超次元ゲイムネプテューヌG<ガイム> 作:波紋疾走(pixiv)
幕間
ネプテューヌ、ネプギア、絋汰の三人が超次元に帰還してから数日が経った。心配をかけたお詫びと協力のお礼を兼ねて、小さなお茶会を開いていた。そこでネプテューヌは零次元での出来事やそこで起きたこと。そしてうずめのことも話した。お茶会は盛り上がり、話題は謂れのない誹謗中傷や悪い噂の話に移り変わった。
「聞いて!昨日、ラステイションの女神はぼっちで孤独って掲示板に書き込まれたのよ!」
「わたくしも、昨日は部屋に缶詰だったのに経費で高級な紅茶をたくさん買ったことにされていますわ」
「わたしも、大手通販サイトに最低評価と訳の分からないレビューをわたしの名前で書かれているわ」
皆謂われのない誹謗中傷に怒り心頭のようだ。どうやらかなり溜まっていたようで、次から次へと愚痴をこぼしていく。一向に収まらなさそうなので、ネプギアは話題を変え、女神たちにここに呼んだ理由を伝える。
「あの、ちょっといいですか? ここに来てもらったのは訳があって⋯⋯」
「こういう大変な時期だからこそ、個別に対応するんじゃなくて、みんなで協力して乗り越えられないかなって考えてるんだ」
「協力ね~⋯⋯ いい考えなんだけど、それはそれでまた叩きの材料になるし⋯⋯」
「なにより、四女神が集まることは危険ですわ」
「危険ってどうして?」
事情を知らないネプテューヌにベールは例の掲示板の書き込みを見せる。
「この書き込みがどうしたの?」
「一見すると、ただの誹謗中傷の書き込みだけど、実はこれ、”予言”していたの」
「予言?」
「ええ。空に大地が現れると書き込まれた翌日に、上空に謎の超巨大浮遊飛行体が探知されたり⋯⋯」
「大地が削がれると書き込みがあれば、その翌日にかなりの面積が一夜にして消え去ったりしましたわ」
「そしてつい最近、四女神が揃ったら、使者が現れ世界は変わるって書き込まれたわ」
「うわぁ⋯⋯ なんか怖ぁ~⋯⋯」
予言の的中率に怖がりつつ、協力することに消極的なのだと知った。そんな時、一連の会話を聞いていたユニが、ネプテューヌに何がしたいのかを問いかけた。
「あの、そもそもネプテューヌさんは何をしようと考えてたんですか?」
「えーっとね、四か国共同でおっきなお祭りを開催しようって思ってたんだ。ゲイムギョウ界感謝祭的なものを」
「祭りは賛成だけど、共同でってなるとこの予言通りになるわよ?」
「それが狙いなんだよ! 四女神が集結したところに現れる謎の使者。それを国民の前で倒せばいいんだよ! そうすれば、きっとデマや悪口は減ると思うんだ」
「いいですわね。目の前で女神が悪を倒せば、信仰深まること間違いなし!ですわ」
「そうと決まれば、準備に取り掛かりましょう」
「よーし、お祭り成功させるぞー!」
「「「「おー!」」」」
四女神は祭りの成功を胸に誓い、それぞれの国へと戻った。その誓いが世界を大きく変えてしまうとは、この時の彼女たちには知る由もなかった⋯⋯
そして数ヶ月後、月日は瞬く間に過ぎ去り、四か国共同のゲイムギョウ界感謝祭は無事に開催された。以前に比べて女神に対する悪質なデマや誹謗中傷は酷くなったものの、祭りが始まってからは皆それを楽しんでいるのか、目に見えて減ってきていた。それどころかシェアも増えてきているようだった。
そして杞憂なんて忘れるほど盛り上がった祭りはついに最終日を迎える。この日は、アリーナにてゲイムギョウ界の猛者たちが闘いを繰り広げたG-1グランプリ・ペア部門の決勝が行われていた。
「ついに決勝だね。お姉ちゃん、勝ってほしいな~」
「もしウチが勝ったらケーキでもおごろうかしらね」
「いいえ、わたしのお姉ちゃんが必ず勝つわ」
「ああ。戒斗とノワール様が負けるはずねぇ!」
「それはこっちのセリフよ!」
「そうそうこっちのセリフ」
「うんうん。頑張ってお姉ちゃん」
「頑張れー!ミッチー!ブラン様ー!」
それぞれ自分の姉を応援する妹と凰蓮たち。その時、アナウンスが鳴り、会場のボルテージは最高潮となる。そして並みいる強豪たちを打ち崩した選手が会場に現れた。決勝に進んだのは四女神とアーマードライダー達だった。
「やっぱりこうなるよな」
「フン、当たり前だ。俺達もどうせ貴様らが来ると思っていた」
「でも、こうやって戦うのって初めてですよね。今まではみんな共闘してたし」
「だからこそ、この中でどのペアが一番強いのかを決めたくなるな」
「だったら、一対一なんてつまらねぇことせずに派手に乱戦マッチと行こうぜ!」
「その勝負、待ってもらおうか」
どこからともなく声が聞こえてきた。
「誰っ!? 姿を見せなさい!」
その言葉に呼応するかのように、声の主は姿を現す。
「私たちが誰だって?そうだねぇ⋯⋯」
「四つの黄金の頂に君臨せし者。ゴールドサァドとでも名乗らせてもらおうか」
そこには長い茶髪の大人びた雰囲気の女性、左目を眼帯で覆い両手に銃を持った少女、右手にバズーカを持った金髪の少女、盾と剣を携え頭に王冠をかぶった銀髪の少女の四人が立っていた。
「ゴールドサァドですって!?まさかあなたたちが掲示板に記されていた使者なの?」
「だとしても貴様ら、この決勝戦に水を差すというのか」
「盛り上げに来ているのに失礼だなー! 本当なら、相当な課金してもらわないとだめなんだぞ?」
「お金が狙いですの?」
「だとしても、ゲイムギョウ界の覇権は譲らんぞ」
「ゲイムギョウ界の覇権?⋯⋯興味ないね」
「じゃあ、何だ?ただ戦いに来ただけか?」
「本当にそれだけなのか?」
「もちろん、一度女神様とアーマードライダーと手合わせしてみたくてね」
「ふぅん。いい度胸じゃない。勝てる見込みはあるの?」
「俺とネプテューヌは世界を救ったんだ。簡単にやられるわけ⋯⋯」
「果たしてそうかな?」
妙に自信に満ち溢れた物言いに嫌な予感を覚える鎧武とパープルハート。その予感はほどなくして的中する。
少女たちは謎の黒いゲームカセット型ツールを構える。驚く女神とアーマードライダーと妹達。その中で特に驚いていたのはネプギアだった。
「(あれってまさか⋯⋯?!)」
使用した者に強大な力をもたらし、世界を破壊しかねない究極のアイテム⋯⋯ 零次元にてマジェコンヌが使用したアイテムだと思い出す。
「(あれを使われちゃったら⋯⋯!)」
あの強大な力の前にネプテューヌたちは敗北してしまうだろう。嫌な予感がした。そのアイテムは危険だから、逃げた方がいい。そんなことを言おうにも時すでに遅し。ゴールドサァド達はそのアイテムを起動した。
『ゲキトツ!ロボッツ!!~~♪♪』
『ジェットコンバット!!~~♪♪』
『ドラゴナイトハンター! ゼーット!!~~♪♪』
『ギリギリ! チャンバラ!!~~♪♪』
電子音声と共に彼女たちの背後に見たこともないゲームのタイトルが表示される。
金髪の少女はアイテムを突き出し腕を大きく回し、眼帯の少女は回転させ、大人びた雰囲気の女性は胸の前まで持っていたのをひだりから右へと移動させ、銀髪の少女は反時計に回転し、それぞれアイテムを腰に付けたホルスターにセットする。
『『『『ガシャット!!』』』』
『ぶっ叩け!突撃!モウレツパンチ!ゲ・キ・ト・ツロボッツ!!』
『ぶっ飛び!ジェット!トゥザスカイ!フライ!ハイ!スカイ!ジェットコンバット!!』
『ド・ド・ドドド!黒龍剣!ドラ!ドラ!ドラゴナイトハンター!ゼーット!!』
『ギリ・ギリ!バリ・バリ!チャンバラ~!!』
金髪の少女とロボットゲーマが合体し、肩にアーマーを付け、目を覆うようなバイザーを装着し、左腕にロボットアームを装着する。
眼帯の少女とコンバットゲーマが合体する。アイモニターを付け、背中にジェットブースターとガトリングを装着する。
大人びた女性とハンターゲーマが合体する。頭部にはドラゴンの角のようなものを装着し、両腕部にブレードとガン、両脚にファングを装着する。
銀髪の少女とチャンバラゲーマが合体する。肩と足にアーマーを装着し、金色の髪飾を付け、弓のような武器を装備する。
「なんだよあの姿!?」
見たこともない狼狽える女神とライダー。
「たとえあなたたちがどんなに姿だろうと、私たちは必ず勝つ!」
「フン、能書きはいい。かかってこい」
その一言を皮切りに戦いが始まった。
鎧武と金髪の少女に、斬撃を加えた。しかし左腕のアームで防がれそのままはじき返されると強烈なパンチを食らい、吹き飛ばされてしまう。パープルハートもまたあっち向かうがロボットアームに攻撃を防がれ隙のできたところに腹に蹴りを入れられる。そして間髪入れずにバズーカの一撃を喰らってしまう。
バロンとブラックハートは眼帯の少女に交互に攻撃していく。それを華麗な身のこなしで避けつつ隙を突いて銃撃を放つ。そしてブースターの力で飛び上がると、上空からガトリングで反撃すら許さないほどの銃弾の雨を降らせ一方的に攻撃した。
龍玄が後方から大人びた女性を銃撃し、その隙にホワイトハートが攻撃をするという作戦を取る。しかしその銃撃はまったく効いておらず、向かってくるホワイトハートに十分対処が出来てしまった。力強い斧の攻撃もいとも簡単に受け止められ、はじき返される。そして右腕のブレードと足のファングによる合わせ技を食らわされ、ダメージを与えられる。
「ブラン様!」
ホワイトハートを傷つけられて怒りを露にしながら、銃撃を放つ。しかし無意味であることには変わらず、逆に左腕のガンの銃撃を受けてしまう。
弓のような武器を分裂させて、鎌のような武器に変形させる。その力はすさまじく、二人の武器を難なくはじき返すどころかメロンディフェンダーすらも弾き飛ばす。そして刃にエネルギーを纏わせ、エネルギー刃を放ち二人に致命的なダメージを与える。
「な、なんですのあの力は⋯⋯!」
「これが私たち、ゴールドサァドの力だ。さて、これで終わりといこう」
そう言うと少女は鎌を合体させ、弓にする。そしてホルスターのスイッチを押す。他の三人も続いてそうする。
『『『『キメワザ!!』』』』
そしてもう一度スイッチを押す。
『ゲキトツ!クリティカルストライク!!』
『ジェット!クリティカルストライク!!』
『ドラゴナイト!クリティカルストライク!』
『ギリギリ!クリティカルストライク!!』
その電子音声が鳴り響くと、金髪の少女はロケットパンチで攻撃した後急接近。ロボットアームに追撃のパンチを繰り出す。
眼帯の少女はガトリングで掃射した後、ミサイルを放つ。
大人びた女性は両腕から強力なエネルギー刃を放ち、その後足からもエネルギー刃を放つ。
銀髪の少女は弓から桃色の矢と大量の黄色の矢を放つ。先に桃色の矢が着弾。そして回し蹴りを繰り出し、黄色の矢を一斉に相手に叩き込む。
「「「「うわあぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」
「「「「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」
四女神とライダーたちはそれらの攻撃を避けることが出来ず食らい、変身解除に追い込まれてしまった。
「そんな⋯⋯私たちが負けるなんて⋯⋯!!」
「せっかく盛り上がったってのにこれじゃ⋯⋯!」
「言ったはずだ。私たちには勝てないと」
非情な言葉を放つ。しかし今は反撃する力も残っていない。
「お姉ちゃん!」
思わず身を乗り出すネプギア。その時、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
ー時は満ちた。オレはこの時を待っていた。
「えっ?」
ーもう世界も守護女神も、誰も負の感情には抗えない。
ーさあ、始めようか。世界の⋯⋯ゲイムギョウ界の改変を。
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「世界は書き換えられた。さあ、アフィモウジャス将軍よ、君は一体何を望むんだい?」
「金だ。この世に存在するすべての富を手に入れる。」
「まさか、侵略戦争でもする気かい?」
「そんな前時代的な行為はしない。現代における最強の力。それはそう、情報なのだ!情報こそが力なのだ!そのための秘密結社アフィ魔Xなのだ!」
「君は見た目によらずインテリなんだね。でも、油断は禁物だよ。最終的には己の身で戦うことになる」
「分かっておる。そのための”ガシャット”なのだろう?」
そう言うと「SHAKARIKI SPORTS」、「DOREMIFA BEAT」と書かれたガシャットを手にするのだった。
See you Next game⋯?
次回より、超次元編になります