待て! 止さぬか! 儂じゃなかったら死んでおるぞ!! 作:一人称苦手ぞ。
天井には、映像の星空が映し出されている。室内なのに、目に映るのは夜空。何とも変な体験じゃの。これのどこが楽しいのかは、あまり分からん。分からんけど、被身子と寝転べるのは悪くない。ちょっとした休憩には良いのかもしれんな、
……それはそれとして。この
「星空をまじまじと見る機会なんて、そうそう無いですよねぇ……」
「そうじゃの。……これ、楽しいか?」
「んーー……。まぁ、少しは……?」
どうやら、そこまで楽しめては居ないらしい。どうやら
まぁ、暖房は快適じゃし毛布も有るし、少しばかりの昼寝をするには持って来い……か? 映像の為に周囲は真っ暗闇なわけじゃし。
ところで、被身子。さっきから儂の左手を弄り回すのは止さぬか。変に擽ったいじゃろ。仕返しに被身子の手を弄り返すと、しっかりと左手を掴まれた。それも両手で。
「んふふ。まぁ、寝転んでイチャイチャ出来るって思ったら悪くないですね……♡」
「せくはらは無しじゃぞ?」
「それはヨリくん次第ですっ」
仰向けから横向きに姿勢を変えた被身子が、儂の肩に頭を乗せてきた。左腕は、繋いだまましっかりと抱き締められている。どころか、足まで絡めて来おった。まったく、思いっきり甘えおって。仕方ないから右手で頭を撫でてやると、嬉しそうに息を漏らしおった。こやつと来たら、いつまでもいつまでも甘えたがりなんじゃから。もはや星空の映像から興味が外れている。
「……くぁあ……っ」
んん……。んむ、眠くなって来たの。じゃって退屈な上に、こうも被身子が密着してるんじゃもん。これでは眠くなって当然。いや、眠くならん方がむしろおかしいってものじゃ。
……。寝てしまうか? この退屈な映像が終わるまで、どのくらいの時間が掛かるかは分からん。分からんけれど、まぁ少しの昼寝ぐらいは出来るじゃろ。いやしかし、
「今の内に寝ちゃっても良いですよ? 今日明日は、寝かせないので♡」
……。……まぁ、そう言うのであれば。少し、少しだけ寝てしまうか。どうせ寝かせては貰えないと分かっては居たが、改めて宣言されると……こう。その、変に期待してしまうじゃろ。被身子のへんたい。阿呆、えっち。まっこと、体が持たん。でもまぁ、それも良いと思ってしまってる儂も儂か。すっかりそういう行為に
じゃからまぁ、仕方ない仕方ない。
と、言うことで。被身子の許可も出たし寝てしまおう。深夜に大変なことになるけども、
しかしそれはそれとして。何でお主はこう、儂を寝かし付けるのが上手いのか。……ふわぁ……。
◆
よく寝た。いやもう、まっことよく寝た。
とにかく。
「晩ご飯は何処かで食べてきます? それとも、お家で?」
「んんむ……。家が良いのぅ」
外食はな。こう、どうしても微妙じゃから好ましくない。せっかくの
「はぁい。じゃあ、帰りにスーパーでも寄りましょっか!」
「うむ。そうしよう」
「ヨリくん、外食嫌いですもんねぇ。そんなに私の手料理が食べたいんですか?」
隣を歩く被身子が、頬をつつきながら聞いてくる。意地悪い笑みを浮かべおって。さては意地悪のつもりか? じゃとしたら、それは全然意地悪になってないぞ。儂は事実を述べてるだけじゃし、これは別に恥ずかしがるようなことでもない。
「そうじゃけど。悪いか?」
「ぜーんぜんっ。私の料理が一番って思ってくれるのは、嬉しいですから!」
至近距離で、被身子が笑う。それが嬉しい。やはり儂は、こやつの笑顔が一番じゃ。それ以外は、まぁ殆どを投げ捨てても良いと思えるぐらい。それだけ被身子に夢中になっとるのは、今更確認するような事でもない。と、分かっていてもじゃな。やはりこう、笑顔を見せられるとな。こう……。
……好きじゃなぁ……。
と、しみじみ思う訳で。そしたら、自然と頬が緩んでいく訳で。
何でこう、日々愛しくなってくんじゃろうな。愛されて、愛して、お陰で胸がいっぱいになることもしばしば。被身子もこんな気持ちになるんじゃろうか? じゃとしたら、それは……嬉しいけども。なんて考えつつ、被身子を見詰めていると。
「んっ」
「んん……」
まぁ、別に良いか。恋人で許嫁なんじゃから。公序良俗を守らなければならん身では有るが、そんなものはとっくの昔に投げ捨てた気がするの。こんな場面を教師に見られたら、後で色々と喧しい気がしてならん。……って、あっ。そう言えば、おおるまいとが遠巻きに儂等を護衛しとるんじゃった。つまり、今日一日は教師に目撃されていたと言うことで……。
……。……後で口止めしておこうかのぅ。相澤や根津校長の耳に入ったら、被身子の特待生が危うい。下手したら剥奪される。いかんぞ、それはいかん。それだけは避け……、……なくても良いか。最悪、儂が被身子の学費を支払えば良いだけの話じゃ。うむ、そうしてしまおう。で、そう考えたら何も気にしなくて良い事に気付いた。何で
よし、決めた。人目など知らん。
と、くれば。
「よっと」
「わひゃあ!? ま、円花ちゃん……!?」
思いっきり抱き付いて見た。普段被身子が儂にしているように、押し倒しそうなぐらいの勢いで。まぁ本気で押し倒すつもりは無いので、勢い良く抱き付いて見せたってだけなんじゃけども。
「良いじゃろ、抱き付いたって。それとも嫌か?」
「嫌じゃないですけどぉ……。えへへ、急に飛び付いてくるんですもん。びっくりしちゃう」
「くりすますぐらい良いじゃろ。ほら、お主は?」
「はぁい。今日のヨリくんは甘えんぼですねっ」
いやいや、お主と比べたら全然じゃ。全然。そんな事を言っとらんで、儂を抱き締めんか。ほれほれ、早くしろ早く。何か視界の端でながんとおおるまいとが呆れている気がするが、知ったことじゃない。今日明日は、せいぜい儂等に振り回されて居てくれ。
「今日も明日も、たぁくさんイチャイチャしましょうね」
「もちろん。覚悟しておけよ貴様」
「えー? 覚悟するのは円花ちゃんの方ですよぉ。たっぷり負かせてあげるのです♡」
は? 負けるのは被身子の方じゃけど? お主、いつまでもいつまでも儂に勝ち続けることが出来ると思うな。途中で泣いたって加減してやらんからな?
今日も明日も、覚悟しておけっっ!!
プラネタリウムでこっそり致しちゃうって√も思い付きましたが流石に自重しました。
オールマイトとナガン、バカップルのデートをひたすら見守る羽目になってますね。あーあ、可哀想に(すっとぼけ)
三人称による補完は要りますか?
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欲しい
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要らん
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良いから一人称で突っ走れ