倉田ましろといろんなことがしたい。 作:フロストヴェール
うるせぇ!俺がそうだって言ったらそうなんだよ!!!!
どうぞ
7/7は七夕。
織姫と彦星が1年に1度だけ会える特別な日。
笹の葉を飾るのは願いが届きやすくなるからで、短冊を飾るのは願いが叶うように。
短冊の色にも意味があるが、それは割愛。
「星に願いをかけて...」
呟きながら、ショッピングモールを練り歩く。
一人でショッピングモールを歩く事なんてなかなかないと思うが、歩いてみるといろんなところに視線が行って、そのたびに考えを巡らす。
例えばあそこの飯屋、ちょっと変わったなぁとか。
アクセサリーショップ、あんまり人いないなぁとか。
「
後ろから名前を呼ばれ、振り返れば白髪の彼女が。
名前を倉田ましろ。
高校2年になる、愛すべき幼馴染だ。
「随分早かったな。時間には早かったから、ちょっと散歩でもしようと思ってたのに」
「楼くん待たせるのはだめかなって思って。あと、楽しみだったから早く来ちゃった」
小動物のような、雛のような。
そんなかわいらしさを持った彼女が、どうして俺と一緒に居るのかというと。
端的にいえば、今日のこの日、短冊に願いを書いて一緒に吊るそうとのことだった。
家も近いからお願いしたんだろうけど、普通にバンドメンバーといっしょに行けばよかったんじゃないかと思っている。
俺を誘った真理が分からない。
「楼くん、どうして来てくれたの?」
「え、来いって言ったのはましろでしょ?」
心外である。
「あっ、その...ほかに予定とか、なかったのかなって...」
「年がら年中暇なのはましろも知ってるでしょ。そこに予定が入ってきたから応じただけ」
「そっか...えへへ」
にこにこしながら俺の隣を歩く彼女を見ると、こっちまで幸せな気分になる。
「楼くん笑ってる、良いことあった?」
「ん?いや?こうやって誰かとぶらつくの、久しぶりだなって」
小さい頃とか、それこそ幼稚園の遠足以来か?
誰かと遠出、というか家以外の場所に行くのは。
「あ、笹の葉!」
「短冊もあるみたいだな。なんか書いとくか?」
「うん!」
元気よく走りだした。
「走るなよ、危ないぞ」
後を追いかける。
「何書こうかな...」
「んー...」
さらさらと短冊に願いを書いていく。
「楼くん早いね。なんて書いたの?」
「『今年も安寧と平穏を願って』、だ」
「...楼くんらしいというか、あ、じゃあ...」
ましろも目の前の短冊に願いを記していく。
「できた!...どこに吊るそう」
「どこでもいいんじゃないのか?」
「なるべく高いところがいいんだけど...」
ましろを背伸びをして、高めの部分に括りつけた。
一瞬見えた願いは『幸せが続きますように』。
「(なんだ、ましろも変わらずじゃないか)...行くか」
「うん!」
七夕ってなんだよ