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「今日のヒーロー基礎学だが…俺とオールマイト、そしてもう1人の3人体制で見ることになった。」
とある日のヒーロー基礎学。
普段であれば担当教師を務めるオールマイトが教壇に立つのだが、今日は何故か担任の相澤が立っている。
今日は彼とオールマイト、そしてもう1人の教師による3人態勢での授業だ。
「ハーイ!なにするんですか!?」
「災害水難なんでもござれ人命救助訓練だ!!」
その授業の内容とは、前回の様な戦闘訓練だけでなくもう一つのヒーローの活動である災害救助に向けた訓練である。
「レスキュー…今回も大変そうだな。」
「バカおめーこれこそヒーローの本分だぜ!?鳴るぜ!!腕が!!」
「水難なら私の独壇場、ケロケロ。」
「おいまだ途中。」
救助訓練では戦闘とはまた違った形で自分の個性を使えるので、そのことに想像を膨らませながらクラスメイト達がざわめき、それを相澤が制止する。
「今回コスチュームの着用は各自の判断で構わない。中には活動を限定するコスチュームもあるだろうからな。訓練場は少し離れた場所にあるからバスに乗ってく。以上、準備開始。」
救助訓練のための特別な演習場で授業を行うため、更衣室でコスチュームに着替えたA組一同はバスに乗り込んでその地に向かうのであった…
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彼らが乗ったバスは巨大なドーム状の建物の前に到着する。
A組一同がバスから降りると、宇宙服の様なコスチュームを纏ったプロヒーロー兼雄英教師が出迎えてくれる。
「皆さん!待ってましたよ!」
「スペースヒーロー13号だ~災害救助で活躍してる紳士的なヒーローだよ~」
「あー!私好きなの!13号!」
そのヒーローの名前は、スペースヒーロー13号。
13号の登場に出久や麗日は目を輝かせている。
「早速中に入りましょう。」
「「「よろしくお願いします!」」」
13号の誘導で生徒達はドームの中に入っていく。
そのドームの中には、映画作品をモチーフとしたアトラクションが多くある遊園地やテーマパークの様な空間が広がっている。
「すっげぇ!USJかよ!?」
「懐かしいな…」
前世で何度かUSJに行ったことのあるウォズは、この場所に懐かしさを感じていた。
「水難事故、土砂災害、火災、暴風雨、等々…僕が作った演習場です。その名も(U)嘘の(S)災害や(J)事故ルーム!略して!USJ!!!」
(((本当にUSJだった!)))
この名前が各方面から怒られないか心配するクラス一同。
「さて、訓練を始める前に、ボクから君達に小言が~一言、二言、三言…………」
(((増えてる)))
「超人社会は『個性』の使用を資格制にし、厳しく管理する事で一見成り立っているように見えます。しかし、その実一歩間違えれば簡単に人を殺傷できる力を個々人が持っている事を忘れないで下さい。」
その言葉を聞きつつ、ウォズはミライドウォッチを眺める。
彼や出久の変身する仮面ライダーの力も容易に人を傷つけることができる。
だからこそ、対人での戦いとなれば力をセーブしたりする必要がある。
「相澤さんの体力テストで自身の力が秘めている可能性を知り、オールマイトの対人戦闘訓練でそれを人に向ける危うさを体験したと思います。この授業では心機一転!救命のために個性をどう使用するか学んでいきましょう。君達の力は人を傷つける為にあるのではない。助ける為にあるのだと心得て帰って下さいな。以上!ご静聴有り難うございました!」
救助訓練で学ぶべきことをしっかりと話した13号に、生徒達から拍手が送られる。
「ようし、そんじゃまずは…」
生徒達の授業開始に向けてのモチベーションが上がったところで、相澤が授業を進めようとしたその時だった…
「なんだ…?」
USJのドーム上部にある円環状の照明の電灯が切れ、空間内が少し暗くなる。噴水からあふれる水は少しずつ途切れ、その中心部から黒い渦が現れる。
「一塊になって動くな!13号!生徒を守れ!」
「なんだありゃ…?入試ん時みたいにまた始まってるパターンか?」
生徒達は敵との実戦を想定した訓練でもするのだろうかと考えるが、どうにもそんな様子には見えない。
相澤もゴーグルを掛けて臨戦態勢を取る。
「イーッ!イーッ!」
その黒い靄はUSJの中央広場中に広がる。そしてその中から、体中に手の様なものを付けた男、黒くて筋骨隆々ん肉体を持つ脳ミソ丸出しの怪人、チンピラヴィランと覆面を被り白い骨の様な柄が描かれた黒いボディスーツ甲高い声を上がる戦闘員多数がその場に現れる。
「何故彼らが…」
ウォズからすれば嘗て映像作品の中で目にしてきた存在、ティードとショッカー戦闘員がその場にいることにウォズは驚き、すぐさま対処しようと腰にビヨンドライバーを巻く。そのただならぬ様子に出久も自然とその腰にジクウドライバーを巻きつける。
「動くな!あれはヴィランだ!」
「13号にイレイザーヘッド、先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトもここにいるハズなんですが…」
「やはり先日のはクソ共の仕業だったか…」
先日のマスコミ騒動、それは彼らヴィランが一枚嚙んでいた。
マスコミを使うことで騒動を起こし、その間に雄英から授業のカリキュラムを盗んでいたのであった。
「オールマイト、平和の象徴…居ないなんて…」
恐らく彼らの狙いは雄英で教鞭を取っているオールマイト。
しかし、彼が居ないことに手が体中に着いた男が落胆している。
「だったら、ガキ共を殺せばいい…何人か、いや?全員殺そうか。」
その言葉に危機感を覚え、捕縛布を広げてすぐにでも戦おうとしている。
「私もいきましょう…どうやらこの事態、プロヒーローだけでは解決は難しいだろうね…」
だが、この事態にプロヒーロー以上に危機感を感じてしまっているのはウォズだ。
仮面ライダーの敵として代表的なショッカーの戦闘員と、スーパータイムジャッカーであるはずのティードがその場にいることに、仮面ライダーの力が必要な非常事態であると感じ取っていた。
「ウォズ君…?」
『ウォズ!アクション!』
「変身!」
『投影!フューチャータイム!』
『スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!』
ウォズはすぐさま仮面ライダーウォズに変身し、ジカンデスピアを構える。
「本来なら止めるべきだが、こんな状況だ。助太刀、任せたぞ。」
「ああ、任せたまえ…」
ウォズの実力は相澤も認めている。緊急事態で生徒に戦わせるのは好ましいことではないが、今は猫の手も借りたい状況。
『ジカンデスピア!』
ジカンデスピアを持ったウォズとイレイザーヘッドが同時にチンピラヴィランと戦闘員の集団に向かって走っていく。
敵と対峙すればすぐ、イレイザーは捕縛布を使い敵を縛りつつ近接格闘技で敵を1人ずつ倒していく。
ウォズの方もパンチや蹴りに加え、槍の柄部分で敵の頭を殴りつけて次々と気絶させていく。
「流石イレイザーヘッドにウォズ君…!僕も…」
「緑谷君!早く避難するんだ!」
出久もその戦いに遅ればせながら参加しようとしたが、飯田に止められてクラスメイトと共に出入り口に向かう。
「させませんよッ…!」
だが、生徒達の前に黒い霧状の身体をしたヴィランが立ちはだかる。
「チッ…!」
「行く手を阻むか…」
咄嗟にA組生徒達を助けに行こうとした2人の前に、脳ミソが露出している黒い怪人が立ちはだかる。
「初めまして…我々は"オーマショッカー"平和な歴史を終わらせるためにオールマイトを殺しに来ました。ここに彼が居ると聞いてきたのですが、何か変更でもあったのでしょうか?ですが、居ないのならば仕方ありません。私のやるべきことは変わりません…」
その黒い靄の身体を広げ、A組生徒達を包み込もうとした敵であったが、そこに爆豪と切島が殴り掛かる。爆豪が放った爆炎で敵の身体が吹き飛んでしまう。
「その前に俺達にやられることは考えてなかったか!」
切島達は確かに手応えを感じていたが…
「危ない危ない…生徒と言えど優秀な金の卵…」
「ダメだ!2人共下がって!」
「私の役目は貴方たちを散らして!嬲り殺す!」
その時だった。敵の身体である黒い靄が生徒達を包み込むように広がっていく。
「皆!」
多くの生徒がその黒い霧に呑み込まれてしまった。
『ジオウ!』
「変身!」
『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』
その瞬間、咄嗟に出久は仮面ライダージオウに変身したが、身体は黒い靄に呑み込まれてしまっていた。
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「落ちるー!」
出久は黒い靄から出てこれたが、出てきた先は先程の広場ではなく空中であった。
厳密にはUSJのドーム内だが、このままでは水難ゾーンに落下してしまう。
『アーマータイム!』
『3・2・1!』
『フォーゼ!』
咄嗟にジオウは仮面ライダーフォーゼの姿を模したアーマーを装着し、両腕に装備したブースターモジュールからのジェット噴射で宙に浮く。
「危なかった…あの中にいるのって…」
出久が人工池に溜まった水を見ると、そこには多数の敵が居た。
(オールマイトを殺すって言ってたけど…ウォズ君と先生、大丈夫かな?僕も早く助けに行かないと…けどまずは!)
「緑谷ちゃん!」
「蛙吹さん!」
峰田を抱え込んで、水中の敵を回避しながら泳ぐ蛙吹梅雨の姿を確認すると、彼女が伸ばした舌を掴んで引き上げる。
「蛙の割に中々どうして…おっぱいが…」
3人は一旦、人口池に浮かぶ船の上に退避するが、峰田は自分を抱え込む蛙吹の胸の感触を味わっていた。蛙吹はその峰田を手放して床に落とすと、アーマータイムを解除したジオウの方を向く。
「助かったわ、緑谷ちゃん。」
「こちらこそ、峰田君まで助けてもらってありがとう。」
「梅雨ちゃんと呼んで。」
出久と蛙吹、それと峰田は船の上で一度状況を整理することにした。
「さっきのヴィランの言葉…雄英のカリキュラムを知ってた…恐らくこの前のマスコミが雄英バリアを破った時に盗んだんだ!あの、オーマショッカーって人達、虎視眈々とこの計画を準備してたんだ!」
これまでの敵の言動や、雄英内で起こった出来事から、出久は敵がしっかりと情報収集をして準備していると推察した。
「でもよ、でもよ、オールマイトを殺すなんて出来っこねえさ!オールマイトが来たらあんな奴らけちょんけちょんだぜ!」
「峰田ちゃん。恐らく殺せる算段があるから連中、こんな無茶してるんじゃないの?」
「そうだね、マスコミまで使って情報を仕入れてる連中だ…きっと対策もしっかり積んでいる。それにオーマ"ショッカー"か…」
楽観的な峰田に対し、冷静な2人。
しかし、出久の中に一つの不安が生まれていた。それはエントランス広場での戦いに即座に参戦したウォズが抱いたものと同じ不安であった。敵の組織の名前の中に入っているショッカーという言葉。平成ライダーの歴史をウォズに見せられた出久も、その名前をしっかりと憶えていた。
何度も仮面ライダー達と戦ってきた悪の秘密結社ショッカー。彼らの名を冠しているうえに、その戦闘員まであの場に居た。仮面ライダーと戦ってきたような怪人が来るかもしれない、その考えを少しでも早く思い浮かべなかったことを出久自身後悔していた。
「み、緑谷…あいつらなんだよ…!?」
だがしかし、彼らが一番に恐れるべきは船に迫る一般ヴィラン達であった。
水中戦闘に長けた個性を持つ者達が迫り、3人は窮地に立たされていた。
「峰田君、大丈夫…僕に作戦がある。」
まずはここを切り抜けることが先決と捉え、すぐに考えを巡らせた。
「けど、どうすんだよ…」
「大丈夫。僕達はまず彼らに情報戦で勝っている。」
「「情報…?」」
「うん、僕達はお互いの個性を知っている。けどあいつらは…僕達の個性を知らない。」
出久は"敵は出久達A組生徒の個性に関する情報を持ってない"と考えていた。
「もし彼らが僕らの個性を知ってたら…あすっ、梅雨ちゃんをここに飛ばしてない筈だ。」
「そうね、ここは私の得意な場所…もし、私の個性を知ってるなら火災ゾーンに飛ばす筈だわ。」
蛙吹を水難ゾーンに飛ばしたことから、敵は彼らの情報を持ってないと推察できる。それに対し出久は蛙吹と峰田の個性を"個性把握テスト"の際にしっかり把握し、解析していた。
「この作戦でここを乗り切ろう…」
出久が2人に作戦を話すとすぐ、実行に移る。
『アーマータイム!』
『レベルアップ!』
『エグゼイード!』
仮面ライダーエグゼイドを模したアーマーをその身に纏い、ジオウは敵が一番集まっている場を見つめる。
「来たぜ!」
「あのヘンテコ仮面!ここで殺してやる!」
仮面ライダージオウ・エグゼイドアーマーを狙う敵達。
「この方法なら…ノーコンティニューで、クリアできる気がする!」
『フィニッシュタイム!』
腕に付けた装備を外し、ベルトを一回転させると両腕に取り付けたハンマー型の武器、ガシャコンブレイカーブレイカーにエネルギーが溜まっていく。
『クリティカルタイムブレーク!』
ジオウは船の上から飛び上がり、水面に向かって降下していく。
「峰田ちゃん。」
(こんなに怖い状況なのに!皆…なんで…なんで!)
怖がって震えている峰田を抱え、蛙吹もその様子を見ている。
「デラウェア!スマーッシュ!」
憧れの戦士、オールマイトの様にその右腕を水面に突き出してエネルギーを一気に撃ち出す。
「「「うわあああああ!!」」」
すると、攻撃が撃ち出された場所を中心に渦ができ、船を取り囲んでいた敵達が巻き込まれていく。
「梅雨ちゃん!峰田君!」
「ケロ!」
船から飛び上がった蛙吹が舌をジオウの身体に巻き付け、彼の身体の回収を試みる。
(チックショー!緑谷お前!カッコいいことばっかしやがって!)
「うおおおおおおおお!!!」
出久に負けじと峰田は頭のもぎもぎをちぎって水面に向けて投げつけていく。
「おいらだって!おいらだって!」
「吸い込まれる!」
「これあのガキの!」
渦に吸い込まれる敵の身体に、峰田の頭部に着いた球体が引っ付いていく。
「水面に強い衝撃を与えれば…!衝撃が広がってまた収束するから…」
「一網打尽!とりあえず、第一関門突破ね…凄いわ!2人とも!」
峰田の頭のもぎもぎで敵達はお互いの身体が引っ付き、一塊になった挙句、渦の中心から打ち上げられて撃破。
その様子を見た出久達はウォズの援護に向かうのであった…
尺の都合でバスでの会話をカットすることになってしまいました…
そして、敵はヴィラン連合ではなくオーマショッカー!?
何やら嫌な予感がしますね…