変わる世界で配信中   作:ありくい

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お知らせ
『死者の野望』と題したお話で、カトレアが恵ちゃんに憧れているというような発言をしていましたが、間違いです。陽菜ちゃんでした。修正しました。m(_ _)m


これからといまから

お昼頃に目を覚ますと、恵はもういなくなっていた。

 

「流石に起きよっと」

 

スマホをいじっちゃえば動けなくなるから、通知も見ないでポケットに突っ込む。そのまま、リビングへ向かった

 

「あ、おはようお姉ちゃん」

 

台所でトントンと料理をしている恵に声をかけられた。

 

「おはよう。三春さんは?」

 

「え?あー…そこに寝てるよ」

 

クイッと顎で指した先には、足をソファの上、体をテーブルの下とかいう中々に癖が強い姿勢ですやすやと寝ている三春さんがいた。

 

「えぇ…」

 

ちょっとびっくりしたけど、流石に体の節々が痛みそうなのでソファへ持っていって寝かしてあげた。

 

「もー。恵、流石にこれはどうにかしてあげなよ」

 

いや、無理矢理起こされたから苛ついて…じゃなくて、料理中にその姿勢になったから、仕方なくだよ」

 

「あー、それなら仕方ないね。ごめんね。えっとどうする?起こそうか?」

 

料理中なら、もうすぐ朝ごはんだ。いくら眠くてももうお昼。私と違って、ご飯を食べたのが昨日なのだから、きっとお腹を空かせているはずだ。

 

「いや、いいよ。後41分と10秒くらいで起きると思うから」

 

正確すぎない…?

 

そして、なんとなく配信中だったサイコミールさんの配信を見ていると、40分くらいで本当に目が覚めた。

 

「ふわぁ〜。ん〜っ!久しぶりにすっきり起きれました〜ってあれ〜?あ〜!めぐ」

 

「朝ご飯できたよ?食べないの?」

 

「食べる〜」

 

三春ちゃん。何か言おうとしていた気がするけど気の所為だったのかな…。

 

とまあ、そんな一幕がありながら、朝ご飯(昼)を済ませると、恵が切り出した。

 

「提案します!私と三春も化け物を倒しに行きたいです!」

 

「ええ〜!?」

 

「…どうして?」

 

三春さんが驚いているところを見ると、三春さんにとっても初耳だったらしい。そんな、突然思いついたようにみえるその提案を恵がしたというのは、多分意味があると思う。危ないから却下したいけど、それはまだだ。

 

「もうすぐイベントがあるから、それ用の実践訓練だよ」

 

「いや、でも、化け物は私が倒すし、なんなら殆どは家に入ってこないんだから家に入っていればいいと思うよ?」

 

「お姉ちゃん。結局化けガエルって家の中に入ってくるらしいよ。自衛隊から注意喚起のポスターが来てたの」

 

恵が取り出したそのポスターには、化けガエルについての説明、写真、そして、電話番号が書かれていた。この電話番号に電話すると、最寄りの自衛隊員に情報が伝わり、その隊員が駆除してくれるそうだ。凄いなぁ…。

 

「まあそういうわけで、これからも化けガエルみたいなタイプがいつ現れるかも分からないし、それに、もしかしたら突然ゴブリンの王みたいな奴が現れて、家を壊しちゃうかもでしょ?力をつけるなら今のうち。いや、むしろ遅いほうだからはやくやりたい。」

 

「私は別に後方支援だけで〜…?」

 

「私とお姉ちゃんで守れるように、三春の動きに慣れたいの」

 

「あっ、はい〜うぅ、私の楽しみにしていた剣様の配信がぁ〜…」

 

うーん。…まあ、前々から感じてはいたけど、そうだよね。どう考えても家から出さないほうが危ないよね。化けガエルや空飛ぶっくのせいで、家の安全性が疑問視されて来ているし…。

 

「わかった。でも、時間は9時から11時まででどうかな?流石に、12時の新しい化け物は、私の配信を見てから戦って欲しいし」

 

「…むぅ。わかった。取り敢えずはそれでいいよ。確かに、初見でダークナイトに勝てるとは思えないし。でも、いつも思うけど無茶はしないでね!」

 

「わかってるよ」

 

いっつも聞いてくるけど、心配させるわけにはいかないからちゃんと返す。よし、と恵は頷いて、

 

「じゃあお姉ちゃん。そして三春。改めて、能力の確認をしない?」

 

そんな提案をしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

どういうこと?と聞くと、ちょっと待ってと返されたので、三春さんと一緒にニュースを見ながら待つ。ニュースでは、一夜にして失踪した多くの死者(ニュース中では不思議な言葉を話す人とされている)についてと新たなイベントについてで持ち切りだった。

 

ネットには沢山の情報が錯乱しているけど、テレビでは無駄にそういった情報を流さず、確定している事実だけを報道していた。また、ネットを信じすぎないようにとの注意喚起も促している。

 

おそらくは、ネット上で不思議な言葉を話す人=死者という説が台頭していることへの配慮だと思う。私達は事実だと知っていても、普通は知らないし、それを信じて無謀な行動を取らないようにするためだろう。

 

「お姉ちゃん。今いいかな?」

 

と、そこで、恵が声をかけてきた。くいくいと手招きをしているので、テレビを消して、三春さんと一緒に立ち上がる。

 

「これ、最近話題なんだけどね?」

 

そうして見せられたのは、能力全集!と題されたサイト。配信者や著名人などの能力を動画とともにまとめている。

 

「これ、いろんな能力を知れるってだけじゃなくて、そんな使い方が!?って驚くこともあって面白いんだよ。でね、思ったんだ」

 

恵は言葉を一旦切って、言った。

 

「お姉ちゃんの能力、意味わからないこと多すぎない?」

 

 

 

…え?

 

 

 

 

 

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