世界を救った暗殺者はダンまち世界に転移する 作:一般リターナー兵士
お久しぶりです(小声)
2024年4月2日でFF6は発売30周年
本当におめでとうございます
記念日から1日遅れてしまいましたが投稿となります
「…………………………」
無言で俺が出した物を睨みつけるように観察するヘファイストスと、その横で頭痛を起こしたように頭を片手で抑えるアストレア。
「手に取ってもいいかしら?」
頷きを返すとヘファイストスは慎重に、それでいて険しい眼で細部まで確認をしていく。
へファイストに俺が見せた剣の柄。
これは昨日輝夜から受け取った袋に入っていた物で、血塗れで倒れていた俺をディアンケヒト・ファミリアの運んだ際に、一時的に俺が持っていた物をアストレア・ファミリアが預かっていたらしい。
何故にディアンケヒト・ファミリアではなくアストレア・ファミリアが持っていたのかといえば、俺の持ち物から身元を割り出せるかどうか調べる為とかだとか。
他にも理由はあるような感じではあったが、無事に俺の元に戻って来たのだからそれ以上は詳しくは聞かなかった。
袋にはこの世界では使えないFF6世界の
そして、
先程、俺がヘファイストスに見せた剣の柄がアルテマウェポンだ。
アルテマウェポンはFFシリーズに出てくる不思議武器の名前で、初登場はFF6だったはずだが…その後のFFシリーズに毎回の様に出て来るようになった剣である。
FF6に出て来るアルテマウェポンは美しい細工が施された剣の柄。
そう、剣の柄のみだが武器種としては
どういう意味かというと、FF6のアルテマウェポンは剣の柄から光で出来た刃が形成された……ラ◯トセイバー、もしくはビー◯サーベルみたいな武器なのだ。
本当に、意味がわからない。
一説ではスタッフの遊び心で導入された武器だとか聞いたことがあるが、真相は知らない。
武器の性能としては……何というか、最強にして最弱とでも言えばいいのか。
ゲームではレベルとHPが高ければ高いほど刃が長くなりモンスターに大きなダメージを与えられる武器だった。
しかも、モンスターの防御力を無視してダメージが与えられるという優れもの。
手に入る場所が物語の中盤に入ったぐらいなので、入手直後はそれほどな性能だが……終盤では恐ろしい性能へと変わる。
が、攻撃力がレベルとHPに依存しているので、HP減ってしまうと途端に攻撃力も下がってしまうのでHP管理が重要になる武器だった。
そんなアルテマウェポンであるが、実物もライ◯セイバーだった。
初めて実物を見せられたときは間違いなく俺は呆れた顔をしていたはずなので、あの時は表情が分からない装備をしていて良かったと心底思った。
後に仲間たちと何度か検証したが、ただ柄を握っただけでは刃は形成されず、「戦う」という意志を持つことではじめて青白い刃が形成される物だとわかった。
刃も傷を負っていたり疲れているときは短く、逆に傷もなく健康な時には長くなったので、武器の仕様としてはゲームとほぼ同じだと感じた。
刃が光で形成させているため魔封剣が使えなくなるからとセリスは使うのを嫌がったが、ティナはあっさりと敵が斬れる使い勝手が気に入ったのかアルテマウェポンを使うのを好んでいたな。
カイエンは「武器としては間違いなく超一流でござるが、明鏡止水の心を持たせてはくれない武器でござるなぁ」とか称していたか。
それに対して「明鏡止水などという凪のような心構えで戦おうとするのはお前くらいだぞ、むっつりサムライ」と言い返したのは、誰だったか。
「…………………………なんなのよ」
真剣に、いっそ殺意すら感じる眼差しでアルテマウェポンを検分していくヘファイストス。
アストレアは頭を未だに抑えながら「なんて物をヘファイストスに渡すんだ」という顔で俺を見てくるが、仕方がないだろう。
俺は異世界人で少し前にこの世界に来た。いまはアストレアと雇用関係にあり、恩恵はどの神からも貰っていない。
実力としてはアストレアのLv.4の眷属2人と模擬戦をして、傷一つ負わずに余裕で相手出来るだけの力がある。
などと言われて素直に頷く奴などいないだろう。
神だから俺の言葉は嘘ではないと判断し、アストレアが事実だと説明したとしてもへファイストスが納得するまで時間はかかるだろうし……何よりそこまで説明するのは面倒だ。
「自分達に有利になるように交渉をしなきゃならないときは、最初に大きな衝撃を相手に与えるといい。常に自分達が精神的に有利であり、相手は僅かでも不利であり続ける……そんな風に状況を動かしていけば、良い結果を引き込みやすいからね」とは、エドガーの言葉だったか。
そのあとに「この方法は多用すると嫌われるから必要なとき以外は使わない方がいいけどね」とも言っていたが……まぁ、今回は必要だったということにしよう。
言葉を幾つも重ねるより、鍛治の神に異世界の存在を認知させるのに1番簡単な方法は、異世界の武器を見せることだろう。
上手く持っていけば異世界の事を納得させつつ、俺に対して余計な詮索を避けられるだろう。
アストレア達にすら話していない事は多いのだからな。
「貴方、何処でコレを手に入れたの?」
「鍛治の神、お前はコレを何だと考えている?」
ちなみに、このアルテマウェポンはティナが使っていた物とは別物で……世界一のトレジャーハンターを自称するロックが戦闘中に盗んできたものだ。
あの野郎、これでようやくケフカに引導を渡せると必死に残っている気力を振り絞っていた所に「シャドウ!これを投げろっ!!」と自分はラグナロクを構えながら俺にアルテマウェポンを渡してきたのだ。
『眠り』と『マリア』に飛びついて攻撃していたのは見ていたが、その際にラグナロクとアルテマウェポンを盗んでいたとか手癖が悪過ぎる。
しかも投げろと言われても、アルテマウェポンは手に持っていないと刃が形成されないので……投げたら刃のない綺麗な剣の柄だ、投げる意味がない。
それはアルテマウェポンの検証した時に一緒にいたロックも知っていたはずなのだが、俺に武器を投げさせたいなら構えているラグナロクの方を渡して欲しかった。
ちょっと腹が立ったので、その後ロックからラグナロクを奪いケフカにぶん投げることで意趣返しとしたので、よしとしよう。
アルテマウェポンが俺と共にこの世界に来ているとは思ってもいなかったが、せっかく此処にあるのだし使える物は使っていきたい。
剣はあまり得意ではないが、こいつは便利な武器なので使い所を誤らなければいいだけだ。
「これが剣であることは私にもわかる。柄だけで刃がないけど、そんなことは関係ない。鍛治の神である私はこれが剣であると
ずいぶんと早口で話したな……専門家特有の早口というやつか?
これだけ真剣に考察をしてくれたのに申し訳ないが、アルテマウェポンを誰が作ったとか、どうして作られたとかは俺も知らないので聞かれないといいが。
「先程の問い……これが何で何処で手に入れたのか答えよう、鍛治の神へファイストス」
さて、それではそろそろ交渉を始めよう。
「この剣の銘はアルテマウェポン。この世界とは違う
「…………………………………はぁ?」
何を言ってるんだという顔をされたが、事実だ。
「…………異世界?」
「そうだ」
「異世界って、あの異世界?」
おいアストレア、何故お前はヘファイストスに憐れんだ顔を向けている。
俺はただ事実を伝えているだけだぞ?
こいつの語彙力が無くなっているのは俺の責任ではないだろうに。
その後、アストレアが何とかフォローし正気に戻ったヘファイストスと改めて話を進めたが、俺の武具はヘファイストスが鍛造してくれることとなった。
わざわざ神が鍛造せずとも眷属が作った物でいいのではないかと伝えたのだが、俺の存在はヘファイストスの
存在自体が悪影響とはどういうことだと抗議したが、二柱揃って溜め息を吐かれた。
対価については金銭と、異世界……つまりFF6の世界について、
これにはアストレアも興味があるから聞きたいと言っていた、茶飲み話程度でもいいからとのことだったので了承をした。
話したくない内容は話さなくてもいいと言っていたしな。
面白い話があれば作成料金を割り引くとも言っていたが、悠久の時を生きている神が興味を引かれる話などあるのだろうか?
アストレアとヘファイストスと雑談を交えながら、俺が希望する武器についての詳細を伝え、防具の寸法などを測る。
大方の話し合いを終え、ヘファイストスに礼を伝え部屋から出た……のだが。
「
何故か護衛を連れてきていないアストレアをホームまで送っていくことになりそうだ。
「私は一人でも大丈夫だと思ったのだけど、
自由か、この女神。
この言い方だとアストレアにとって護衛を連れずに都市を歩くことは割と普通のことらしいが。
「リオンに見つかると貴方と喧嘩になるかも知れないから、もしリオンがいたら隠れなきゃいけないわね」
自由だな、この女神は。
「俺が断っていたらどうするつもりだったんだ?」
「貴方は断らないでしょ?」
まぁ……この後に予定がある訳でもないから構わないか。
「
「わかった。お前のファミリアには借りもあるし引き受けよう」
ついでに、アストレア・ファミリアのホーム周辺の地形を覚えていくか。
使う機会がなければないでいいが、覚えておいて損はないだろう。
問…シャドウって剣使えるの?
解…ゲームと違って現実なので装備制限はない。ただ、1番しっくりくるのがナイフなので、結局ナイフばかり使ってる。
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