進軍の阻止に向かうのだった
アジトを出発して、荒廃した街に繰り出した四人は、ダークメガミが現れるであろうエリアに向かっていた
「ねえ、あのでっかいのと戦うのに、何か作戦はあるの?」
「いつも通りなら、デカブツより先にモンスターの群れが来る。そいつらを先に潰す」
「オッケー! じゃあここに来るモンスターぜーんぶ倒せばいいんだね!」
「ああ、頼んだぜ、ねぷっち」
「ねぷっ!?」
ネプテューヌではなく、ねぷっちと呼ばれて驚くネプテューヌ。うずめ曰く呼びづらいからねぷっちにしたんだとか。それを聞いたネプテューヌはまた自分の名前が長すぎて覚えてもらえないことを嘆きつつも、可愛いからいいやと妥協するのだった
「で、お前はぎあっちだ」
「ぎあっち……?!」
「俺は?!」
「うーん、別にそのままでいいかな」
自分も何かあだ名が欲しかったのかガクッと肩を落とす紘汰。横でネプギアが喜んでいるのでなおさらである
と、そんなこんなで目的地にたどり着く。到着すると先程の空気とは違うと分かるほど、禍々しい雰囲気が辺りに漂っていた
「うわぁ…… なんか不気味……」
「ああ。あのデカブツが現れる前はずっとこんな感じだ。でも……」
「でもってなんだ?」
うずめはある違和感を感じていた
「いつも通りならもうモンスターが現れてるはずなんだが…… 今日は変に何もいない」
「それってもしかすると待ち伏せしてるのかも……」
「だったら俺に任せてくれ」
そう言うと紘汰は三人より一歩前に踏み出る。そして腰にドライバーを装着し、ゲネシスコアをセットする
「変身!」
『オレンジ!』
『ピーチエナジー! ~~♪♪』
『Lock on(on)! ソイヤッ! ミックス! ジンバーピーチ!! ハハァー!』
鎧武・ジンバーピーチアームズに変身する。そして静かに耳を凝らして周囲を探る
「お、おい。何してんだ?」
棒立ちの鎧武に近寄るうずめ。事情を知っているネプテューヌとネプギアはそれを止め、何をしているかを説明した
「なるほど…… あの鎧を纏えば聴力が研ぎ澄まされるのか……」
「うん。だから静かにしたほうがいいよ」
小声でやりとりするネプテューヌとうずめ。そんな二人を横に鎧武は索敵を続ける
研ぎ澄まされた耳から聞こえてくるのは、明らかにモンスターのうめき声だった。しかしそれは周囲を駆け巡るばかりでどこに潜んでいるか分からない
「(どこだ……)」
再び耳を凝らす。その時音が止まった。そして数秒の静寂の後、ある方向から一斉にこちらへと向かう音が聞こえてきた
「皆! 左だ!左から来るぞ!」
そう言われ左を振り向く。すると鎧武の言う通り、モンスターが一斉に襲いかかってきたのだ
「来やがった!!」
「いくよーみんな!!」
各々武器を構え、モンスター達に向かっていく
「ハッ!オラァ!!」
ソニックアローを巧みに操りモンスターを攻撃する鎧武
「てやぁ!!」
「えいっ!!」
ネプテューヌとネプギアは抜群のコンビネーションでモンスターを翻弄する
「チェストォォォーーッッ!!」
うずめも負けじと強烈な音を浴びせモンスターにダメージを与える
それぞれモンスターを攻撃していく。しかし数が多くなかなか倒しきれない
「数が多すぎるよー!」
「だったらこれを使うまでだ!!」
そう言うと鎧武はチェリーエナジーロックシードを取り出す
『チェリーエナジー! ~~♪♪』
8bit調の音が流れるとそれをゲネシスコアに嵌め込む
『Lock on(on)! ソイヤッ! ミックス! ジンバーチェリー!! ハハァー!』
高速戦闘形態、ジンバーピーチアームズにアームズチェンジする。そしてそのまま必殺技を発動。高速移動を駆使して一気に全滅させるのだった
「さっすが紘汰! これで全滅だね!」
「いいや、さっきのは第一波だ。まだ来るぞ」
と、その時。ネプギアの目に犬のようなモンスターが現れる。そのモンスターはまっすぐ鎧武に突進する
「紘汰さん、あぶない!!」
その声を聞いた時には遅く、振り向いた瞬間鎧武は吹き飛ばされてしまう
「いってぇ……!」
「不意討ちなんて卑怯だぞー!」
「ふん、言ったって無駄だぜ。こいつはいつもそうやって攻撃する」
「うずめさん、その様子だとかなりこのモンスターのこと知ってるような……」
「知ってるを通り越してもう腐れ縁だよ。コイツとは」
「「「腐れ縁……」」」
そんな域に達したぐらい戦ったのかと困惑する三人だった
「でも、これで最後だ。仲間がいるから今日ここで決着をつける!」
そう言うと見たことのあるクリスタルを取り出す
「それってまさか、シェアクリスタル?」
「いくぜ! シェアクリスタル、変身ッ!」
その言葉と共に光がクリスタルから放たれる。光はうずめを包み込み、女神の姿へと変身させる。しかしその姿に三人は驚愕する
「変身かんりょー!」
「「「だ、だれぇぇーーー!!??」」」
変身した姿や性格は、変身前のぶっきらぼうな性格や見た目と変わってほにゃほにゃしたものになっていたのだ
「もぉー、誰ってうずめだよ。う・ず・め。それより、みんないくよー!」
「「「う、うん……」」」
あまりの変わりように困惑するものの、とりあえず戦闘に集中することにした
「えーい! くらえー!」
メガホンから放たれる衝撃波にモンスターはダメージを受ける。続けざまに鎧武、ネプテューヌ、ネプギアの斬撃が繰り出され、一気に優勢に持ち込む
「よーし、とどめいっくよー!」
その合図とともに四人はそれぞれの必殺の一撃を撃ち込む。全てを受けたモンスターは見事倒され消滅した
「ほにゃ~ みんなありがとう。わんわんに勝てたのもみんなのおかげだよ~」
「そんなことないよ。それより、その姿何て言うの?」
「オレンジハートっていうんだ~」
そう言うとオレンジハートの姿からうずめの姿へと戻る
「いやぁ~ でも凄かったね。うずめの女神の姿」
「ん? お前ら、女神のこと知ってんのか?」
「もちろん! だってわたしも女神だし!」
「ホントかぁ?! ならぎあっちも?」
「はい。正確には女神ではなく女神候補生なんですけどね」
「ち、ちなみに俺はこの二人と一緒に国の平和のために戦う戦士だぜ!」
自分も輪に入りたくて、聞かれてもいないのに自分を語る鎧武に、三人は笑みをこぼした
と、その時。彼方からダークメガミが現れる
「来やがったか……! みんな、いくぞ…… 「ストーップ!」 な、なんだよ!?」
「まさかその傷で、あれと戦う気なの?!」
「当たり前だろ! デカブツとタイマンはれる千載一遇のチャンスなんだ!」
「無茶です! 一旦引きましょう!!」
「何言ってんだ! 今ここで引いたら……」
ピロロ……
海男から通信が入る。どうやら避難が完了したようだ
「どうしたの?」
「避難が完了したらしい。さあ、思いっきり戦えるぜ!」
戦う気マンマンのうずめに対し、鎧武が制止する
「紘汰まで止めるのかよ!」
「今戦っても苦戦するのは目に見えてる! それに、俺たちの目的は時間稼ぎだろ? それならとっくに完遂したじゃないか。無理に戦う必要なんてない!」
「でも……」
「あの、うずめさん。私、一つ思うことがあるんです」
「なんだよ……」
「うずめさんは私達が来るまでたった一人で戦ってきたんですよね? つまりあなたはこの世界を救えるたった一つの゛希望゛なんですよ」
「俺が…… 希望……?」
「だから、ここで死んだら世界を救うことができないだろ?」
「そう……だな」
「だから一旦引いて、傷を癒しましょう」
「わかった」
三人に説得されたうずめは傷を癒すために仮拠点へと一旦戻るのだった
その頃、超次元では紘汰、ネプテューヌ、ネプギアがまたいなくなったと聞きつけた各国の女神がプラネテューヌに集結ほど大騒ぎとなっていた
「ちょっとイストワール! またネプテューヌ達が消えたってどういうこと?!」
「私もよく分からないんです! 気が付けばネプテューヌさん達が消えていて……」
「目星はついているの?」
「それが全く……」
「フン、どうせ前のようにどこかをほっつき歩いていたら迷ったんだろ」
「さすがにそれは……ないと思いますわ」
「ともかく、女神であるネプテューヌはおろか候補生であるネプギアすらいないのはマズイな」
「そうだね兄さん。何か対策を練らないと、プラネテューヌの存亡に関わっちゃうから……」
「そこはまた私が考えますので、皆さん今日のところはもうお帰りください。もし、ネプテューヌさん達の情報を何か手に入れたら私に報告してください」
そう言われると各国の女神達はそれぞれの国へと戻っていった
その帰路の途中、戒斗とノワールはこんな会話をしていた
「ホント、三人ともどこに行ったのかしらね」
「さあな。ただ……」
「ただ……?」
「何か不吉な予感がする。また世界を揺るがすような何かが……」
「ちょ、ちょっとそんなこと言わないでよ! 」
「冗談だ。まあ、たとえ世界を揺るがすような巨悪が現れたとしても今の俺たちなら何者にも屈しはしないさ」
「そう、よね」
そう言って二人は空を見上げた
空の彼方に巨大な空中母艦がそれぞれの国を見下ろしていた
「メガヘクスよ。順調か?」
「はい。ドライバーとそのアンドロイドも順調に開発が進んでおります」
その言葉通り、研究室にはゲネシスドライバーと赤いエナジーロックシード。そしてポッドには髪を後ろで結び、白いメッシュが入ったアンドロイドが納められていたのだった……
to be coutinued……
次回予告
傷を癒すために仮拠点に戻る紘汰たち
その間、ネプギアはあるデータを手に入れる
しかし、海男から救難信号が発られ……
第3話「衝撃! 海男の正体!」
「俺が海男だ」