世界を救った暗殺者はダンまち世界に転移する   作:一般リターナー兵士

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昨日は仕事が倒せなかったので朝投稿…次は負けない。


006 提案 (はなしあい)

「俺を雇う気はないか?」

 

その言葉に反応を返したのは、アストレアよりもリオンの方が早かった。

 

正確に言えばアストレアがリオンに何やら譲ったようにも感じたが、何を考えているんだろうなこの(おんな)は。

 

「何をふざけた事を!自分を人殺しだと言った人間を正義の眷属《アストレア・ファミリア》が雇う訳ないだろう!!」

 

「アストレア様もアストレア様です!やはりこんな男を気にかける必要などなかったのです。ガネーシャ・ファミリアに今からでも引き渡しましょう!!」

 

いや、どんだけ俺のこと嫌いなんだお前。

 

ガネーシャ・ファミリアって都市の憲兵みたいなことをやってる所だろ?俺はこの都市ではまだ何もやっていないぞ。

 

好かれてはいないとは思っていたが、俺が自分を人殺しだと言ったのがそんなにも気に入らないか。

 

まぁ、金の為に暗殺者をやっていた人間を気に入る奴のが珍しいとは思うが。

 

何というか……潔癖過ぎるな。

 

「自身の感情だけで他人を否定するのは()()()()()()()()()()()()()()が、この場は俺とアストレアの話し合いの場のはずだ、邪魔をするな、黙っていろ」

 

「貴様のような者が正義を語るなっ!!!!」

 

「お前が俺の何を知っている?人殺しは正義が語れない側だと決めつけるのが()()()()()か?」

 

「っ!?」

 

おいおい、視線に殺意を混ぜるな。

 

マスクしてるからわかり辛いけど、耳まで真っ赤にして怒るなんて流石にちょっと煽り耐性が低すぎないか?

 

正義の眷属(アストレア・ファミリア)をやっていれば罵声や嘲笑なんぞ散々受けているだろうに。

 

まぁ、それはともかくだ。

 

「アストレア、話し合いをする気がないなら帰れ。それとも、俺を不快にさせることが今日の目的だったのか?」

 

アストレアに視線をやれば困ったような顔をしているが、知らん。

 

「あまりうちの眷属(むすめ)をイジメないで欲しいのだけど?」

 

「このエルフが俺と相容れないのはお前もわかっていたはずだ。それなのにこの場に連れて来たお前の落ち度だ」

 

溜め息をつくな、こっちが溜め息をつきたいくらいなんだ。

 

「それで、何故私達に雇って欲しいと?」

 

「この男の話をお聞きになるのですかアストレア様!?」

 

「リュー、私は彼と話をする為にここに来たの。貴女は自分から今日は私の護衛をすると言ってついて来たはずよね?護衛の役割は、彼と言い争いをすることなのかしら?」

 

意外だな。雰囲気からして甘やかしていると思ったが、締める所はしっかりと締めているのか。

 

「1つ訂正をするぞアストレア。俺はお前達アストレア・ファミリアに雇って欲しいとは言っていない。お前に俺を雇う気があるか聞いたのだ」

 

そう、これはファミリアではなくアストレア個人(神だから個神になるのか?)に対する提案だ。

 

「まず前提としてだが、決してお前のファミリアに入りたいという話ではない」

 

正義を掲げる気などないし、女しかいないファミリアに入りたいとか誰が思うか。

 

「ここ数日アミッドから都市について色々と聞いてな。1年半ほど前の『死の七日間』と最近呼ばれ始めた闇派閥(イヴィルス)との大抗争で、多くの闇派閥(イヴィルス)所属のファミリアを壊滅させたが全て壊滅出来た訳でもなく、残党が地下に潜ったとな」

 

苦い記憶だったのか、アストレアは表情を消し、リオンは顔を伏せた。

 

「地下に潜った闇派閥(イヴィルス)は『死の七日間』ほどではないが未だ活動を続けており、お前達アストレア・ファミリアも対応に追われている、とな」

 

アミッドの話をまとめると、闇派閥(イヴィルス)というのは特に思想を持たないテロリストのような存在なのだろう。

 

ああいうのは表に出て来て暴れてくれている間は対処しやすいが、一度地下に潜られると途端に動きが掴みにくくなる。

 

俺も昔FF6の物語が始まる前にリターナーの本部を探し、リーダーであるバナンを暗殺して欲しいと帝国から雇われ失敗した事があるから、地下に潜った連中を探すことの難しさはよくわかる。

 

原作知識としてコルツ山に本部があることは知っていたが、いざ原作知識を使わずに探してみたら碌な情報すら集まらなかった。

 

まぁ、その経験から情報の集め方や怪しい場所の目星の付け方などを学び……後々リターナーの支部を見つけて帝国から報奨金を貰える程度には成長した。

 

闇派閥(イヴィルス)を探り情報を提供する。提供した情報はアストレアの好きにするといい。アストレア・ファミリアで処理してもいいし、他のファミリアに売り払ってもいい。あと、アストレアが頼むとは思わないが……暗殺も請け負う」

 

暗殺と聞いてまたリオンからの視線が強くなったが……まぁ、無視。

 

「さて、こんな所だが……俺を雇うかアストレア?」

 

リューはこんな男の提案など断って当然です!と言った顔でアストレアを見ている。

 

アストレアなら俺の提案を断らないと思っているが……どんな答えを出すか楽しみだ。

 

「1つ、聞いてもいいかしら?」

 

「ア、アストレア様!?何故ですか!!」

 

暗殺も含むという俺からの提案を断らなかったことに驚くリオンにアストレアは視線を向け口を閉じさせる。

 

「何故、私のファミリアに雇われるではダメだったのかしら?」

 

なんだ、そんなことか。

 

「お前のファミリアが()()()()()()()()からだ。アストレア、お前ならこの意味がわかるだろう?」

 

『死の七日間』で闇派閥(イヴィルス)の幹部のような者を倒したアストレア・ファミリアは民衆からは正義を掲げ、都市と民衆を救った誇り高きファミリアであると認知されているらしい。

 

それはそれで素晴らしいと言えるだろうが、ここに問題が出る。

 

正義を掲げるということは、正義に縛られるということでもある。

 

正義であるからこそ、正義の眷属(アストレア・ファミリア)は正義ではない行動が取れない。

 

正義に反する行動は、自分達と民衆を裏切る行為になる。

 

民衆というのは面倒な生き物だからな。裏切られたと知ったときは特に面倒になる。

 

そこで俺を雇えば何が出来るのか、もし俺を雇っていることが周囲に露見した場合はどうするべきか……それがわからないほどアストレアは愚かではない。

 

「………わかったわ。シャドウ、貴方を私は雇いましょう」

 

多少悩んだようだが、アストレアは俺の提案を受けた。

 

受けたんだが……そこで言葉は終わらなかった。

 

「ただし、条件があるわ」

 

条件?俺の行動に首輪でも着けたいとかか?

 

まぁ、よっぽど面倒じゃなければ受け入れてもいいが。

 

「私の眷属との模擬戦。相手は………リューと戦ってもらおうかしら」

 

 

 

 

 




意図せず地雷を踏み抜いて行くスタイル。
主人公は死の七日間辺りで何があったのか詳しく知らないから仕方ないね(暗黒微笑)
リューをちょっと潔癖な性格にし過ぎたかな?とか思ったけど、仲間を失う前で死の七日間を乗り越えたリューならこんな感じもありそうって事で。

問…リューさん何でこんなに主人公に噛み付くの?嫌いなの??
解…嫌いだし色々と認められない存在。職業・暗殺者ってだけでも厳しいのに、リューからは世界を救ったことを後悔しているように見えてる。あと、自分の主神であるアストレアを敬わないから。
なお、ケフカの存在など真実を知ったら自分の今までの言動で曇る。

問…主人公の転移の時間軸、なんで死の七日間より前にしなかったの?
解…静寂も暴食も1人で倒せそうだし、闇派閥も容赦なく殺していくので全体の犠牲者は減るけど冒険者達のレベルが上がらないし+原作5年程前にすればとある金髪少女がリルムとほぼ同じ年齢になるので。

問…実際、主人公をアストレアが雇うと何が変わるの?
解…二元論が堕天奈落になる。



※作者のやる気が絶好調になりますので

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