倉田ましろといろんなことがしたい。   作:フロストヴェール

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泊まりで雪を眺めたい

スマホの天気予報を立ち上げ、この後の天気を調べる。

彼女であるましろは夕方ごろには帰るというが、今日は少し嫌な予感がする。

そして、それは当たることになった。

 

「ましろ、今日雪降るって」

「え、そうなの...?どうしようかな」

 

ましろは考えて、とんでもないことを言い出した。

 

「じゃあ、今日、泊めてほしいな」

「...着替えは?」

「...借りていい?」

「...わかったよ」

 


 

ましろが風呂に行って、着替えを置いた後、リビングに戻って一息つく。

 

「そういや、初めてか」

 

ましろ、というよりかは、他人を自分の家に泊めるということ。

布団でも用意するかと立ち上がった時、風呂から出たましろと目が合った。

 

「あ、お風呂、ありがとう」

「温まれたか?」

「うん、おかげで」

 

...目の保養(目に毒)だ。

 

これ、彼シャツってやつじゃないのか?

なんか恥ずかしくなってきたな。

 

「あ、その...私、どこで寝ればいいかな...?」

「あぁ、今用意しようと思ってたとこ。さすがに人の使ってる布団はやだろ?」

「...私は、大丈夫だけど」

「...ごめん、俺がだめなんだ。多分理性が持たない」

 

彼女が寝た布団で寝れるか?

無理だね、絶対寝れない。

 

「...そっか。じゃあ手伝うね」

「ありがと、助かる」

 

 

二人で押し入れに突っ込んでた冬用布団を引っ張り出して、床に敷く。

一仕事終えた後で、風呂に向かう。

 

「じゃ、その部屋好きに使ってていいからな」

「ありがとう」

 


 

「あー...絶対無理。抑えろ」

 

人を自分の家に招くのすら初めてだというのに、その初めての相手が彼女だなんて。

何かの間違いで襲ってしまったら、俺は自死するかもしれない。

何より彼女を恐怖させてしまう。

そのためにも抑えるのだ。

 

「はぁ...よし」

 

風呂場を出て、水気を取って着替える。

自室に向かうと、ましろが窓を覗き込んでいた。

 

「どうした?」

「あ、見て、雪」

 

窓を見れば、雪が降っていた。

 

「...珍しいな、この辺で雪なんて」

 

ましろは目を輝かせている。

 

「外出るならアウター着てけよ」

「え、良いの?」

「...そんな目輝かせて、ダメだって言えないだろ」

 

クローゼットからあんまり来てないアウターを引っ張り出してましろに渡す。

 

「ほれ」

「わ...一緒に、いかない?」

「...ちょっと待ってて」

 

着慣れてるウィンドブレーカーを着て、ベランダから外に出る。

 

「うわっ...風が冷たいね...」

「でもそんな強くなくてよかったな。雪もじっくり見れる」

 

目の前に落ちてくる雪を、俺は腕で受け止める。

ウィンドブレーカーが黒だから、雪がよく目立つ。

 

「わぁ...綺麗だね」

「...これ全部、形が違うんだってな。驚きだ」

「ねぇねぇ、明日にでも雪だるま作ろう?」

「...積もったらな。さ、冷えるから部屋戻って寝るぞ」

 

名残惜しみながら腕にある雪を払い落し、部屋に戻る。

と、袖を掴まれる感覚。

 

「どうした?」

「...ほんとに雪だるま、作ってくれる?」

「...積もったらなって...」

 

ちょっと悲しそうな顔で言われてしまったら、反論もできない。

 

「あぁ、作ってやる。だからちゃんと寝ような。風邪引いたら作れないからな」

「...!うん!」

 

 

 

 

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