我が魔王は緑谷出久!?   作:夢野飛羽真

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明日の朝出す予定でしたが、今回は夜に投稿です!
体育祭編スタートです!


体育祭編
第17話 迫る大会


オーマショッカーによるUSJ襲撃から数日…

事件当日から数日間は臨時休校機関が続いていたが、その期間も開けて出久達は久々の友人との再会を喜んでいた。

 

「皆ーー!!朝のHRが始まる。席につけーー!!」

 

久々の朝のHRを前に、飯田は気合十分でクラスメイト達の着席するように指示を出しているが…

 

「ついてるよ。ついてねーのおめーだけだ。」

 

なお、飯田以外全員が着席しており、彼の行動は無駄になってしまった。

 

(しかしながら、相澤先生はこの前の戦いで重傷を負っている。今日は大丈夫なのだろうか…?)

 

さて、USJでの事件で彼らの担任相澤は重傷を負ってしまっており、本日復帰してくるかどうかすら分からない彼のことを皆心配している。

彼自身が来るのか、代理の教師が来るのか。

そんな考えを巡らせながら生徒達は開くドアに注目する。

 

「おはよう」

 

「相澤先生復帰早えええ!!!!」

 

彼の怪我の心配は無用であった。

教室に入ってきたのは正しく彼らの担任である相澤であった。

 

「先生!無事だったんですね!」

 

「無事言うんかなぁ、アレ……」

 

なお、包帯でグルグル巻きだが…

 

「俺の安否はどうでもいい。それに戦いはまだ終わってない」

 

「戦い?」

 

「まさか…?」

 

「また、ヴィランがああぁぁぁ!」

 

相澤が語る"戦い"という言葉を聞いて教室内に緊張感が走る。

 

「雄英体育祭が迫ってる!」

 

「クソ学校ぽいの来たーー!!!」

 

その戦いとは雄英体育祭。

毎年雄英高校で行われる体育祭であり、超常世界において衰退したオリンピック等のスポーツイベントに変わって世間的に注目されているスポーツイベントだ。

 

「待て待て!ヴィランに侵入されたばっかなのに大丈夫なんですか!?」

 

生徒達にとっては自身の強さをアピールできる場であり、胸躍るイベントではあるが…

ヴィランに襲撃された直後で開催することを心配する者もいる。

 

「逆に開催することで"雄英の危機管理体制が盤石だと示す"って考えらしい。何より雄英の体育祭は……最大のチャンス。ヴィランごときで中止していい催しじゃない」

 

だが、これは雄英にとっては良い機会ではあった。

新たに強化された警備体制をアピールすることができるうえ、かつての甲子園の様に高校生達がプロヒーローに自身の実力を示せる場である。

 

(我が魔王の…いいや、私達の晴れ舞台だ。そうそう簡単に潰れて欲しくはないところだね。)

 

各々が体育祭に向けて気合を入れていく。

それはウォズとて例外ではなかった。

彼自身、出久を立てるだけでなく自分もライバルとなり彼らと相対す覚悟はできている。

その日に備えていくのであった…

 

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さて、今日は中々に濃い一日であった。

昼休みには麗日君の胸の内に秘めた思いを聞き、この後はオールマイトと話すことになった。

 

「すまないね。相澤君は未だ療養中なので今日は私が対応させてもらうよ。」

 

放課後、私と我が魔王、そして爆豪君はオールマイトと共に仮眠室に居た。

目の前にいるオールマイトは今はマッスルフォームに変身中だ。

 

「で、何で俺は呼ばれてんだ?」

 

「ああ、先日君も気にしていただろう?例のライドウォッチのことを…一先ず爆豪君にも話す必要がある。オールマイト、あなたも真の姿を晒す時だ…」

 

「ああ、彼にも伝えなくてはいけないか…」

 

「うん、かっちゃんも僕達と同じ仮面ライダーで、僕の大事な友達だから…」

 

「わかった。」

 

オールマイトは私の指示に従ってマッスルフォームを解除し、トゥルーフォームの姿を見せる。

 

「オールマイト!?」

 

「今まで隠していてすまない。これが私の真の姿なんだ…」

 

それからオールマイトは、自身が力を失いつつあることや過去の戦いで体が弱ってきていることを爆豪君に説明した。そして、自身の個性が継承されてきたものであることと、その後継者に我が魔王を選んだことを…

 

「そうだったのか…」

 

「隠していてすまない。だが、このことは他の皆には黙っていてくれ。」

 

「ああ、分かった…」

 

あの日から爆豪君はかなり聞き分けが良くなった。

我が魔王がオールマイトから個性を引き継いだことを認め、そう言った秘密を周囲に言わないと了承までしてくれた。恐らく彼なりに"以前の自分であれば継承するのに相応しくない"ということも心の中で理解してしまっているのだろう。

 

「で、その個性を受け継いだ結果ってのがこの前の…」

 

「うん、ワンフォーオールライドウォッチだよ。どんどん強力になってきてるこの個性を安全な器で受け入れたのが、このウォッチなんだ。」

 

「器…?テメエの身体で直接継承じゃダメだったんか…?」

 

爆豪君は今の魔王を認めているからこそ一つの疑問が頭に浮かんでいた。

それは何故、継承した個性を緑谷出久自身の肉体ではなくライドウォッチに落とし込んだかだ。

 

「ジオウの力の強大さなら君達も良く理解しているだろう…多くの仮面ライダー達の力が我が魔王の中にある。そんな力と強力な個性"ワンフォーオール"の両方を持った時、干渉したりすれば何が起こるか…それらが組み合わさってどんな力が生まれるか…それこそ先日アナザークウガを倒した時と同じ、いや、それ以上のパワーだろうね…さすがの我が魔王でも耐えきれるか…」

 

「うん、あの力を使った後、疲労感も凄かったし改めてワンフォーオールの力の強さを実感したよ…ジオウの力と併用するのはまだ危険だよ…」

 

「なるほどな、だからライドウォッチに入れといたってことか…」

 

「うん、使えたのはこの前が初めてだけどね…」

 

アナザークウガを倒したライドヘイセイバーとワンフォーオールライドウォッチの組み合わせはかなり強力な力を秘めている。もし、ワンフォーオールの力を直接我が魔王の身体に入れていたらかなり強くなっていた半面、身体への負担もかなり大きかっただろう…

起動できたのもこの前がやっとだったし…かなり扱いにくかっただろう…

 

「これで一先ず、オールマイトの個性…ワンフォーオールに関する事情は分かってくれたかな?」

 

「まあな、事情は大体わかったし…今後使いこなせるようにしねえとな…」

 

「そうだね…うん、しっかり使いこなせるように僕ももっと強くなるよ!」

 

そう言って我が魔王はワンフォーオールライドウォッチを握りしめ、強い眼差しで見つめている。

 

「さて、次はゲイツの力について話さなければならないな…」

 

先程までは爆豪君に対しての説明をしていたが、今度は私達が雄英陣に爆豪君の新しい力について話す時だ。

 

「ああ、私も気になっていたんだ。何故、爆豪少年も仮面ライダーになってしまったんだ…?」

 

私自身、こうなるだろうと思っていたが、やはり爆豪君が"我が魔王と似た力"を得たことに関してオールマイトや雄英教師陣、いや、クラスメイト達でも疑問を感じてしまうだろう…

 

「2人にも既に仮面ライダーのことは説明しているが、爆豪君がこの力を得た理由は"ジオウの力を持つ我が魔王に近しいから"としか言えないね。」

 

ジオウの近くにゲイツあり。

それは以前、私に使命を託したオーマジオウが言っていたことだ…

ジオウの力を持つ者に近しい人間にゲイツの力が宿る。そういう運命だったのだろうね。

 

「この力についてはよく分かった…けど、どうすんだ?他の奴らには隠し通せねえだろ?」

 

「うん、まずは相澤先生にどう説明すれば良いのか…」

 

「私に良い考えがある。」

 

まずは相澤先生を納得させることが最優先。

彼に文句を言わせないような説明さえできれば、他の者にも何とか爆豪君の仮面ライダーの力に関して納得させることができる。

そして私は、ある理由付けを思いついた。

 

「我が魔王の個性として扱われているジオウの力はかなり強力。その個性が近しい人間である爆豪君にも影響を及ぼしたと説明するのはどうだろう?」

 

「ウム…確かに、そんな規格外の事態も頷けるほど緑谷少年の力は規格外だ。他の者にまで仮面ライダーの力を与えてしまったとなってもおかしくはないかも知れないな…私のワンフォーオールとて、他人に継承していく規格外の個性だしな。」

 

私の出した答えにオールマイトだけでなく、我が魔王も頷いている。

 

「これで良いかな?爆豪君?」

 

「ああ、つーかこれってデクとかの力ってことになっちまうんか…?」

 

「いいや、この力はもはや君の物さ。ライダーの力に選ばれ、自身の個性に順応させただけでなく、見事に使いこなしてみせた…君の個性の一部になったと言っても過言は無いだろう。」

 

彼の変身した仮面ライダーゲイツ。その姿は彼自身の個性に順応したものに変化していた…

その進化はまさにゲイツと爆豪君自身が、それぞれ順応して結合し合った形と言えるだろう。

 

「つまりかっちゃんも入試とか、体育祭みたいにサポートアイテム使っちゃダメな時も仮面ライダーになって良いってこと?」

 

「その通りさ。」

 

「良いのかよ!?俺も今度の体育祭とかでこれ使っちまって…」

 

自分の想定よりも力を使っていいと言われ、爆豪君自身は少し戸惑っているようだ。

 

「勿論。後これ、ウォズ君と僕も持ってるんだけどかっちゃんも使って。」

 

そう言って我が魔王は彼にファイズフォンXを手渡す。

 

「これは…?」

 

「これはファイズフォンX、この中に平成ライダー達のライドウォッチが入ってるからね。戦う時にこの中から選んで使っても良いよ。」

 

ファイズフォンX内のアプリを使えばどこからでもライドウォッチを手元に呼び出せるようになっている。これで、我々はウォッチの共有をすることが可能になった。

 

「ありがとな…」

 

「ああ、これで我ら3人雄英体育祭で良い活躍ができるだろうね。」

 

体育祭で3人のライダーの活躍を世間に知らしめられるだろう…

それこそオーマショッカーの様な巨悪に、私達の力をアピールして彼らの悪事を抑止してみせよう。

 

「ウム、一先ず爆豪少年と仮面ライダーの関係性は私から校長や相澤君に伝えておこう。一先ず3人の体育祭での健闘を祈っているよ。」

 

「「「はい!/ああ!/ええ!」」」

 

体育祭では我が魔王も、爆豪君も、そして私自身も一番になり力を示す。

そのことを目指し、万全の準備を進めていく。

来る体育祭の日、仮面ライダーによる最高の戦いをお見せするとしよう…




次回はいよいよ体育祭当日。
未だに登場していない形態も遂に出番が訪れると思います。
お楽しみに!
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