待て! 止さぬか! 儂じゃなかったら死んでおるぞ!! 作:一人称苦手ぞ。
今日干していた下着が一枚無くなった。恐らく峰田が犯人。とは、被身子の弁じゃ。これにより
なので、まぁ。仮に峰田が下着を盗んでいたとしても、特に問題は無い。盗んだ物が被身子の物じゃったら流石に話が変わってくるが、儂のじゃからなぁ。儂の下着を盗んだところで、何が楽しいんじゃか。どうあれ
「まぁ、やり過ぎんようにの」
別に峰田を庇う訳では無いが、こういう時の峰田相手に手加減は不要と言う認識がくらすめえと達の中にある。これからどうやって峰田を処すか考え始めている
と言うか、それよりもじゃな。儂、腹が空いた。もう夜じゃし、途中までとは言え寝不足のままに訓練したこともあって、結構腹が空いている。峰田を処す前に、食事にしたいんじゃけども。まぁ、そんな事を言い出せる空気でも無いのは事実じゃけど。
「下着泥棒など、雄英の恥……! 男子諸君! 峰田くんの所在を知っている者は!?」
被身子の話を側で聞いていた飯田が、拳を握って震え始めた。いや、そこまで怒ることでも無かろう。下着の一着や二着無くなっても、儂は別に困らんし。
「え、また峰田が何かしたの?」
「下着泥棒って、あいつ何やってんだ……」
「くだらねえ。俺は飯食って寝るわ」
「い、いや待ってみんなっ。幾ら峰田くんでも流石に下着泥棒まではしないんじゃないかな……!?」
「峰田! 何でそんな漢らしくねーことを……っ!!」
ううむ。男子まで巻き込んで事が大きくなってきた。ところで、峰田の姿は居間には見えぬ。部屋に居るのか? 儂の下着を持って?
まぁ、別に良いが。ところで口田。何でお主、さっきから兎を抱えたまま儂を見詰めるんじゃ。何か言いたい事が有るなら、ちゃんと口にしろ。常闇、何で儂と被身子を交互に見ては頭を抱えてるんじゃ貴様。
まぁ、とにかく。峰田の姿は居間に無い。これから峰田の部屋に行こうと大半のくらすめえと達が一丸となった。その中には被身子も居るわけじゃが……どうしたものかの、これ。下手をすると峰田を刺すんじゃないか? 実は有り得ん話でもない。気に入らない奴に対して、刃物を向けようとする節があるからのぅ。いつぞやに舎弟を刺そうとしていたぐらいじゃし。流石に本気で刺すことは無いと思いたいが、被身子はその辺り躊躇いが無いからの。儂なんて何回刺されたか分からんし。
まったく、儂じゃなかったら死んでおるぞ。
「諸君! まずは峰田くんを探そう! 彼の行方を知っている者は居るか!?」
「委員長、峰田なら風呂上がった後から見てないぜ」
「ってことは、部屋か?」
「他の女子部屋に忍び込んでるなんて事は……流石に無いよな?」
峰田捜索が始まりつつある。どうしたものかの、これ。多分儂が何を言ったところで止まりはしないじゃろう。峰田、悪い事は言わないから逃げておけ。全力で逃げるんじゃぞ。でないと、ろくでもない羽目に遭ってしまうからの。
取り敢えず、無駄だとは思うが
「ま、まぁ……儂は特に気にしてないから、お主等も気にしないで良いぞ?」
「円花ちゃん。そうは行かないのよ」
「今回ばかりは、流石にあかんと思う」
「大丈夫ですわ廻道さん。みんなで、必ず取り返して見せますわ……!」
「円花ちゃん。峰田くん、刺して良いですよね。刺します。グサッと行きます」
「刺すな刺すなっ。別に儂は気にしとらんからっ。下着なんて盗られても何とも思わんからっ!」
い、いかん。まっこといかん。被身子が本気じゃ。殺意を振り撒いておる。それに同調して、他の
「くっ、峰田……! 女子を怯えさせるなんて漢の風上にも置けねえ……!」
「女の子を怯えさせるのは、ヒーローとして駄目だよね☆」
いや、怯えてなど居ないが!? 仮に怯えているとしたら、それは
ああ、話が儂を置いてどんどん進んでいく……! もう駄目じゃこれっ。峰田、済まぬが死んでくれ……!
◆
峰田捜索隊が組まれてしまった。障子と耳郎が音による捜索を始め、八百万が全員分の無線機を作った。しかも障子と舎弟を除いた男子達が、男子棟の二名以上で待機。他の
まさか、居間で寝惚けていたらこんな事になるとはのぅ……。訓練を抜け出したのがいかんかったのか? 存外、被身子の勘違いなんて事は無いのか?
『こちら二階、瀬呂と切島。峰田の部屋から物音を察知。オーバー』
「切島、瀬呂。部屋に居ることは間違いないよ。不審な物音が聞こえるから。オーバー」
「……そのようだ。突入する際は気を付けろ。オーバー」
ああ、もう……。ここまで包囲されてたら、峰田では逃げ切れぬじゃろう。被身子、そろそろ殺気を出すのは止めてくれ。圧が凄いんじゃ。お主、
明らかに刺す気満々じゃ。最悪、儂が割って入るか。刺されるぐらいなら何とも無いわけじゃし。そもそもじゃな、お主が刺して良いのは儂だけじゃし、お主に刺されて良いのも儂だけ……。って、何を考えとるんじゃ儂は。流石に毒され過ぎじゃ。
ううむ、いかん。まっこといかんぞ。どうすれば峰田は助かるかのぅ。なぁ、常闇。口田と事態を見守っていないで、何とかせんか? 何とかしてくれ。頼むから。
「円花ァ……。踏陰ガ話シタイッテ……」
「……ぅ、うむ。何じゃ……?」
峰田捜索隊の様子を見守ることしか出来ん儂に、こっそり近付いて来ただあくしゃどうが極力小さな声で囁いた。こんな事をせずとも、直接話し掛ければ良いのに。もしや、今の被身子に近付きたくないのか? 奇遇じゃの常闇。今だけは、儂も近付きたくない。
さて、どうしたものかの。動こうとすれば左右の二人に睨まれるし、どうにかこの場を抜け出したい。厠と言えば抜け出せるか? いや、そしたろ付いて来るか……。な、何か上手い言い訳を……。
「あら、どうしたのダークシャドウちゃん」
「ヒエッ。円花ヲ励マシニ……」
「ケロケロ。優しいのね、ダークシャドウちゃんも常闇ちゃんも」
「ウ、ウン。優シイ、優シイ……!」
……おい、だあくしゃどうすら怯えさせるのか。梅雨すらもそこまで殺気立っているとは……。これはもう、何を言っても駄目そうじゃの。峰田すまん、自力で切り抜けてくれ。被身子に刺されるのは、お主には痛いぞ。多分、殺されることは無いと思うが……。ううむ……。
取り敢えず、怯えて涙目になっただあくしゃどうを抱き寄せてやる。相変わらず、不思議な感触じゃ。なんて思っていたら、二階の方から騒がしい音が聞こえてきた。直後、二階で硝子が割れるような音がした。
『逃げた!! 峰田が窓から逃亡した!!』
『窓ぶち破って外に出たぞ!? 誰か追えねぇか!?』
……そうか。ひとまずは逃げ出せたのか。良くやった。そのまま捕まるなよ? 捕まったら、被身子に刺されたり
さて、皆の意識が儂から離れた。ちょうど良いから、この場から静かに抜け出そう。然り気無く常闇を見ると、小さく頷いていた。
よし。では取り敢えず……常闇の話を聞くとするか。他の連中は続々と外に飛び出してるしの。話をするなら、今しかない。
果たして、峰田は逃げ切れるのか。やはり駄目そうな気がするのぅ……。
※峰田絶対に処すA組VS絶対に逃げたい峰田VS諦め円花VS涙目ダークr……シャドウ。
三人称による補完は要りますか?
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欲しい
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要らん
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良いから一人称で突っ走れ