「再生能力と超パワーか、大体わかった。」
保須の中心街では上顎がなく、黒くて筋骨隆々な脳無と仮面ライダーディケイドが戦っていた。
先程から鎧武の姿にカメンライドしていた彼は、2本の剣で何度も相手を切ったがすぐに傷が治ってしまうのを見て、相手が再生能力持ちであると推察する。
「だったら、傷を焼けばいい。」
『カメンライド!ウィザード!』
何度切っても再生してしまうことから、ディケイドはまた違う戦法を選ぶ。
仮面ライダーウィザードが描かれたカードをマゼンタ色のネオディケイドライバーに挿入すると、ディケイドウィザードに姿を変えてライドブッカーとウィザーソードガンを構える。
「まずは足だ。」
自身の手に持っている2つの武器をそれぞれ銃形態に変形させ、それぞれの銃口から脳無の足首に向けて弾丸を放つ。
「再生するにしても体力に限度はあるか…」
幾つもの弾丸は脳無の足首を貫き、その骨や筋肉、腱を断ち切ってしまう。
立てずに膝をつく脳無だが、足首の組織の回復速度が遅くなってしまっている。
何度もディケイドの攻撃を受けて、そのたびに再生した影響で体力が削がれて再生が遅くなってしまっている。
「その腕を封じさせてもらう…」
ディケイドから見て相手の驚異的な能力は2つ。超パワーと再生能力である。
特に超パワーから繰り出されるパンチは厄介であるため、それを封じるために2つの武器をそれぞれソードモードにして脳無の肩に向けて振り下ろす。
「焼き加減はウェルダンだ。」
2本の刃は脳無の両腕を肩から切り落とし、さらにディケイドウィザードが右手を翳して赤い魔方陣を生成。そこから魔法で作り出した炎を脳無に放ち、その傷口を焼いてしまう。
「トドメだ。」
『ファイナルアタックライド!ウィ・ウィ・ウィ・ウィザード!』
傷口を焼かれて再生できなくなり、地面をのたうち回る脳無に向けてディケイドウィザードは右足に魔方陣を纏った状態で迫り、ライダーキックを放つ。その蹴りを受けた脳無は、そのエネルギーによって爆発し、体の残った部分もダメージからか再生が止まってしまう。
「アンタ、何者だよ!?」
先程まで脳無に苦戦していたヒーロー達は、脳無をいとも簡単に倒してみせたディケイドに驚きを隠せない。そして、普段見たことない男の正体をヒーローのうち1人が問いかける。
「通りすがりの仮面ライダーで、今はプロヒーローだ。覚えなくていい…」
そしてまた、ディケイドの下に職場体験に来ているウォズ達も翼が生えた脳無と対峙していた。
「空には逃げさせないよ。」
飛行可能な相手に対し、爆豪が変身するゲイツ・ディエンドアーマーが地上から攻撃し、空に逃げようとしたらバイストライカー・プテラモードに搭乗するウォズ・フューチャーリングリバイスが突撃してきて敵の離脱を阻止する。
『ドリルアーム』
さらに、ゲイツ・ディエンドアーマーが召喚したバースが、自身の武装であるCLAWsユニットの1つであるカッターウィングで飛行してウォズを援護している。
バースが右手に装備したドリルアームで脳無を背後から殴れば、その回転するドリルが後ろから脳無の腹を貫く。
「おいウォズ!こいつ、撃ち落とすぞ!」
「了解。」
地上にいる爆豪はジカンザックスをゆみモードにして構えている。
それを見てウォズもバイクの上でジカンデスピア・ツエモードを構える。
『『フィニッシュタイム!』』
ウォズはジカンデスピアのタッチパネルを操作し、ゲイツはマッハライドウォッチをジカンザックスに装填する。
『不可思議マジック!』
『マッハ!ギワギワシュート!』
ジカンデスピアから放たれた魔法の刃と、ジカンザックスから拡散しながら放たれる魔法の矢がそれぞれ脳無の翼を撃ち抜く。両翼に穴が開いてしまった脳無は飛行能力を失い、地面に落下してしまう。
「再生させんな!」
『キャタピラレッグ!』
こちらの脳無も再生能力を持っているが、回復の隙を与えないようにバースが自身の両足にキャタピラを装備すると、回転させた無限軌道部を翼の付け根に押し当てて周囲の肉や骨を削いでいく。
『カマシスギ!』
そこに、バイストライカーから降りたウォズがジカンデスピア・カマモードを構えて走ってくると、左翼部に向けてその刃を振るい、キャタピラレッグで削られたその部位を一気に切り落とす。
「トドメだ!」
「おうよ!」
バースとゲイツが並び立つと、ゲイツがディエンドライドウォッチのスイッチを押す。
『ファイナルアタックタイム!バ・バ・バ・バース!』
『ブレストキャノン!』
すると、バースは自身の胸部にキャノン砲を装備するとその砲口を脳無に向ける。
「くたばりやがれ!クソがッ!!」
ブレストキャノンからエネルギー弾が脳無に放たれるのと同時に、ゲイツも両手から大爆破を放ち。それら2つが脳無に向けて突き進んでいき、直撃する。
「流石だね、新しい力は…」
「テメエの援護も助かったぜ。」
その爆発の跡地には、体が黒焦げになった脳無が倒れていた。
それを見つつ、ゲイツとウォズは互いの拳をコツンと当てる。
ディケイドの下での特訓で、2人の連携もさらに強化されていた。
「おや?これは我が魔王の…」
そんな時、ウォズはジオウが放ったコダマスイカアームズが自分たちに駆け寄ってきているのに気付く。
「消火は俺がやる。お前たちは仲間のとこに行ってこい。」
出久が救援を求めていると察したウォズと爆豪に気づいた士はウィザードの力で水を操って火を消していく。その間に2人に出久のとこまで行くように勧める。
「すまないね。行ってくるよ。」
士の意思を組んで、ウォズと爆豪はコダマスイカアームズに連れられて出久の下へ向かうのであった。
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とある路地裏ではジオウⅡに変身した出久と、轟がヒーロー殺しステインの変身するアナザージオウと対峙している。
轟の氷と炎を剣で対処しつつ、ジオウⅡとは未来予測をお互いにしながら一進一退の攻防を繰り広げている。
「やめてくれ…もう、僕は…」
熟練の技術を持つアナザージオウを相手に苦戦し、2人は少しずつ体力を削られてしまっている。
その様子を飯田はもう見てられず、2人を止めようとしている。
そんな飯田の言葉に、轟はアナザージオウの攻撃に対処しつつ応える。
「辞めてほしけりゃ立て!なりてえもんちゃんと見ろ!」
それは、かつて復讐に駆られて視野が狭くなり、大事なものが見えなくなっていた轟だからこそ飯田にかけれる言葉であった。
轟の言葉に、自分の行動の愚かさを痛感し、悔しさからか涙を溢れさせる飯田。
「さっきから飯田君たちの方を狙ってる…?」
そんな飯田とネイティブに向けて剣を振るいながら駆けていくアナザージオウ。
(2人を殺そうと焦ってるッ…?他のプロも来るから…)
この戦いが長期化すれば、体力に余裕のあるステインが優勢になるかと思われるが、轟もプロヒーローの救援も呼んでいると言っていた上に、コダマスイカアームズがさらなる援軍を連れてくる可能性もある。
ヒーローサイドは徐々に増援が来る可能性は高いが、ステインはあくまで一人。脳無らの出現で彼もオーマショッカーと結託していると思われかねないが、そういった評判を付けるがために死柄木が勝手にやったことである。時間が経てば不利になるのはステイン自身がよくわかっており、早く飯田とネイティブを仕留めてこの場から撤退しようと考えていた。
(ワンフォーオール!フルカウル!)
ジオウはワンフォーオールを全身に張り巡らせて身体能力を強化し、アナザージオウの前に回り込んで2本の剣を振るう。
((次の動きはッ…!))
2人の剣がそれぞれ2本、合計4つの刃が交じり合う状態でお互いが未来予測を発動。
「ダメだッ…!」
「どの手数だッ…!」
互いが互いの手を読み合い、予測できる未来も2つ、3つと増えて複雑化していく。
2人はそれぞれ、相手がどの手法で攻撃してくるのか見切れず、一度距離を置く。
「轟君、多分アイツも未来予測の力を持ってる…」
「なんだって…?」
そしてお互い、相手が未来予測能力を持っていることを察する。
自身の姿を模したアナザーライダーなのだから、自分と同じ力を何か持っていてもおかしくないと考えながら戦っていた出久。その推論は彼が見た未来の中で確信に近づいた。出久の動きを予測するように防御や攻撃を繰り出すアナザージオウ。互いが動きを読み合って戦う未来がジオウⅡにも見えていた。
「未来予測を持ってるなら、どう攻略するんだ…?」
「大丈夫。やり方はわかってるよ。前に、ウォズ君にやられたから…」
雄英体育祭の決勝で、出久の変身するジオウⅡはウォズのフューチャーリングゼロワンによって未来予測能力を完封されてしまった。
だからこそ、その方法を応用してこの事態を乗り切ろうとしていたが…
「けど、人数が足りない。」
今動けるのはジオウと轟の2人だけだ。
ウォズがライダモデル達と共に行った、多数で攻撃を仕掛けて予測されても攻撃を回避し切れない状況にするという作戦を再現するには人数が足りなかった。
「僕も…戦うよッ…!」
「飯田君!」
その時、ステインの個性によって体を固められていた飯田が立ち上がって彼らの前に出る。
「轟君も緑谷君も、関係ないことで申し訳ない!」
「そんなこと…」
「だからもう!これ以上2人に血を流させるわけにはいかない!」
飯田の決意は固まっていた。ここから2人を救うため、多くを救うために再起すると覚悟を決めて立ち上がった。
回復した飯田含めた3人と少し距離を置いていたアナザージオウが剣を構えて歩み寄る。
「感化され取り繕うとも無駄だ。人間の本質はそう易々と変わらない。お前は私欲を優先させる贋物にしかなれない!ヒーローを歪ませる社会の癌だ。誰かが正さねばならないんだ!」
飯田が自分の欲望のためにステイン自身を倒すことに躍起になり、近くにいたヒーローを救おうとしなかったのを見て、彼を私欲で動く人間と判断して粛清しようとしていた。
「時代錯誤の原理主義だ。飯田、人殺しの理屈に耳貸すな。」
ステインの言葉に飯田の心が揺るがぬように轟が忠告する。
「いや、奴の言う通りさ。僕にヒーローを名乗る資格などない…それでも、折れる訳にはいかない。俺が折れれば、インゲニウムは死んでしまう!」
自分の行動に対する後悔や、そこからくる絶望。それに対して飯田は屈しない。
憧れのインゲニウムを継ぐために、飯田は出久達の横に立つ。
「論外」
飯田に切りかかろうとするアナザージオウに、轟が炎を放つ。
その攻撃を回避し、壁を蹴りながら飯田達に迫ってくるのに対し、轟が何度も氷結を放っていく。
氷を砕きつつ迫る相手に何度も炎と氷で攻撃を仕掛ける。
「轟君!このまま相手に攻撃しまくって!」
「任せろ!」
轟による炎と氷の連続攻撃はアナザージオウをこちらに寄せ付けないだけでなく、予測の集中をそちらに偏らせることができる。轟自身、炎と氷を交互に繰り出すことで体内の温度調節も出来ており、しばらくは威力を保ってアナザージオウを攻撃し続けれる。
「飯田君は体育祭でやったアレ、できる?」
「ああ、問題ない!」
「だったら、僕と一緒にいくよ!」
ジオウはワンフォーオールによる身体強化、飯田は両足のエンジンによる加速でそれぞれスピードを上げてアナザージオウに迫っていく。その間も轟が左腕からの火炎放射で敵の意識をそちらに集中させて出久達に対処するための間を与えない。
(マイト、ガントレット!)
「レシプロ…バースト!エクステンド!」
轟による火炎放射をよけようと跳躍するアナザージオウ。跳んでしまった状態だと、飛行に有意な個性や能力を持っていなければ、上手く身を動かせないし、轟の攻勢がそれ以降にアナザージオウの身に起こることを予測させる暇を与えなかった。
ジオウⅡは右手のガントレットにワンフォーオールのパワーを貯め、飯田は足からのエンジンの噴射を蒼い炎にして急加速。
「スマーッシュ!!」
壁を蹴っての回避も出来ないアナザージオウの背にはレシプロによる推進力が加わった飯田の右足による蹴りが、顔面部にはワンフォーオールで威力の上がったジオウのパンチが突き刺さり、アナザージオウの仮面にわずかにヒビが入る。
(チャンスだ!)
「お前を倒そう!今度は犯罪者として!」
2人の攻撃を食らっても、アナザージオウは意識を手放さず、剣で飯田を切ろうとするがそれを彼は避ける。
「たたみかけろ!」
「ヒーローとして!」
今度は左足でレシプロを発動した飯田の蹴りがアナザージオウを宙に打ち上げる。
『フィニッシュタイム!』
さらに轟の炎がアナザージオウに放たれ、彼の身を焦がす間にジオウⅡはジクウドライバーを操作。
近くにあった壁をワンフォーオールで強化した脚力で蹴って飛び、ピンボールのように壁から壁を蹴って登っていき、生成されたピンクと金色の"ライダー"の文字がアナザージオウを捉える。
『トゥワイズタイムブレーク!』
上から下に、敵を叩き落すようにジオウⅡはライダーの文字とワンフォーオールの力を込めた必殺キックをアナザージオウに撃ち込む。
蹴りを食らった敵の体は、その衝撃で地面にまっすぐに落ちていき、体がアスファルトに接触するのと同時に爆発する。
「拘束するぞ!」
アナザージオウの変身が解除され、生身のステインとアナザーウォッチが地面を転がり、轟はアナザージオウの体を氷で覆う。機能を停止したアナザージオウウォッチは砕け散ってしまった。
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「おお、我が魔王!少し到着が遅くなってしまったね…」
コダマスイカアームズに連れられ、ウォズ達も出久らの援軍に向かったのだが、到着した頃には既に戦いは終わっていたようだ。出久、轟、飯田とプロヒーローネイティブの4人が1人の男を拘束して路地裏から出てきた。
「ウォズ君!かっちゃん!」
「おう、出久。そこの捕まえてる奴は誰だ?」
爆豪が出久達に拘束されている男の正体を聞く。
「彼はヒーロー殺しステイン。さっきは僕のアナザーライダーにも変身してたけど、2人のお陰で何とか…」
「君のアナザーライダー…アナザージオウだね。アナザーウォッチはどうなった?」
「あれは、壊れたよ。」
ステインがアナザージオウに変身したと聞き、ウォズは驚きを隠せないがまずはウォッチが破壊されたか確認することになった、
「おお!そっちも終わったか!」
その後、グラントリノらプロヒーローもその場に現れた。
「エンデヴァーさんから要請を承って来たんだが…」
「子供!?」
「酷い怪我じゃないか!今すぐ救急車を呼ぶから!」
一緒にやってきたプロヒーロー達は、敵を拘束しているのが高校生であることに驚きつつも、飯田の負傷具合を見てすぐに治療しなければいけないと判断する。
「おい…コイツ…」
「え!?まさか…ヒーロー殺し?」
「すぐ警察にも連絡だ!」
プロヒーロー達が警察や救急車を呼び、この事態は収拾していこうとしていた。
そんな中、血を流しつつも飯田が出久と轟に歩み寄る。
「2人共!僕のせいで迷惑をかけて…本当にすまなかった!怒りで何も…見えなくなってしまった…」
「僕もごめんね。君があそこまで思い詰めてたのに、見えてなかったんだ…友達なのに…」
飯田の謝罪に対し、出久も謝罪の言葉を返す。自分が飯田の心の闇を取り除けなかったことに情けなさを感じていた。
「しっかりしてくれよ、委員長だろ。」
「ああ、またいつもみたいに我々A組を導いてくれたまえ。」
轟とウォズも飯田に励ましの言葉を投げかける。
「誰か来る!?新手だ!」
このまま事件の処理に入っていくのかと思われたその時だった。
エンデヴァーやウォズ達が仕留めたのとはまた違う4体目の脳無がどこかから現れ、突然の奇襲にヒーロー達は対処しきれずまき散らされる。
「ステイン!?」
その脳無は空を飛び、彼らの中に突撃したかと思えば拘束されたステインの体を奪取した。
「ホント、手間がかかる奴だよ。」
ステインを回収した脳無の下に、黒霧と死柄木が現れる。
「死柄木ッ…!」
「これを回収するよう、先生に頼まれていてねえ…」
すると、死柄木は手に持ったブランクウォッチをステインの体に押し当てる。
『ジオウ…』
ステインの体の中にあったアナザージオウの力の残滓を回収し、新たなアナザージオウウォッチを生成したのだ。
「そのウォッチ、使わせないよ!」
アナザージオウウォッチを奪ってしまおうとウォズがマフラーを伸ばすが、脳無がそれを弾き飛ばす。
「帰るぞ。黒霧…」
「待て!」
これ以上ここにいても攻撃されるだけと判断し、死柄木は黒霧のワープゲートを潜って保須から離脱する。続いて脳無もワープゲートに向かおうとしたその時だった。
「贋物が蔓延るこの社会も…!」
ステインが隠し持っていたナイフで自信を拘束するロープを切ってから、ナイフで脳無を切りつける。
「悪戯に力を振りまく犯罪者も!」
そのナイフについた血を舐められた脳無はステインの個性で体が動かなくなる。
「粛清対象だ…!」
体が動かなくなった脳無の頭部にステインのナイフが突き刺さる。
その様子を見て、黒霧は脳無を見捨ててこの場から立ち去る。
「全ては…正しき社会のために!」
口からは涎が垂れ、目を見開いた状態のステインがヒーロー達に向けて歩み寄る。
「贋物…!正さねば…!誰かが血に染まらねば!」
そんなステインに、この場にいる多くのプロヒーロー達が気圧されてしまう。
飯田も轟も思わず体が固まってしまう。
「ヒーローを!取り戻さねば!来い!来てみろ贋物共!」
「いいや、それは違うさ…ヒーロー殺し!」
多くのヒーロー達が動けない中、ウォズがただ1人前に出る。
「血を流して正されるものなんてないさ。君がどういうヒーローを求めているかは知らないけど、ヒーローの考えやスタイルは様々だ。君に強制する権利は無い。」
ウォズは前世で、多くの平成仮面ライダーの活躍を見てきた。
彼らが全員同じ理由で正義の道を歩んでいるわけではない。各々にバックボーンや理由がある。
ヒーロー像というのを一括りにして全員に同じ方向を向かせるというステインの目的に、ウォズは疑問を持っていた。
「ウォズ君の言う通りだよ。一人一人、正義の形は違うんだ。それを一つに固める為に血を流すなんて間違ってる…!あなたにはもっと、別の道を歩んで欲しかったです…」
出久もウォズの言葉に続く。仮面ライダーの歴史を知るからこそ、2人はステインの言葉に心が揺るがなかった。それに、出久の中ではステインの思想が飯田や彼の兄を傷つけることを正当化すべきでないという考えもあった。
「んで、どうすんだ?また戦うか?」
爆豪も出久達と並び立ち、身構える。3人はいつステインが攻撃を仕掛けてきてもいいようにいつでも変身できる体制を整える。
「俺が…間違ってるだと…!俺は…!」
ステインは戦いの中で出久の言葉を聞き、彼は自分の中で本物のヒーローであると認めていた。
しかし、そんな出久に自身の行いを否定されてしまった。出久を認めているからこそ、彼の言葉は深く心に突き刺さった。自分がこれまで流してきた血を否定され、ステインは意識を手放して倒れてしまう。
「か、確保だ!」
プロヒーロー達がステインを再び拘束し、この後到着した警察に身柄を引き渡したのと飯田含めた負傷者の治療。そして、4体の脳無の討伐完了を確認したところで保須の事件は幕を下ろしたのであった…
次回で職場体験編も終わりです。
それと、お知らせなんですが劇場版ヒロアカ2人の英雄もこの作品内でやろうと思います。
英雄の数が、何人になるかわからないですけど…