ありふれた職業で世界最強 白騎士と創世の龍   作:Als_EX

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そういえば、僕はドクターなので来週あたりから投稿頻度が落ちると思います。
理由はお察しの通りです。


15話 同行と再会

「ハジメさん。私をあなたの旅に連れて行って下さい。お願いします!」

「断る」

「即答!?」

 

信じられない、といった表情のシアと残念な人を見る目で見ているハジメ。

なんとなくこうなる気はしてたけど本当になるとは。

 

「ひ、酷いですよ、ハジメさん。こんなに真剣に頼み込んでいるのに、それをあっさり……」

「いや、こんなにって言われても知らんがな。大体、カム達どうすんだよ? まさか、全員連れて行くって意味じゃないだろうな?」

「ち、違いますよ! 今のは私だけの話です! 父様達には修行が始まる前に話をしました。一族の迷惑になるからってだけじゃ認めないけど……その……」

「その? なんだ?」

 

なにやらいきなりモジモジしだすシア。

なんかイライラしてきた。

一発ぶん殴っていいかコイツ。

 

『ダメだよ』

 

ダメか。

 

「その……私自身が、付いて行きたいと本気で思っているなら構わないって……」

「はぁ? 何で付いて来たいんだ? 今なら一族の迷惑にもならないだろ?それだけの実力があれば大抵の敵はどうとでもなるだろうし」

「で、ですからぁ、それは、そのぉ……」

「……」

 

モジモジしたまま答えようとしないシアに我慢の限界なのかドンナーに手を掛けるハジメ。

俺もいい加減拳を振り上げかけたその時。

 

「ハジメさんの傍に居たいからですぅ! しゅきなのでぇ!」

「……は?」

 

まぁそんなことだろうとは思っていた。

 

『多分アレだよねぇ』

 

アレだろうなぁ。

 

当のハジメは訳がわからないと言わんばかりの表情を浮かべている。

 

「いやいやいや、おかしいだろ? 一体、どこでフラグなんて立ったんだよ? 自分で言うのも何だが、お前に対してはかなり雑な扱いだったと思うんだが……まさか、そういうのに興奮する口か?」

 

流石にタラシ過ぎないかコイツは。

アレとかコレとか全部無意識かよ、嘘だろお前。

 

「誰が変態ですか! そんな趣味ありません! っていうか雑だと自覚があったのならもう少し優しくしてくれてもいいじゃないですか……」

「いや、何でお前に優しくする必要があるんだよ……そもそも本当に好きなのか? 状況に釣られてやしないか?」

 

「状況が全く関係ないとは言いません。窮地を何度も救われて、同じ体質で……長老方に啖呵切って私との約束を守ってくれたときは本当に嬉しかったですし……ただ、状況が関係あろうとなかろうと、もうそういう気持ちを持ってしまったんだから仕方ないじゃないですか。私だって時々思いますよ。どうしてこの人なんだろうって。ハジメさん、未だに私のこと名前で呼んでくれないし、何かあると直ぐ撃ってくるし、鬼だし、返事はおざなりだし、魔物の群れに放り投げるし、容赦ないし、鬼だし、優しくしてくれないし、ユエさんばかり贔屓するし、鬼だし……あれ? ホントに何で好きなんだろ? あれぇ~?」

 

あれ?コイツ相当ヤバいヤツでは?

 

「と、とにかくだ。お前がどう思っていようと連れて行くつもりはない」

「そんな! さっきのは冗談ですよ? ちゃんと好きですから連れて行って下さい!」

「あのなぁ、お前の気持ちは……まぁ、本当だとして、俺にはユエがいるって分かっているだろう? というか、よく本人目の前にして堂々と告白なんざ出来るよな……前から思っていたが、お前の一番の恐ろしさは身体強化云々より、その図太さなんじゃないか? お前の心臓って絶対アザンチウム製だと思うんだ」

「誰が、世界最高硬度の心臓の持ち主ですか! うぅ~、やっぱりこうなりましたか……ええ、わかってましたよ。ハジメさんのことです。一筋縄ではいかないと思ってました」

 

「こんなこともあろうかと! 命懸けで外堀を埋めておいたのです! ささっ、ユエ先生! お願いします!」

「は? ユエ?」

「……………………………………ハジメ、連れて行こう」

「いやいやいや、なにその間。明らかに嫌そう……もしかして勝負の賭けって……」

「……無念」

 

今回の勝負の際に賭けられていたもの、それはおそらく「ハジメについて行く交渉の際に後押しする」というようなものなのだろう。

この10日間で死ぬ気でユエと戦い続けたのだろう。

 

ユエは仕方がないというような態度で肩を竦めている。

ハジメはチラッとこっちも見たが俺は我関せずといった態度で返した。

この場での決定権はお前にしか無いからな。

 

「付いて来たって応えてはやれないぞ?」

「知らないんですか? 未来は絶対じゃあないんですよ?」

 

「危険だらけの旅だ」

「化物でよかったです。御蔭で貴方について行けます」

 

「俺の望みは故郷に帰ることだ。もう家族とは会えないかもしれないぞ?」

「話し合いました。〝それでも〟です。父様達もわかってくれました」

 

「俺の故郷は、お前には住み難いところだ」

「何度でも言いましょう。〝それでも〟です」

 

「……」

「ふふ、終わりですか? なら、私の勝ちですね?」

「勝ちってなんだ……」

「私の気持ちが勝ったという事です。……ハジメさん」

「……何だ」

 

「……私も連れて行って下さい」

 

「………………はぁ~、勝手にしろ。物好きめ」

 

こうして俺らの旅に新しい仲間が加ったことになる。

 

 

 

 

 

「えへへ、うへへへ、くふふふ~」

 

同行を許されて上機嫌になったシアはさっきまでが嘘だったかのように

残念な姿をしていた

 

「……キモイ」

 

見かねたユエがボソッと呟く

残念ながら俺もそう思う。

 

「……ちょっ、キモイって何ですか! キモイって! 嬉しいんだからしょうがないじゃないですかぁ。何せ、ハジメさんの初デレですよ? 見ました? 最後の表情。私、思わず胸がキュンとなりましたよ~、これは私にメロメロになる日も遠くないですねぇ~」

 

あまりにも調子に乗っている。

 

「「「『……ウザウサギ』」」」

「んなっ!? 何ですかウザウサギって! いい加減名前で呼んでくださいよぉ~、旅の仲間ですよぉ~、まさか、この先もまともに名前を呼ぶつもりがないとかじゃあないですよね? ねっ?」

「「……」」

「何で黙るんですかっ? ちょっと、目を逸らさないで下さいぃ~。ほらほらっ、シアですよ、シ・ア。りぴーとあふたみー、シ・ア」

 

名前を呼ばせたがるシアを放置して今後の予定についての話し合いを始める。

それを見て「無視しないでぇ~、仲間はずれは嫌ですぅ~」と涙目で縋り付くシア。

扱いは仲間になっても変わらないらしい。

 

そんな時、霧を掻き分けて数人のハウリア人が魔物の一部を片手に戻ってきた。よく見るとその内の1人はカムのようだ。

が、何か様子がおかしい気がする。

 

「ボス。お題の魔物、きっちり狩って来やしたぜ?」

「ボ、ボス?と、父様? 何だか口調が……というか雰囲気が……」

 

明らかに様子がおかしい。

カムはもっと礼儀正しい人だったはずだ。

 

「……俺は一体でいいと言ったと思うんだが……」

 

「ええ、そうなんですがね? 殺っている途中でお仲間がわらわら出てきやして……生意気にも殺意を向けてきやがったので丁重にお出迎えしてやったんですよ。なぁ? みんな?」

「そうなんですよ、ボス。こいつら魔物の分際で生意気な奴らでした」

「きっちり落とし前はつけましたよ。一体たりとも逃してませんぜ?」

「ウザイ奴らだったけど……いい声で鳴いたわね、ふふ」

「見せしめに晒しとけばよかったか……」

「まぁ、バラバラに刻んでやったんだ、それで良しとしとこうぜ?」

 

 

「……誰?」

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