超次元ゲイムネプテューヌG<ガイム> 作:波紋疾走(pixiv)
『オレンジエナジースカーッシュ!!』
『ゴールデンスカッシュ!!』
鎧武とマルス。二人の必殺技がぶつかり、爆発が起きる。その爆風で周囲の者すべてが吹き飛ばされる。幸運にも鎧武とネプテューヌは転送装置の方へ吹き飛ばされ、そのまま超次元へと転送された。しかしネプギアは不幸にもそこには飛ばされず、零次元に一人取り残されるのだった
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次元の狭間を抜け、鎧武とネプテューヌはようやく元の世界に戻ることが出来た。しかし喜んでいる場合ではない。戻るや否や鎧武は変身を解除する。そして二人はもう一度零次元に行くために、イストワールを探し始める
「いーすん!帰ったよー!」
「どこですかー!いーすんさんー!」
必死に呼びかけるがいっこうに姿を現さない。普段なら形式上のお帰りなさいと説教のコンボが飛んでくるはずなのだが、それもなかった。不審に思った二人はとりあえず部屋中を探し回った。すると倒れているイストワールを発見する
「いーすん大丈夫!?ってアツっ!」
抱き上げてみて初めて分かったが、イストワールは顔を火照らせ高熱を出していた
「どうしたんですか?いーすんさん!!」
「お恥ずかしながら…… 少々スペック以上のことをしてしまい……」
そう言うとショートして気を失ってしまった。パニックになる二人。そこへアイエフが現れる
「ちょっとネプ子、紘汰、どうしたのよ騒がしい」
「あいちゃぁぁぁ~~ん!!」
「わっ!いきなり抱き着かないでよ!ちょっと、これはどういうこと?」
「えっとこれは……」
アイエフに抱き着くネプテューヌを紘汰は引きはがすと、自分たちは別次元に飛ばされ、超次元に帰還する際にイストワールにスペック以上のことをさせてしまってショートしてしまったこと。さらにその次元にネプギアが取り残され、しかも脅威にさらされていて、一刻も早く戻らなければならないのにイストワールがショートしてしまったことで戻れない事情を説明した
「なるほどね……」
「ああ。とにかく急がないとマズイんだ。ネプギアとうずめが、危険に曝されてしまう⋯⋯」
「わかったわ。とにかくイストワール様を横にしましょう。話はそれからよ」
そう言うとアイエフは熱い体のイストワールを抱いてネプテューヌの部屋に移動すると、彼女をベッドに寝かせた
「ひとまず寝かせたけど、どうすればいいのかしらね。一応コンパも呼んではいるけれど」
と、そこへコンパが現れる
「おまたせです。あいちゃん、状態はどうですか?」
「メールで報告したときと同じ。変わらないわ」
「そうですか。じゃあ早速治療に…… と、言いたいところですが、正直なところ普通の治療法じゃ治すのは無理だと思うです。確かいーすんさんって、すごーく昔のプラネテューヌの神様が作った、人工生命体ですよね?」
「うん。確か”SC”だったか”SG”だったか、そんな感じ」
「だったら、取り扱い説明書かなにかがあると思うです」
コンパの発言に一同は困惑する。人工生命体とはいえ、さすがに家電製品のような取り扱い説明書はないだろうと思っていた。しかしふと、ネプテューヌがいつぞやにイストワールから取り扱い説明書があるとの旨の話を聞かされていたことを思い出す
「あるよ! 取り扱い説明書、ある!」
そう言うと、ネプテューヌは話から聞いていた、取り扱い説明書の保管場所に走っていき、『イストワール 取り扱い説明書』と書かれた本を持って帰ってきた
アイエフはほんとにあったのねという反応を見せるが、気を取り直して説明書を読み漁る。そして故障に関するページにたどり着くが、項目が多すぎて探しきれないでいた
そこでネプテューヌは簡易故障診断のページを開き、診断を開始していく
1.意識がない
「”YES"です!」
2.体が冷たくなっている
「これは”NO”ね」
3.自動で何回も再起動を繰り返している
「これも”NO”だな」
4.スペック以上のことを行った
「これは⋯⋯”YES”だね」
この質問に答えて次に進むと、故障の原因が判明する。どうやらショートのようだ
原因が分かったところで次は対処法だ
「えっと、”これを直すには、サンシローの入魂パッチを当てましょう。気合で復活します”だって」
「気合で復活って、随分といいかげんね」
「でもこれしか方法がないならこれに賭けるしかない」
「だね。じゃあ、ちょっと街に行って調べてくるよ」
と、街に繰り出そうとしたとき、紘汰の携帯端末に戒斗からの通信が入る
「ん? どうしたんだ戒斗」
『やっと繋がったか。突然だがお前に話すことがある。今からラステイションの教会に来い』
かなり高圧的な態度だったが、呼ばれたなら行くしかないので、入魂パッチの捜索は一旦ネプテューヌに任せて紘汰は渋々ラステイションへと向かうのだった
プラネテューヌを出発してから約一時間。紘汰はラステイションの教会に到着する。職員に案内され、戒斗の待つ部屋に入ると、彼の他に呉島光実と呉島貴虎が部屋にいた
「ミッチと貴虎じゃないか!」
「俺が呼んだんだ。お前がいない間にゲイムギョウ界がどうなっているのかを伝えるためな」
「俺に伝えたい事?」
「ああ。まずはこれを見てくれ」
と言って貴虎に見せられたモニターにはとある掲示板の書き込みが映されていた。内容は女神に対する誹謗中傷や根も葉もない噂ばかりだった
「なんだよこれ……」
「女神の転換期だから、ある程度の悪い噂やデマは予想していたが…… 正直ここまで酷いとは予想していなかった」
内容は戒斗の言う通り酷くあの女神はクソだ。や、お前らばかり裕福に暮らしてんじゃねえよ。などの書き込みはまだかわいい方で、とっとと変われよゴミ女神。や、○ねよ女神なんてさっさとよ、などのもはや悪意を越えた憎悪に満ちた書き込みに加え、連れ添いのあの男とヤッてんだろうなwww や、毎晩ギシアンしてんだろといった卑猥な書き込みも見られた
「匿名の掲示板だからって好き勝手書き込みやがって⋯⋯!!」
「流石にこのような書き込みが多いと、女神本人の精神にも支障をきたすので専門の調査チームを設立して、この掲示板の運営にコンタクトを試みたんですけど⋯⋯」
「運営からの返事はなかった。仕方なく掲示板を解析し、どこで誰がこの掲示板を運営しているか解析した結果……」
「プラネテューヌの教会がこの掲示板を運営していると判明した」
衝撃の事実に驚く紘汰。と、同時にそんなことはありえないと反論する。周りもこの反応は予想していたのか、紘汰にフォローを入れる
「確かにお前がそう言いたくなる気持ちは分かる。実際ネプテューヌに対する誹謗中傷も存在するし、運営がバレないように偽装したに違いない。だが…… これだけは覚えておけ」
「なんだよ⋯⋯」
「もし本当にプラネテューヌの教会職員がこの掲示板を運営しているのならば、少なくともネプテューヌのことを疎ましく思っているは確かだ。最悪の場合、凶行に及ぶかもしれん。”ヤツ”のようにな」
戒斗の言う”ヤツ”とは、戦極凌馬のことだ。彼も同じく神次元プラネテューヌの教会所属の研究員だったが、己の野望のためにプルルートを裏切った。紘汰もそのことは知っている
「分かってるよ。周りのやつには目を光らせとくさ」
そう言うと紘汰はプラネテューヌに戻ってパッチ探しを再開しようとする。が、見当もつかないのでついでに戒斗たちに事情を説明し、サンシローの入魂パッチについて知らなか尋ねる
「サンシローの入魂パッチ? そんなものは聞いたことはないな」
「でも、サンシローって確かプラネテューヌの偉人でしたよね?」
「それに、ベールから聞いたことはあるが、イストワールは先代の女神が作り出したのだろう? なら先代女神の眠る聖域にあるんじゃないのか」
「なるほど……みんなありがとう!」
皆に礼を言うと、紘汰はネプテューヌに連絡し待ち合わせ場所に向かうのだった
ちょうどその時、オカルト板にこんな書き込みが投稿された
「黄金の頂の予言 その者金色の鎧を纏いてゲイムギョウ界に降り立つべし。失われし信仰と民の絆を結び、ついには民を黄金の頂へと導かん」
ネプテューヌの部屋のベッドに寝ているイストワール。辛うじてまだ意識はあったもののいつ消えてもおかしくない状況だった。そんな時、走馬灯のように過去の思い出が脳裏に浮かぶ
「イストワール…… この力は…… このままじゃ…… 私がいなくなれば…… 全部忘れてしまえば……」
「嫌です……いかないで…… 」
そう言うとイストワールな意識を失った
その頃紘汰とネプテューヌは、貴虎から手に入れた情報を頼り、先代女神の聖域にたどり着く。そこにはコンピューターの内部のような電脳空間が広がっていた
二人はダンジョンを突き進み、最奥の聖地にたどり着く
「ここが最奥か……」
「見たところ、宝箱とか墓標とかないよね」
「もしかしてここにはないのかな……」
「うーん、ゲーム的な展開だと、ここでボスモンスターが登場して、それを倒したらドロップっていうのがお約束だけど……」
「フラグ建てるのやめろよ。それに女神の聖域にモンスターなんている訳⋯⋯」
と、その時。二人の前にエンシェントドラゴンが現れた
「ちょちょちょ、ちょっと待て! なんでマジで出てくんだよ!!」
「あわわわわ! まずいよ紘汰! 攻撃してくる!」
ネプテューヌの言葉通りドラゴンは腕を振り下ろして二人を攻撃する。左右に離れたことで、その攻撃を避ける
「この様子だと、逃がしてくれる気はないみたいだね。行くよ紘汰!」
「ああ! 変身!」
『オレンジエナジー! ~~♪♪ Lock on ソーダァ! オレンジエナジーアームズ! ~~♪♪ ~~♪♪♪』
二人は変身し、武器を構え一気に接近。剣を振り下ろして攻撃した。ダメージは入っただろう。二人はそう確信していたが、実際はまったく効いていなかった。それどころかドラゴンの腕に振り払われ、二人は吹き飛ばされてしまう
「な、なんだよアイツ……」
「わたしたちの攻撃が、まったく効いていない⋯⋯!?」
動揺する二人に構わずドラゴンは火球を放つ。火球の威力も凄まじく武器を盾にしても簡単に打ち崩されてしまう
あまりの強さに狼狽える二人。と、その時。鎧武がドラゴンに赤黒い霧が纏わりついていることに気付く
「まさか、あれがヤツを強くしている原因か!」
「見て! アイツの背中に光る角があるわ! あれを破壊すれば弱体化するかも!」
「なら、ヤツの気は俺が引く。隙を見せた瞬間、角を折ってくれ!」
「わかったわ!」
そう言うと鎧武はドラゴンの目の前に立ち塞がり、パープルハートはなるべく死角にいるようにして、攻撃のチャンスを待った
「来い! お前の相手は俺だ!!」
ソニックアローと無双セイバー・ナギナタモードの二刀流で戦う。ドラゴンの攻撃を避けつつ斬撃を仕掛けていく。が、もちろん効いていない。しかしこれは鎧武の作戦だった。同じ個所に攻撃を続けることで表皮を削いでいき、攻撃を通りやすくしているのだ
「(昔漫画で分厚い脂肪を持った敵に対して主人公が取った作戦さ! ひたすら同じ個所を攻撃して露呈した弱点を突く!)」
ドラゴンの攻撃を避けつつ同じ個所を攻撃していく。そしてついにその甲斐あって真皮が露出した。そこへ鎧武は無双セイバー・ナギナタモードを一気に突き刺した!
さすがにこの攻撃は効いたのか腕を振り回してもがき苦しむ。その腕に当たった鎧武は吹き飛ばされ、壁に激突する。ドラゴンは少し苦しむと無双セイバー・ナギナタモードを引き抜き、鎧武の方を向いて怒りをあらわにして接近、掴み掛って噛み殺そうとする
しかしこの隙をパープルハートは逃さず、角を破壊する。角を破壊されたドラゴンは力を失い鎧武を手放す。そして鎧武はオレンジエナジースパーキングを発動する
『オレンジエナジースパーキングッ!!』
右足にエネルギーを集中させ、ドラゴンの頭に後ろ飛び回し蹴りをお見舞いする。ドラゴンはそれを受けて倒れると、数秒痙攣したのち動かなくなった
ドラゴンを倒し終えた二人は変身を解除し、再び入魂パッチ探し出す。すると先程はなかった穴を発見する。それを掘ると、懐かしいレトロゲームが入った箱を発見する。ゲームマニアのネプテューヌが唸るレベルでレアなゲームソフトもあった。そしてお目当てのサンシローの入魂パッチも見つかった。それを手に取ると二人は教会に帰って行った
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「あいちゃーん! 帰ってきたよー!」
「おかえりねぷ子、紘汰。ところであれは見つかったの?」
「ああ。ばっちりな」
サンシローの入魂パッチを見せる
「わあ! やっぱりねぷねぷと紘汰さんはすごいですぅ!」
「早速やってみましょう。っと言いたいところだけど、これ、どうやって使うの?」
アイエフの言う通り使い方は全員知らない。背中に差口があると思ったが、それらしきものも見つからない。ここにきて再び暗礁に乗り上げてしまった
と、そんな時。ふとネプテューヌがこんなことをつぶやいた
「いーすんの口に入れちゃえばいいんじゃない?」
「はあ? そんなの無理よ」
「物は試しだよ!」
そう言うとイストワールにサンシローの入魂パッチを咥えさせる。するとあろうことかパッチのインストールを開始してしまったのだ。驚きを隠せない反面、カセットを咥えるイストワールのシュールな姿に困惑するアイエフだった
「この顔、絶対に誰にも見せられないわね……」
「ああ。で、パッチのインストールはどれぐらいかかるんだ?」
「わからないです。けど今はいーすんさんを信じて待つだけです」
「そうだね。今はいーすんを信じて待つしかないんだね」
そう言って四人はパッチのインストールが終わるの待ち続けるのだった
To be continued……
次回予告
零次元に取り残されたネプギアはうずめと共にシェアクリスタル探しに出かける
しかしその前にマジェコンヌが現れ、二人を圧倒する
絶体絶命のピンチになんとネプテューヌとマゼンタのアーマードライダー(?)が駆けつけた!
第7話「通りすがりの旅人」