変わる世界で配信中   作:ありくい

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大きなカブトムシの倒し方!②

嘘でしょ?非常識すぎるって!この前の私を燃やした人と同じかそれ以上だよ!

 

『カブトムシっ!』

 

採ったばかりの魔石を使って、縦にする。このカブトムシの外骨格はちゃんと硬いし、デカいし、重量もまあまああるので悪くないはずだ。

 

「無駄ぁ!」

 

『ぐぇ』

 

吹き飛ばされはしないが、それでも衝撃が腹部にはしる。威力たっか…!

 

「まだ終わらんぞ!」

 

『もー!!、見てる皆!通報よろしく!』

 

「舐めた真似を!」

 

激昂した相手の攻撃を、何もせずに受ける。カブトムシ越しに感じただけあって、馬鹿みたいな威力の攻撃は、私を大きく弾き飛ばした。

 

胴体消えたと錯覚するぐらいには痛いけど、まだ大丈夫。すぐに立ち上がって、逃げ出す。

 

『ちょっと逃げるね!酔うかもだから、閉じてもいいよ!』

 

「まぁぁてぇぇぇ!!!」

 

逃げれそうな場所…山、かな。ここの畑は山沿いにあるから、そっちに逃げるのが一番良さそう。遭難しないように、深入りは厳禁だけど。

 

『山に入ります!…足おっもい』

 

今になってか、疲労が溜まってきて足が痛い。とはいえ、変な人はそうでもないみたいで、

 

「逃がすかァァァ!!」

 

『オーク!オーガ!ダークナイト!』

 

体大きめの化け物の死体を木に引っ掛けて即席の壁にする。撒けばいい。変なことは考えなくてもいいんだ。

 

『はぁ、はぁ…。この山斜面きついよぉ』

 

必死で登っていると、そこそこ後ろの方から重いものが砕けた音がした。お、なんか律儀に砕くまで攻撃してたらしい。

 

死体とはいえ、オーガとダークナイトを砕いたっぽいのは戦慄してしまうが、迂回という選択肢を取らないタイプなのはわかった。

 

『出来たらもっと奥に走りたいけど、これ以上行くのは…』

 

正直、月明かりも入らないから完全な闇だ。いや、ライトはあるけど今はバレないように切ってるし…。

 

いや、よくよく考えたらこの暗闇で山なんだからバレるわけなくない?あ、でもカメラ光っちゃう。なら髪飾り型カメラを取ってポケットに入れればヨシ!

 

「どこだぁ!!」

 

案の定、さっきまでの爆速の鬼ごっこはなくなり、向こうはガサガサと周囲の様子を気にすることなく私を探し、歩き回っている。

 

「はやくっ!でてこいっ!逃げるな!俺と勝負しろ!」

 

ガサガサと、物音が増えた。

 

(あ、これはやばい?)

 

当然ながら、化け物共は私達を殺しに来ているのだから、人の声に反応して近付いてくる。それより優先事項があればそっちを優先するだろうけど、こんな山奥で、そんなものがあるわけがない。

 

はじめに、それぞれ複数体ずつ、スケルトン、オーク、化けガエルが集まり、群をなして襲い掛かる。

 

「邪魔者はさっさとしねぇい!!」

 

変な人は回し蹴りを繰り出して、ヒットした化け物は、爆発が起きたかのように弾けとんだ。

 

(なにあれ!?あの人の能力!?)

 

「グオオオオオ!!!」

 

「オーガか!はじめてお相手する!」

 

遅れて、オーガが現れる。その大きな図体に容赦なく変な人は蹴りを叩き込む。しかし、流石はオーガと言うべきか、少し傷がついただけで怯む様子を見せない。そしてすぐに、その棍棒を振り回した。

 

「なんという硬さ!であれば、こちらも本気を出そう!」

 

棍棒を避けて距離を取り、そして、瞬きの合間に、変な人の足に、膝からスネまでを覆う鉄のプレートがつけられていた。

 

「覚悟ぉ!」

 

瞬間、さっきのより鈍く、素早い攻撃が、爆音とともにオーガを襲った。それを腹部で受け、超頑丈なオーガの腹筋も、半分ほど凹んでしまう。

 

「2. 3. 4!!!」

 

そこへ何度も追撃を繰り返して、ついに、オーガの顔が地面についた。

 

「ふむ。さてと、…!!明かり見つけたり!」

 

『え!?』

 

明かり!?そんなのほんとにどこにもないはず!!ってあれ?え?何あれ?

 

変な人は、私を普通に通り過ぎて、白く、発行している場所へ一直線に向かう。 

 

『あれは―――接続』

 

羽音と、空気を大きく切るような音。そして、変な人が吹き飛ばされていった。

 

えーと、間に合った?間に合ったかな?多分血が吹き出てないからいけたはず。ただ、もし気絶しちゃってたら接続がきれちゃうから落下のダメージは防げない。応急処置のことも含めて急いで駆け付けないと。

 

ただ、カブトムシに見つかったらマズいから、それは気づかれないようにしないと…。

 

そーっと、そーっと…

 

 

 

大丈夫ですか?

 

なんとか近付けたので、ひとまず声をかけてみる。症状の悪化を防ぐためにも、接続はしたままだ。こういう使い方をすれば、自らへの攻撃に気をつければ人を助けられるのはいい。

 

「う、うぅ…」

 

あ、痛いところありますか?

 

「お前は…」

 

あ、静かにしてもらえますか?静かにしないとカブトムシ来ちゃいますよ?

 

あ、す、すまない

 

そうして、突然パッと目を見開いて。

 

じゃない!!!

 

『わぁ!?』

 

「なんのつもりだ!!というかなにをした!!何故俺は生きている???何故お前は俺を助けようとしてるんだ!!」

 

『ちょ、静かに』

 

バキっ

 

「ん?」

 

『あ』

 

バキっ

 

「なんだ?」

 

『急いで逃げますよ!!!』

 

ブウウウウウンンンン!!!

 

じゅんぱくのかぶとむしが、おそいかかってきた!!!

 

 

 

 

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