悔いは、まあ、あるけど。
円形闘技場。空間を切断して、極光を纏う男が空から襲来する。
それを迎え討つのは、安心院なじみとマグサリオンを討ち取った女──ベルン・カレイヒ。
「やあ。やっと来たね。いつかこうなることは、察していたよ」
「無論。そこに悪がいるならば」
男の刃を受け止めようと伸ばされた手首が切断される。轟音と共に閃光が爆発し、ベルンの胸元が袈裟に割けた。だがまだ足りぬと、男はもう片方の手に握る刃を胸へと叩き込む。心臓を貫き、極光にて炙り、完膚無きまでに破壊した上で、蹴りを叩き込んで吹き飛ばした。
くの字に折れる体。胸部から零れる心臓、肺などの重要器官。人体のどこに隠れていたのかという量の血液が流れ出し、地面を転がるごとに神聖な臓器が、体内が、砂粒で汚されていく。
うつ伏せに倒れたベルンの瞳に既に生気はなく。無様に赤い水たまりを広げていくも、男は決して油断しない。
黒い軍服、金髪碧眼の美顔には、切り傷が斜めに走る。腰には七つの軍刀を提げて。
それは、至高。
それは、最強。
それは、究極。
それ以外に、形容すべき言葉無し。
閃奏──
「死んだふりなど俺には通じんよ」
ケラウノスは相手を見くびらない。雄々しく、正面から、相手の実力を高く評価しながら冷徹に見極め、容赦なく殺す。悪を滅ぼす死の光──悪の敵とはそういうものなのだから。
ケラウノスが刃を振り下ろす。閃光は概念すらも断ち切る破壊の極致。極まった集束性を持つ星であるケラウノスの光は効果時間が短く、儚い代わりに強く結束し、刃の軌道上にある遍くを断ち切り、裂断し、殲滅する。『|天霆の轟く地平に、闇はなく・閃奏を纏う男が空から襲来する。
それを迎え討つのは、安心院なじみとマグサリオンを討ち取った女──ベルン・カレイヒ。
「やあ。やっと来たね。いつかこうなることは、察していたよ」
「無論。そこに悪がいるならば」
男の刃を受け止めようと伸ばされた手首が切断される。轟音と共に閃光が爆発し、ベルンの胸元が袈裟に割けた。だがまだ足りぬと、男はもう片方の手に握る刃を胸へと叩き込む。心臓を貫き、極光にて炙り、完膚無きまでに破壊した上で、蹴りを叩き込んで吹き飛ばした。
くの字に折れる体。胸部から零れる心臓、肺などの重要器官。人体のどこに隠れていたのかという量の血液が流れ出し、地面を転がるごとに神聖な臓器が、体内が、砂粒で汚されていく。
うつ伏せに倒れたベルンの瞳に既に生気はなく。無様に赤い水たまりを広げていくも、男は決して油断しない。
黒い軍服、金髪碧眼の美顔には、切り傷が斜めに走る。腰には七つの軍刀を提げて。
それは、至高。
それは、最強。
それは、究極。
それ以外に、形容すべき言葉無し。
閃奏──
「死んだふりなど俺には通じんよ」
ケラウノスは相手を見くびらない。雄々しく、正面から、相手の実力を高く評価しながら冷徹に見極め、容赦なく殺す。悪を滅ぼす死の光──悪の敵とはそういうものなのだから。
ケラウノスが刃を振り下ろす。閃光は概念すらも断ち切る破壊の極致。極まった集束性を持つ星であるケラウノスの光は効果時間が短く、儚い代わりに強く結束し、刃の軌道上にある遍くを断ち切り、裂断し、殲滅する。『
「やはり駄目か、英雄。お前には
その常識を覆し、瞬時にベルンはケラウノスの背後を取る。右手には愛刀。その刀身からは太陽のごとき炎熱が放射されており、火炎、光熱への耐性を有するベルンを除く万象が溶けていく。横一文字に振るわれる刃は寸分たがわずケラウノスへ吸い込まれ、その首を容易く溶断して。
「小細工など効かん。そして貴様がある限り、正面からの突破もまた、俺が許さん」
その首が断ち切られる寸前に閃く極光。背後からの、完全なる奇襲で、後手を取ったにも関わらず。男は首を断ち切らせながら振り向き、
ベルン・カレイヒの殺し方。マグサリオンには出来ず、ケラウノスならば出来ること。それは、会敵即殺の一言に尽きる。マグサリオンは相手を理解し、そして殺すという手法を取る。速攻で殺すのではなく、時間をかけて、それこそ遅効性の毒のように、次第に効いてきて、最後にはあっけなく、瞬時に首を落とす強敵キラー。
ケラウノスは、彼がヴァルゼライドと呼ばれる人間だったことから常に真逆の格上キラーだった。苦戦はする。危機にも陥る。だが常に悪即斬。理解はしよう、だが殺すと言いながら相手の理想を聞くでもなく、己の道の上にあるすべてを轢殺して回る破壊兵器。ゆえにこの場において、ベルンが同行するより先に、ベルンの可能性がケラウノスの覚醒に追いつくより先に、首を落とし、速攻で沈めるという荒業が功を奏した。
いつの時代も、どんな時でも絶対不変の真理。
天霆の轟く地平に、闇はなく。閃烈なる七刀を振るう英雄の前に、あらゆる邪悪は滅び去る。相対して彼を下せるならば、彼と同等の英雄、あるいは彼が生み出した歪みに巻き込まれた敗残兵のみ。
かくして物語は非常にあっけなく。或いは順当に。終わりを迎えたのだった。
──To be continue.
かつて。二十行ぐらいで藤井蓮に負けたこともありました。まじで瞬殺過ぎて千文字に到達できず、続きが書けなくて没になりました。
それと比べると善戦したと思いますが……。
コンテニューしようかどうか、迷い中でございます。