『私の相棒は猫舌でツンデレ属性である』Byファイズフォン 作:ボルメテウスさん
Mr.Jは、その日、日課であるチャコの散歩を行っていた。
ラッキークローバーとして活動していない時以外には、生活のほとんどをチャコの世話か身体を鍛えている事に専念していた。
そんな日常の最中、Mr.Jは懐から電話が鳴っている事に気づく。
その電話の画面を開く。
「ねぇ、なんで、そんな事ばっかりするの?」
そう、電話の向こう側からMr.Jを尋ねてくる女性の声。
それに対して、Mr.Jはそのまま無表情のまま。
『それが仕事だから』
普段から日本語ではなく英語だった。
「仕事ねぇ。
あなたの体格だったら、他にも選択肢はあったんじゃない?」
そう、携帯からの声に対して、Mr.Jはまるで昔の事を思い出すように、空を見上げる。
『人間は、人種が違うだけでも差別をする。
同じ人種でも、差別をする。
私は、人間ではなく、オルフェノクとなった事でようやく同じ人種と言える存在に巡り会う事ができ、仲間ができた。
何よりも』
そう言いながら、Mr.Jはチャコを抱き寄せながら、言う。
『この子の為にも』
「……それ程の優しさがあるのに、なんで』
そう言いながらも、まるで残念そうに言う彼女の声に、Mr.Jは目を向ける事ができなかった。
Mr.Jは、その日も馴染みのある店へと向かおうとした。
そこのペットショップの店主は、チャコには多く世話になっており、彼がある意味、頼りにしている人物だった。
すぐにいつものように店へと入る。
何時もならば聞こえてくる動物達の声。
だが、それとは別に、疑問に思った。
『?』
疑問に思い、Mr.Jはそのまま店に入る。
馴染みのある店主の気配もなく、気になって入ってみる。
そこで見たのは、灰だった。
先程まで、人だった証のように、服だけが残っていた。
それには、Mr.Jも馴染みがあった。
『まさかっ』
気づくと共に、Mr.Jはすぐに目を見開く。
同時に、店の奥から出てきたのは。
「よぉ、やっぱりここに来たよなぁ」
『……』
見ると、そこには青年がいた。
おそらくは、この店に、Mr.Jがよく通っているのを知っている人物だろう。
同時に、その正体もよく知っている。
「Mr.J。
あんたを倒せば、俺もラッキークローバーの一員になれる。
だからよぉ、死んでくれよなぁ!」
それと共に青年の姿が変わる。
それはオルフェノク。
スミロドンの特徴を備えたオルフェノク、スミロドン・オルフェノクへと変わる。
それに対して、Mr.Jは、冷静に、その手にある携帯を取り出す。
今、戦闘を行えば、チャコが傷つく。
小柄なチャコを地面に置けば、すぐに襲われる事は簡単に分かる。
何よりも、オルフェノクの身体では、チャコを傷つける可能性がある。
だからこそ、Mr.Jが選んだのは、ライダーとしてだった。
『この状況だったら、良いよな』
「えぇ、あいつは命を冒涜した」
その状況はMr.Jにとっても好都合だった。
だからこそ、変身コードを入力し、そのまま腰にあるベルトにセットする。
『変身』
同時に、Mr.Jはその姿が変わる。
緑色の戦士、仮面ライダーイオタへと、姿を変える。
「まさかっベルト!
へへっ、それを手に入れれば、俺だって」
『お前のような奴。
オルフェノクとして、残しても不利益なだけ。
ここで始末する』
同時に、ミッションメモリーを取りだし、そのままイオタの専用武器であるイオタシールドを展開させる。
それは、自分の手元にあるチャコを守る為に。
「ははぁ、犬を庇って、戦う気かよ!!」
それと共にスミロドン・オルフェノクが襲い掛かる。
同時にイオタはその片手を防がれた状況においても、冷静に拳を構える。
片手を封じられている状況。
だが、それでも数々の戦いを乗り越え、ラッキークローバーとして活動しているMr.J。
その戦闘力と共に腕力も優れている。
しかし、スミロドン・オルフェノクは、冷酷に、その狙いはチャコへと向けていた。
いや、チャコだけではない。
店内にいる動物達に対しても遠慮無く、攻撃を仕掛ける。
知り合いであり、既に故人とはいえ、彼が大切に育てた動物達を死なせない為に、Mr.Jはなるべくその身を盾に戦う。
実力も、戦闘センスも、才能も。
そのほとんどがMr.Jの方が優れていた。
ただ、彼が追い詰められているのは、情故だった。
それをスミロドン・オルフェノクは追撃していた。
『ぐっ』
遠慮のない攻撃に対して、顔を歪むMr.J。
このままでは危険。
そう考えた時だった。
「変身!」
聞こえた声。
見ると、そこにはMr.J以外の人影が。
そこには、どこかイオタと似た印象があった。
フォトンブラッドの色は水色で、灰色の装甲。
その正体はすぐに気づいた。
『木場勇治っ』
現在、スマートブレイン側のライダーとして一応は登録されている。
だが、実際には人を襲わないという事で、ブラックリストにも記載されている人物。
実戦データも兼ねて、オルフェノク達に戦って貰う狙いもあるという奇妙な人物。
そんな人物が、Mr.Jを助けた事に疑問に思った。
「あなたは、あいつとは違うライダーなのか」
そう疑問に思っている間にも、ニューズへと変身している木場が目に向けたのはイオタが手元にあるチャコだった。
それを見ただけでも少なくとも、木場が戦うべき相手は既に分かった。
「お前は、ここから出て行け!!」
同時に木場はそのままスミロドン・オルフェノクを外へと追い出す。
幸い、人は少なく、動物達には当たらないように配慮して、追い出す。
それを見たMr.Jはすぐにかがみ。
「チャコ、ここで待っていて」
優しく声を出しながら、近くの既に空となっている犬のケースにチャコを入れる。
同時に外へと飛び出すと同時に、これまでの鬱憤を晴らすように、スミロドン・オルフェノクへと殴るMr.J。
「がぁ!!」
怒りを込めて、放たれたその攻撃に、そのままスミロドン・オルフェノクは吹き飛ばされる。
それに合わせるように、2人のライダーは、そのままENTERボタンを押す。
『『Exceed Charge』』
鳴り響く音声と共に、イオタの手に装着されているイオタシールドが。
ミューが、事前に装備していたミューショットに光が灯る。
必殺技が放つ準備が終えると同時に、そのまま2人は真っ直ぐとスミロドン・オルフェノクに向かって、殴る。
「があぁあぁ!!!」
その一撃を食らい、スミロドン・オルフェノクは完全に灰へと変わる。
同胞であるオルフェノクを倒した。
それに対して、Mr.Jはそれ程、動揺はなかった。
「ありがとう、あなたは一体」
『木場勇治、君には感謝している。
君のおかげで、チャコの命は無事だった』
「えっと、外国語?』
「キバさん。
どうやら、あの方は、あなたに感謝しているようです」
「そうなのか、ミュー?」
同時にベルトから飛び出た携帯はそのまま変形し、そのまま見据える。
「久し振りね、イオタ姉さん」
「ミューちゃんも久し振り!!」
さらには、イオタもまた飛び出ると共に挨拶する。
それと共に変身は解除される。
同時に、Mr.Jは木場勇治を見つめる。
Mr.Jにとって、木場勇治はいずれ殺さなければならない。
だが、人格面を見れば、これまでの報告書と今回の戦いでも僅かに分かった。
彼自身、Mr.Jはどこか好ましく思っていた。
それは、長く行動しているラッキークローバーよりも。
『君と話がある』
乾巧は
-
草加を助ける
-
ミューを助ける
-
2人を同時に止める