待て! 止さぬか! 儂じゃなかったら死んでおるぞ!! 作:一人称苦手ぞ。
お部屋披露大会が始まった。参加者は舎弟と梅雨を除いたくらすめえと全員。それぞれの部屋を見て回るらしい。もっとも、男子の部屋だけみたいじゃけど。腹が空いているからさっさと終わらせたいんじゃけど、常闇の部屋を率先して見てしまったから儂や被身子も参加扱いになってしまっている。まぁ、別に良いか。聞くところによると今日の夕飯は被身子が作ったものじゃない。らんちらっしゅが用意してくれたものらしいからの。
あれ、儂の舌には合わんのじゃよなぁ。不味くはないし、どちらかと言えば美味い部類だとは思うんじゃけど、やっぱり被身子の手料理と比べるとどうしても……。お陰で、食欲が失せた。後回しで良いと思ってしまった。でも空腹は続いているわけで、これはどうしたものかのぅ?
そんな感じで空腹と戦うことにした直後、儂等が目撃したのは青山の部屋じゃ。ううむ、光輝いておる。常闇の部屋とは真反対のようじゃ。これはこれで目に悪い。青山、こんな部屋で暮らしていたら眩しさで目が潰れるのではないか? どうなっても儂は知らんぞ。
「ノンノン。眩しいじゃなくて、ま・ば・ゆ・い!」
……そうか。すこぶるどうでも良かった。こんなでも常闇の部屋よりかは良いかもしれん。いや、同類じゃの。真っ暗と眩しいが隣同士とは、どういう部屋の割り振り方をしたんじゃ雄英は。
で、眩しい部屋の次は緑谷の部屋じゃ。当人は常闇同様に見られたくなかったようじゃが、女子共は容赦ない。抵抗虚しく踏み入られてしまった様子は……少し可哀想な気がするのぅ。
尚、緑谷の部屋はおおるまいとじゃった。憧れているのは分かるが、ここまで来ると……ある種の狂気を孕んでいるような気がしないでもない。あと、机に広げてあった
「入れよ……。すげえの、見せてやんよ……。入れよ、なァ……」
男子棟、二階。最後に残るは峰田の部屋。扉を開け放ち、部屋の中から手招いている峰田は酷く血走った目で儂等全員を呼んでいる。が、
ここまでの男子部屋、どの部屋も癖が強かった。その中でも峰田の部屋は群を抜いて癖が強いのじゃろう。……ふむ、これは逆に気になって来たのぅ。
「ほう、何が有るんじゃ?」
「円花ちゃん!?」
「廻道っ!?」
「馬鹿っ、止せ! 峰田だぞ!?」
いや別に、見たら死ぬわけでもあるまいに。そんなに警戒することは無いじゃろ。まぁ好奇心は猫を殺すとか言うが、少し覗くだけじゃから大丈夫じゃろ。常闇やら青山やら、緑谷の部屋と多分大差ないと思うぞ? ……多分じゃけど。
くらすめえと達、そして被身子の制止を無視して峰田の部屋に踏み込んでみると……。
……。何じゃ、別に普通じゃ。整理整頓はされとるし、この階の他の男子達と比べたら目立つところは特に無い。一目しただけじゃけど、そう思う。これはこれで、つまらんの。どこが凄いものなんじゃか。まさか、ただの誇張表現とはの。
ああ、でも。家具なんかは小さめじゃの。こやつ自身が小さいから、どうしても仕方ないところではある。
「廻道、こいつを見てくれよォ……」
そう言って峰田が儂に見せたのは、何かが大量に入った箱。何かと思って中を見れば……。……。…………。
「どれでもひとつ、持っていっても良いぜ……? 使ってくれよォ、なぁ……! 廻道には、これが良いんじゃないか……?」
犬耳と尻尾が出て来た。いや、これは狐のそれか? どちらでも構わんが、そんな物を進められても困る。何せ……。
「要らん。間に合っとる」
「間に合っ……!?」
おい、箱を落とすな。中身が散乱したじゃろ。
今の音で、
で、その後。儂等は男子棟の三階へ。尾白の部屋は何とも言えなかった。普通過ぎての、面白味も何もない。いや、自分が暮らす部屋に面白味など要らんか。そう考えると尾白の部屋は最良の単純素朴なのかもしれぬ。しんぷるいずべすと……とか言うやつじゃの。
飯田の部屋は眼鏡と蔵書。どちらも数が多かった。被身子が気になる参考書や問題集を幾つか物色した後に借りていて、そこから少し勉強について飯田と話し込んでいた。ぐぬぬ……。儂の頭の上で小難しい話をするなっ。あと、儂の被身子じゃぞっ。儂のっ!
ちなみに上鳴の部屋は、何というか散らかっていた。物が多いと言うか、方向性が定まっていないと言うか。手当たり次第好きなものを集めたと言う点では、二階の男子達と大差無いのぅ。
三階最後に覗いた口田の部屋は、兎がおった。こやつの個性を考えると、動物と共に暮らすのは良い鍛練になるかもしれぬ。日常生活に然り気無く訓練を取り入れるとはの。尚、兎は
「……釈然としねぇ」
「奇遇だね。俺もしないんだ、釈然」
「そうだな……」
「僕も☆」
三階を見終わった辺りで、男子達が不満を口にした。どうやら
それにしても、腹が減ったのぅ。そろそろ夕飯を食べておきたい。このお部屋披露大会、いつまで続くんじゃ? まさかとは思うが、全員の部屋を覗くつもりか……?
「男子だけが言われっぱなしってのは変だよなァ?」
……。いつの間にか、峰田が復活していた。儂等を指差して、何か宣っておる。何でも良いから、早く済ませてくれ。
◆
峰田の提案、と言うか男子の総意により部屋王を決めることになった。何を言ってるんじゃこやつ等は。どうでも良い序列争いをしおって……。まぁ、もう何でも良いか。付き合ってやるから好きにしろ。被身子に振り回されるのと比べたら、全然楽なものじゃ。楽しいかは別として、じゃけど。
男子棟四階。最初に入るのは、切島の部屋じゃ。
「じゃあ切島部屋! ガンガン行こうぜっ!」
「……どーでも良いけど、多分女子にはわかんねぇぞ。この漢らしさは!!」
おっ。切島の部屋は悪くないのぅ。床に筋力鍛練用の器具が転がっているし、部屋の奥には砂袋が吊るされている。口田と同じで、直ぐに鍛練出来るようにしてあるのは大変良い。感心感心。今度、軽く手合わせするとしよう。体育祭の頃より硬くなっているかもしれん。林間合宿では、ひたすら尾白に尻尾で殴られていたからの。その上、自主的に鍛練しているとなると……。うむ、少しだけ楽しみじゃ。
残念ながら、儂以外からの
障子の部屋は……何も無かった。最低限生活に必要な物だけが置かれて居るだけの部屋じゃ。良いのかそれで? まぁ、本人が良しとして居るならそれで良いのかも知れぬが……。
で、五階。瀬呂の部屋は異国の様相って感じじゃ。こういう部屋も有るんじゃのぅ。儂にはよく分からぬが。
轟の部屋は、和室じゃった。……和室?? おい、何でここだけ和室なんじゃ。儂も和室が良いんじゃけど? 轟め、いったいどんな狡を……。
……何? 頑張った……? なら、仕方ないのぅ。そう言うことにしておいてやる。今度、茶菓子とお茶を持って遊びに来よう。
そして、男子の中で一番最後に見ることになったのは砂藤の部屋じゃ。甘い香りがして、空腹感が増した。どうやら、けえきを焼いていたらしい。周りは美味そうに食べていたが、儂は遠慮しておいた。今度被身子に同じ物を作って貰おう。お菓子作りの本を砂藤から借りていたからの。多分作ってくれるじゃろう。
とまぁ、こんな感じで。男子部屋は不参加の舎弟の部屋を除いて全て見終わった。これから一度一階に戻り、女子棟を見て回ることになる。
……ん? 待てよ? 下から順に覗いていくと言うことは……最初は儂と被身子の部屋になるのか。別に見られて恥ずかしいようなものは無いが、さっさと終わらせてしまおう。
峰田くんの部屋って滅茶苦茶整ってると思うんですよね。だってほら、モテたい一心で雄英入ってる彼がいざ女の子を部屋に連れ込んだ時の想定をしてない筈ないと思うんだ。でも家具のサイズ感とか彼に合わせてるかもしれないから色々と小さいかも知れませんね。
それはそれとしてやっぱりエログッズはあると思うし、エロ本もあるだろうなって信頼感はある。だって峰田くんだもの。
三人称による補完は要りますか?
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欲しい
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要らん
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良いから一人称で突っ走れ