倉田ましろといろんなことがしたい。 作:フロストヴェール
「ようやっと、終わった......」
休みの日のバイト、しかもいつもの日の倍以上の勤務時間を、どうにか耐えきり、タイムカードに打刻。
この行為によって自分の身が勤務から解放されたことを意味する。
「とっとと帰ろ......」
自転車に跨り、ゆるりとしたスピードで帰路につく。
途中にあるコンビニで彼女に詫びる意味でのお菓子を買い、再び自転車へ。
と、家が見えてきた。
しかし、家の明かりは点いてない。
「ただいま.......?」
返答はない。
しかしキッチンには料理した跡。
どうしたのだろうか。
彼女は別に持病はないと言っていた。
倒れたわけではない。
とすれば、どこにいる?
「......とりあえず荷物置こ」
考える前に、とりあえず荷物を置きたい。
肩がぶっ壊れる前に。
と、自分の部屋のドアを開けると、
「......ん?」
と、状況を理解する前に声が出た。
彼女が俺のベッドで寝てた。
しかも、よく見たら来てる服は俺のもの。
「......どう、したんだ?」
と、帰ってくるのは寝息のみ。
「疲れてる、んだろうな」
そう思って、部屋を出てそっとドアを閉める。
キッチンに戻って、作ってくれたであろう料理をあっためて食べる。
「うま」
思わずそう呟いた。
「ごちそうさまでした」
手を合わせて呟く。
使った食器と流しに入ってたものをまとめて洗う。
前に泡を流しきれてないと怒られたので、入念に流す。
「......終わったかな」
洗い物を終えたので、とりあえずシャワーを浴びて、歯磨きをして、やることがなくなった。
「......寝るか」
自分の部屋に入って、そうだったと思いだした。
彼女が寝ているんだった。
運んでいる最中に起こしたらあれだしなぁとか考えている合間にも、俺の体は無意識的にベッドに向かっていた。
彼女の横に寝転がり、目を閉じる。
程なくして、眠気と人体の温かさが襲ってきた。
温かい方を見てみると、彼女が俺の体にくっついていた。
しかも、腕も足も絡められている。
「んぅ......」
「起きては......ないのか」
寝返りでこうなってるのかどうか真偽は定かではないが、とりあえず温かいのと、柔らかい感触がずっと伝わってくる。
「......ぎゅー」
「......寝てないな?」
寝言にしてはずいぶんとはっきり発声している。
「あえ、バレちゃった。えへへ、おかえり」
「ただいま、起きてたのか」
そうだろうとは思ったが、やっぱり起きていた。
「待ってようって思ったんだよ?けど、なんか、その、ね?君の部屋見てたら......」
「寂しくなって服着て布団飛び込んで寝ちゃったわけか」
「ち、ちがっ......うくない、ね。えへへ」
「はぁ......」
ため息を一つ漏らしながら、思いっきり抱き寄せる。
「わっ!?え、なに!?」
「悪かったな、急に出てっちまって」
「......ううん、帰ってきたから、許してあげる」
「......ありがとな。けど、なんか許された気にならないから、今日はこのまま寝ようぜ。お詫びとして、な?」
「......えへへ、ありがとう」
ネタなくなってきたな