我が魔王は緑谷出久!?   作:夢野飛羽真

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今回からオリジナル展開がかなり増えますが、楽しんでいって下さい。
今日は爆豪&ウォズサイド!


第31話 職場体験開始

職場体験当日。

各々が職場体験先に向かうため、A組一同は駅に集合していた。

 

「全員コスチューム持ったなー」

 

彼らを見送るため、相澤も生徒達と共に駅に来ていた。

 

「本来なら公共の場じゃ着用禁止だ。落としたりするなよ。」

 

「ハーイ!」

 

「伸ばすな!"ハイ"だ芦戸!」

 

「ハイ…」

 

少し浮かれ気味に返事をする芦戸を、相澤が注意する。

落ち込んだ様子の芦戸に視線が集まるが、すぐに相澤が話を続ける。

 

「くれぐれも、体験先のヒーローに失礼のないように…じゃあ、行け。」

 

「「「ハイ!!」」」

 

相澤の言葉と共にこの場は解散となり、生徒達は各々の体験先に向かう為に各方面に向かう電車のホームに向かう。

 

「飯田君!」

 

そんな中、一人静かにホームへと歩いていく飯田の下に出久とウォズ、麗日が駆け寄る。

 

「本当にどうしようもなくなったら言ってね…」

 

「うん、うん。」

 

「ああ、何かあれば連絡してくれ。」

 

「友達だろ…?」

 

体育祭の裏側で、飯田の兄であるプロヒーローインゲニウムはヒーロー殺しステインの襲撃を受けて再起不能の重傷を負ってしまっていた。

それ以来、飯田は1人で考え込む時間が多くなってしまっていた。それに職場体験の行き先は彼の兄が倒れた保須にしたと聞き、ウォズや出久は彼がステインへの復讐をしようとしているのではないか?と考えていた。

 

「ああ。」

 

飯田を心配する3人の方を向いて一言返事し、飯田はホームに向けて歩いていくのであった。

 

「おい、そろそろ行くぞ。」

 

「そうだね、爆豪君。では2人共、私達もこちらの方面に行くとするよ。」

 

「うん、行ってらっしゃい。」

 

「じゃあな。」

 

飯田に続いてウォズと爆豪も列車の方に向かい、出久と麗日もその場で分かれて各々の行き先に向かうのだった…

 

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「ここが彼の事務所か…」

 

爆豪と共にディケイドの事務所までやって来たウォズ。

その場所はビルの中で、ディケイドと共に旅をしてきた光写真館では無いので、今は光夏美らとは一緒に居ないと推測する。

 

「行くか。」

 

爆豪が先陣を切ってビルの中に入り、事務所が入っているテナントを探す。

 

「ここだな、邪魔するぜ。」

 

相澤から渡された資料を見て、部屋を突き止めるとその扉をノックして入っていく。

 

「来たか。」

 

「やはり、あなただったか…」

 

扉を開けた2人を出迎えたのは、ウォズもよく知る人物であった。

前世の頃テレビや映画で何度も見た男であり、仮面ライダーディケイドの変身者として彼に認知されている。

門矢士、世界の破壊者と呼ばれる男である。

 

「魚津圭介に爆豪勝己だな。俺は仮面ライダーディケイド、門矢士だ。覚えておけ。」

 

「私のことはウォズと呼んでくれ。これから一週間よろしく頼みます。」

 

「ウッス。」

 

軽い挨拶を済ませると、士が2人を事務所の中に招いていく。

 

「早速だが、俺はプロヒーローなんてのはよく分からん。今回はお前達を強くするために呼んだから、しっかり鍛えていくぞ。」

 

(今回門矢士に与えられた役割はプロヒーローだったということか。)

 

士は様々な並行世界を訪れる際、その世界で様々な役回りを与えられる。

この世界では士はプロヒーローではあるが、恐らくこの世界に来訪すると共にプロヒーローになっただけであり、免許習得などは体験していない。

 

「コスチューム着て外出ろ、早速特訓だ。特に勝己、お前はやらないといけないことが多いからな。」

 

「わーってるよ。」

 

士の指示で2人はコスチュームに着替えて、そのまま彼に連れられて外に出ていく。

 

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門矢士に連れられて、私達は廃工場に来ていた。

 

「ここなら心置きなく戦えるだろ。」

 

「んで、どんな特訓をするんだ?」

 

「今日はひたすら組み手だ。勝己にはこれを使ってもらう。」

 

そう言って門矢士は一つのアタッシュケースを取り出して、それを開いて中を見せる。

 

「ライドウォッチ!?」

 

そこには十数個のライドウォッチが並んでいた。

それぞれには仮面ライダーの顔が描かれていて、この描かれたライダー達の共通点を上げるなら…所謂2号ライダーってことだろう。

 

「勝己、お前は今日これを使って戦え。もっとライダーの力を学ぶんだ。」

 

『ゲイツ!』

 

『G3!』

 

門矢士からの指示に従い、早速G3のライドウォッチを選んで爆豪君は変身をしようとする。

 

「では、私が相手しよう。」

 

『ウォズ!』

 

「いいや、2人がかりで俺に挑んで来い。」

 

「了解…」

 

私と爆豪君でタイマンをするのかと思いきや、私達2人で仮面ライダーディケイドと組み手することになった。

2対1とは言え、苦戦を強いられることになるだろう。

 

『ライダータイム!』

 

『投影!フューチャータイム!』

 

『カメンライド!』

 

『仮面ライダーゲイツ!』

 

『スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!』

 

『ディケイド!』

 

『アーマータイム!G3!』

 

私と爆豪君は変身を終え、仮面ライダーディケイドの方を向く。

 

「さあ、来い!」

 

ライドブッカーを構えるディケイドに私達2人が挑んでいく。

ゲイツは掌からの爆破で距離を詰め、爆破を浴びせようとするが避けられ、そのディケイドの隙を突く様にジカンデスピア・ヤリモードで刺そうとするがライドブッカーで切り伏せられて軌道を逸らされる。

 

「オラァ!」

 

だが、そのタイミングでゲイツはディケイドに爆破を浴びせた。

しかしながら、これも左腕で防がれる。

 

「爆豪君、銃も使いたまえ。」

 

「これか?」

 

仮面ライダーゲイツ・G3アーマーの右腕にはGM-01スコーピオンを模した単発の銃のような物が、左腕にはGM-02サラマンダーを模したランチャーの様なものが付いており、それも活用するように促す。

 

「おらあ!!」

 

だがしかし、彼が両腕に付いた銃から放った弾丸はディケイドではなく、我々の足元に当たり、グレネード弾の爆発で私ごと吹き飛ぶ。

 

「これを使うには向いていないかもね…他のも使ってみろ!」

 

「ああ、これでいいか?」

 

『ゼロノス!』

 

フレンドリーファイヤが起こりつつも、ここは別のライダーを使うように促す。

これで改善してくれればいいのだが…

 

ゼロノスアーマーの場合

 

「おらァ!死ね!」

 

ゲイツ・ゼロノスアーマーに変身した彼なのだが、ゼロガッシャーの様な剣を振り回してくる。

ディケイドどころか少し私にも当たりそうなんだが…

 

「ちゃんと狙って振りたまえ!当たるだろ!」

 

「わ、わりい…」

 

「大振りすぎる!」

 

そんなゲイツもライドブッカーで切られてしまう。

 

「次だ次!」

 

マッハアーマーの場合

 

「これはどうだ!」

 

「おお、速い!」

 

続いて、ゲイツ・マッハアーマーに変身した爆豪君なんだが、これは少し親和性が良さそうだ。

 

「良いセンスだ。」

 

高速移動でディケイドに迫って攻撃を仕掛けていくのにディケイドはなんとか凌ぎつつあるカードを引く。

 

『カメンライド!カブト!』

 

ここで、ディケイドはカメンライド・カブトを使って、仮面ライダーカブトに姿を変えるとクロックアップで加速。マッハの力で加速するゲイツとぶつかり合っている。

マッハのスピードをしっかり生かしている辺り、流石爆豪君だがしっかり対処してみせるディケイドも中々だ。流石10年以上戦い続けた仮面ライダーだ…

 

「色々と使ってもらったが、どう思った?」

 

一通り組手を終えて休憩中、門矢士が爆豪君の戦いに関する感想を聞いてきた。

 

「これらのウォッチは癖がある物もあるが、爆豪君がしっかり使いこなせているモノが少ないね。」

 

「クソッ…!」

 

爆豪君には殆どの2号ライダーのウォッチを使ってもらったが、完璧にモノにしたと言えるライドウォッチは少ない。むしろ使わない方が強力な気もする…天才肌の爆豪君でも四苦八苦することになるとは予想外だった。

 

「しかしながら、爆豪君の持つ個性自体は強力かつ、彼自身はそれをしっかり使いこなせている。私は様々なライダーの力を使うより、己の力をさらに高める方がベターだと思うね。」

 

爆破を極めて、後に来るであろうゲイツリバイブになった時に爆破も活用する方が良いかもしれない。

 

「お前もそう思ったか?」

 

「ええ、ライドウォッチを活用するのは我が魔王に合った戦闘スタイル…爆豪君の場合は完成しつつある爆破を主軸にしたスタイルの方が強力かもしれない…」

 

「良い分析だ。」

 

門矢士もこの組手で爆豪君に相応しい戦闘スタイルを見抜いたようだ。

ライダーの力よりも個性:爆破を活かしたスタイルの方が良いと言われ、爆豪君も少し納得しているようだが…

 

「そうかも知れねえが、俺だってデクみたいに…こいつらの、ライダーの力を使いこなしてえ…」

 

嘗て、我が魔王は私に言った。子供の頃から爆豪君に憧れ、その背中を追っていたと…

だがそれは、雄英に入って様々な戦いを乗り越えて逆転した。今では爆豪君が我が魔王の背中を追っている。お互いにリスペクトがあるからこそだろう…

 

「お前の爆破とライダーの力を両方活かせるウォッチならある。使いこなす覚悟、あるか…?」

 

「あるに決まってンだろ!俺は…!もっと強くなる…!」

 

爆豪君の飽くなき向上心は、彼の頭の中の辞書から"諦める"という言葉を消していた。

新たな力を手にするためには、どんな手段でも使う。そんな覚悟を受け入れてか、門矢士は新たなライドウォッチを取り出す。

 

「ちょっとした知り合いから渡された…ディエンドライドウォッチだ。」

 

「ディエンド…」

 

私も少し知っているディエンドライドウォッチは通常のライドウォッチと同じ形なのだが、彼が手に持っている者は少し形状が違う。シアン色のそのウォッチはディケイドライドウォッチと同じように、1つのウォッチを装填できるスロットが付いている。

 

「使ってみろ。」

 

「ああ…」

 

『ゲイツ!』

 

『ディエンド!』

 

休憩時に1度変身を解除していた彼は、2つのライドウォッチを起動してジクウドライバーに装填する。

 

「変身!」

 

『ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!』

 

『アーマータイム!』

 

『カメンライド!』

 

『ディエンド!ディエンド!ディエンドー!』

 

仮面ライダーゲイツに変身を終えた爆豪君の身体に、仮面ライダーディエンドの姿を模したアーマーが装着されていく。

 

「ウォズ、相手してやれ。」

 

「ああ、任せたまえ。」

 

『セイバー!』

 

爆豪君の新戦力の相手は私が務めることになった。

体育祭で彼を打ち破ったセイバーの力で挑むとしよう。

 

「変身」

 

『投影!フューチャータイム!』

 

『烈火抜刀!』

 

『フューチャーリングセイバー!セイバー!』

 

私は仮面ライダーウォズ・フューチャーリングセイバーに姿を変えてファイヤソードレッカを構える。

 

「コイツを使ってみるか…」

 

『イクサ!』

 

ここでゲイツはイクサライドウォッチを起動し、ディエンドライドウォッチのスロットに装填する。

ディケイドアーマーであれば、ライジングイクサの力を模した形態に変身するところだが…

 

『カメンライドタイム!イ・イ・イ・イクサ!』

 

だが、その時ゲイツ自身の身体に変化は無かった。

その代わり、彼の隣には仮面ライダーイクサが召喚されて現れる。

 

「なるほどね…」

 

ディエンドと同様、仮面ライダーを召喚するというのがディエンドアーマーの特殊能力か。

 

「行くぞオラァ!」

 

そして、ゲイツとイクサが同時に私に襲い掛かる。

 

『ジャッ君と土豆の木!』

 

まずは土豆の木の物語の力を刃に宿らせ、地面に突き立てると、そこから生えてきた木の蔦が彼らに絡みつこうとするが…

 

「その手は食わねえ!」

 

それらはゲイツが掌から放った爆破で焼き払われてしまい、さらにイクサが私に切りかかって来る。

2対1の戦いを強いられるのは流石に苦しい。だが、ここはまずイクサの武器であるイクサカリバーによる斬撃をレッカで防ぐ。

 

「まだまだァ!」

 

イクサの剣による攻撃と、ゲイツの爆破による攻撃が交互に襲い掛かって来て、何とかレッカを振るって攻撃を防いでいく。

 

『ストームイーグル!』

 

ここで、剣を振るのと同時に炎を纏った鳥のエフェクトを戦に向けて放つと、咄嗟の攻撃を防げなかったのか直撃し、イクサはこの場から姿を消してしまう。

 

「やられたか…けど、まだまだ!」

 

『ブレイブ!』

 

『カメンライドタイム!ブ・ブ・ブ・ブレイブ!』

 

だが、間髪入れずに仮面ライダーブレイブを召喚してくる。

 

『西遊ジャーニー!』

 

金属の輪を作ってそれぞれに向けて放つが…

 

『ガシャコンソード!』

 

それぞれをブレイブのガシャコンソードに切り落とされる。

 

『ストームイーグル!』

 

再び私が放った炎の鳥が、ブレイブの放つ炎の斬撃とぶつかり合うが…

 

「隙だらけだッ…!」

 

どちらかに対処している間に、もう1人に隙を狙われる。

それが2対1の状況の恐ろしいところだ…

大爆破をモロに自分の身体に受けてしまい、地面を転がることになった…

 

「中々やるねッ…」

 

仮面ライダーゲイツの新しい力をその身で味わうことになったが…勝負はまだ終わらない。

 

『ゼロワン!』

 

「ならこれは、対処できるかな?」

 

『投影!フューチャータイム!』

 

『プログライズ!』

 

『フューチャーリングゼロワン!ゼロワン!』

 

私はフューチャーリングセイバーに姿を変えると同時に、ライダモデル達を一気に召喚。

そのまま彼らに指示を出し、ゲイツとブレイブに攻勢を仕掛けさせる。

 

「クタバレ!」

 

最大の防御は最大の攻撃と言った所だろうか…

ゲイツが放つ大爆破と、ブレイブが振るうガシャコンソードから放たれる炎の斬撃がライダモデル達を一掃。

 

「心成しか、爆破も強くなってるような…」

 

「当たり前だ!」

 

『ガタック!』

 

『カメンライドタイム!ガ・ガ・ガ・ガタック!』

 

ゼロワンから得たバッタの脚力を活かして後退を図ろうとしたが、彼はブレイブに代わってガタックを召喚。

 

『クロックアップ!』

 

クロックアップで加速するガタックと共に、ゲイツも両手両足から放つ爆破の推進力で加速しながら迫って来る。

 

「だったらここで!」

 

『ビヨンド・ザ・タイム!』

 

合えて此処でライダーキックを放って、カウンターを仕掛けようとするが…

 

『ファイナルアタックタイム!ガ・ガ・ガ・ガタック!』

 

その時には既に、私の眼前にゲイツとガタックの2人が迫っていた。

咄嗟に彼らに向けてライダモデル達のエネルギーを纏った右足を突き出そうとするが、彼らもエネルギーを自身の腕に纏わせて…

 

「喰らえ!」

 

ゲイツの爆破と共に2人同時のパンチを放つ。

それは私の攻撃を打ち破り、胸に直撃。喰らってしまった私の身体に鈍痛が走ると共に吹き飛ばされて地面を転がる。その際に身体に纏っていた仮面ライダーウォズの鎧が消え去ってしまう。

 

「そこまで!」

 

この組手は爆豪君の完勝で終わってしまった。

 

「良い力だ…」

 

このディエンドアーマーの力はかなり強い。爆豪君をさらに強くしていくだろう。

 

「良い戦いだった。だが、まだまだ続けるぞ。」

 

「「おう!/はい!」」

 

だが、特訓はまだ終わらない。

新たな力を得た爆豪君と共に、再び仮面ライダーディケイドとの組み手を続けていくのであった…




仮面ライダーゲイツ・ディエンドアーマー

『アーマータイム!』

『カメンライド!』

『ディエンド!ディエンド!ディエンドー!』

ディケイドライドウォッチと同じ形状のディエンドライドウォッチで変身する形態。
カメンライドタイムという特殊な能力を持っており、ディエンドライドウォッチにあるスロットに装填したライドウォッチの仮面ライダーを召喚することができる。
また、爆豪の気持ちとライダーの意思がリンクすることでそれぞれの能力を底上げできる。
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