待て! 止さぬか! 儂じゃなかったら死んでおるぞ!! 作:一人称苦手ぞ。
一応、既に総監部の方が作成した手引書は今回窓候補に上がった
じゃから。今朝から儂は呪術科の寮の居間で、被身子やながんの力を借りつつも
……ちなみに。次の
「……渡我。呪霊の等級ごとの脅威度について、分かりやすい指標を決められないか?」
机の上に広げられた幾つもの資料。その内のひとつを指差したながんが、危険度の指標を決めたそうじゃ。まぁ確かに、総監部が作った指標はいまいち分かりにくい。危険は何となく伝わるんじゃが、具体的には想像し難いというか……何というか。
「んーー……。そうですねぇ、仮に呪霊に個性が有効だとすると……並みのヒーローじゃ二級ぐらいがギリだと思います」
「それ以上は?」
「準一級以上はエンデヴァーでも心細いとか? 特級は衰える前のオールマイトでトントンかなって」
「いや、この時代の呪霊ならば特級以外はえんでゔぁぐらいで余裕じゃぞ?」
仮に個性が有効なら、の話じゃけど。この時代の呪霊は基本的に弱いんじゃ。代わりに数が凄まじい。どうしてこんな風になったのかは、まるで分からん。何処かに何かの理由が有るとは思うんじゃけども、手掛かりになるようなものは何も無い。調べるにしたって、人手不足じゃからなぁ。母ならば何か分かるかもしれんが、原因究明の為に協力を願うのは避けたい。今は身重じゃし、そうでなくても呪術界に関わって欲しいとは思わんからの。
「……なら。準一級以上特級未満をエンデヴァー、特級はオールマイト。このふたつを指標にしよう」
「それと、ヒーロー候補生は三級でギリってことにしましょう。そしたら窓や補助監督になったとしても、ヤバめの危険からは遠ざけられるので!」
「そうだな。脅威度はこんな感じにしておくか」
……それにしても。おい、ながん。何で被身子に聞いてばかりなんじゃ? 確かに被身子は儂の記憶を体験して来たから、呪術界にはとても詳しい。何なら儂が聞き流したりして覚えてない事も、しっかり覚えてるかもしれん。じゃからって、被身子を情報源にしようとするのはどうなんじゃ? ん? 儂の被身子じゃぞ、儂のっ。と言うか、詳しく知りたいならまず儂に聞いたらどうなんじゃ……!
「……あんたにもちゃんと聞くって。ただ、こういう資料を纏めるには渡我が適任だろ?」
「そうですねぇ。円花ちゃんに事務作業は向かないのです」
「は? 出来るが? 儂にも出来るが??」
「細かい事は付き人任せだった人が何言ってるんですか……。火伊那ちゃんとちゃちゃっとやっちゃうので、円花ちゃんはトガにくっ付いててくださいっ」
「ぐぇえ……っ!?」
ながんと被身子の言い分に反論しようとしたら、思いっ切り抱き付かれた。どころかそのまま
って、こら……! 儂の上でうつ伏せになるな。胸で顔を潰すな……! 息が、息が詰まる……! なんか机の向こう側で、ながんが呆れているような気がする……っ!
「……はぁ……。渡我、今度はこっちを簡潔に纏めたい」
「はぁい。そっちはですねぇ……」
もがもが……っ。おい被身子……! 儂を下敷きにしたまま話を進めるんじゃないっ。こらっ、被身子!!
◆
……まったく。さっきは酷い目に遭った。
今は自由の身となったので、新たな
「こらっ、被身子……!」
「良いじゃないですかぁ。久しぶりなんですから! 円花ちゃんだって、寂しかったですよねっ?」
「……否定はしないが」
えんでゔぁの下で
……今更ながら、お互いに依存しとるよなぁ……。いや儂の場合、依存させられたと言うべきか。じゃって仕方ないじゃろ? 被身子はいつじゃって全身全霊で儂にぶつかって来て、これっぽっちも離れようとしなかったんじゃから。隙あらば愛を囁かれて、身も心も求められてしまったら……流石に誰じゃって陥落すると思うんじゃ。うむ、そうに違いない。じゃからほら、被身子と触れ合いたくなるのは自然の摂理みたいなものじゃって。
……何か悔しい感じもするんじゃけどな。ぐぬぬ。
「……まったく、お主と来たら」
「まっこと、仕方ない奴じゃよ?」
「その通りじゃ」
「わっ♡」
仕方ないので、作業の手を止めて被身子に抱き付いてみた。椅子越しになってしまったが、少し驚いたようじゃから仕返しは成功じゃな。ふふん。
……それにしてもこやつ、肉付きが良いのぅ。抱き締めるとな、これが結構良い具合なんじゃ。その身長と体重を少しは分けて欲しいぐらいじゃ。何で今生の儂は、小さくて軽いんじゃろうなぁ。食事はきちんとしてるし、それなりに鍛えてるつもりじゃ。体重が増えぬだけではなく、筋肉も付きにくい体質とは……。
まぁ、良いか。被身子はこの体を好いてくれてるわけじゃし。毎晩毎晩、飽きもせず求めてくれるわけなんじゃし。
「んふふ。もっとぎゅうってしてくれて良いんですよ?」
「……ぎゅう」
「―――あはっ♡ カァイイ……♡」
何じゃもう。好き勝手に頭を撫でおって。被身子の向こう側でながんが呆れた面をしているのが見えたが、今は気にしないでおくとする。あと、被身子のせくはらが増しそうな気もするが……それも良いじゃろう。許してやる。すっかり教え込まれたと言うか、分からせられたと言うか、そんな感じもするけれど。
「―――おい。二人共」
ながんが、やたら真剣な声を掛けてきた。何じゃもぅ、今ぐらい被身子を堪能させてくれ。二日も離れ離れに過ごしてたんじゃぞ? その分の埋め合わせぐらい……って。……何じゃ?
居間の
おいおい。またとんでもない悪党共が現れたものじゃな。まぁ、遠い海の向こうでの話じゃ。日本に居る儂には関係な―――。
「……はぁ……。通話!」
報道番組を眺めていると、儂の
『廻道さん。至急、筒美さんを連れてアメリカへ向かってください。非常事態です』
「……それは、ひいろおとしてか? じゃとしたら、儂より適任が―――」
『いえ、今回は両方です。詳しくは、現地でホークスから説明が有ります』
……は? 呪術師としても、
「七山、儂がこの国から離れても良いのか?」
『これは非常事態です。早急に行動してください。それから、ええっと……』
「何じゃ?」
『……既にアメリカ側が、迎えを寄越しているそうで……。数十分しない内に、雄英上空に到着するかと……』
「……は?」
雄英上空に、到着?
『一応言っておくんですが、アメリカの頂点に立つヒーローです。くれぐれも、失礼の無いように。
それでは、忙しいので私はこれで。あとは現地でホークスや、何なら彼女から聞いて下さい。あぁそれと、守秘義務はしっかり守ってください』
「いや、おいっ。何なんじゃ……!」
って、切れおったわ。七山め、殆ど一方的に指示だけ出しおって。説明して欲しいことが幾つも出来てしまったんじゃが?
そもそも、何で儂が
色々と! おかしい! じゃろうが!!
今回の毎日投稿はここまでとなります。次回からはワールドヒーローズミッション編です。多分1ヶ月後ぐらいを目安に投稿出来たらなと。
この話はやらなくて良いかなーと思ったんですが、まぁ世界規模のゴタゴタなんで円花も巻き込まれるよなってことで書く気になりました。それはそれとして呪術師としてもアメリカに行きます。長らく触れてなかった部分に触れようかなと。
三人称による補完は要りますか?
-
欲しい
-
要らん
-
良いから一人称で突っ走れ