ありふれた職業で世界最強 白騎士と創世の龍   作:Als_EX

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10話 互いの事情

ずいぶんと締まらなくはあったが無事ハジメと再会出来た。

だいぶ雰囲気変わってるし、なんか隣に知らん人いるけど。

 

「おい、貴様」

 

……空気読めよ白けるなぁ

 

「何?」

「貴様は何者だ」

「なんで答えなきゃいけない?」

「小僧、口の聞き方を弁えろ。俺を帝国の兵士とわかって言っているのか?」

「ごめんわかんなかった。まさかこんなやつらが帝国の兵だとは思わなくて」

「きっ…貴様ァ!」

 

ちょっと煽っただけで斬りかかってきやがった。

実力主義って聞いてたからちょっと拍子抜けだな。

 

「相手の実力も見抜けないなんて、本当に帝国の兵かよ」

 

未だ不可視のエクスカリバーを抜き、纏う風を圧縮する。

残ってる魔力全部消えるけどまぁなんとかなるでしょ。

 

「…「風王鉄槌(ストライク・エア)」っ!」

 

風は嵐となって帝国兵を薙ぎ払う。

もう殆ど残ってなかったと思うんだけど相手が弱かったのかエクスカリバー(こいつ)が強すぎるのか。

 

「ひ、ひぃぃ!」

 

撃ち漏らしか。

と逃げようとした兵士に斬りかかろうとした時だった。

 

「ストップ」

 

とハジメが待ったをかけた。

 

「なんで?」

「聞いておかなきゃいけないことがある」

 

そう言って帝国兵に歩み寄っていき、こめかみに銃を突きつけた。

 

「た、頼む! 殺さないでくれ! な、何でもするから! 頼む!」

「そうか? なら、他の兎人族がどうなったか教えてもらおうか。結構な数が居たはずなんだが……全部、帝国に移送済みか?」

 

そういうことか。

後ろにいた兎人族にはまだ全員勢揃いってわけじゃないらしい。

 

「……は、話せば殺さないか?」

「お前、自分が条件を付けられる立場にあると思ってんのか? 別に、どうしても欲しい情報じゃあないんだ。今すぐ逝くか?」

「ま、待ってくれ! 話す! 話すから! ……多分、全部移送済みだと思う。人数は絞ったから……」

 

つまり売れるヤツだけ送って他は殺したってことか。

それを聞いてハジメは兎人族を一瞥してからトリガーに指をかけた。

 

「待て! 待ってくれ! 他にも何でも話すから! 帝国のでも何でも! だから!」

 

ドパンッ!

 

トリガーはそのまま引かれ、帝国兵の頭を撃ち抜いた。

無慈悲ではあるが選択としては正しいだろう。

 

「あ、あのさっきの人は見逃してあげても良かったのでは……」

 

1人だけ白髪のよく目立つ兎人族が問いかける。

それに対し金髪の幼女が反論する。

 

「……一度、剣を抜いた者が、結果、相手の方が強かったからと言って見逃してもらおうなんて都合が良すぎ」

「そ、それは……」

「……そもそも、守られているだけのあなた達がそんな目をハジメに向けるのはお門違い」

「……」

 

どうやらこの幼女は怒っているようだ。

ハジメはおそらく奈落の底で会ったのだろうこの幼女とずいぶん仲を深めたらしい。怒っている理由はハジメに対して恐怖の視線を向けたことの様だ。

 

「ふむ、ハジメ殿、申し訳ない。別に、貴方に含むところがあるわけではないのだ。ただ、こういう争いに我らは慣れておらんのでな……少々、驚いただけなのだ」

「ハジメさん、すみません」

 

兎人族の代表らしき人物と白髪の兎人族が謝罪するが、ハジメは気にしてないのかヒラヒラと手を振るだけだった。

 

ハジメは残った馬車の方へ向かっていく。樹海まではまだだいぶ距離があったしせっかくだから有効活用しようってことなのだろう。

ハジメは何処からともなく車を取り出して馬車に……

 

車!?

え、なんで車?どう言うこと?

 

「ちょっと待てハジメ」

「ん?なんだ?」

「なんだその車」

「あぁ〜…まぁ〜……後にしないか?」

 

そういえばびっくりして頭からすっぽ抜けてたが兎人族がいるんだった。

さっさと樹海に行く方が先か。

 

「ほら、お前らは馬車の荷台ださっさと乗れ」

「は、はい!」

「リュートは後部座席だ」

「あ、着いてっていいのか」

「当たり前だろ?戦力としては十分だし、正直お前がいた方が心強い」

「そういうことならよろしく」

 

そのまま車に乗り込む。全員が乗り込んだことを確認し、そのまま車は峡谷上の平原を走り出した。

 

 

 

「…そういやハジメ、その子とはどういう関係なんだ?」

「ユエのことか?そうだな…どこから話すか……」

 

そうしてハジメは少しずつユエと呼ばれてた幼女との出会いを語り出した。

奈落の底の大体50階層にデカい扉があったこと、そこにユエが封印されていたこと、そこから2人で大迷宮を攻略したこと。

 

「…っていうか俺のことは聞かなくていいのかよ」

「まぁ奈落の底でなんかあったんだなとは想像つくしな。生きてたからそれでよし」

「雑だなぁ…」

「んで結局どういう関係なんだよ」

 

質問にはユエが答えた。

 

「……私はハジメの女」

「へぇ〜」

「なんだよその目は」

「いやお前ロリコンだったっけなって」

「ちげぇよ!そもそもユエは年上だ!」

「あ、そうなんだ」

 

合法ロリか。なるほど。

 

「ええっと…ユエさんでいいか?俺は……」

「……白浪リュート、でしょ?ハジメから聞いてる。ハジメの親友なら呼び捨てで構わない」

「あ、そうなのか。じゃあよろしく、ユエ」

「……ん」

 

割といい感じに挨拶を終えることができたな。

 

「それじゃあこの車と銃についても教えて貰おうか」

「これか?これは大迷宮の最深部で貰った魔法で作ったんだ」

 

そう言えばアルビオンが魔法くれるって言ってたっけ。

 

「そんなことよりお前の事情の方を聞かせろよ。特にそのエクスカリバー、何処で手に入れたんだ?」

「そこかよ。まぁ色々長くなるぞ」

 

そう言って俺は今までの大体の流れを話した。

アルビオンのこと、その力"創世魔法"のこと、オルクス大迷宮を100層まで攻略したこと。

 

「なるほどその力でエクスカリバーも作ったと」

「まぁそう言うこと」

 

そんな他愛もない話をしながら俺たちはハルツィナ大樹海へ向けて進んで行った。




読んでいただきありがとうございました。

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