『私の相棒は猫舌でツンデレ属性である』Byファイズフォン   作:ボルメテウスさん

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全てが灰に

「・・・」

 

私とバディは、その場所を見つめる。

 

そこには、既に何も残っていない。

 

辺りには、破壊された物も、何も残っていないように。

 

そこには、灰しか残っていない。

 

だが、その灰が何なのか、私達は知っている。

 

「これは、本当にオルフェノクがやったのか」

 

その言葉には、思わず同意する。

 

見渡す限りの灰。

 

それは、1人のオルフェノクから出る灰にしては、あまりにも多すぎる。

 

周辺全ての物を灰に変えたとしか思えないような光景であり、同時にそれは普通のオルフェノクでは不可能だ。

 

そして、それができるオルフェノクがいるとしたら、それははっきりと言えば、化け物だ。

 

「・・・J」

 

そんな光景を見て、少女に送り届けられたイオタは悲しそうに見つめる。

 

元々啓太郎が関わっていた倉田恵子は、慌てたように私達にイオタを渡した。

 

それが、イオタの現在の持ち主であり、私達の敵であるはずのオルフェノクの1人が持ち主である事は、既に私達も知っていた。

 

だからこそ、人間である倉田恵子から渡された時は驚きを隠せなかった。

 

しかし、彼女の必死な言葉に嘘はない。

 

だからこそ、私達は、その言葉を信じて、向かった。

 

けれど、辿り着いた場所には、先程の言葉通り、全てが灰となっている。

 

「この周辺に確か、カメラがあったはず。

インターネット上で、ハッキングすれば、もしかしたら」

 

それは一種の希望だった。

 

ラッキークローバーと呼ばれているオルフェノクの中でも強者と言われた人物ならば、逃げている可能性があった。

 

だからこそ、すぐに行った。

 

だが、そこに映し出されたのは、あまりにも残酷な光景だった。

 

私達がかつて戦ったクロコダイルオルフェノク。

 

その戦闘能力は既に知っていた。

 

だが、それと向き合っているオルフェノクの強さは異常だった。

 

手に持った巨大な剣を構えて、真っ直ぐとオルフェノクに向けて、振り下ろす。

 

振り下ろされ、外れた攻撃は、地面を大きな亀裂ができる程の一撃。

 

それだけでも、かなりの攻撃力があるのは分かる。

 

しかし、それに対して、まるで重厚な鎧を思わせる身体をしたオルフェノクは軽々と避けると、巨大な爪をそのままクロコダイルオルフェノクに向けて、薙ぎ払う。

 

かなり重い一撃だったのか、クロコダイルオルフェノクは、そのまま吹き飛ばされる。

 

「まったく、Mr.Jは弱いねぇ。

僕も君と戦うの、結構楽しみだったのに、これは期待外れだったかなぁ」

 

倦怠感と不気味さを感じさせるような話し方。

 

それは草加雅人とは違った恐怖があった。

 

それに対して、Mr.Jは立ち上がる。

 

「お前は、危険過ぎる。人間だけではなく、オルフェノクに対しても危険だっ」

 

「えぇ、僕達、同じラッキークローバーの仲間じゃないかぁ、そんな事を言われると、ショックだなぁ」

 

そんな言葉とは裏腹に、そのオルフェノクはまるで悲しそうに見えなかった。

 

そんなオルフェノクに対して。

 

「何時か、その態度が破滅を招くぞ」

 

「だったら、お前が先に破滅したら」

 

同時にオルフェノクは、その腕に青い炎を灯す。

 

それと共に、地面を叩きつけると同時に、カメラが揺れ、画面が消える。

 

おそらくは、この時点で、全てを灰にしたんだろう。

 

「・・・イオタ、こいつは一体何者なんだ」

 

「私も会った事はない。

けど、ラッキークローバーの1人だという事だけは分かる」

 

「そうか」

 

その言葉と共にバディは何かに気づいた様子だった。

 

「バディ、このオルフェノクを知っているのか」

 

「・・・あぁ。

ただ、言えるのは、こいつは絶対に倒さないといけない敵。

それだけだ」

 

それがどのような意味を持つのか、私は分からない。

 

だが、それは正しい覚悟だと、私は信じたい。

 

「ただ、今は」

 

「そうだな」

 

この場で、少女を、愛犬を護る為に戦った仮面ライダーの死を、祈ろう。

乾巧は

  • 草加を助ける
  • ミューを助ける
  • 2人を同時に止める
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