Arknights:間章・志操堅固 作:タスマニアたけしMK1a
『パイロット、目標地点まで残り5kmですがひとつ問題が』
「ん?...あぁ、お前の体じゃ到底入れないな」
あの戦闘以降分かったことがいくつかある。
この世界には「源石病」なる病が蔓延している、こいつは未だ治療法が確立されてない不治の病だそうで、感染者に対する差別もかなりあるようだ。
そして次、この世界には俺たちの知る人間は居ない。いるのは犬、猫、爬虫類(他にも数多の種族がいるため省略)の動物の特徴を持った「先民」と呼ばれるもの達が人間の立ち位置にいる。
3つ目、仮面の暴徒は「レユニオンムーブメント」とかいう感染者のみで構成された組織らしいが、今回のような暴動を起こしたのは初めてらしい。
そしてこの世界の名は「テラ」AWにデータバンクに接続して調べてもらったが、そんな惑星の情報は載っていなかった。やはり元いた世界とは違う時空らしい。
そんで今俺たちが向かっている場所が「龍門」、移動都市という、天災を避けるため移動機能が着いた都市らしい。
『私のシャーシで検問を突破するのは推奨出来ません、対策を練らねば』
「...うーん、俺一人なら検問所を隠密突破出来るが....AWは悪いが都市の外に居てもらうしか無いよな」
『了解です。ご安心を、私の体を破壊できる歩兵はそういません。』
「違いねぇ」
だが早い内にAWを修理、収容できる場所を見つけないとな。流石に壊れたままじゃ締まらねぇ。
「ほぉ、こりゃあ中々デカい街だな。」
技術力だけならば俺たちの時代からざっと500年は遅れてるこの世界だが、こういう景色も悪くはない。
何人もの人間が行き交い、街全体が喧騒に包まれている。いかにも都市らしい光景だ。
『パイロット、現在の状況下において最も優先すべきは社会的地位の確立です。最善策は元いた惑星に帰還する事ですが、方法等も不明のため、現実的ではありません。故にこの世界に順応する事こそが優先であると進言します。』
「だがこの世界で俺は戸籍を持たない不審者だ。そんな人間を雇うところなんてあるか?」
『ご安心を、お世辞にもこの世界の治安は良いとは言えません。戸籍の偽造や虚偽の申告をしても発覚することは無いでしょう』
「お前もワルだねぇ」
『最優先のプロトコルは任務の執行、及びパイロットの保護です』
はあ、就職活動なんて殆ど経験無いんだがな....
数時間後
「ダメじゃねぇか!!」
『先程の運送会社*1で21軒目ですね。諦めて傭兵になることを推奨します』
「傭兵か....」
別に戦うことが嫌いって訳じゃねぇ、戦場では数え切れないくらいのパイロットやライフルマンを屠ってきた。
初めの頃こそ罪悪感に苛まれたが、もう慣れてしまった。なんなら俺にとって戦闘職は天職と言えるだろう。
....まあ、まずはやってみるか
なんかそれはそうとさっきから銃声が響き渡ってないか?しかもこっちに近づいて来て...!?
「あぶねっ!?」
『パイロット、パイロット。無事ですか』
「ああ!無傷だ!」
いきなり壁吹っ飛んだぞ!!!この街の治安どうなってんだ!!
『複数のシグナルを検知、数にして22、街中での交戦は推奨できません』
たしかにAWの言う通りだが...アイツら、かなり不利だな。
俺の前方20m程の距離にいる2人組の女、片方が小銃で応戦してるがなにせ敵の数が多い上に遮蔽物もある為か、苦戦している様子。
もう片方の武器は片手剣、相手の張っている弾幕を前に突貫するタイミングを失ったらしい。
「流石に見殺しには出来ねぇな」
『了解、可能な限りヘルメット内無線で支援を行います。敵は20体』
ジャンプキットが唸りを上げて起動したのを確認、即座にウォールラン。
そのままボルトSMGをしこたまぶち込む、銃身から放たれるエネルギー弾は容易に敵を屠っていった。まずは5人。
『敵がこちらに気が付きました。注意を』
奴らがこちらに照準を向けたのを確認、ウォールランの勢いのままクロークを発動し懐に潜り込み6人。
そして突如姿を消した俺を探そうと混乱する敵の喉にナイフを刺す。これで4人。
最後にグレネードを唖然とする敵の口にねじ込んで他の奴らの方に突き飛ばして全滅。
「ふぅ、大したこと無かったな」
『流石ですパイロット、戦闘効率評価が上昇しました』
「このくらいじゃなんとも「あーあ、やっちゃったね」...あ?」
「ここじゃ殺しはご法度だよ、助けて貰って悪いけどさ」
「でもアイツらは殺そうとしてきてなかったか?」
「いやまぁ、確かにそうだけど」
小銃を持った方の女が言うにはこの街では殺しはご法度らしい。
....ふむ、Lスター*2で証拠隠滅をしようか、こいつなら肉片1つ残らず消せるしな。
「えっ、なにしてるの?もしかして死体撃ちしようとしてる?流石にそれは止めるよ?倫理的に止めるよ?」
「安心しろ、肉片1つ残らず消える」
「そこじゃないよ!!!心配してるのはそこじゃないから!!!」
「まったく、騒がしい小娘だな...」
「ムキーーーッ!!!」
なんだこいつ、猿か?見た目は天使みたいな輪っかついてるのに
「落ち着けエクシア、まずはこの状況をなんとかしよう。猿になってる暇は無い」
「う...確かに。でも殺ったのはあの人だし...」
「私たちがあのマフィア共とやり合っていたのは周りの人間に目撃されているだろう。どちらにせよ疑われるのは避けられない」
腰の辺りまで黒髪を伸ばした女の方は中々冷静な判断が出来るらしい。赤紫の方はムキムキして話が通じん。
「俺がこの銃を使って死体を消せば解決する。多少血溜まりは出来るだろうがそれくらいなら誤魔化しが効く」
「むう....致し方ないか。頼む、恩人殿」
「え?死体を消せる銃ってなに?こわいよ、そんなの聞いたことないよ?え、ちょ!?ホントに消えた!こわいこわいこわい!!!」
「へぇ....で、そいつが例の?」
「そ、死体撃ちした奴」
「エクシア、確かにそれは事実だが、あそこに遺体を残しておけば必ず近衛局はいずれ私達の元にたどり着いたし、なにより彼に助けられたのも事実だ。それくらいにしておけ」
「はーい」
あの騒動の後、俺はこの2人の所属する運送会社「ペンギン急便」とやらに連れて行かれた。
そこで目にしたのは...喋るペンギン。人形とかじゃなくて本当にペンギンそのもの、これが社長ってマジかよ。ヤベーなテラ
あ、ちなみに小銃使いの方はエクシア、片手剣の方はテキサスと言うらしい。その他にもなんか金にがめつそうなクロワッサン、現役アイドルのソラがいる。濃いな
「まずは礼を言おう、ウチの社員を助けてくれてありがとな」
「気にするな、成り行きで助けただけだ。...あぁ、名乗り忘れてたな、アルフだ。よろしく頼む」
「おう、宜しくなアルフ。さて、ただ礼を言ってはい終わりってのは俺のやり方に反する。さあ、何が欲しい?金か?酒か?」
欲しい物...そうだ。あのイザコザで忘れてたけどおれ職探ししてたんだった。
「そうだな...仕事が欲しい。今は無職状態でね」
「仕事か...よしっ!ここで働くってのはどうだ!」
「あっ、それはいいです」
それを聞いたペンギン急便は全員ずっこけた。
いやだって普通嫌だろ。街中でマフィアとドンパチする運送会社とか。
「そこは了承する流れでしょ!?」
「いや...街中でマフィアとドンパチする会社はちょっと...」
「ド正論やな」
「あはは....」
選り好みしてる余裕がないのは重々承知だが、ここに就職したら確実にストレスで禿げると勘が言っている。俺の勘をよく当たるんだ。
「...えぇい!なら紹介してやるよ!飛び切りの大企業をな!」
「悪いな、なんか偉そうにしちまって」
「気にすんな!このくらいの事でキレるほど俺の器は小さくねぇからな」
飛び切りの大企業....一体どんなところなんだろうか。ほうほう、名前は...
「ロドス・アイランド、か」
ボルトSMG
癖がなく安定した性能の武器、作者も初心者の頃はお世話になった。
主人公
フロンティアでの死因。
9機の精鋭タイタンに包囲されるも奮戦、最後の一機と相打ちする形で倒れた。頭おかしいよお前
ペンギン急便の皆さん
なんかヘルメット被った不審者に社員助けられた。ちなみにエンペラーは1人で酒を飲みながら「新入社員が入ってこねぇな...」と愚痴ってたらしい。
ロドス組
あのスナイパーやばかったね。
ダメよアルフ!この圧迫面接を耐えれば安定した給料とフカフカのベットが手に入るんだから!諦めないで!
次回、主人公就職。