推しの書庫   作:ka-主

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ka-主さんの企画、『冬期H.S.F』に参加した作品です!
推しである『今井リサ』で執筆しております!
※リサSideで進行します!



一線を超える愛

「友希那~、今日の練習も頑張ったよね~!」

「でも、明日の練習は更に厳しく行くわよ?」

「わかってるよ~! 」

 

 バンドの練習が終わり、アタシと友希那は一緒に帰ってる。外は冷たい風が吹いてて寒いけれど、一緒に歩いてると忘れてしまえる。

 

「そうだ! アタシ、明日の休憩時間に食べるクッキーを作っていくね!」

「そう、楽しみにしてるわ」

「うん!」

 

 友希那の返事に、アタシは嬉しくなった! 友希那の喜ぶ顔が見たくて、アタシは定期的にクッキーを作ることがあるんだ~! 友希那はアタシにとって大事だから。それに本当なら……ううん、さすがににそれ以上はダメかな?

 

「リサ……? 」

 

 友希那に呼ばれて、はっと我に返った。

 

「え、どうしたの友希那? 」

「何か考えてたから、どうしたのかしら?」

「ううん、大したことじゃないよ! そうだ! クッキーを作るなら、スーパーに寄って材料を買って帰らないと! じゃあ、また明日ね!」

 

 アタシは誤魔化すようにして友希那の元を離れた。これ以上は友希那に迷惑が掛かるから、早く忘れなきゃ……。

 

「さてと、そろそろ……」

 

 夕食を食べた後に、友希那に約束したクッキーを作る。生地を練ってから平たく伸ばして、型抜きで星やハートの形に抜いてから170℃のオーブンで予熱して焼き始める。

 

「もうすぐ焼き上がるかな~? そうだ、袋はどこにあったっけ?」

 

 クッキーを入れる袋を探すアタシだけど、また友希那のことが頭に浮かぶ。

 

「はぁ~……今日も言えなかったなぁ。友希那のことが好きって、いつになったら言えるんだろう……」

 

 アタシはそう、友希那のことが好き。でも、それは親友やバンドメンバーとしてじゃない。友希那を……1人の女性として好きなの。

 でも……女同士で、無理だよね……きっと。

 

 「一体、どうしたら良いんだろう……あ、クッキーのことを忘れてた」

 

 悩んだけど答えは出ず、アタシは焼き上がったクッキーを取りに行く。

 翌朝、アタシは支度を済ませて友希那を迎えに行った。

 

「友希那、おはよ~!」

「お、おはよう……」

「あれ? 顔が赤いけど大丈夫なの?」

「だ、大丈夫よ……他の皆を待たせたら悪いから、行きましょう」

「ちょ、友希那!? 待ってよ~!!」

 

 アタシは友希那の後を追い掛けた。歩いて『Circle』へ向かうアタシ達。また友希那のことが心配になって顔を見ると、さっきより赤くなってる気がする……。

 

「……」

「ねぇ、本当に大丈夫?」

「大丈夫だって言ってるでしょ……?この程度で休むほど、私は……弱く……な……い……」

「え? 友希那!?」

 

 突然、友希那が倒れ、アタシは友希那の額に手を当てる。

 

「やっぱり凄い熱! どうしてこんなに酷くなるまで……!」

「わ、私の熱より……練習の方が先……」

「ダメに決まってるでしょ! 兎に角、友希那の家に運ぶから……」

「リサ……」

 

 アタシは友希那に肩を貸し、友希那の家へ向かった。

 

「はぁ……はぁ……」

「友希那、ほらここに寝てて」

「……うん」

 

 友希那を部屋のベッドへ寝かせて、額に冷たいタオルを置いた。今日は友希那の両親も仕事の都合で不在なので、アタシが看病することにした。

 

「紗夜達に連絡しておかないと……」

 

 アタシはバンドメンバーの紗夜に電話を掛ける。

 

「もしもし紗夜、実は友希那が熱を出してね……」

『湊さんが……わかりました、今日の練習は中止ですね。白金さんと宇田川さんには私の方から連絡をします』

「うん、お願いね」

 

 紗夜に練習中止を伝え、再び友希那の看病に戻る。

 

「すぅ……」

「やっと寝たみたいだね……。んもう友希那ってば、やっぱり無理してたんだ」

 

 ここ数日はバンドの練習が厳しくて、疲れてもおかしくなかった。だけど……熱を出すまで無理してたなんてね……。ちゃんと見てなかったアタシにも責任はあるけどね。

 

「はぁ……アタシってば、もっと強く言って友希那を止めとくべきだったのに。また見守るだけだったよ……」

 

 そう思っても、今更遅いかぁ。だったら1日でも早く元気になって貰う為にも、全力で友希那を看病しよう。

 

「さてと、お粥を作るかな」

 

 アタシは台所へと向かった。友希那が寝てる今の内にと思って。

 

「2人前くらい作っておけばいいかな。まずはお米を1/2合計ってから洗うと。その次は、研いだお米を土鍋に入れて水を600ml入れて中火にかけると……付け合わせはに梅干しと昆布を用意しよっと」

 

 後は最後に塩を少々振りかけるだけ。炊けるまで時間があるから、それまで鍋の前で待ってることにした。

 

「ねぇ友希那起きてる?」

「ええ……さっきより少しはマシになったみたいね……」

「お粥が出来たけど食べれる?」

「いただくわ」

 

 完成したお粥をお盆に乗せて友希那の元へ運ぶ。熱はまだ下がってないようだけど、食欲はあるみたいだねぇ。

 

「熱いから、火傷しないようにね」

「わかってるわよ、いただきます。熱ッ!!」

「あ、ほら~! だから言ったでしょ!? ほらお水」

「ご、ごめんなさい……」

 

 言った側から火傷するなんて、友希那がいきなり口に入れるから……。せめて息で吹いて冷ましてから食べないと。

 

「美味しいわね……」

「良かった、早く元気になってもらわないとね!」

「ええ、早く治すようにするわ……」

「あれ? 友希那ってば耳も真っ赤に……もしかして照れてる?」

「う、うるさい……」

 

 照れ隠ししちゃって~、可愛いなぁ本当に!

 

「本当に美味しい……」

「本当? なら、しっかり食べて元気になってよ」

「そうするわ」

 

 そう言った友希那は、今度は冷ましながらお粥を口にしてる。付け合わせの昆布と梅干も、一緒に食べてくれてるから嬉しいなぁ!

 

「ごちそうさま、食べやすかったわ。ありがとう」

「熱がある時には、やっぱりお粥が良いよね~! 好きな人に食べてもらえて、アタシも嬉しい!」

「好きな人?」

「あ……」

 

 あ、アタシってば……思い切り好きだと爆弾発言しちゃったよ~!?

 

「ねぇリサ」

「な、何……?」

「私の事が好きなの?」

「ふえっ!?」

 

 友希那ってば、何を言ってるの~!? ストレートに聞いてくるから、心臓がドキドキしちゃってるじゃん!!

 

「どうなの?」

「そ、それは……」

 

 友希那ってば、病人のくせにアタシを問い詰めてきたよ。どうしよう……。

 

「ねぇリサ……」

「……だよ」

「?」

「そうだよ! アタシは友希那のことが好きなの! 幼馴染としてだけじゃなくて、1人の女性として!!」

「リサ……」

「……は!?」

 

 しまった、問い詰められたことで思わず叫びながら言っちゃった。

 

「そうなのね……」

「えっと、友希那……」

「私も言いたい事があるけど、そろそろ休ませてちょうだい……」

「あ、うん……」

 

 そうだよね、友希那はまだ熱があるわけだし安静にしておかないと。

 アタシの想い……届かないよねきっと。そう思いながらアタシも友希那の側で眠る。

 そして朝を迎える。

 

「ん……」

「ん……おはよう友希那。もう7時半かぁ…… 」

「リサ、ずっと看病してくれてたのね」

「友希那、もう大丈夫なの?」

「ええ、リサのお陰で良くなったわ」

「良かった~」

 

 どうやら熱も下がって元気になったみたい。アタシも安心した……。

 

「リサ、昨日のことで私からも言いたい事があるの」

「え、何……?」

 

 昨日の好きって話だよね……でも、きっとフラれる。わかってることだよ……。

 

「私も貴女のことが好きよ」

「え……?」

「もちろん、リサと同じで1人の女性としてね……」

「え、えぇ!?」

 

 ゆ、友希那……友希那もアタシを好きだって言ったの!?

 

「でも友希那、アタシ達は女同士だよ……?」

「性別なんて関係無いわ。私はリサが好き、そしてリサも私が好き。私達なら問題無いわ」

「友希那……うぅ……」

「リサ?」

「嬉しいよ……! アタシをそんなに思ってくれてたなんて……!」

「当然でしょ。これからも幼馴染……いえ、恋人として一緒に居てちょうだい。約束よ」

「うん……うん! 友希那、大好き……!!」

「ん……」

 

 アタシは友希那に抱き着き、唇を重ねる。両想いになれて本当に嬉しい……! これからもずっと一緒だよ……アタシの友希那。

 

 

FIN

 

 




最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
下記にマイページと私の代表作を紹介させていただきます!


D・MAKER(ドラゴン・メーカー)
https://syosetu.org/user/289283/

バンドリ-漆黒の竜王-(本編完結)
https://syosetu.org/novel/268722/
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