世界を救った暗殺者はダンまち世界に転移する 作:一般リターナー兵士
前回、かなり久しぶりの投稿にも関わらず「待ってた」コメントを沢山頂けました。本当にありがとうございます。
評価も、お気に入りも本当にありがとうございます!!
ただ、ちょっと前書きで報告をさせて下さい。
関係のない方々には本当に申し訳ありませんが、読んで下さる方の中にはハーメルンに投稿されている方もいると思うので、注意喚起も込めて。
前話を投稿して何日か経ったある日、マイページを開いたら前話の誤字報告が来ていました。
自分としては誤字報告は本当に大変ありがたいです。投稿前に何回か読み直しますが、それでも見落としますし。
しかし、話の内容が変わるくらい大量に文章を修正させようとするのは、もはや誤字報告ではないのです。
文字数にすると数百文字は修正される感じでしたし。
本人は善意のつもりなのかも知れませんが、同じような事を今後もされるとはっきり言って迷惑なのと、ボタンを押し間違えて修正してしまう可能性もあるので報告者の方はブロックユーザーに送りました。
ハーメルンに投稿している方には「誤字報告で内容が変わりそうな修正を出してくる人もいるのか、誤字報告が来たらちょっと気をつけよ」程度に思っていただければと。
以上ちょっとした報告でした。
色々と書きましたが、普通の誤字報告に関しては本当に感謝しています!!
「ハズレではないが、アタリとも言い難いな」
都市の一角、それも大通りからさほど離れていない場所にあった
拠点は既に撤収されていたが、残されていた痕跡から推測するに撤収されたのはごく最近。
余程慌てていたのか、撤収作業を行なった奴らが知らなかったのか……隠し金庫に資料が残されたままというのはどういう事なのだろうか。
普通に考えると罠でしかないと思うのだが、拠点の撤収の仕方があまりにも雑過ぎたので判断が難しい。
拠点にたまたま泥棒が入り、荒らされていた部屋を確認した
バレてもいいと考えているのか?これでは素人のごっこ遊びの方が余程気を使って暗躍しているぞ。
これが
ここ2ヶ月で潰した幾つかの拠点から集めたり、構成員から
「まぁいい。手に入れた資料をチェックし、その後はアストレアに投げよう」
『死の七日間』や、それ以前より
そういえば……明日はアミッドとの訓練の日だったか。
最初は
この間は「貧乏人からチマチマ金を取るのではなく、金持ちから金を毟れ」と主神が喚いたので、イラっとしてつい投げ飛ばしたと言っていたな。
出会った頃よりもずいぶんアグレッシブになった気がするが、俺の勘違いだろう。
前世でも医療・介護の仕事をしていた奴はストレスを抱え込んでいたし、
…………世話になっている身として、何か差し入れでもするか。
アミッドの訓練にはたまに輝夜やアリーゼが乱入して来ることもあるが、あいつらの思考回路は本当にわからん。
特にアリーゼだ、あいつは何かおかしな電波でも受信しているのか?
「輝夜の事は名前で呼ぶのに私のような美少女を名前で呼んでくれないなんてそんなのズルいわ!!」などと名前呼びを強要し。
「聖女ちゃんと2人で秘密訓練!?ダメよ!そんなの聖女ちゃんがおじコンになってしまうわ!!」と意味不明な叫びをあげ……たまに輝夜と訓練に参加するようになった。
素直に名前で呼んで欲しい、訓練に自分達も参加したいと言えとアリーゼにキレた俺は悪くないはずだ。
過去のアリーゼの奇行を思い出し、小さくため息をつく。
ようやく住み慣れてきた家に足を進めながら明日の訓練内容を考えていると……ふと、違和感を覚えた。
自分の直感を信じ、一歩その場から下がる。
俺がいた場所に閃いた銀と金の線。
「…………子供、か」
血や埃で少し汚れてはいるが流れるような美しい金髪に、表情は乏しく無表情に近いが、それでもかなり整った顔立ちをしている少女に俺は斬りかかられたらしい。
軽鎧に獲物は
小人族でないなら歳はリルムとそう変わらないように見えるが………やり辛いな。
考え事をしていたとはいえ、斬りかかられるまで少女の接近に気付かなかったとは相当に鈍っているな。
「何処の誰だか知らんが、何のつもりだ?」
「…………っ!」
答える気はなしか。血の気の多いことだ。
振り下ろされた剣をナイフを抜いて弾く。簡単に弾かれたことに一瞬驚いた顔をしたが直ぐに立て直し、少女は剣を続けて振ってくる。
容易く避けられる少女の斬撃を、わざわざナイフを使って弾いていく。
へファイストスが鍛えたこの黒塗りのナイフ、銘は『
何度か勝手にダンジョンに入ってモンスター相手に試し斬りはしたが、人を相手に使ってなかったので試してみたが……割と雑に剣を弾いているのに欠けや歪みが出る気配もなしか。
流石は鍛治の神が鍛えた逸品といった所か。この少女程度の実力者を相手にするなら全く問題はないな。
力はそれなり、反応の良さや速さはあるが、技はないに等しいくらい未熟。
剣の振りや力の込め方、間合いの広さからして対人ではなく対モンスター用の剣だなこれは。人を相手にするには無駄が多過ぎる。
それでも、この歳にしては良く動けているが……同格や格上の人を相手にするには経験が足りていない。
相手にしてみて、感覚的にアリーゼや輝夜と同じLv.4、もしくはそれより下のLv.3くらいだと思うが……冒険者のレベルは見た目から判断が出来ないからわからんな。
無表情でわかり難いが、剣を弾かれ火花ばかりが舞い俺の血が全くに散らないことに少しずつ焦りが顔に出ているか。
この程度の攻防で焦りが出るとは、精神的な部分までは
「
攻撃が全て弾かれることに耐えきれなくなったのか、俺から距離を取り何かを唱えた。
少女の周囲や剣が揺らいで見えるが、魔法か?
詠唱はなかったようだが、詠唱なしで発動する魔法もあるのか。
攻撃が飛んで来てはいないので攻撃魔法ではない、となると付与魔法か。
少女の周囲に地面の塵が舞い上がっているようにも見えるが、先程聞こえた名称はテンペストだったか。
テンペスト……
金髪の少女、人形のように無表情で整った顔立ち、風の付与魔法、レコードホルダー、ダンジョン狂い、二つ名は『剣姫』だったか。
「お前、アイズ・ヴァレンシュタインか。ロキ・ファミリアの主神のお気に入りが通り魔の真似事か?」
相変わらず返答はなしか、関わったこともない少女から何故俺は襲われているのだろうか?
先程より格段に速く踏み込まれ、斬りかかられる。
「っ!?」
だが、それだけだ。
「魔法を使うことでより速く、より重くもなった。が、この程度か」
魔法を付与されたことにより少女……『剣姫』の斬撃は先程より速く重くはなったが、俺からすれば大して変わらん。
眼で追えなくなる程速くなった訳でもなければ、剣がナイフで弾けなくなるまで力が上がった訳でもない。
先程と同じように『剣姫』の剣を弾いていく、剣筋が雑になり焦りを取り繕うことすら出来なくなったな。
それだけ、『剣姫』にとって魔法の使用は奥の手だったということか。
さて、しかしどうしたものか。
突然襲われたとはいえ『剣姫』に傷をつける真似は出来るだけ避けたい。
僅かでも怪我をさせるとロキ・ファミリアの主神が犯人捜しとかやり出しそうで、そうなると俺の行動が制限されかねない。
かと言って、これ以上続けると焦った『剣姫』が勝手に自爆して怪我をしそうな気がするし。
ナイフの性能チェックなどやらずに、最初から相手にしなきゃよかったか。
本当にどうし…………………なんだ?
敵意?殺気?此処より少し奥、『剣姫』の後ろにある路地からか?
焦っていて平静ではないとはいえ、こんな敵意を受ければ何かしら反応くらいしそうだが『剣姫』の様子に変化はない。
ということは、この敵意は俺にのみ向いている?『剣姫』の救援か?
なら、これを利用しよう。
これまでより大きく剣を弾き『剣姫』に距離を取らせる。さて、誰が来ているやら。
「これ以上は無傷で済ませてやるのが面倒だ。ここで引くなら追いはしないし、後から問題にする気もないが……どうする?」
気配が変わったか?であれば、『剣姫』の救援で間違いないか。
「『剣姫』、お前には言っていない。後ろに居る貴様に言っている」
俺の言葉に応えるように路地より出てきたのは、翡翠色の髪をしたエルフの女。
背後にあるのは魔法円というやつだったか?魔導の発展アビリティを持っていて、魔法を発動すると出てくるとかだったか。
俺に対する敵意は変わらず厳しいままだが、何処となく雰囲気に気品があるが……こいつ、まさか。
「リヴェリア?どうして??」
やはり、リヴェリア・リヨス・アールヴだったか。エルフの中でもハイエルフと呼ばれる王族でロキ・ファミリア副団長の『
『剣姫』の保護者代わりとの噂もあったな。『剣姫』はダンジョン狂いとして有名だからか、ダンジョンに潜って中々帰って来ない『剣姫』を探していたという所か。
魔法円を出したまま『剣姫』を庇うように警戒しながら俺の前に立つ姿を見るに、保護者代わりという噂は嘘ではないらしい。
「貴様は、何者だ?」
誤魔化すことも出来るが、此処は素直に話せることを話した方がいいか。
「答える義理はないが、まぁいい。傭兵のような物だ、とある奴に雇われて
警戒は解かないか、俺が本当の事を話しているか判断が付かないだろうから当たり前か。
「何故、アイズと戦っていた?」
「突然斬りかかられたから応戦しただけだ、俺ではなく『剣姫』に聞け」
『九魔姫』がアイズと『剣姫』に声をかけると、『剣姫』はきょとんとした顔をしながら……。
「
……と、答えた。
「何故、俺を
「黒くて顔を隠してたから」
確かに黒の外套に、顔の下半分が隠れる黒のマフラーのような物をしているが……それだけで
「信じるかは知らんが、俺は
たしかに都市の治安はお世辞にも良いとは言えず、時間帯と場所を考えると俺は怪しい奴にしか見えないだろうが、『剣姫』は一体どういう教育を受けているのだ?
それと、『剣姫』が聞いていた年齢の割に精神的にかなり幼い印象を受けるな……この感じだと噂通りダンジョンに通うこと以外に興味がなく人との関わりが薄いのだろうな。
ティナも……幼い頃はこのような感じだったのだろうか?
ティナとは違いきちんと保護者がいるようだし、これから精神的に成長出来る機会は『剣姫』のが多いのかも知れないが。
しかし、勘違いで襲われたのかと考えると馬鹿馬鹿しくなるな。
ナイフを鞘に納める。これ以上やる気はないという空気を感じとったのか『九魔姫』もそれで魔法円を消し、こちらに頭を下げた。
「本当にすまない、アイズの誤解だったようだ。完全にこちらの不手際だ。謝罪の場を設けたいのだが、どうだろうか?」
『剣姫』の頭を押さえて無理矢理頭を下げさせているが、謝罪の場か……いらんな。
この言い方だと、ファミリアとして謝罪をされる可能性もありそうだ。
ロキ・ファミリアの団長である『
仮にロキ・ファミリアのホームに連れて行かれた場合、『
嘘を見破る神に恩恵を受けていないのに『剣姫』を軽くあしらえるなどと知られたら、面倒な事になるだけだな。
「引けば問題にするつもりはないと言ったのは俺だ。なら、謝罪は不要だ『
2人に言葉を投げ、早々にここから立ち去るとしよう。
「待ってくれ!せめて名前だけだけでも教えて欲しい!!」
「この場では何もなかった、それがお互いの為だ。そうだろう、ロキ・ファミリア副団長?」
ロキ・ファミリアは都市二大派閥の片割れで、『剣姫』は主神のお気に入りである。
相手が
幸い顔をはっきりと見られた訳でもない。仮に名前を教えてしまえば、そこから俺の事を探される可能性もある……何も言わず、なかった事にした方がお互いの為だろう。
彼女はロキ・ファミリアの副団長というだけでなくエルフの王族ということだし、俺が『九魔姫』ではなく副団長とわざわざ呼んだ理由くらいは察してくれるだろう。
エドガーも言葉が少なかったり、そもそも言葉が通じないような仲間の言いたい事を上手く察してくれていたし、種族は違えど同じ王族ならそれくらい出来るだろう。
マッシュ?あいつはあいつで仲間達とコミュニケーションを取るのはエドガーと変わらないくらい上手かったな、ガウやウーマロとは特に仲が良かったし。
「精神年齢が変わらないからだろ」とは誰が言ったのだったかな。
そんな懐かしい事を思い出しながら『剣姫』と『九魔姫』の元から去る。
もう面倒事は嫌だったので、念の為に遠回りをし、追跡して来る者がいないか確認しながら俺は家へと帰った。
話を動かしたかったので、ちょっと時間も飛ばしてみた。
問…ヘファイストスが鍛えたナイフ、なんで銘が『影楼』なの?
解…銘に関しては完全にフィーリング。最終的に『影楼』にするか『影狼』にするか悩んだけど、そのうちもう一本ナイフを増やす予定なので『影楼』にした。
問…『剣姫』ちゃん、いくら何でもあんな酷い理由でシャドウ襲うか?
解…原作で似たようなことやった前科持ちだから、正直やりかねないと思う。
※作者のやる気が絶好調になりますので
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