この度、うちのかわいいかわいいどくポケモンたちと主人公君の冒険をSSとして書かせていただきました。
笑いあり涙ありの感動大スペクタクル(?)を、ぜひお楽しみください!!
また、水瀬 蒼空(@sora_minase)さんに主人公くんの素敵なイラストを描いて頂きました!!ありがとうございます!!
【挿絵表示】
パルデア地方。
そこは険しい自然と人々の暮らしが見事に調和する場所。
また、この地方の最大の特徴と言えば、中央に鎮座するオレンジアカデミーであろう。
世界的にも最大規模の学校であるオレンジアカデミーに入学する為だけにこの地方に訪れる人も多いという。
そんな我らがオレンジアカデミーで首席の座を欲しいままにする、学校始まって以来の天才と謳われている(はず)の美少年がいるという。
一体何者なのだろうか……。
ーーーそう、ボクである。
「……またレンがくだらない事考えてそうな顔してる」
むふーと心の中でドヤ顔をしていると、隣を歩くハルトにとても心外なことを言われた。
「いやいや、ただやっぱりボク凄いな〜って再確認しただけだよ」
「ほらくだらないじゃん」
ハルトは最近オレンジアカデミーに編入してきた編入生で、ちょっと前に仲良くなった。
生徒会長にえらく気にいられてたり、めちゃめちゃイカすモトトガケを乗りこなしてたりとボク程じゃないけど結構凄いやつだ。
え、そんなお前は何者かって?
ふふーん、よくぞ聞いてくれました。
ボクはレン。ここオレンジアカデミーの首席学生!
そう、つまりボクがいちばん、つよくてすごいってことである。
……これなんとなく誰かと被ってる気がするな。やめとこう。
「それよりさ! 次いつバトルする!?」
「え〜、ネモさんとイヤという程やらされてるからなぁ……」
ポケモンバトル、それは自分のポケモンと相手のポケモンを戦わせる世界中で最もアツいスポーツ。
ここパルデア地方ではバトルがあんまり盛んじゃなくて、ボク的にはとても残念。
ほら、ボクってば天才じゃん?
何やっても基本人より上手く出来ちゃうからさー、人生つまんないなーって思ってたんだよね。
そんな時に出会ったのがポケモンバトル!
自分のポケモンとのキズナ、素早い状況判断、次の一手を読む予測能力、あらゆる要素が詰まったポケモンバトルはいくらボクでもそう上手くはいかない。
それにボクの愛しのどくポケモンちゃん達を自慢できる最高の場だもんねー、そりゃ好きにもなるってもんだよ。
え? なんでどくタイプかって? おっとそれ聞いちゃいます?
まぁ話すと長くなるんだけど……どくタイプ、めっちゃ好きなんだよね。
……え? 終わりだけど。
ごめん流石に冗談。
でも実際ボクのどくタイプ愛はちょっとやそっとで語れないから、とりあえずまたの機会にして……今はバトルの話だよ!
ハルトったら、生徒会長にめちゃめちゃ気に入られてて、毎日バトルしてるらしいんだよ。
ずるい! あんな強い人と毎日できるなんてずるい!!
……と思ったけど、あの人の
「実際生徒会長と1日何回くらいしてるの?」
「え〜っと……日によるけど大体……15回くらい?」
じ、じゅうご!?
流石にそこまでは……ちょっとイヤになっちゃうかもなぁ……。
よし、生徒会長はハルトに押し付けて、ボクは適当な人と適度に楽しもう。それがいい。
「てかよくそんなにやって平気だね……ちょっと尊敬するよ」
「ん〜、まぁ好きだから?」
くっ! 笑顔が眩しい!
最近先生達がどんどんハルトに籠絡されてってるって聞くけど、これはされるわ……うん。
ハッ待てよ……このままだと先生達のハルト大好き採点のせいで首席の座が揺ら……ぎはしないか。しないと信じたい。
……ちょっと怖いな。これはどこかでボクの凄さを学校にアピールしていかないと。
あ! アピールといえば!
「そういえばハルト! 明日から宝探しだね!」
「うん、でも宝探しって何するんだろ……」
そう、それがわからないのだ。
編入生のハルトはもちろん、自慢だけど入学して1年も経たずに主席を取ったボクも宝探し未経験なのだ。
先生やセンパイ曰く「言っちゃえば自分探しの旅」らしいが、わざわざ「宝」と銘打つのだから、まさかそんな天下のオレンジアカデミーともあろう所が「君達のその冒険の記憶こそが、何よりの宝物だ!」なんてそんな言うわけ無いもんな……。
一体何なんだろう「宝探し」……とっても楽しみだ。
□■□■□
「つまり君達のその冒険の記憶こそが、何よりの宝物なのです」
悲報、世界屈指の名門学術機関オレンジアカデミー、終わる。
あのオレンジアカデミーの名前と同じかそれ以上に有名な程偉大な知識人であるクラベル校長の教育方針がまさかの「根性論」……?
いや、しかし高名なポケモンバトル学者の中にも当たりにくい技は気合いで当てる。当たらない時は気合いが足りなかった……と提唱する人も居るくらいだし、実際論文のデータでも一定の効果は……。
……いや、多分そんな小難しいこと考えてないな。
だって見てよクラベル校長の目、まるで少年のようにキラキラしてる。
それに実際パルデア地方を1人で旅することで人間として成長できるというのは、わざわざデータを取らなくてもわかるくらいハッキリしてることなんだ。
机に向き合ってるだけじゃ、歴史に名を残す学者にはなれないぞというクラベル校長からの教訓なのかもしれない。うんきっとそうだ。
「それでは『宝探し』、スタートです!」
クラベル校長のその宣言と同時に駆け出していく一般生徒達を尻目に見ながらハルトを探す。
あのド派手なオレンジ色の髪ならすぐ見つかるはず……お、見っけ。
「おーいハルトー!」
「あ、レン」
ボクを見つけるやいなや、ぱたぱたとこちらへ駆け寄ってくるハルト。
「いやーまさかの少年ジャンピング方式だったね」
「うん、僕もビックリしちゃった」
「それでハルトは宝探し、まずは何する?」
「ん〜、実は色んな人に色んなことを頼まれちゃって……なにからしようか迷ってるんだよね」
どうやらハルトは、生徒会長にジムチャレンジを、ペパーセンパイに秘伝スパイスとやらを、そして訳あって言えないけどもう1つ頼み事をされているらしい。
はぁ、相変わらずハルトったら人気者だね……。
「ってペパーセンパイ!?」
「うわびっくりした。急に大声出さないでよもう」
「それよりペパーセンパイだよ! 知り合いなの! どこに行けば会える!?」
ペパーセンパイ!
あの人にコネが出来ればボクもエリアゼロに……!
エリアゼロ、それはパルデア地方の中心に空く巨大な大穴。
これまで世界中の賢人や強者が何千年に渡り挑み続け、そしてその尽くを跳ね返してきた
そのエリアゼロ研究の第一人者であるオーリム博士は現在、大穴の中で研究を行っていると言う……。
また、今のパルデアの特徴でもある『テラスタル』という現象を発見、普及した人物でもあり、歴史の教科書に乗るレベルのすごい人なのだ。
そんな人に会えるチャンスが今目の前に!
「レンのことだから博士目当てだろうけど、ペパーも連絡取れないんだってさ」
「……………………なーんだ」
そっか……会えないのか……。
ま、別にオーリム博士に会えなかったとしても、ペパーセンパイには会ってみたいな。
「じゃ、ボクはとりあえずジムめぐりでもしてこよっかな〜」
「まぁたしかに一番わかりやすいしね」
ジムをめぐれば必然的に強くなれるし、パルデア中を回ることも出来る。
それに8つ集めればポケモンリーグにも……。
「あっ!!」
「もう、今度はどうしたの?」
ふふーん、いい事思いついちゃった〜。
「ふふっ、ひーみーつ♪」
「絶対ろくでもない……」
いやーやっぱりボクってば天才だな〜。
もう怖いもん、自分の才能が。
「じゃっ! お互い宝探しがんばろーね!」
「あ、ちょ、ちょっと!」
そうと決まれば善は急げだ。
ハルトに別れを告げたったかたったかと走り出す。
「………………折角一緒に行こって誘おうと思ったのに……」
!? ボクのハルト尊いレーダー、略してハル尊いレーダーがビビッときた!
「今なんか言ったー!?」
「なんでもないよばーか!」
振り返るとちょっと拗ねてるみたいなハルトが目に入る。
くそっ、ボクは今何を聴き逃してしまったんだ……!!
しかしこの様子ではもう一度言ってと言う訳にも行かないし、後ろ髪を引かれながらもボクは目的地に向かった。
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「では、どうぞこちらにおかけください」
「失礼しまーす」
机と椅子、そして1台のパソコンのみがある部屋でそう促され椅子に座る。
ボクが腰掛けるのを確認すると、目の前の女性はすぅっ大きく息を吸い、重々しく告げた。
「これより、ジムリーグの1次テスト、面接を開始します」
というわけでやって来ました記念すべき1つ目のジム(?)テスト、その会場はポケモンリーグ本部です!!!
「随分とお早い到着でしたね」
「まあ直行してきたからね、どう? ボクが一番早かったでしょ?」
「それどころか歴代でも最速の挑戦ですよ」
そう言いながらニコッと笑う面接官さん。
歴代1位!
いや〜またひとつオレンジアカデミーの歴史に名前を刻んじゃったな〜。
やっぱりボクってば特別だし? 他の人とは違うことしたいよねって思って来たんだけど、やっぱり成功だったみたい。
「お持ちのバッジは……0、ですか……」
「そりゃあ開会式の後直で来たからね」
これでちゃんとバッジ揃えてたら不正だよ不正。
「でもさ〜、ジムバッジって言っちゃえばこれだけバトル頑張ったよっていうがんばったで賞でしょ? どうせすぐ取れるんだしあってもなくてもよくない?」
「私達が直々に選んだジムリーダーの皆さんでは相手にならないと?」
「だってボク、天才だもん♪」
ま、本気のジムリーダーとのガチバトルならわかんないけど、所詮は使うポケモンを制限された舐めプでしょ? そんなのに負けるわけ無いじゃん?
「なるほど、随分と自分に自信をお持ちなんですね」
「そりゃあもちろん」
事実だもん。
「では、これで面接を終わります、結果は担当のものがお伝えしますので、お待ちください。ありがとうございました」
「はい、ありがとうございましたー!」
椅子から立ち、すたすたと出口へと向かう。
いや〜これは合格しちゃったかな〜。
ジムバッジ0個でチャンピオンになるとか、流石の僕でもスゴすぎるんじゃ?
「あと」
ルンルン気分で歩いていると、ドアに手をかける位の時に呼び止められた、
なんだろう、すっごいカッコよかった! とか言われちゃうのかな?
「あんま大人を舐めとると、痛い目みんで」
「……あはっ」
ドクンと、胸が脈打つ。
面接官さんは先程までの柔和な雰囲気とは打って変わって、その姿はまるでナイフのような鋭い雰囲気を纏っていた。
それはあまりにもカッコよく、大人の威厳を携えていて、だからこそ……。
「やってみなよ、ざ〜こ♪」
べっと舌を出し、啖呵を切りながら部屋を後にした。
多分この後はバトルでしょ?
あの人が出てくるかはわかんないけど、とても……とても楽しみだ。
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「面接は、不合格となります」
「そんなバカな!?!?!?!?!?!?」
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